少年と少女はめぐりあう   作:メガネコ

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やあ(´・ω・`)
夢の中で、めぐり先輩にあったメガネコです。
目覚めなければよかったのに…(血涙)

今回の話でようやく序盤がおわる予定です。
前に要望にあった、同じ時間の二つ視点を試しに片方にしてみました。


ご指摘ご感想があればしていただけるとありがたいです。



小さな幸せ(5)

八幡side

 

 

 

スタンスフ●ールドが、「えぇぶりわぁん!!」

と叫んだところで、めぐりさんが抱き着いてきた。

 

「ど、どうしたんですか?」

さっきのシーン確かに声が大きいからびっくりする要素があったかもしれないけれど…。

そんなに驚くものなんだろうか?

あと、先輩柔らかい何かが腕に押し付けられてるんですが…。

風呂上りは、胸部装甲をつけないのは知っているけれど、これはまずい。

なるべく、腕以外に意識をまわさないと………。

 

「私、雷苦手でさ…。小さいころ一人で留守番しているときに、雷が落ちてきて停電して以来。」

 

確かに小さいころのトラウマか…俺もあるな、主に交友関係で。

そんなことを考えていると、雷が落ちてきた。

その時、部屋の電気が落ちた。

 

「ひぅ」

小さく悲鳴を上げ、腕に抱き着くめぐりさんの力が増す。

座ったまま腕に抱き着かれているので、めぐりさんの内ももが手の甲に当たっている。

柔らかい感触と、甘い匂い。

どんどん理性が溶けていく。

 

 

い、いかん。

八幡の八幡急速潜航ようい!!

出来ません!このままでは浮上します!!

 

脳内で妖精さんたちが急いで会議をしている。

 

だが、冷静になって考えれば、暗闇なんだから多少浮上してもばれないよな…。

というか、まずはブレーカを復旧しなければ、周りが見えないことにはどうしようもない。

ついてないことに、ケータイは客間で充電している。

 

「めぐりさん、ブレーカーの場所どこか分かりますか?」

 

「え、えっと確か玄関の下駄箱の棚の上の方にあるはず。」

 

玄関なら幸い近いし、どうにかなるだろう。

「なにか明かりになるものありますか?」

 

すると、めぐりさんがもぞもぞしはじめ、携帯を手渡してきた。

「携帯はあるよ。」

 

「じゃあ、一人で行ってきますんで、ここにいてください。」

 

立ち上がろうとするが、腕からめぐりさんが離れない。

 

「あのめぐりさん、離れてもらわないと動けないんですが…。」

 

涙目になりながら、無言で首をふるふる。

また雷が落ちる。遠くでなっただけだが、それでも体をこわばらせている。

 

しょうがない

「一緒に行きます?」

無言で首を縦に振る。

 

なんか小動物みたいで可愛いな………。

 

携帯の明かりをもとに、二人して慎重に玄関まで向かう。

外はすごい大雨のようで、雨が地面や壁にたたきつけられる音が鳴り響いている。

 

 

「そこのところの上だよ。」

そう言って俺の肩をつつき、携帯の光を向けてくれる。

 

少し高いところにあるため、棚をよじ登らないといけないようだ。

 

「めぐりさん、棚上るんで手を放してください。」

 

そう言うとしばらく悩んだのち、ゆっくりと腕から離れた。

 

棚に足をかけてよじ登っていく、配電盤のふたをあけ、ブレーカーのスイッチが下がっているのを上げる。

 

すると、ブツンと言う音がしてしばらくすると、部屋の明かりがついた。

映画の音が聞こえてくる。

主題歌が流れているということは、もう終わっちゃったのか…。

最後の手りゅう弾のt…おっとネタバレになるところだった。

 

めぐりさんも一安心したようで、ほっとしているのが顔に出ている。

その後顔を真っ赤にしながら、

「ごめんね、本当に苦手で……。」

ぽしょりとつぶやいた。

 

「気にしないでいいですよ、俺も苦手なものありますし。

トマトとか出ようものなら、発狂しちゃうまである。」

ととぼけたように言うと

 

「優しいんだね、八幡君は」

素直に褒められるのに慣れていなくて、何も言うことが出来ず、頭をかくことしかできなかった。

 

 

めぐりside

 

 

ベットの上で丸まりながら、さっきまでのことを考えていた。

 

ブレーカを八幡君が直してくれた。

怖がってる私を見ても、気にしないようにとフォローしてくれたし。

彼は本当に優しい男の子なんだと改めて思う。

 

 

ただ、雷はいまだに怖い。

小さいころに、風邪で寝込んでいて、両親も仕事で遅くなったとき。

部屋で寝ていたら近くに雷が落ちて、家が停電したことがあった。

外は雲が多いため昼なのに暗く、近くで雨が壁や窓をたたきつける音が激しくなり、

怖くなりベットの上で泣きながら、両親が返ってくるのを待っていた。

 

それ以来私は雷が極端に苦手だ。

生徒会にいたときに、陽さんと二人で居残り作業をしていた時に大雨になり、その時思わず陽さんにしがみついて以来、からかわれるネタになった。

 

 

また、遠くで雷が鳴る。

正直に言うと一人でいるのは、怖い。

たくさんの人がいるところなら、そうでもないのだけれど…。

今度は、近くに落ちた。

 

ドンと言う衝撃が走ったのを感じる。

 

こ、こわいよぉ………。

そんな中私は一つひらめいた。

・・・

・・・・・

 

 

 

私は今客間の前にいる。

 

「は、八幡君、まだ起きてる?」

扉越しに彼に話しかける。

 

「はい、起きてますけど…?何かありました?」

 

「………その入っていい?」

遠慮がちに聞いてみる。

 

 

「どうぞ。」

不思議そうな声が返ってきた。

 

 

扉を開け、中に入る。

 

 

「どうかしたんですか?」

 

 

今から言い出すことは、すごく恥ずかしいことだ。

だけど、怖いしそれに彼とこうやって過ごせる最後の日なんだから。

小さく息を吸い気持ちを落ち着ける。

 

「今日、一緒に寝ちゃダメ…かな…?」

 

「は、はい!?」

 

彼が固まっている。

それもそうか、先輩が一緒に寝ようなんて言ったら、戸惑うよね…。

そう思いながらも、おずおずと言葉をつないでいく。

「私雷苦手って言ってたよね……。その…一人でいるのが怖くて…。

だから誰か人がいたりしたら、安心できて眠れると思うんだ……。」

 

 

「いや、でもめぐりさん、俺も男なんですよ…?

何かあったらどうするんですか!」

薄暗い中でもわかるくらい顔を赤くさせながら言ってくる。

 

嫌ではないみたい…。

それに彼は私のことを無理やり襲ったりしないだろう。

理性の化け物と陽さんに認められるぐらいだし。

それに何より、彼は優しい。

 

「大丈夫!私八幡君のこと信じてるから!」

 

その言葉を聞き、急に彼の顔がこわばっていく。

そして、小さくため息をついた後

 

「いいですよ、俺が床で寝るんで、ベッt「二人でねよ!」

 

「いや、だからですね、s「私八幡君の事信じてるから。」

 

「はい……。」

 

断念したように、がっくりと肩を落とす。

そんなに私といるのがいやなのかな………。

 

ベットはシングルサイズのベットで八幡君が壁側である。

彼が布団の端を持ち上げその中に入る。

彼が入っていたせいか、温かい。

彼の方に向き、お互い顔を向け合う形になる。

お互いの吐息が顔に触れるぐらい近くにある。

自然と頬が熱を持つのを感じる。

 

 

その時ピカッとカーテンがひかり、雷が落ちる。

びっくりし、彼にくっついてしまう。

彼の腰に手をまわし、首元に顔を押し付けるような形で。

彼の体温を感じれるぐらい近くに。

 

 

ほのかにいい匂いがする。

同じシャンプーやボディソープを使っているはずなのに、私とは違うにおい。

温かいお日様のような安心する香り。

くんくんと彼の匂いを嗅いでしまう。

 

「八幡君いい匂いだね。なんかお日様の匂いみたいなのがする!」

 

「そうですか?あんまり自分ではわかんないです。」

そう言いながら、自分の袖の匂いを嗅いでいる彼の頬は赤かった。

 

良かった、一緒にいることが嫌がられてなかったんだ。

ほっとして、彼に抱き着く力をほんの少し強くする。

 

「あ、あのめぐりさん…?近すぎないですか……?」

彼は耳まで真っ赤にしながら、そう言ってきた。

 

「いや…かな…?」

こういうと彼は絶対に断れない。

「そ、そうじゃないですけど……。」

 

「じゃあ、もっとギューッとするね。」

そういいいたずらっ子みたいに笑う。

 

いいじゃないか、こんなことできるのは今日だけだし。

それに、雷ので散々情けない姿を見せちゃってるし、こうしないと釣り合わない。

 

そう思い、彼の体と触れる面積がなるべく広がるように、足を絡ませぴったりとくっつく。

腰に回した手を、背中の方に持ち上げていく。

 

彼の鼓動がすごく早くなっている。

私がこうすることで、照れてくれていると思うといとおしさが胸の中に広がってくる。

こういうのは、きっとずるいことなんだろう。

彼のことを思っている由比ヶ浜さんや雪ノ下さんに申し訳ない気がする。

でも、二人には負けたくない。

 

 

だから私は……………

 

 

「おやすみなさい、八幡君。」

大好きの気持ちを込めて、彼の首元にそっとキスをした。

 

 

 

 




これにて、序盤完結です!
これ以上続けると後日談の時のイチャイチャがなくなりますしね…。
試しに、最後の視点は八幡sideを書かなかったのですが、いかがでしたでしょうか?

自分がその立場だとすると?と考えて興奮…もとい感情移入していただけたら幸いです。

次回やっと校長の出番やで!
雪ノ下、由比ヶ浜、相模視点も出てきます!

今日は七月七日の118時ですよね!
ハルノン誕生日おめでとう!忘れてたわけじゃないよ!!!

最後まで読んでくださりありがとうございました(^o^)丿

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