少年と少女はめぐりあう   作:メガネコ

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UAが三日で6800を超えました!
お気に入りも190件を超え、いつの間にか評価の所が赤く染まっていることに気付き驚愕したメガネコです…。

しかも、ルーキー日間の方で三位に入り、日間の方でもランキング入りしていたそうで、
これ本当に自分の作品なんだろうかと、疑問に思ってしまいました…。
誤字を指摘してくださった方、また、感想をくださった方、評価をしてくださった方、
そして作品を見てくださっている多くの方に感謝しております!!


今回、新たに一人話に加わってきます。


ご指摘、ご感想があればしていただけるとありがたいです。





雪ノ下陽乃は、たくらんでいる

めぐりside

 

今日一日で今まで知らなかった彼のことが、少しずつだけれどわかってきた。

そのことがうれしくて思わず鼻歌を口ずさみながら階段を上り自分の部屋へと向かう。

ちょうど部屋に入ったその瞬間を見計らったように、机の上の携帯がなりはじめる。

 

今の時刻は夜の十時半、別段遅い時間というわけではないけれど、電話をかけてくるにしては少し遅い時間な気がする。

携帯の画面をみると。

 

 

『陽さん』

 

 

と出ていた。

通話ボタンをおし電話に出る。

 

 

電話越しに明るい声が聞こえてくる。

「はろはろ~。めぐり、起きてる~?」

 

 

「起きてますよ~、陽さん。どうしたんですか?こんな時間に」

こんな時間に陽さんが電話してくるなんて珍しい。

私は少し疑問に思った。

 

 

「いやぁ、比企谷君はどうしてるかなぁとおもってね~、気になって眠れなくなりそうだったから電話したんだよ~。」

 

 

おかしい陽さんには私の家に比企谷君が泊まっていることは、言っていないはずなんだけどなぁ…。

 

夕方に電話した時も文実でお世話になった彼にお弁当を作りたいと嘘をつき、食べ物の好みを聞いたので、ばれてないと思ったんだけど…。

 

 

返事をしない私のことが気になったのか、続けて聞いてくる。

 

 

「私はね、お気に入りの子たちのことは何でも知ってるんだよ?」

なんだろう深い意味はないけれどゾクっとした。

そのせいか私は彼に何があったか、そして私がこれからしようとしていることを陽さんに話した。

 

私が話し終わった後、陽さんは黙っていた。

 

しばらくして沈黙をやぶり私に尋ねてきた。

 

 

「その方法で成功すると思う??」

 

 

私が陽さんに伝えたのは相模さんにもう一度体育祭の実行委員長になってもらい、

その時に比企谷君に謝ってもらうというものだった。

 

これが上手くいくかどうかかなり微妙だと言われてもしかたない…。

なんせ問題がいくつもあるからだ。

 

まず一つ目は、相模さんが体育祭の実行委員長をもう一度引き受けてくれること。

文実の際にあれだけ恥をかいてしまったのに、引き受けてくれるかどうか。

という点。

 

二つ目に、相模さんが彼に謝罪をするかどうか。

これは自分が比企谷君のおかげで救われたということに気付かせてあげれば、いけなくもなさそうな気がする。

しかし謝る場所は彼が悪くなかったという噂が広がらないと意味がないという点。

 

三つ目は、相模さん以外に彼に対して敵意を持っている人についてだ。

自転車のことや靴箱のことなど明らかに便乗して彼をいじめている人たちに対して注意したところで、エスカレートしてしまうかもしれないという点。

 

 

大きくこの三つが問題としてあげられる。

私個人で解決することは、かなり厳しいだろう………。

自分の力の無さは知っている。

生徒会に入った当初から陽さんと自分との持っている『モノ』の差も気づいている。

憧れて近づきたいと思っても届かない。

 

まるで水面に映る月のように。

 

 

そうだとしても…わたしは………

 

 

「それでも私は彼の…八幡くんの力になりたいんです。

だから力を貸してください、陽乃先輩。」

 

力強く宣言した。

 

 

 

 

 

陽乃side

 

午前で大学の講義が終わり自宅で暇を持て余していた私に電話がかかってきた。

 

 

高校の時生徒会の後輩だった、めぐりからである。

 

 

電話に出てみると、比企谷君の好みの食べ物について知りたいと言ってきた。

なんでそんな事聞くのかと不思議に思い尋ねてみると、文実の時のお礼としてお弁当をつくってあげたいとか。

めぐりが異性にお弁当を作るなんて…。

 

さすが比企谷君。天然ジゴロだねぇ~。

 

昔、彼の妹の小町ちゃんに聞いたことがあったので、伝え電話をきる。

 

「はぁ~、青春してるねぇ。」

 

にしても、めぐりがついに比企谷君を攻略しにきたかぁ…。

雪乃ちゃんもガハマちゃんも早くしないと、思わぬダークホースに取られちゃうよ~。

まあ理性の化け物の彼が、そう簡単に落ちるとは思えないけれど…。

でも今比企谷君は弱ってるみたいだし…。

 

どうなるかなぁ♪

 

比企谷君を取られて、落ち込む雪乃ちゃんも見られるかもしれないし…。

どっちに、転んでもたのしみだなぁ~♪

 

 

「さて、お風呂はいってこよ!」

今後のことを楽しみにしながら、私はお風呂場に向かう。

 

 

 

 

夕食を食べ終わり、リビングでリラックスしていると

珍しいことに小町ちゃんからメールが届いていた。

 

 

 

差出人:小町ちゃん

 

金曜日  22:46

件名:兄の行方が分からなくて…。

______________________________________

 

雪乃さんから連絡があって、お兄ちゃんに

学校で何かあったみたいで………。

詳しくは教えてもらっていないんですけ

ど、ひどいことがあったって。

 

家にも帰ってこないし心配で…。

もしお兄ちゃんの居場所を知っていたら、

連絡をしてください。

 

______________________________________

 

 

小町ちゃんに言えないようなぐらいひどいことか……。

これはそうとうへまをしちゃったみたいだね~比企谷君は。

 

まあおおよそだけど、彼の居場所はわかるし。

 

というか、めぐりの所にいるのは確定しているし。

 

めぐりが唐突に比企谷君の好みの食べ物について聞いてくることにも、つじつまが合うしね。

まあ、あくまで予想だし外れてることもあるだろうから確認してみよう♪

 

アドレス帳からめぐりの電話番号を選択する。

 

「はろはろ~。めぐり起きてる~?」

 

 

「起きてますよ~、陽さん。どうしたんですか?こんな時間に」

不思議そうに聞いてくる。

 

「いやぁ、比企谷君はどうしてるのかなぁと思ってね~、気になって眠れなくなりそうだったから電話したんだよ~。」

 

めぐりが沈黙してる。

このことから、めぐりの家に比企谷君がいることが確定した。

 

隠すなら、もうちょっとうまく隠さないとね~♪

 

まあ、あの子の純粋で嘘が苦手なところも気に入っているのだけど。

 

純粋で優しいから、いじめたくなる。

 

「私はね、お気に入りの子たちのことは何でも知ってるんだよ?」

慈愛に満ちているように、めぐりに話しかける。

 

すると、めぐりは素直に話し始めた。

ちょっと怖がらせちゃったかな?

 

・・

・・・

 

 

比企谷君に起こったことを小町ちゃんに話せないことが分かった。

明らかに行き過ぎた行為があるし、犯罪行為と言えるものもあった。

こんなの家族に話せるわけもない…。

というか私のお気に入りにこんなことをしやがった奴らは、ただでは済まさない。

 

そして、めぐりの言う解決法も決定打になるかと言えば微妙すぎる。

成功したとしても彼自身の内面が治らなければ、どうしようもないし。

そんな事めぐりも知っているはずだ、それなのになぜだろう?

 

 

 

だから、私は気になった。

なんでそんな可能性の少ないことをして。

 

大変な思いを積極的にしたいと思ったのか。

めぐりらしくない。

 

「その方法で成功すると思う??」

 

しばらくの沈黙の後、帰ってきた答えは

 

 

「それでも私は彼の…八幡くんの力になりたいんです。

だから力を貸してください、陽乃先輩。」

 

しっかりとした声でそう頼んできた。

 

 

あの子から何かを頼まれるとは思わなかった。

というより、あの子はなんだかんだ言っても、私のことを頼ろうとしたことの方が少ない。

なんだか思わぬところで、変化があったようだ。

 

 

というか、八幡ねぇ。

 

 

あの理性の化け物もついに陥落したのかな…。

まあその辺は置いといて、珍しく後輩が頼ってくれたのだ。

先輩として答えるしかないね。

にしても、比企谷君に目をつけといてよかった♪

 

 

「分かったよ、めぐり。それで頼みたいことって?」

変わっていく後輩にうれしく思いながら、めぐりの言葉に耳を傾けた。

 

 

 

 

めぐりside

 

「ふぅ~。つ、疲れた…。」

 

陽さんとの会話を終えて、一息ついた。

私が口を滑らせ『八幡』といってしまったせいで、ものすごく探りを入れられた。

 

私は終始顔を赤くしたままだった。

 

 

けれどもその代わりに陽さんという強力な力を借りることが出来たので良かったのかもしれない。

 

にしても…………疲れた…。

電話開始から一時間以上経過していて、もう日付が変わろうとしている…。

もう寝よう…今日はいろいろあったし。

 

 

部屋の電気を消し、ベッドに横たわる。

横になると、比企谷君が寝ていたせいか、彼の匂いがする。

そのせいか、布団の中に入ると、彼に抱きしめられている気がする。

 

「おやすみ、八幡君。」

私は、そうつぶやき意識を手放した。

 

 

明日も彼といれる。

 

そう思うだけで胸がポカポカした。

 

 

 

 

八幡side

 

 

朝、目が覚めた。

今日はいつもみたいな悪夢を見なかった。

これが…これこそがめぐりパワーだというのか…。

 

恐るべき力だ…。

 

変な考えを浮かべながら時計を見る。

 

十一時

 

最近嫌な夢のせいで寝不足だったせいか、ぐっすり十二時間以上寝ていた。

にしてもリビングにめぐり先輩の姿が見えない…。

 

休日だからと言って昼まで寝るような人には、見えない。

昨日さんざんお世話になったのだから、朝ごはんぐらい作ろう。

かと言って、よそ様の家の冷蔵庫をあさるのはよくないだろう。

そう思い許可をもらいに、めぐり先輩の部屋へとむかった。

 

ノックを三回し、部屋に入る。

 

「あの城m・・・めぐりさん、朝は俺がつくっt…。

どうしたんですか!?」

 

 

めぐり先輩が床に倒れていた。

 

 

 




今回、初めて二人以外のキャラクターが出てきました。
ただ、他の二人に比べ陽乃さんを書くのが難しく、陽乃さんのキャラが原作と違ってきてないかと不安です…。
評価の中にも、低評価の方もいらっしゃるみたいで、自分の文章力の無さをひしひしと感じています。

まだまだ、不慣れなため不快に思われている方もおられるかもしれませんが、なるべく直していきたいと思っておりますので、これからも見てくださるとありがたいです!

最後まで見てくださり、ありがとうございました(^o^)丿

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