技師の力は何が故に   作:幻想の投影物

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可愛いさやかちゃんがゾンビを受け入れた結果


case21

「フゥゥゥゥゥッ……!」

 

 息を荒げて肩を上下させる。震える手はやってしまった、と言う思いが冷めると同時に持っていた殺傷具を取り落とした。プラズマカッターが地面に転がる耳に入ってくる乾いた音がどうにも響いて、間逆に目の前の彼女とその後ろに合った影からはびちゃびちゃと絶え間ない水音が跳ねまわっていた。

 鮮血とでも言うべき彼女の体液とその後ろに居たネクロモーフの酸化した黒い血が交じり合って倒れた体同士を橋の様に繋げている。己の手で覆って自分のしてしまった行動に後悔するが、今更してしまったことに対して贖罪する事すら許されないであろう。私は、錯乱していたとはいえこの手で彼女を撃ってしまったのだ。ネクロモーフと同一に見える幻覚がチラついていた? 真実だが、それを証明する術は無い。ただ今は、自分がどれほどおぞましい錯乱した精神疾患者になり果てたかを再確認してしまうばかり。

 だから、逃げた。わき目も振らず逃げ出してしまう。悪くない、悪くないと呪詛のように吐き散らしながら―――アイザックはその場から逃走した。

 

「………」

 

 死体が二つ、取り残されている。

 人間の肉体を失った異形の怪物と、人間の魂を失った首と胴が泣き別れている少女の死骸。交じりあうように練り込められた血液のかけ橋は二人を結んでいるのだろうか、なんて。馬鹿な事を想ってしまう―――だからこそ、ふざけるなと言う万感の思いと共に少女は意識を覚醒させた。

 

「………」

 

 首から下は動く。生憎と五感の内、探しものに相応しい視覚・聴覚・嗅覚に加えて味覚までもが失われているが動かせる首から下の体に残されていた触角は残っていた。考えるなど出来る筈も無いのに、何故か頭の中でこの血液の感触は非常に不快だなと自分の事を他人行儀に考えながら、手探りで近くの地面を撫で探して行く。

 やがて、指の先にまだ温かいさらさらとした感触が手についた。髪の毛だ。血液に濡れている場所は非常にネチョリとしている――具体的に言えば固体半分液体半分の粘液状の――感覚に包まれているが、ぺたぺたと触って確認しながら凹凸のある方を自分の体の前方にして、無ければならない場所へとソレを据える。

 やがて、彼女の体からは青い光が発せられた。じゅぅぅ、じゅぐ。接合されていく生々しい音が首筋から「聞こえてくる」。聴覚が復活し、薄ぼんやりとした光を感じる程度には視覚が戻る。口の中にある味覚からはネクロモーフの血液でも入っていたのだろうか、妙に鉄錆臭い感覚のする液体をペッと吐きだした彼女は生臭さの残る接合部分に手を当てながらも自己修復の魔法を当て続ける。同時に思った。感覚的な物でしか無かったが、中々に奇妙で化け物じみた感覚を味わえたものだ、と。

 

「……これが、魔法少女ってか」

 

 美樹さやかは、悠然とした態度を崩さずに言った。

 

「……お」

 

 次いで完全に復活した視覚から見つけ出したのは、ライトの光で前方を照らし続けるプラズマカッター。転がっているそれは、自分の視覚が途切れる直前に戦いの先生でもあるアイザックが持っていた工具、と言う名の武器として扱われるそれだ。彼女はそれを拾うと、強化スーツを前提とした幅広い持ち手のせいで手との空間が結構空いており自分ではトリガーに指が届かないことに気がつく。自分もバンバン撃ってみたいなと思っていたさやかは適当に懐中電灯代わりにプラズマカッターを持つと、即座に自分のソウルジェムを翳して変身した。

 

(う~ん、首の辺りまだちょっと痛いかな? それにしてもアイザックさん、随分取り乱してたけど……どうしたんだろ。襲われてないと良いけど)

 

 アイザックの言った方向は、血液の水たまりを踏んだからかハッキリと足跡になって残っている。これが続く限りは追いつけそうだなと思いながら、さやかはソウルジェムの濁りを気にしながら思いっきり夜の街を掛けて行く。普通、自分を一度だって殺した相手にこんな楽観的な感情を抱く事など不可能だと言うのに、不思議とさやかの心は澄み渡っている。

 それはやはり、アイザックが自分の心を守ってくれた恩師だからだろうか。はたまた恭介という恋焦がれた男のために自分は最後の一線を越えまいと理性が無意識下で押し流してくれているのだろうか。それは、さやか自身ですら認知の外。ただただ今はあのちょっと心配な大男が助かっていればいいなと思いながら、血のへばりついた靴跡を追い続けた。

 

 

 

 走る。走る。ただ逃げるように走った。それでも闇は自分を追ってくる。光という戯言を乗せたまま、黒く染まり過ぎた闇の塊が光を反射しながらあたかも発光しているかのように自分に笑いかけてくるのだ。愛しい彼女の姿を模しながら。

 

 ―――アイザック、あなたは正しい事をしたのよ。

「だ、ま……れ」

 ―――あの女の子達も立派な怪物じゃない。殺してよかった。

「黙れ、ただの幻影が話すんじゃない!」

 ―――そうね、辛いわよね。でも私はもっと辛いわ。だってあなたと、

「辛い、辛いだと? ニコルは死んだ。死んだお前が、一体何を辛いと! ……ッ!?」

 

 誰も、居ない。やはり幻影だった。振り払うように、いいや事実振り払った手はそこにあった固い物へブチ当たる。まるで黒い繭に包まれている様なそれには見覚えがある様な、そう思ったが全てが遅かった。

 途端、景色は塗りつぶされる。

 ドロリと解けた肉塊が上から下へと流れ続ける異臭と腐臭の交じり合った場所。時折生きているかのように脈動する通路となった空間は、少なくとも中型動物以上の生物の腹にでも入った様な気分だった。むわっと広がったのは内臓器を掻きだした時によく匂って来る、生理的嫌悪から吐き気を催す臓腑の悪臭だった。スーツの正常化機能が働いていると言うのに、それすらも何なく通り抜けてくるのは精神にも異常なまでのダメージを与えてくる。

 アイザックは困惑し、何とか死にかけていた自分の息を取り戻したものの、これすらも幻覚だと言い切るには余りにも前回のソレと似通っている事に気がついた。

 

「……ネクロモーフの、結界」

 

 一体どのような進化を遂げたのか、その過程には死んでも知りたくは無いが、厄介なものになっている事は一目瞭然であろう。プラズマカッターを備えようとして、あの場所に置き去りにしてしまったことを重さの無い右手から思い出す。これでは、小回りのきいた防衛策がとれないではないか。

 暇を持て余したかのように混乱と同時に突っ立っていれば、奥の方からは聞き覚えのある怪物の叫び声が反響して響いてきた。抉り取った喉の肉から発した様な不快な音は、既に機能すらまともに残っていないネクロモーフの声帯から作り出される空気の押しだしたもの。だが、その声が聞こえると言う事は「本命」がこの先に居るかもしれないという暗示でもあった。

 RIGを操作するパネルに手を伸ばし、適当な武器になる物を取り出して構える。ガチ、ガチ、ガチンと何かを嵌めるような音が響いてくるのは、いざとなったら前方を切りはらいながら前進できるような回転する刃。キネシスの技術と宇宙から発見された資源をふんだんに使用した超合金を使い捨ての刃にした「リッパー」がずっしりとした重さを手に伝えて来てくれる。何分、ふわふわと浮いた幻影を見ていた事もあってこの重さは足が地についている事を連想させてくれていた。

 

「お前さえ、お前さえ居なくなれば彼女達に任せられる……忌々しい腐れドクター(Dr.Mercer)の置き土産が…!」

 

 幻影も、何もかも。ネクロモーフが溢れていなければ見る事は無かった。ネクロモーフが彼女の後ろにいなければ、美樹さやかをネクロモーフと勘違いする位まで錯乱する事も無かった筈だ。

 憎悪と、理解しきれない汚い感情を胸に秘めながらアイザックは歩を進めていく。もう数分は歩いたか、はたまた数十秒か。不思議なほど静かな結界の中は脈動する音が時間の感覚を麻痺させる。同時に、苛立ちながらも冷静さを忘れていないアイザックの集中度合いが長い時間を短い物と感じさせ、常に周囲への厳密な警戒が行われ続けている。常人ならば死の恐怖と訳の分からなさから発狂する所を無事なのは、既にアイザック本人のどこかが狂っているからだろうか。その分厚いメットに覆われた表情からは読み取りようも無い。ただただ、荒々しい息遣いだけが彼の感情の機敏を表しているだけだ。

 不意に、彼は何かを感じ取った。びくっとはねた肩は恐怖から来るものではなく、その何かに反応したため。だが余りにも感じ慣れたその脅威に、「死の脅威」には彼を動揺させるまでは至らない。ただ来ると分かっていたからには、アイザックは迷い無く手に握った繊維類切断用機材のトリガーを引いていた。

 

 当たり前の様に彼の目前からネクロモーフが姿を現して、何をするでもなく爪のはえた四肢ごと高速回転する丸鋸に切り刻まれる。正しく「筋繊維」を切り裂き、開けた傷口を抉る様に削り取っているリッパーの丸鋸は勢い留まるところを知らず、一体のネクロモーフを完全に切断しきったところでその後ろに控えていた異形の怪物へとそのまま回転する凶刃を伸ばした。

 二体目もあと少し、と言ったところでキネシスの稼働時間が終わりを告げ、丸鋸はただの鉄塊となってアイザックの足元へ堕ちる。此れ好機と取ったか、はたまたその殺意の衝動に突き動かされただけかは知る由も無いが、その人間を軽々と切り裂き貫ける鋭利な爪を振り上げた一般的なネクロモーフ・スラッシャーがアイザックへ命を刈り取らんとジャンプし迫ったところで、その体は力無く空中で肉塊となった。

 その正体はアイザックの持つリッパーの第二効果(セカンダリ)、丸鋸の射出。キネシスの維持の出力を射出と回転力に全て注ぐことで、宇宙に時折存在する危険度が高い植物などを遠くから確実に伐採するための機能だ。それがこんな敵対性半人型エイリアンを一掃するために使われるなど思いもよらなかっただろうが、ある意味全てが「対物(アンチマテリアル)」武器となる工具は、人間よりも丈夫な怪物には最適な武器と成りうる。これが、ただの軍隊が「人間を殺せる程度の武器」では歯が立たなかった理由でもある。

 そしてリッパーで次々と襲い来るスラッシャーを狩っていると、アイザックが最も警戒すべき「黒いネクロモーフ」が現れた。その丈夫な体は普通のネクロモーフの二倍はあり、高い耐久力から取り付かれてマウントを取られたことも石村では良くあった。だからこそ、アイザックはまだ遠くに居る間にリッパーの射出機能によって動きまわるその怪物の四肢を狙い撃ちする。西部のガンマンよりもよっぽど実戦向きに鍛えられた射撃の腕は、見事に黒いネクロモーフをバラバラ死体へと変えてくれた。

 

「……まだ、か」

 

 黒い強化型ネクロモーフの脅威は去ったが、本命は別だ。この黒いネクロモーフは、ある特殊なマンタ、またはエイのような形をしたネクロモーフに改造された死体から出来上がっている。つまり、死体がある限りあの厄介な黒色が多数出現すると言う事もあって、アイザックはうんざりとした感情を吐き出さずには居られなかった。

 とにかく進むしかない、と意気込む彼は勇ましくも見えるのだが実際のところはさやかを殺してしまった(と彼は思っている)責からくるイライラを発散するための丁度いい的を探す為でもあった。ただの殺人犯、破壊者。そんな狂気的な思考に染まりかけているがため、自分の精神状態を知ることなど出来る筈も無い。アイザックが手に握るリッパーを選んだのは、すっぱりと切れるプラズマ射出工具よりも目の前で惨殺出来ると言う実感が強いからなのかもしれない。

 

 ―――アイザック、進みましょう。

「ああ、そうだな」

 

 いつの間にか現れた、幻覚と断じたニコルさえも疑わない。

 彼の精神は少しずつ、しかし確かに壊れかけているのかもしれない。

 

 

 

 彼の後を追いかけて行った先、さやかは愕然とした。

 圧倒的なまでの負のオーラ。魔女がいる結界と言うのは確かに禍々しい気配がするものだけど、自分が今まで倒してきた魔女がまだ「若い」部類に入ると分かっていても、そんじょそこらの魔女などとは比べ物にならないほど圧倒的な威圧感を放つ結界があるなんて信じられなかった。

 普通、魔女結界の入口には魔女のシンボルらしき模様の書かれた複雑怪奇な魔法陣が敷かれており、それを入口の媒介とすることでソウルジェムを通じて魔法少女が結界内に入る事ができる。それは魔女の持つソウルジェムのなれの果てであるグリーフシードとの共振作用による弛緩の類だとも言われているが、その論点は今は置いておこう。

 この時に注目すべきなのは魔女結界の魔法陣にある。普通ならば魔法陣の中央にあるに相応しい中傷的な形をしたシンボルマークが描かれている筈の中心部には模様が無かったのだ。いや、あるにはあるが厳密に言えばそれは模様では無く傷であると言える。真ん中の模様が欠けた、不完全な結界。魔女の使い魔が独立して作り出したものでは有り得ないというのは、この結界から滲み出る不気味なオーラが証明している。

 

「…アイザックさん、ここに入って、じゃなくて取り込まれたのかな?」

 

 じゃなければ、魔法少女でも無いアイザックが入り込める筈は無い。前にアイザックが「影の魔女・エルザマリア」を狩るために結界に入れたのもグリーフシードが孵化し、結界が構築される瞬間に立ち会ったからに他ならない。

 さやかは若輩の自分程度、この結界の中を生きて戻ることなど出来るのだろうかと己の身可愛さに心許無くなってしまった。しかし、ここで引けばあの時の、ただ馬鹿をやっていることしか無かった中学生に逆戻り。何より、同じ魔法少女たちの面目が丸つぶれになってしまうかもしれない。

 息を飲んだ音は、自分の喉から聞こえてきた。

 

「……よしっ、キュゥべえいる?」

「此処にいるよ」

 

 ぬっ、と闇からはい出してきたのは今の拠点となっている上条家に居る筈のキュゥべえ。その唐突な出現に驚愕は隠せなかったが、さやかは予備で持って来ていた3つのグリーフシードの内ひとつを使用、半分ぐらい濁っていたソウルジェムに無理やり全ての穢れを吸い取らせて孵化寸前のそれをキュゥべえに放り投げた。

 

「ほら、急いで喰いな」

「よっと。やれやれ、エネルギー変換があと一瞬でも送れていたら魔女が生まれていたよ。でも流石は孵化寸前だっただけの素晴らしいエネルギー量だ」

「そりゃ良かったわね。……ああ、佐倉杏子だっけ? あの子どうなったの」

「ほむら曰くのやり過ぎた、は緩和されて来たよ。今はマミが付きっきりで昔話なんかして心を開かせているようだ。ほむらは拠点の哨戒にでているね」

「ふーん。……じゃあ、まどか達は?」

 

 結界突入前、アイザックも気にはなったが親友は今どうしているのだろうかと、不意に思いついた言葉をそのままキュゥべえに託す。彼はしばらく黙っていたようだが、なにやら電波でも受け取っていたのかすぐに話を切り出し始めた。

 

「同族の報告によれば、スーパーセルの襲来にただ怯えているのが6割だね。残りはバラバラ過ぎて感情すら理解できないけど、少なくともまどかは日常的行動の節目に祈るような行動をしているみたいだ」

「なんだかまどからしいなぁ。ああ、無力感に苛まれた結果じゃなけりゃいいけど」

「残念ながら君の予想は当たっているよ。契約はしない、と彼女自身が拒んでいるからには僕達も手は出さないけどね。所詮はエネルギーが一時的に莫大な量を得られるに過ぎない。それに、彼女の魔女が発生すればその時は―――いや、まだ憶測に過ぎないからやめておこう。不確実な情報は無益な混乱を生みだし効率を落とすだけだ」

「…? そっちにも事情があるんだ。インキュベーターってのも面倒な種族だったりするわけね」

「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。感情が無いから君たちで言う辛いという思いは味わったことが無いんだ。そんなことより、その結界に入るならひとつお願いがある」

「お願い?」

 

 此方の事情は終わったからすぐに行く、というのはさやか自身の性格に反している。更にはいくらこんな面倒な事態であるワルプルギス達の生みの親とはいえ、確かに此方にはインキュベーターに対する多大な恩があることも事実だ。

 こんな小さなお願いでよければ、少しくらい聞いた方が自分も納得はできるだろう。そう思って、さやかは結界突入の準備を整えながらも聞き返した。

 

「この中にMarkerが生成されつつある。アイザックと協力して、アレを完成前に破壊してほしい」

「……マーカーって、あの?」

「その通りだ。どうやら魔女の結界生成のプロセスにある願望を叶えるための空間効果として、ネクロモーフの副次的存在理由であるMarkerが生成されて掛けているのを察知した。そして、アイザックは恐らくこの宇宙でも珍しくMarkerを破壊する術を持った人間だ。彼が失われるのは、月の兄弟達(Brethren Moons)の脅威を排除するためにはあまりにも惜しい」

 

 その言葉の中にどれだけの真意が隠れているかは分からない。さやか自身そんなに頭の出来は良くないと自負しているだけあるが、それでもキュゥべえの言葉には何かが含まれているというのは理解できた。

 さやかもキュゥべえ達の思惑に関しては、正直言って恐ろしい。魔女以上の何かをアイザックを使ってするつもりならばインキュベーターの殲滅も辞さない覚悟ではあるが、今は目の前のアイザックの危機を見逃すことになる。それだけは、己のちっぽけな正義感が許さなかった。

 

「分かった。アイザックさんはちゃんと助けるし、そのマーカーってのもぶっ壊してくる。だからアンタはいい加減あたしたちに情報まとめて渡す準備でもしといて。地球で搾取し続けたいって言うんなら、この地球の危機くらい救う立場に立って貰うからね」

「効率重視、と言う点なら確かに惑星一つが失われるのは惜しい事態だ。……了解したよ、母星に掛け合って幾らかの手は回してもらおう。それでも実行するのは君たちになるけど戦える力量はあるのかい?」

「当然! そうじゃなきゃこの中に入ろうなんて―――思ってない」

 

 その言葉と同時、さやかは結界の中へ突入する。掻き消えた魔法陣は一般人の視点からは発見できないほどに秘匿され、おぞましい死の気配を撒き散らす怪異スポットへと早変わり。それを無感情な視線で見つめていたキュゥべえは、ふとインキュベーターらしくも無い独り言をつぶやいた。

 

「やれやれ、君達人間と言うのは、まったく理解できないよ」

 

 己自身すら誤魔化した異星人の種族。彼らが生物として欠如した感情は、恐らく永遠に理解されることは無い。そこから生じる確執は我々感情ある生物とは深いものになるだろう。

 同じ生物であることから手を取り合う事もあるのかもしれない、が。

 




いつか、この小説の登場人物全員がカッコよくなればいいなぁ(キュゥべえ含めて)

ところで、キュゥべえを殴り隊ってどのくらいいるんでしょう?
私たちは少なからずインキュベーターの行動方針に賛成するところがある派ですが。

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