俺が安息の日々を求めるのは間違ってないっ!よな? 作:春の雪舞い散る
果たして参加者達の反応やいかに
そして参加した恋人達と予備軍の恋の行方は
ホワイトデーの奇跡前編
ホワイトデーのイベント当日
司会進行はナゼか俺がやるはめに…
本日は私達海浜、総武の両校生徒会合同企画第三彈、ホワイデー応援イベントにお集まりいただきありがとうございます
両校生徒会と言いながらナゼか司会進行役を仰せつかっている私はどちらの生徒会執行部役員ではないと言う謎は私自身が一番聞きたいので聞かないでください
それではこれより順に火を点けて鍋を火に掛けていきます
参加者の中にはお前より上手いぞと思われる方も居られと思います
ですがその一方で料理、お菓子作り未経験の方もみえますので焦れったいとお思いかもしれませんが火を使う為我々も慎重に進めていきますのでお付き合い下さるようお願い致します
それとゲーム性という観点から私達の提案するものがわかる人はすぐにわかると思いますが答えは言わずに待っていただけませんか?
その方が面白いんじゃないかと言うのが主催者側の総意ですので御協力の程よろしくお願いいたします
そう開会の宣言、挨拶に注意点を伝えイベントは始まった
まずは鍋に水を張りお湯を沸かし始めるがこの時点でわかり人は女性を中心に結構いるようだ
次にチョコレートを砕き耐熱性の容器の中に入れ湯煎の中に入れてチョコが溶けたら出来上がり…
だから俺は参加者の皆に問う
「それでは皆さん今日のパーティーは何と言うパーティーですか?」
『チョコレートフォンデューパーティーですっ!』
そう返事がかえってきた
「それではこれより親睦をかねこれよりスタッフがお配りいたしてます食材でパーティをお楽しみください」
そう言って実食を始めてもらった
参加者の笑顔が嬉しく俺も笑ってる
クリスマスであった男の子達が何人かお父さんらしき人といて
「14日にはパパと一緒にママに作ってあげような」
と、話しているので主催者を代表して挨拶に顔を出したら
「はーちゃん先生こんにちわっ!」
って未だ慣れない恥ずかしいその呼び方はそろそろ忘れてくれませんかね?
と思っているが望み薄だな…
だから俺も園児達負けないよう元気よく
「はい、こんにちはー」
と、挨拶を返しお父さん方とお辞儀しあう
その隣に大志の中学の同級生や後輩らしきグループはナゼか大志が得意気な顔をしていた
大志よお前1体ナニしてんの?
そう思ったが取り敢えずテーブルに近付いたら
「こちらが俺が尊敬する兄貴分の比企谷さんのお兄さんっす」
そう紹介されてかなりくすぐったかったが
「まぁこれからもうちの小町と弟みたいなもんの大志と仲良くしてやってくれ」(これでいいのか?)
そう思いながら次のテーブルに向かった
今のところハーレムルートをマイペースで独走中の八幡ですが敵じゃないから独走してどうするの?みたいな筆者ですが取り敢えず未だ有力候補はいませんし未だ決まる予定というか見込みはありませんので悪しからずですホワイトデーの奇跡後編
その次のテーブルには区役所の民生課の皆さん?何か2~3人見慣れない人が居るけどまぁ良いか?
「いかがでしたか?楽しんでいただけましたか?」
そう声を掛けると
「こういうのも結構面白いんだね、聞いたことはあったけどチョコレートフォンデュって案外簡単にできるんだって知ってビックリしたよ」
そう言われて
「僕も最初聞いたときは無理だと思いましたからやり方を習ったときはビックリしましたよ
僕は未成年だからまだ無理ですが皆さんは部署の飲み会かなんかの機会にチーズフォンデュを楽しまれてみてはどうですか?
いつものホームパーティーも一味変わるらしいですよ?まぁただの受け売りなんで僕自身は知りませんけど…
それではそろそろ次のテーブルに挨拶に回りますから皆さんも最後までお楽しみください」
そう言ってその場を離れ次のテーブルに向かった
その次は雪ノ下建設の営業所の皆さんで
「こんにちは、ずいぶん面白い企画なんだね?」
そう声を掛けて来たのは釜生田さんと言ったか?庶務課の人の中で一番話す人だ
「このメンバーで集まるのも三度目ですから…互いに気心も知れてきましたからね」
そんな他愛もないことを話ながら会場内を見回してみたがやはり企画が企画だけにバレンタインの時と違い男性の参加者が結構いる
もっとも大半は一緒のテーブルに居る女性陣に引っ張られてきたんだろうけどな
まぁそれについちゃあの頃の俺なら由比ヶ浜と雪ノ下に引っ張られてきたんだろうけどな…
そう考えたら何か不思議だな…
そう感慨に耽りながらフッと視線を戸部の方に向けると
「戸部君、これバレンタインの返事なんだけど前も言ったけど今は誰とも付き合う気はないよ」
そう言われて苦痛に顔を歪める戸部だが海老名さんは続ける
「でもね、戸部君…これも前に言ったけど先の事はわからないって…
そしてあたしの今の気持ちは仲良しグループの一人じゃなくて戸部翔と言う一人の人間と友達になり一歩前進してみても良いんじゃないかと思える自分が居るんだ…だから戸部君、あたしとお友達になってくださいっ!」
それまで賑やかだった会場がいつのまにか静まりかえっていて
「有難う、海老名さん…俺、もっと頑張るから…もっと頑張って海老名さんにその先に進んでくれる男になるからこれからも見ててよっ!」
そう言われて海老名さんも戸部の手を取り友情の握手を交わしていた
「良かったな、戸部…」
俺がそう呟くといつのまにか優美子が俺の右腕を取り
「皆八幡のお陰だよ…」
と、言い左腕を取る沙希も
「そうだね、あの男に変わるきっかけを与えたのも姫菜に見直させる機会を与えたのも皆八幡だからね?」
と、言いよくわかってないけーちゃんまでが
「はーちゃんカッコいいっ♪」
と、叫んで正面から飛び付き
「じゃあ私もお疲れさま、八幡っ♪」
そう言って背中から抱きついてきたけどじゃあってなんですか?じゃあって
いや、それより当たってますからね?貴女の大いなる夢と希望のつまったあれが当たってるんですけど…
はい、すいません…わかってましたよ、当ててると言うより押し付けてるんですよね?
ただほほ袋にひまわりの種を詰め込んだハムスターのようにほほを膨らませてにらむ一色が怖いので勘弁していただけないでしょうか?
勿論そんな細やかな俺の願いは聞き入れられず助けを求めたい彩加も笑ってみているだけだった
その後彩加の居るテーブルでバレンタインの時と同じくお互いにチョコに浸したものを交換して食べたのだが…
「八幡、好き嫌いはダメだよ?ちゃんと食べてね」
そう可愛い笑顔で言われて口から出すに出せずに変な汗をだらだら流している
(だ、誰がトマトなんか用意したんだよ?しかも彩加を使って俺に食わせやがって!)
そう思って辺りを見回したら不自然に視線をそらす小町に気付き
(小町ぃ~っ!)
そう思って睨んでいたら
「けーちゃ~んっ、蒼空ぁ~っ!これはーちゃんが好きだからあーんしてあげなっ♪」
そう言って言い笑顔を浮かべて二人に手渡すものはさっき彩加に食わされたものと同じサイズのもので沙希の良い笑顔を見ればそれが…
地獄を見た…幸いプチトマトだから一切噛まずに丸のみだがいったい何個のプチトマトを飲み込んだのやら考えたくもない…
こうして俺達のホワイトデー企画も無事終了し俺の黒歴史にも新たな一ページが書き加えられたのであった…
当分と言うか一生分のトマト食ったからもう二度と食わなくても言いよなっ!
そう俺は心の中で叫んだ