ヽ(゜∀。)ノ アビャー
……ハッ!? い、生きてる? 俺、生きている……?
生きて……いる……っ!
やったぜ。俺は生き延びた。死ぬかと思った……と言うか、まず間違いなく死んでいたはずだし、死んでから蘇った記憶すらある。俺は死んでいたのだろう。
だが、それでも今の俺は生きている。呼吸もしているし、心の臓も脈打っている。それに、目の前にいる鉛色の巨人の姿もしっかりと見える。
……ヴェ!?
「……」
「……」
な、なんか凄い見られてる……めちゃくちゃ見られてる……穴が開くほど見られてる……!
あっ、斧剣が、斧剣がこっちを向いて……!
「安心しろ。そいつは問答無用で襲ってこないように教育してある。戦闘的な意味でも性的な意味でも合意の上でなければ襲わんよ」
「……あの、俺、男ですけど」
「知っているが?」
「…………その人、男ですよね?」
「こいつは両刀だ。ただ、基本的に妻一筋だがな」
基本的にってことは例外もあるってことじゃないですかやだー!
あ、でも別に大きくなっては無いから問題はないのか? 武器がこっち向いてるから死ぬことはあるかもしれないが。
とりあえず死にたくないので起き上がってからじりじりと距離を取る。あっちがその気なら一瞬で距離を詰められるだろうが、どうもその気はないらしくじっと俺を見つめるだけだ。
「先に言っておくがそいつは敵になったら容赦はしないし、味方でも邪魔だと思ったら容赦はしないし、酒に酔って自分の恩師を矢で撃ち殺しそうになったこともある奴だから気を付けた方がいいぞ。その恩師が死ななかったのも神格持ってて不死だったからだし、ちょっと間違えて殺すとかちょっと間違えて蹂躙するとかちょっとイラっとしたから殺戮するとかあるタイプだったし」
なにそれこわい。え、待って、なにそれほんと怖い。
「まあ気にするな。それじゃあお前も回復したところでもう一戦だ。尋常なる十二の試練、非情なる十二の試練、無情なる十二の試練、そして異常なる十二の試練。ついでに十二匹の試練。好きなものを選ばせてやろう。これを生き延びることができればお前の望んだ通り強くなれるぞ? 生き延びることができた奴は今のところ一人しかいないが、まあ一人いたということは不可能ではないということでもある。必死になって生き延びろ」
「え、あの、一番簡単な奴で……」
「じゃあ尋常なる十二の試練だな。死ぬがよい」
…………。
ヽ(゜∀。)ノ アビャー
「アビャーしても無駄だぞ。さあ、始めろアルカイオスの影よ」
「■■■■■■■■!!!」