つながり ~君は1人じゃない~   作:ティア

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今日は先導アイチのレジェンドデッキの発売日!

というわけで、発売に合わせて投稿してみました。ナオヤはブラスターデッキだし、シオリはアルフレッドということで……。

レジェンドデッキでリメイクされた元のユニットが、この話では全て登場します。少ししかでないユニットもいますが……。

懐かしい気持ちで読んでいただけたら幸いです。では、本編どうぞ。


ride27 切り開く未来

「あれは……ロイヤルパラディン!?」

 

「星野はゴールドパラディン……解放者のデッキのはずだろ!?昨日だって……」

 

「今日のために、わざわざ別のクランに変えるなんて考えにくいっス。……あのデッキは一体?」

 

客席のワタルたちは、シオリがゴールドパラディンを使っていないことに驚きを隠せなかった。それは言わずもがな、ミズキたちもそうで……

 

「シオリちゃん、前とデッキが違う……」

 

「ロイヤルパラディンか……。悪くないな!」

 

「うん……でも、どうしてロイヤルパラディンなんだろう……?」

 

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

みんな驚いているみたいだな……。それはそうだろう。このデッキは、私が昔使っていたデッキ。みんなの前ではまず使うことはないから、知らなくて当然だ。

 

私がこのデッキを使おうと思ったのは、昨日の夢が原因だ。もう1人の自分。そして私に、過去と向き合い、未来を切り開くことができると、それができる力を持っているとも言った。

 

まだ、過去を見つめられてはいない。今も少し手が震えている。緊張のせいでもあるだろうけど、もっと違う理由のはずだ。

だから、ロイヤルパラディン……このデッキを使うことで、過去と向き合えると思ったんだ。

 

「まさか……いきなりロイヤルパラディン同士のファイトになるなんて、思ってなかったよ」

 

「ロイヤルパラディンには……ちょっと思い入れがあるので……」

 

「思い入れか……。わかるよ、その気持ち。僕も……そうだから」

 

「え……?」

 

ロイヤルパラディンに特別な思いがあるんだ……。一体どういう……?

 

「さぁ、君のターンだよ。星野さん」

 

「あ、はい」

 

今はこのファイトに集中だ。せっかくの機会なんだしね。

 

「……行きます!ドロー、湖の巫女 リアン(7000)にライド!」

 

思えば、このデッキを使うのは久しぶりだな……。上手く使えるかな……?

 

「リアンのスキル。レストして、手札1枚をカードチェンジ。さらにばーくがる(4000)をコール!スキルで自身をレスト……デッキからふろうがる(5000)をスペリオルコール!」

 

今のところはよさそうだ。引きもいい。さて……どこまで戦えるか……。

 

「これでターンエンド!」

 

「じゃあ僕のターン!ドロー、小さな賢者 マロン(8000)にライド!ういんがる・ぶれいぶは左後ろへ移動」

 

私のスターダスト・トランペッターは、ういんがるのように移動できない。ロイヤルパラディンには、あまり強力なファーストヴァンガードはいないからな……。

 

「続けて、ばーくがる(4000)をコール!スキルでレストし、ふろうがる(5000)をスペリオルコール!」

 

私と同じだ。ばーくがるからのふろうがる……ということは……!

 

「ういんがる・ぶれいぶのブースト、ふろうがるでアタック!(10000)」

 

「ノーガード!」

 

私のダメージには小さな賢者 マロンが入る。

 

「次はマロンで、もう一度ヴァンガードにアタック!(8000)」

 

「ここは……幸運の運び手 エポナでガード!」

 

「ドライブチェック、友誼の騎士 ケイだよ。これでターンエンド」

 

 

シオリ:ダメージ1 ナオヤ:ダメージ0

 

 

「私のターン、スタンドアンドドロー」

 

私たちがコールしたばーくがるは、自身をレストすることで、デッキからふろうがるか未来の騎士 リューをコールできる。

そして未来の騎士 リューは、CB1を使い、ばーくがるとふろうがる、リューをソウルに入れることで、デッキからあるユニットに直接ライドできる。

 

今、私はスタンドしたばーくがるをレストし、リューをコールすれば、条件をクリアできる。けど……

 

「ブラスター・ブレード(9000)にライド!沈黙の騎士 ギャラティン(10000)と、焔の剣士 バロミデス(8000)をコール!」

 

そのスキルを使わない。スキルでライドすれば、リアガードを3体失うことになる。リアガードを残したのは、必ず後で活きてくる。

 

「ばーくがるのスキルを発動!ふろうがる(5000)をコールします!」

 

これでリアガードは5体だ。早くも盤面を埋めることができた。

 

「ふろうがるのブースト、バロミデスでマロンをアタック!(13000)」

 

「ノーガード。ダメージは……マジェスティ・ロードブラスター」

 

やっぱり……ブラスター・ブレードを使う以上、切り札はそれか。

 

「なら、ブラスター・ブレードでアタック!(9000)ドライブチェック……まぁるがる。ゲット!ドロートリガー!!パワーをギャラティンへ(15000) そして1枚ドローします」

 

ダメージにはスターコール・トランペッターが落ちる。さて……ここで素直にマロンを狙えば、ダメージを3枚にできる。

けど、そうすれば次のターンでリューを呼ばれてライドされるだろう。だからここは、ふろうがるを狙うべきか……?

 

「ふろうがるのブースト、ギャラティンで……マロンをアタック(20000)」

 

いや、相手は世界レベルだ。そんな小手先の考えが通じるような相手ではない。

 

「ノーガード。ダメージは……みるびるか」

 

「ターンエンドです」

 

 

シオリ:ダメージ1 ナオヤ:ダメージ3

 

 

これでダメージ差は2か。このままリードを保てば、もしかしたら……。

いや、これはヴァンガード。何が起こるかは最後までわからない。

 

「てっきり、ふろうがるにアタックすると思ってたけどな」

 

「そんなことしても、その場しのぎになるだけですよ」

 

「なかなか考えてるね……。よし、僕のターン。スタンドアンドドロー!ばーくがるのスキルで、未来の騎士 リュー(4000)をスペリオルコール!」

 

これで、3体のユニットが集う。その力で、デッキからのライドを可能にする。

 

「さらにリューのスキル!CB1…ばーくがる、ふろうがる、リューをソウルに入れ、デッキから……このカードにライドする!」

 

3体がソウルに入り、吉崎さんがデッキから持ってきたカードは……ブラスター・ブレードだった。

 

「君はロイヤルパラディンに思い入れがあるって言ったね?僕は、このブラスター・ブレードに思い入れがあるんだ……」

 

「ブラスター・ブレードに……?」

 

「僕がヴァンガードを始めてから、ずっと使っているカード……。ブラスター・ブレードは……僕にとって、かけがえのない大切な存在なんだ」

 

かけがえのない存在……まるで、私にとってのアルフレッドみたいだ……。

 

「さぁ、行こう!闇照らす希望の煌めき、絶望なき未来は……光輝く剣と共に!!スペリオルライド!ブラスター・ブレード!!(9000)」

 

不思議だ……。私もブラスター・ブレードにライドしているのに、吉崎さんのブラスター・ブレードとは……同じユニットのように思えない。

 

「ブラスター・ブレードのスキル!CB2で、ばーくがるを退却!」

 

「く……!」

 

ベストな選択だけど、痛いところを突かれてしまった。

 

「まだ行くよ!ブラスター・ダーク(9000) みるびる(6000) 友誼の騎士 ケイ(7000)をコール!そのままケイでヴァンガードにアタック!スキルでブラスターを含むヴァンガードがいることで、パワープラス3000!(10000)」

 

「ここは……まぁるがるでガード!」

 

「みるびるのブースト、ブラスター・ブレードで……ブラスター・ブレードにアタック!(15000)」

 

「ノーガード!」

 

「ドライブチェック、ふろうがる。ゲット、スタンドトリガー!ケイをスタンドし、パワーはブラスター・ダークへ!(14000)」

 

ここでケイがスタンドするのか……。ダメージには、焔の剣士 バロミデスが落ちた。

 

「みるびるのスキル、手札からマジェスティ・ロードブラスターを捨て、ドロー!」

 

……マジェスティを捨てる!?手札に2枚あったのだろうか?そうでない限り、この状況で捨てるカードではない。

 

「ケイでギャラティンをアタック!再びスキルでパワープラス3000!(10000)」

 

「……ノーガード」

 

ダメだ。私の手札は2枚。しかも手札からガードに使えるカードがあまりない……!

 

「ういんがる・ぶれいぶのブースト、ブラスター・ダークで、ヴァンガードにアタック!(19000)」

 

「ノーガード……です。ダメージは、閃光の盾 イゾルデ」

 

「ここで、ういんがるのスキル。ブラスターをブーストし、アタックがヒットした時、自身をソウルに入れてデッキからブラスターユニットを手札に加えるよ」

 

なるほど。ういんがるのスキルがあったから、マジェスティを捨てるなんてことができたのか。

マジェスティはグレード3。まだグレード2の今、手放すとは考えがたかったけど……そういうことか。

 

「僕はデッキから……」

 

これでマジェスティを加えたなら、私の考えた通りだ。

 

「ブラスター・ブレードを手札に。これでターンエンド」

 

 

シオリ:ダメージ3 ナオヤ:ダメージ3(裏3)

 

 

「……えっ!?ブラスター・ブレード!?」

 

「え、そうだけど……ほら」

 

いや、カードの見間違いとか、そういうことではない。この状況でブラスター・ブレードを加える意味がよくわかっていないからだ。

 

マジェスティ・ロードブラスターは、リアガードのブラスター・ブレードとブラスター・ダークをソウルに入れることで、強力なスキルを使える。

 

次のターンにマジェスティにライドし、ういんがるのスキルで加えたブラスター・ブレードと、リアガードにいるブラスター・ダークをソウルに入れる……。それが最も考えられることなんだけど……。

 

(さっきのみるびるのことがどうも引っ掛かるな……。マジェスティがもう1枚あるからブラスター・ブレードを?けど、どうも腑に落ちないな……)

 

考えていても仕方がない。今は、私にできることをするだけだ。

 

「……私のターン、スタンドアンドドロー」

 

私は3枚の手札のうち、最初から手札にあった1枚のカードを見る。

 

(久しぶりだな……このカードを使うのは……。ずっとゴールドパラディンを使ってたし、全然触れていなかったから……)

 

そのカードを見て、私は色々な想いを巡らせていく。楽しいことも、辛いことも……どんな時だって、そのカードは私と共にあった。

 

「……吉崎さんにとってのかけがえのない存在は、ブラスター・ブレードだと、言いましたよね?」

 

「……そうだよ。大げさだけど、ブラスター・ブレードがいなかったら……今の僕はなかった」

 

同じだ……私と。今の私があるのは、元を辿れば、そのカードとの出会いが……つながりがあったからだ。

 

「私も……そうです。自分にとって、かけがえのない……大切な存在、つながりとも言える大切なユニットと、私はヴァンガードを通じて出会ったんです」

 

「……本当に大切なんだね」

 

「はい……。だから今、私は嬉しいです!このユニットと一緒に、とんでもない強敵とファイトできることが!」

 

「わかるよ、その気持ち。僕もブラスター・ブレードと一緒にファイトしている時は、とても楽しいからね!」

 

「私はこのファイト、全力で戦います!このユニットと共に!あなたを倒します!!」

 

どさくさに紛れて勝利宣言してしまったな……。客席の方が、かなり騒がしい。けど、勝つ気ではいるし、負けるつもりはありませんよ!

 

「行きます……!絶望の中に射し込む光……指し示すのは、輝ける未来!!ライド・ザ・ヴァンガード!騎士王 アルフレッド!!(10000)」

 

今も昔も変わることはない。あなたと戦える喜び……吉崎さんに見せよう!

 

「爆炎の剣士 バロミデス(10000)をコール!さらにアルフレッドのスキル!CB3で、デッキから湖の巫女 リアン(7000)をスペリオルコール!」

 

これでまた、リアガードは5体になった。これにより、アルフレッドは真価を発揮する。

 

「アルフレッドのスキル!ロイヤルパラディンのリアガード1体につき、パワープラス2000!フルパワー!!パワープラス10000!!(20000)」

 

ただし解放者のアルフレッドとは違い、ブーストはできない。それでも十分な火力がある。

 

「まずは焔の剣士 バロミデスが、ふろうがるのブーストでヴァンガードにアタック!バロミデスはアタックした時、自身のグレード3が2枚以上あれば、パワープラス3000!(16000)」

 

私の場にはアルフレッドと爆炎のバロミデスがいる。条件は満たされている。

 

「ふろうがるでガード!」

 

「なら、アルフレッドで……ブラスター・ブレードにアタック!(20000)」

 

互いの象徴とも言えるユニット同士の激突。その軍配は……

 

「ノーガード!」

 

「ツインドライブ!1枚目……ぽーんがる。2枚目……未来の騎士 リュー。ゲット!クリティカルトリガー!!パワーを爆炎のバロミデス(15000) クリティカルはアルフレッドに!(20000 ☆2)」

 

私の想い……アルフレッドへの想いが、クリティカルを引き寄せた!これが……私の想いだ!!

 

「ダメージチェック、1枚目、閃光の盾 イゾルデ。2枚目……よし!世界樹の巫女 エレイン。ヒールトリガー!」

 

「ヒールを引いた……!」

 

有効ヒールなので、ダメージは回復する。さらにパワーはブラスター・ブレードに追加された。(14000)

 

「だったら……ふろうがるのブースト、爆炎の剣士 バロミデスで、ブラスター・ダークにアタック!焔のバロミデスと同じくパワープラス3000!(23000)」

 

手札にマジェスティがあるかはわからないけど、どっちにしてもダークは退却させたい。

 

「ここは、エポナとブラスター・ブレードでガード!」

 

アタックは通らな……え?さっきガードに使ったのは……!?

 

「ブラスター・ブレードをガードに……?ターンエンド……」

 

 

シオリ:ダメージ3(裏3) ナオヤ:ダメージ4(裏2)

 

 

どうして!?ブラスター・ブレードを手札に加えたのは、マジェスティのため(手札にあると考えて)じゃないの!?

 

手札にマジェスティがあるなら、ブラスター・ブレードをガードには使わない。ないなら、ブラスター・ダークを加える方がよかったはずだ。それなら、手札を削られることも……。

 

「僕のターン、スタンドアンドドロー。さて……星野さん。君は僕の行動に戸惑っているよね?ういんがるのスキルを使ったあたりから」

 

「は、はい……。吉崎さんの次の一手が……全く読めなくて」

 

今のところ、私はこのターン、吉崎さんは事前に手札にあったマジェスティ・ロードブラスターにライド。

ガードに使ったのとは別に手札に持っていたブラスター・ブレードと、リアガードのブラスター・ダークを使い、強力なスキルを使う……。

 

もしそうなら、このターンで負けてしまうことは十分考えられるんだけど……

 

「うん。だったら、星野さんは少し見落としをしているよ。多分、マジェスティに気をとられているんだと思うけど……」

 

「え……」

 

「答えはこうだよ!幾年の時を経ても、変わらぬ志がここにある!ライド!アルフレッド・アーリー!!(10000)」

 

しまった、アルフレッド・アーリーか……。いい意味でも悪い意味でも裏切ってくれたな……。

いい意味というのは、マジェスティのスキルによるこのターンのは敗北は免れたこと。そして、悪い意味というのは……

 

「アルフレッド・アーリーのスキル!ライドした時、ソウルのブラスター・ブレード(9000)をスペリオルコール!」

 

手札を使わず、しかもコストなしでリアガードを増やしたことにある。しかも、コールしたのがブラスター・ブレードということは……

 

「さらにブラスター・ブレードのスキル!CB2でバロミデスを退却!」

 

リアガードも削ることができる。ある意味で厄介なユニットだ。……けど

 

「……あの、どっちのバロミデスですか?焔か爆炎か……」

 

「あっ、ごめん!つい勢いのままに……!退却するのは焔の方で」

 

……熱くなると抜けるんだな。吉崎さんって。

 

「気を取り直して……ケイとブラスター・ブレード、位置を入れ換え、小さな賢者 マロン(8000)をコール!マロンのブースト、ブラスター・ダークでアタック!(17000)」

 

「未来の騎士 リューでガード!」

 

「みるびるのブースト、アルフレッド・アーリーでアルフレッドをアタック!(16000)」

 

さっき退却されたバロミデスはインターセプトを持っていたため、使えるシールドが減ってしまった。

 

それに、バロミデスの抜けた穴を埋めるために、手札を残した方がいい。となると……

 

「ノーガードします」

 

「じゃあツインドライブ!1枚目、ブラスター・ダーク。2枚目、友誼の騎士 ケイ」

 

どちらもトリガーじゃない。ここでの不発は大いに助かる。ダメージにはブラスター・ブレードが落ちた。

 

「みるびるのスキル。ケイを捨て、カードチェンジ。ケイのブースト、ブラスター・ブレードでヴァンガードへ!(16000)」

 

「これも……ノーガード」

 

まぁるがるがダメージに入り、ドロートリガーで手札を増やすことができた。これがなかったらどうなっていたか……。

 

「ターンエンド」

 

 

シオリ:ダメージ5(裏3) ナオヤ:ダメージ4(裏4)

 

 

「私のターン、スタンドアンドドロー。ライドなし。ぽーんがる(7000)をコールし、スキルでCB1、自身をソウルに入れて、デッキからソウルセイバー・ドラゴンを手札に!」

 

これで次のターンまで回れば、勝負を決められる可能性が見えてくる。

 

「続けて、沈黙の騎士 ギャラティン(10000)をコール!リアンのスキルを使い、カードチェンジ……」

 

手札からマロンを捨て、1枚ドローする。

 

「アルフレッドのスキル!リアガードは未だ5体!フルパワー!!パワープラス10000!!(20000)そのままヴァンガードにアタック!」

 

「……ノーガードで」

 

手札が悪い!?ここで押しきれるか!?

 

「ツインドライブ!1枚目、世界樹の巫女 エレイン。ゲット!ヒールトリガー!!ダメージを1枚回復して、パワーをバロミデスに!(15000) 2枚目、焔の剣士 バロミデス……」

 

ここでクリティカルが出れば、私が勝っていたかもしれない……。という想いは、

 

「ダメージチェック……世界樹の巫女 エレイン。ゲット!ヒールトリガー!!ダメージは同じになったから、回復できる!パワーはアルフレッド・アーリーへ!(15000)」

 

ヒールトリガーを引かれることで打ち砕かれた。しかも、私のダメージが回復したことで、有効ヒールとなってしまう。

こちらのヒールトリガーを逆手に取るのは、さすが世界レベルと言ったところか。

 

「……ふろうがるのブースト、ギャラティンでブラスター・ブレードにアタック!(15000)」

 

「ノーガード。ごめん……ブラスター・ブレード」

 

「ふろうがるのブースト、バロミデスでアタック!グレード3が2体いるから、パワープラス3000!(23000)」

 

「ノーガード。ダメージチェック……ふろうがる。スタンドトリガーだね」

 

もう私のアタックはないから、このトリガーは不発となる。

 

「ターンエンド……」

 

 

シオリ:ダメージ4(裏3) ナオヤ:ダメージ5(裏3)

 

 

「じゃあ僕のターン、スタンドアンドドロー!……さぁ、これで決めるよ!」

 

「……っ!ここで!?」

 

「闇は静かに光を称え、光は闇を示し出す……交わる輝きよ、今こそ目覚めよ!!ライド!マジェスティ・ロードブラスター!!(10000)」

 

来た……!2体のブラスターの力を最大限発揮するユニット!

 

「みるびるのいる場所にブラスター・ダーク(9000) ケイの前にブラスター・ブレード(9000)をコール!スキルを発動!」

 

ダメージが回復して、3度目のブラスター・ブレードのスキルを……!?

 

「CB2……消えろ、ギャラティン!!」

 

う……。このタイミングでそんなこと言わないでよ……。客席もなんか盛り上がってるし、絶対狙ってた。

 

「ケイのブースト、ブラスター・ブレードでアルフレッドをアタック!(16000)」

 

「ノーガード!」

 

マジェスティをノーガードするわけにはいかない。ここでダメージトリガーを引ければ、あるいは……。

 

「ダメージチェック……騎士王 アルフレッド」

 

「マジェスティでアタック!スキル発動!リアガードのブラスター・ブレードとブラスター・ダークをソウルに入れ、パワープラス10000!(20000)」

 

マジェスティの後ろのダークと、さっきアタックしたブラスター・ブレードがソウルに入る。元からいたダークを残すことで、後1回のアタックをできるようにする……上手いな。

 

「さらに、ソウルにブラスター・ブレードとブラスター・ダークがいることで、パワープラス2000!クリティカルプラス1!(22000 ☆2)」

 

「させません……!イゾルデで完全ガード!コストはバロミデス!」

 

「くっ、ツインドライブ!1枚目、忠義の騎士 ベディヴィア。2枚目、世界樹の巫女 エレイン。ゲット!ヒールトリガー!!ダメージを回復、パワーをダークに!(14000)」

 

何とかクリティカル2のアタックを防いだ……けど。

 

「マロンのブースト、ブラスター・ダークでアルフレッドをアタック!(22000)」

 

このアタックを防ぐために必要なシールドは15000。私の手札は、エレインとソウルセイバー。エレインは10000だが、それしか使えない。つまり……

 

「……ノーガードです」

 

後少しだった。後少しで、次につなげられたのに。次につなげられたら……勝利につなげられたかもしれないのに……!

 

と、その瞬間だった。私の手から波紋が広がる感覚を感じた。

 

(これは……佐原君の時や、ミズキの時の……!?)

 

『来たんだね、シオリ……』

 

(この声……もしかして……!?)

 

『私だよ、シオリ。今、君が私と話しているということは、過去と向き合い、未来を切り開くことを選んだんだね』

 

(そう……。だから、私は今、このデッキを使っているんだ)

 

『そっか……。そして君は今、負けたくないと強く願い、次につなげる力を求めている……』

 

(……後少しなんだ。そうすれば、みんなと勝利を……)

 

『……そっか。だからこそ、この力で未来を切り開こうとしたんでしょ?』

 

(……力?この不思議な感覚のこと?)

 

『この力は、ユニットとのつながりを得ることができるもの。つながりを得ることで、ユニットはシオリに力を与えてくれる』

 

(つながり……)

 

そう言えば、前にこの感覚になった時、色んな声が聞こえた。その中には、アルフレッドも……。

 

『さぁ……!今、シオリのために、私たちは力を貸そう!』

 

(私…たち…?)

 

気がつくと、私はデッキトップに手を伸ばしていた。さっきまでの出来事は、刹那、一瞬にも満たない時間でのことだった。

 

(ユニットとのつながり……?あの感覚は、アルフレッドや、仲間のユニットとつながっているってこと……?)

 

「ダメージチェック……」

 

(もし……さっきの話が確かなら、お願いみんな!もう少しでいい……!私と一緒に……!)

 

私は……カードを静かにめくった……。

 

「…………」

 

「…………」

 

「……これは」

 

「ここで、それを引くなんて……!」

 

「……世界樹の巫女 エレイン。ゲット!ヒールトリガー!!ダメージを回復し、パワーをアルフレッドへ!(15000)」

 

会場が一斉に湧いた。この土壇場でヒールを引くなんて、狙ってできる芸当ではない。

 

「ターンエンド……。決まったと思ったんだけどな……。けど、また僕のターンにつなげてみせるよ!」

 

 

シオリ:ダメージ5(裏2) ナオヤ:ダメージ4(裏4)

 

 

ユニットとのつながり……。嘘のようなことだけど、実際に声を聞き、トリガーを引き当てた。

 

「おい……吉崎ナオヤの相手、もしかしたらこのまま勝つんじゃないか!?」

 

「いや、守りきってとどめをさすだろ」

 

「でもどっちが勝つか、まだわからないぞ!」

 

「行けー!吉崎ナオヤに勝っちまえ!」

 

「ナオヤさん!負けないでください!」

 

気がつくと、会場は2人への声援で埋め尽くされていた。

 

「星野!ここまで来たら勝て!!」

 

「そうよ!ヒールまで引いたんだから、このまま押しきりなさい!」

 

「やってやるっスよ!シオリさん!!」

 

「……みんな!」

 

「さぁ……星野さん!君は今、多くの人の期待を背負っている。このターンで……全てが決まるよ!」

 

全て。その言葉に一瞬、足がすくみかける。けど、

 

「はい!行きます、スタンドアンドドロー!!」

 

もう少しだけ、ユニットは私と……戦ってくれる。なら、私もその想いに応えよう!!

 

「羽ばたけ聖なる竜!舞い上がれ高らかに!勇気と祝福の光を以て、迷える運命を未来へ導く!ライド・ザ・ヴァンガード!!ソウルセイバー・ドラゴン!!(10000)」

 

これで決める!このターンで……勝つ!

 

「ソウルセイバー・ドラゴンのスキル!SB5!バロミデス、リアン、前列のいないふろうがるにパワープラス5000!(バロ 15000)(リア 12000)(ふろ 10000)」

 

全ての列にパワーが与えられる。この局面では大いに活きてくる。

 

「焔の剣士 バロミデス(8000)をコール!ふろうがるのブーストで焔のバロミデスがマジェスティをアタックする!バロミデスのスキルで、パワープラス3000!(21000)」

 

「……受けるよ。ダメージは、未来の騎士 リュー。ゲット!クリティカルトリガー!!効果はマジェスティへ!(17000 ☆3)」

 

ここでのパワーアップは大きく響く……!けど、だからと言って止まるわけにはいかない!

 

「リアンのブースト、ソウルセイバー・ドラゴンでアタック!ソウルセイバーのスキルで、パワープラス3000!(25000)」

 

吉崎さんの手札は残り3枚。1枚はシールド10000。もう1枚はシールド5000。インターセプトが1枚あるから5000。残り1枚をシールド10000と考えると、シールド合計は30000。

ソウルセイバーをトリガーのことを考えて、15000でガードしたとしても、まだシールドは15000残る……。

 

「イゾルデで完全ガード!ベディヴィアをコストに!」

 

よし!これは嬉しい誤算だ!もしこれでトリガーが2枚出たら、次のバロミデスのアタックを吉崎さんは防げない!

 

「ツインドライブ…1枚目!未来の騎士 リュー。ゲット!クリティカルトリガー!!効果は全てバロミデスへ!!(20000 ☆2)」

 

観客もさらに盛り上がっている。次のトリガーで勝負が決まる……!

 

「2枚目……!」

 

お願い……トリガー!!

 

「……トリガーは」

 

私はそのカードをゆっくりと吉崎さんに見せる。

 

「……ないです。ソウルセイバー・ドラゴン……」

 

ここまで来て……!トリガー1つで結果は違っていたのに……!

 

「……ふろうがるのブースト、爆炎のバロミデスでマジェスティをアタック。スキルで、パワープラス3000(28000 ☆2)」

 

「エレインでガード、ダークでインターセプト!」

 

もはや結果のわかりきったアタックだった。そしてこのターンで決められなかったということは……

 

「……ターンエンド」

 

 

シオリ:ダメージ5(裏2) ナオヤ:ダメージ5(裏4)

 

 

「じゃあ僕のターン。スタンドアンドドロー。ケイを前列に移動し、マロンの前にマジェスティ・ロードブラスター(10000)をコール!」

 

「く……」

 

「ケイでソウルセイバーをアタック!ケイのスキルで、パワープラス3000!(10000)」

 

「焔のバロミデスでインターセプト!」

 

「ヴァンガードのマジェスティで、ソウルセイバーにアタック!(12000 ☆2)」

 

「未来の騎士 リューでガード!」

 

いや、まだ諦める場面じゃない!トリガーが全く出なければ、守りきれる!

 

「ツインドライブ!1枚目、ブラスター・ブレード……」

 

お願い……出ないで!!

 

「2枚目!……ふろうがる。ゲット!スタンドトリガー!!効果は全てケイへ!(12000)」

 

……ダメだ。後2回アタックが来る。どちらかは止められても、もう片方は……

 

「ケイでアタック!スキルで、パワープラス3000!(15000)」

 

「……エレインでガード」

 

「これで終わらせるよ!マロンのブーストした、マジェスティ・ロードブラスターのアタック!(18000)」

 

残った手札はソウルセイバー・ドラゴン。ガードには使えない。

 

「……ノーガード。ダメージチェック……」

 

(……お願い、アルフレッド。また、あの感覚に……!)

 

私はデッキに手を置き、祈りをこめる。すると、再びあの波紋を感じた。

 

(来た!これで、ヒールを……っ!?)

 

が、私が安心したのは一瞬だった。あの感覚を感じた途端、強い目眩が私を襲う。

 

(何……これ……!?)

 

立っていることも難しい……。何だか吐き気もしてきた。意識が朦朧とする中、私はカードをめくる。

 

「……マ…ロン…トリ…ガーじゃ…ない……」

 

負けた。けど、今はそれどころじゃない。

 

「勝負あり!吉崎ナオヤさんの勝利です!」

 

司会の人の声が聞こえる。それを聞いて沸き立つ歓声も。今の私には、どこか遠い世界のことにようにしか感じられないが。

 

「いや、強かったよ本当に!こんなファイトができるなんて思ってなかったよ!」

 

視界が歪んでいる……。頭が割れるみたいに痛い……。ん…吉崎さんが手を差し出しているな……。握り返した方がいいのかな……。

 

だが、手を差し出そうとしたところで……私は、意識が途切れてしまった。

 




実はこの話、少し長いかな……と思い、2話に区切る予定でいましたが、このまま投稿しました。

10000文字を越えていて……作者にしては珍しく長文ですが、こういう時も悪くないですね。
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