魔槍先生 ネギま   作:エール@ごった煮まぜそば

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お久しぶりです。暇を見つけてちまちま書いていました。
いつも以上に見直ししてないので、いつも以上に誤字脱字が多分多いです。
あと作品の雰囲気もいつもと違う感じがする。
そして重大な事に気がついてしまった。
俺、ラブコメ書けない…。恋愛もギャグも書いたこと無い…。
どうしよう。
なんでラブコメがメインコンテンツのひとつと言っていいネギまという題材を選んでしまったのだろうかwww



4話 運命《ネギ・スプリングフィールド》が始まる日 その1

 

 

エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル

 

「見ての通り、通りすがりのただの子どもだよ」

 

私をお姫様だっこという屈辱的な抱え方で助けた少年が垂金川に向かってそうつぶやく。

なんで私はあの金髪の少年とナギが重なって見えたのだろうか。

性格もその容姿も似ても似つかないというのに。

すこし見とれてしまった自分も不覚だ。

 

それにただの子どもと言い張っているがそれにしては戦闘力がありすぎる。

その場から一歩も動かずにあの餓者髑髏と呪術師を無効化するとは、中学生くらいの年にして一般的な魔法使いより遥かな高みにいることは間違いないであろう。

あのでかい槍を振るった時でさえ足を前に出して槍を振るっただけで実質その場から動いていないのだ。

力の底が全く見えない。下手をすると封印を解かれた私とも互角に渡り合えるかもしれない。

それにしてもあの巨大な槍、どこかで見覚えがあるような…。

 

「誰か、この人を拘束してくれませんか?」

戦意喪失している垂金川を見ても一瞬たりとも油断せず、戦闘態勢を保っているその様は既に歴戦の戦士に見える。

「麻呂の10年が…ああ…。」

『雷の投擲』が消える。しかし垂金川が動く気配がなかった

ただ茫然と目の前の現実を受け入れきれずにあおむけに倒れたまま動かない

瀬流彦と神多羅木がその両腕を魔法で取り押さえる。

 

「待ってください、私はこの学園で教師をしている明石と申します。君は何者ですか?」

空から明石が下りてきて少年に語りかけた。

本部から箒に乗って急いで駆け付けたのだろう。若干息が乱れている。

そうだ、この少年はまだ敵か味方か判断がつかないのだ。

今この場でまともに戦える戦力は明石、刹那、龍宮、長瀬、茶々丸だけだろう。

それらが苦戦した餓者髑髏を一瞬で倒した少年と相対するには戦力的に不安すぎる。

まずはあの少年が敵なのか味方なのか判断しなければな。

 

「僕の名前は、レイ・ライトノートと申します。アリアドネー騎士団候補学校を卒業して、今はフリーの魔法使いとして活動しております。」

少年が人好きのする笑顔で自分の身分を明かした。

そうかセラスのところにいたのか。それならあの魔法の熟練度は納得だ。

いや、もしかしたらセラスすらも超えているかもしれん。

あそこは比較的魔法世界出身者が多いイメージがあるが、そういえばあの都市のコンセプトが学ぶ意思があるなら犯罪者でも悪魔でも受け入れる都市だったな。

なら見た所、旧世界人であるあの少年を受け入れないわけがないか…。

 

「レイ・ライトノート…、本国の知り合いから聞いたことがあります。半年前から魔法世界、旧世界両方をまたにかけて活躍する新進気鋭の魔法使いだと…。魔法世界の紛争に介入して死者を出さずにその紛争を一時的にとはいえ止めたり、イギリスにある魔法保管庫から奪われた魔法具を強盗から奪い返したりしたと聞いております。それだけじゃなく、迷子の子猫捜索や探し物の捜索などの小さい依頼も受け負っていると聞きました。2か月くらい前に欧州で目撃情報が途絶えたと聞いておりますが、これほどの力を持っているとは…。」

ガンドルフィーニが自分の知っている情報をみなに共有する。

 

「なんでそんなこと知ってるんですか?情報社会って怖いですね。」

少年が年相応の表情で驚いている。

あどけない表情からは想像もつかないが、実績からもかなりできるようだな。

正義の魔法使いか?

しかしそれにしてはそのあり方に違和感を感じる。

 

「君の素性はわかりました。ではなぜこの麻帆良へと足を踏み入れようとしているのですか?」

「さっきも思ったんですけど、ここって麻帆良だったんですね

探し物の情報の手がかりが日本にあると聞いてそれを求めて適当に歩いていたのですよ。埼玉に着いていたのはわかってはいたのですが、ここが世界でも有名な魔法学園都市麻帆良ですか。いつの間にか迷い込んでしまったみたいです。迷惑でしたら今すぐにでも出て行きますよ。またきちんとアポイントメントを取ってから来ます。」

 

少年は笑顔を絶やさずにここへ来た経緯を話す。

嘘は言っていないみたいだな。

それにしても迷子とは…この少年実はどこか抜けているのかもしれない。

 

「いえ、こちらは助けられた側の人間なので迷惑だとは思っていませんが…。すみません君という人物を判断するためにいくつか質問をしてもよろしいですか?」

「いいですよ、僕に答えられることなら、ですが…。」

 

「では、なぜそれほどの力を持っているのにどこの組織にも所属していないんですか?

アリアドネー騎士団候補学校を卒業したなら騎士団にはいるなり、美術品を奪い返したりしたならどこかの組織、例えば「悠久の風」などに所属して力を振るって人々を助けたりできるはずじゃないですか。それに君が探している物の情報も入手しやすくなるんじゃないですか?」

 

「ああ、そのことですか。事件に巻き込まれる度に色々な人に聞かれてちょっとうんざりしているんですか、そのことならいいですよ。

さっきも言ったように僕は今、探し物をしています。それはもう誰も信じていない物なので組織にいても情報は望めないかなって思うのと、こういうのって自分の手で探したほうが面白いじゃないですか。だからですかね。

あと何かをメインでしながらそのついでに人を助けるなんてすごく傲慢で失礼な事じゃないですかね?

僕は今、その探し物を見つけることで手いっぱいです。そんな片手間な状況で助けられるほど人の困り事や命は軽くないと考えてるんですよ。だから自分のできる範囲で人を助けるということはしてきましたが、それを仕事にするなんて考えたこともないんですよね。

まあ、正義の魔法使いとして行動するとしたら最低でもこの探し物が終わってからですかね。」

 

「なんだと、それだけの力を持っていれば助けられる命はたくさんあるだろうに…。それをそのような自分本位な理由で人を助けられるその力を腐らせていくのか!?」

 

ガンドルフィーニがレイと呼ばれた少年の思想に反発する。

餓者髑髏戦で何もできなかった自分に対する失望感や虚無感、この少年が現れなければ麻帆良が落とされていたと言う事実とレイの自分とは違う価値観を持つ言い分がガンドルフィーニの心に火をつけたのだろう。

今にも掴み掛っていきそうな雰囲気さえある。

助けられた方の人物、そしてとても教師が年下の子ども、それも自分の教え子と同じような年齢の少年にぶつけていい類の物ではないのは傍目から見てもわかる。

 

私としてはレイの思想の方が筋は通っていると思うが、しかし思想的にまっとうな正義の魔法使いの思想じゃないな。

世の中の時流に流されず確固とした自分を持っている…。なかなか見どころのあるガキじゃないか。

 

「いや、まあ、そんなこと言われても困りますよ。

僕は年齢的にいえば中学生ぐらいですし、正直に言って自分の手が届く範囲の物を守るのに精一杯なんですよね。

それに中学生に頼らなきゃならないほど魔法使いは人材不足ではないでしょう?」

 

「ぐぅ…。」

レイは大の大人からの大人げない感情の奔流をぶつけられながらも全く動じず、むしろどちらが年上かはわからないような大人な対応を取っている。

そしてその中学生を戦場に引っ張り出さざる負えなくなった今回の事態を顧みてガンドルフィーニは悔しさを滲ませながらぐうの音も出ずにいる。

 

「やい、お前ら、それが命の恩人に対する態度か?

兄貴がいなかったらここがどうなっていたかわからないわけないだろう。

それなのに、ここの人間は恩知らずの集まりなのか?」

「まあまあ、カモ君、彼らにも立場と守るべきものがあるんだから仕方がないって。僕たちが不審人物なのは事実だしここは押さえて。」

少年の肩に乗っている真っ白なオコジョが疑いばかりの明石の言い分とガンドルフィーニの一方的な言い分に不満をぶつける。

それを少年が苦笑しながら押さえている

 

「待ちなさい、正義の魔法使いとしてこの都市の恩人を手ぶらで返すわけにはいきません。学園長の許可が無いので君ほどの実力者を無許可で学園の敷地内に招待するわけにはいきませんが、君が探している物の助けくらいの情報なら提供できるかもしれません。」

 

ガンドルフィーニの非礼と白いオコジョの言い分に感化されたのか明石が報酬の条件を提示する。

少年は全く気にしていないみたいだがそこで引いてしまっては正義の魔法使いの名が廃ると言うことだろうか…。

 

「いえ、多分情報は見込めないだろうと思います。なぜなら僕が探し求めている物は『ナギ・スプリングフィールドの居場所』ですからね。」

 

時間が止まった。

 

当然だ。ナギは10年も前から行方不明でずいぶん前から死亡説が流れている。

メガロメセンブリアやアリアドネー、ヘラス帝国などの魔法世界の国の諜報部隊はもちろん、旧世界の魔法使いたちも英雄の行方を捜し続け、そしてついに見つからなかったのだ。

 

それ以前に存命している『紅き翼(アラルブラ)』のメンバー自体、タカミチと詠春以外の所在が知れないでいるのだ。

私もアルビレオ・イマを探してはいるが手掛かりは一向に見つからない。

 

ラカンは魔法世界の剣闘士の大会のスポンサーをしているとの噂が流れているし、アルビレオ・イマは不死身だし、魔法書なのでどこにでも姿を隠すことができる。

だがナギに関しては全く噂すらも流れない。ナギは無敵だが不老不死であるというわけではない。戦闘力・魔力ともに反則じみたバグみたいな存在だがただの人間だ

あれほどの人間が生きていれば噂の一つや二つ立つはずだ。噂すら全くないのは不自然すぎる。

10年前にトルコのイスタンブールで死んだと言う噂が流れて以来、音沙汰がないのだ。

なので、もうナギはこの世にはいないモノとみなされているのだ。

ネギという息子がいたらしいが、それも5・6年前に悪魔に村を襲われ行方知れずになっているという。

おそらくその時に悪魔どもに殺されてしまったのであろう。

 

純粋なスプリングフィールドの血は途絶えたとも言われているのだ。

いまだに探し続けているのは私のような馬鹿くらいであろう。

その私ももうその生存を諦めかけているのだ。

それをまっすぐ、光を帯びた視線で、生きていると信じきった言葉で語るレイという少年がとてもまぶしく思えた。

 

「何を…。大英雄ナギ・スプリングフィールドは10年前から行方不明で、もう死んだとも言われているんだぞ。そんな生きていると言う確証のない人物をなぜ探し続けているのだ?」

「まあ、単純ですよ。僕は彼の大ファンで直接会ってみたいと思っているんです。ただそれだけですよ。彼の活躍を聞いて、会ってみたい…。そう思ってしまったんですよ。僕は基本やりたいことをやっているだけなんで、そう思ってしまった以上、動かないわけにはいかなくなってしまったんですよ。」

 

理由になっていない行動理由を聞いて魔法先生はおろか、その場にいた魔法生徒達も絶句している。

そのために中学にもいかず、かといって立派な魔法使い(マギステル・マギ)になるための修練もせず、彼からしてみたらこんなに遠くの見知らぬ国まで来たのだ。

 

「くくく、アハハハハハハ!! お前は馬鹿だなぁ。好奇心と行動力の塊で無駄に戦闘力があるところが手に付けられないが、お前のような馬鹿は私は好きだよ。」

「マスター?」

笑いがこみあげてくる。茶々丸が戸惑いの声をあげるがそれでも笑いが止まらない。

考えなしでお人好しで、自分の芯は譲らず、無駄に頭が回るのにそのベクトルは馬鹿で…、まるでナギみたいだ。

さっきナギとこの少年の姿が重なった理由がわかった気がする。

賢そうな話し方や考え方、容姿も似ても似つかないがそのあり方はナギそっくりだ。

 

「あ、はい。ありがとうございます。え~っとあなたは?」

 

「私は吸血鬼(ヴァンパイア)エヴァンジェリン、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル、「闇の福音(ダークエヴァンジェル)」とも言われる最強無敵の悪の魔法使いだよ」

「あなたが…チ、ナギに倒されたと言われる最強の魔法使いですか。なるほどあなたほどの人物に褒められるのは素直にうれしいです。」

 

「む、信じるのか、魔力も全然感じられないだろうに…。」

「はい、その人物を少し見れば、大まかですが実力はわかります。あと会話の最中にここにいる全員の力を探らせてもらいました。長い刀を持っているサイドテールの女の子とジャパニーズ忍者な女の子と黒髪で銃を構えている女の子はまだまだ実力を隠してますね。緑の髪の毛の女の子の実力は少しわからないですが…。僕の助力も下手をすればいらなかったかもしれませんね。

それにあなたは表面的な魔力は感じられませんが封じられている魔力はかなりの物だとわかります。大方ナギ・スプリングフィールドに封印されてしまったと言うところでしょう。」

「ぐ、抜け目ない上に正確な推論だな。そうさ、私は間抜けな罠にはまってナギに封印されてしまったのだよ。それにしても魔法を発動した痕跡もないのによく正確に力を探ることができたな」

「企業秘密ですよ。」

ウィンクしながら人差し指を立てる。

 

警戒されているのを理解したうえで力を探っているのを明かすとは大した度胸だ

巨大な槍を別空間に移動させ、私に向かって手を差し出す。

「すみませんが羽織っているローブを返していただけないでしょうか? そのローブはアリアドネーの騎士団総長(グランドマスター)セラスさんから頂いた物なので、返しても貰いたいのですが。」

 

「む、軽い変装魔法、軽い魔法隠蔽魔法に汚れを落とす機能に軽い魔法だったら跳ね返す反射魔法が掛かっているな。あとついでに気配を薄くする魔法も掛っている。セラスの奴、少し過保護すぎやしないか?」

ローブにかかっている魔法を解析し、軽口をかわしながらローブを手渡す。

 

「ははは、僕もそう思います。ありがたいことですが。」

「だが、すまないな。助けられたのにお前が欲している物を私は提供できそうにない。なんせ私はもう15年ここから動けずにいるのだからな。」

 

「そのようですね。残念ながら皆さんの表情を見る限り、やっぱり情報を得られそうにはなさそうですね。」

私の言葉と周囲にいる魔法先生の顔を見てレイはそのように判断を下したようだ

 

「まあ、別に何か代償が欲しくてあなた達を助けたわけじゃないですし、別に気にもしてないんですが。僕は自分がしたいことをしただけですし。では僕はこの辺で次に向かいたいと思います。」

 

そうこうしている間に垂金川が神多羅木と瀬流彦によって麻帆良の地下牢へと運ばれていく。

意識を失っていないのに完全に戦意喪失している。

なすがまま、されるがままに拘束されて運ばれていく。

 

そしてレイはローブを羽織ると麻帆良に背を向け歩き始めた。

 

「どこへ行くというんだい?」

「麻帆良の魔法使いは見れましたし、情報もなかったんで、京都の近衛詠春さんのところへ向かおうかなと思っています。紅き翼(アラルブラ)の彼なら何か情報を知っているかもしれませんし、また何かあれば麻帆良にも足を運ぶかもしれません。」

明石の質問に馬鹿正直に次の行き先を答える。

 

「ま、待ちなさい。垂金川が麻帆良に反乱を起こした今、西洋の魔法使いが西に向かうのは危険です。日本の魔法社会の新たな争いの火種になりかねません。控えなさい。」

葛葉刀子がレイの行き先を聞いた途端、顔色を変えて制止する。

 

「無駄だな。あの手の馬鹿は一度決めたことはそうそう変えん。何を言っても無駄だろうな」

 

「はい、エヴァンジェリンさんの言う通りですね。全世界を巻き込むならまだしも、この国の裏情勢なんて知ったことじゃないですし、立ちふさがる者がいたら力ずくで捩じ伏せて前に進むだけです。あなたの指図は受けません。

僕は色々ごちゃごちゃ考える癖はありますが、最終的には前に進むことしかできないんですよ。考えているだけで動かないと何も始まらないと槍の師匠にも言われましたし。」

頬笑みながらそう口にする。

確かに頭よさそうな話し方や考え方をするのに極端に馬鹿な行動を取っているな。

いや、自分の思ったことに正直に行動しているだけなのか?

どっちにしても育った環境が原因だと見える。?

 

「あなたは危険だ。確かにあなたが関西に向かった所で大した問題にはならないかもしれません。しかし少しでも関西が、そして日本の魔法社会が混乱する可能性がある以上、ここで止めさせていただきます。」

息も絶え絶えで今にも崩れ落ちそうだが、葛葉は剣を取った。

自分とレイとの力量差がわからないほど愚かでは無いだろうが、日本の魔法社会を混乱から守ると言う使命感からであろう。

葛葉に感化されたのであろう、ガンドルフィーニや明石も戦闘の構えを取る。

 

「自分の意思を通すために力を振るいますか。うん、嫌いじゃないですよ。そういうのは。ただ僕も押し通らせて貰います。」

右の人差し指にはまっている指輪が光る。

膨大な魔力が発生し、その魔力でレイの周りに風が渦巻き、別空間から再びあの巨大な槍が現れる。

それを体の一部のように振り回し構える。

「ちょ、兄貴、やりあうのか?まずいんじゃないか?」

肩のオコジョが止めようとしているが全く止まる気配がない。膨大な魔力がこの空間を包み込む。

「カモ君、振り落とされないようにしっかり掴まっててね。」

ただもう止まる様子はないと見ればわかる。

 

そして思い出した。

あの槍は『雷霆の槍(フテイレイン・エンコス)』、アルビレオ・イマとガトウが作った欠陥品の槍だ。途中からナギも参加してた気がするが。

魔法使いしか十二分に力を発揮できないのに筋力もある程度必要、戦闘中の緻密な重力魔法の魔法操作、何より槍を使いこなすだけの技量が必要という、魔法使い専用に作られているのに魔法使いの従者向けの槍に仕上がった考えなしの欠陥品だ。

呪文なしでも魔力を込めるだけで雷属性魔法に変換して撃てるのは魅力的だがデメリットの方がはるかにでかい。

ナギは魔法とステゴロ中心で槍を持つ必要が無い。

本来はラカンに使わせるつもりだったらしいが奴は魔力ではなく、気を中心に戦っているし、『|千の顔を持つ英雄《ホ・へーロース・メタ・キーリオーン・プロソボーン》』のお陰で全く必要が無いことを作り終ってから気がつくという馬鹿っぷりを披露したこの一品は中立都市であるアリアドネーの魔法倉庫に放り込まれていた気がするが…。

セラスめ、こんなものも渡すとは過保護が過ぎるどころの話じゃないだろ。よほどこの少年がかわいいと見える。

 

それにしてもあれを使う馬鹿がいたとは…。

見た所使いこなしてはいそうだ。

まあ、私は日本の裏事情がどうなろうが知ったことはないし、正義の魔法使いがどうなろうと知ったことじゃないので見学に回らせてもらおう。あのぼーやもまさか命までは奪わないだろうし。

「茶々丸、手は出すなよ。私の護衛に専念しろ。」

「はい、マスター。了解しました。」

とりあえず茶々丸は止めておく。下手に参戦して壊されたらシャレにならん。

 

「拙者は参戦するでござるかな。これほどの使い手の御仁と相対する経験なんて滅多にないでござろうし。」

「西が乱れれば、お嬢様にも危害が加わるかもしれん。勝てないかもしれないが、私もやるべきことをやろう。」

「私はパスだ。金にならん。関西がどうなろうと知ったことではないしな。」

刹那と長瀬は参戦するみたいだ。

まあ、自分より遥かに上の力量を持つ相手と戦うことは自分の成長につながるであろう。

龍宮はぶれない。自分の基準を曲げずにいる。

これも重要な事だ。

龍宮はそのまま私と茶々丸の横に並ぶ。どうやら見学自体はするみたいだ。

 

「君たちは下がっていなさい。あの槍とやりあうのですよ。下手をすれば怪我では済まないかもしれない。」

明石が参戦しようとしている2人をいさめようとする。

「お嬢様の安寧を思えば怪我なんて恐れずに足りません。それにだからこそ接近戦の手札が必要です。」

「陽動もそうでござるよ。この場で戦力を下げるのは得策ではないでござる。」

 

2人が梃子でも動かないと察すると説得を諦めて明石もレイと相対する。

レイは笑みを絶やさず、自分が負けるとは欠片も思っていないようだ。

だが慢心はしておらず、その証拠にあのように巨大な槍を持っているのにも関わらず隙が全く見受けられない。年齢に見合わずその構えと雰囲気は達人のそれである。

 

 

緊張が高まる。

片方が剣を取り、クナイに指をかけ、杖を構える。

もう片方は巨大な槍を体の一部のように器用に振り回し、構えなおす。

それだけで風が巻き起こる。魔法の発動媒体である指輪も輝き、いつでも魔法を発現できる状態だ。

どうやらレイは迎え撃つことを選択したようだ。

 

麻帆良側は気と魔力を最高潮まで高め短期決戦の構えを取っている。

気での強化と「戦いの歌(カントゥス・ベラークス)による魔法での強化がかけられる。

そうだ、麻帆良側は先の戦いで体力も魔力もほぼ使い切ってしまっている。長期戦は不利だと言うことが子どもでもわかる。

それに対してレイの周囲の風を弱め、その中にいるレイ自身の魔力も穏やかになっている。

これから戦うとは思えないほど静かだ。

だが目を見れば闘志は静かに秘められているのが見て取れる。

 

落とした針の音すら聞こえそうな静寂がこの空間を支配する。

 

 

「双方待つのじゃ。」

今まさに麻帆良側の5人が飛び出そうとしたその時ひょうひょうとした老人の声がその勢いを遮った。

横を向くとフォフォフォと笑いながらその長い髭をなでているまるで日本の妖怪のぬらりひょんのような頭をした老人が立っていた。

 

「が、学園長。」

ガンドルフィーニの安堵した声が漏れる。

それもそのはずだ。そこにいるジジイはただの老人ではないのだ。

麻帆良最強、極東最強と謳われし、日本最強クラスの魔法使いなのだ。

 

現在、イギリスのメルディアナ魔法学校にいるはずの麻帆良学園学園長 近衛近右衛門が静かにレイを見据えながら立っていた。

 

 

 




雷速ゲイボルクはおろか、通常のゲイボルクの真名解放すらしてないうちに失踪なんぞできるかぁ(挨拶)

長い間お待たせしてしまってすみません。

久しぶりすぎてキャラに違和感ある書き方をしてしまったり、展開が無理やりだったりしていますがそこのところは多めに見てください。
特に主人公が…(おい)
自分でも投稿できたことが不思議に思うほど忙しかったので…。
この場に戻ってこれたのは皆さんの応援によるものが大きかったと思います。
本当は文体に違和感しか感じなかったのですがこれ以上皆さんをお待たせするのもどうかと思い、思い切って投稿してみました(いいわけ)

でも前の話のカモ君と言い、収集がつかなくなったらリメイクすることも視野に入れるかも

ここ最近、リアルが忙しすぎて、この小説の休止や凍結も考えたのですが、そうしてしまうとまたここに戻ってこれないかもしれないと思ったので凍結はしませんでした。
これからも時間はかかるかもしれないですがこのまま投稿していこうと考えております。
まあ、意思は強い方ではないので逃げ道をなくした方が続けられるんじゃね?という安易な考えです。

あと、もしかしたらラブコメの練習作品をチラシの裏か外部の投稿サイトに投稿するかもしれません。
マジでラブもコメも書いたこと無いので…。
そんな暇あるなら早く、最新話を投稿しろよとの声もあると思いますがこのままラブコメに移行して言って書けるのか?
またラブコメもバトルも同時に書いていくことができるのかなどの不安とどっちも書きたいと言う作者の我儘が溢れて来ていて止められそうにないのでまずは練習しようと決めました。
こんな我儘な作者ですがお付き合い頂けると幸いです。
まあ、練習作品は投稿しない可能性もありますが。

そしてついに兄貴のエクステラでのモーションが公開されましたね。
あのモーションやゲイボルクも参考にしていけたらと考えております。
枝分かれしてて投げボルクかっちょいい。
あとマテリアルでルーン全開放すると対城宝具も放てることが判明しましたね。
常時開放宝具封印、ステータスダウン、敵バフ解除と威力のほかにもやりたい放題で草生えますよ。さらにまだ制限かけられてる可能性があるとかwww
さらにキャスニキはルーンで影の国再現できるとかなんでもありじゃねえか。
やっぱりチートじゃねえか。
マテリアルは入手していませんが入手し次第、公開された設定をこの小説にも生かしていけたらなぁと考えています。(ネットで少しは情報を拾っていることは内緒)

言い忘れておりましたFata/goの夏イベントで割と好き勝手やってたことが記憶に新しいスカサハ師匠ですが、この小説内では少々性格が変わるかもしれません。
本格的に登場するのはしばらく先ですが、その時にスカサハ師匠じゃねえと思うことがあると思いますが付き合って頂けると幸いです。

兄貴に剣才が無いから槍一本に絞ったという設定だとか、相手に死の運命が無いとゲイボルクはどこかにすっ飛んで行くというFate/goで判明したマイナス設定はこの小説ではなかったことになっております。
ご了承ください。


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