キミと出会ったのは、ボクが6歳の時だったね。
ボクはお姉ちゃんと一緒に隣の家に越してきたキミとその家族を見つめ、学校が始まった日にはキミと話す事も出来た。
「これからずっと親友な!」
そう言われた時は、本当に本当に嬉しくて、キミを倒してしまったね。あれは、ごめんね。
そこから、キミは共働きの両親が帰ってくるまで、ボクの家にずっといて、よくゲームや勉強をしていたね。ボクも、特にバランスボールは楽しかったよ。
けれども、キミが中1の時に倒れたってから聞いた時には、キミが家に帰ってくるまでしばらくご飯がちゃんと喉を通らなかったよ。
「心配かけてごめんな」
ボクを撫でながらそう言ってくれた時には、しばらく動くことが出来なかったよ。
よく遊んでいたキミは、それからは勉強熱心になって、元々良かった成績はめきめきと上がっていった。それは、キミについていこうとしたお姉ちゃんを見守れるほどに。
「絶対ずっと一緒にいてやるからね」
知ってる?
キミがよく聞くその言葉は、キミが入院した翌日ぐらいからもうお姉ちゃんは言ってたんだよ?
学校でもおしどり夫婦って言われるほどベッタリとしていたキミとお姉ちゃんは、やがて超名門の私立高校に入ることが出来た。そして、その合格発表の日にお姉ちゃんがその高校で勢いで告白したのは、今でも伝説になってるね。
「俺の目標は、体にいるコイツを絶滅させる事さ」
共に美がつく容姿なのに、遂に中高の両方で告白してくる人がいなかったキミとお姉ちゃんは、キミの体に居座る病気の事が詳しく書かれたパンフレットを見せながら言ってくれた。
そして、その目標のためには、この国だけじゃあ物足りない。だから、キミとお姉ちゃんは大学に入って早速アメリカに留学していったね。
「くあ! 先越されてたかっ」
うん、先を越させてもらったよ。結婚は、キミの方が早かったけどね。
ボクも奥さんや子供達と一緒にキミとお姉ちゃんを応援して、ずっと見守った。忙しい合間にも、ボク達と遊んでくれてありがとうね。
「出来たーー!!!」
キミが24歳の時、そう叫びながらキミはお姉ちゃんの手を持って急に家に帰ってきた。
そう。キミは、自分がかかった病気をやっつけれる特効薬を開発したんだ。それがわかった時、ボクも家の中を走り回ったよ。
「Congratulations on your success!!」
「Thank you bery much !!」
その功績でキミがノーベル賞を獲得したときには、ボクは奥さんや子供達と一緒にその様子を生で見て思わず涙を流したよ。
けれども。
その特効薬が効くのは、未成年までだった。それを承知で、キミはふんだんに残りの命を削っていっていた。
「パパ……」
「そんな顔するな」
キミの子供を撫でる手は弱々しくて、その何時間か後には人工呼吸器をつけていたね。
「親友」
翌朝、キミはボクに話しかけてきてくれた。
「妻を、子供をよろしく頼むぜ」
ボクは、水槽越しに彼の瞳を見ながら力強く頷いた。
明石市にミシシッピアカミミガメがよくいるというニュースを見て思い浮かべた事を深夜のテンションで書きました。眠いです。