色々と不安だがとりあえず通常運転で   作:夕凪煉音

3 / 4
 前回の投稿より1ヶ月。ありがたい感想をいただいたのでやる気を出して書いた第三話です。

 冒頭、ボーイズラブ的な捉え方もできるかもしれないけど気にしない。
 それ以外にもギャグ要素的な何かが入ってきたのも気にしない。

 うん。正直な話、どうしてこうなった?


二日目の騒動……の渦中で

 炎髪灼眼の討ち手(シャナ)が平井ゆかりの存在に割り込んだ次の日の早朝。

 僕はいつも通りに木刀で素振りをしながら考える。

 

 ついにこの時が来てしまった。物語のはじまりの時が。

 親友が数々の受難に巻き込まれるのだから、僕は彼が安心して巻き込まれられるように彼の日常を守ろう。そう思ったのは事実である。

 だからといって、その決意と彼と同じ世界を味わってみたいだなんて思いが矛盾しない答えがないというわけでもないのだ。だから僕は剣を修めた。ただの憧れだ。憧れから始まった僕の剣の道はいまや僕の血となり肉となっている。

 その道を教えてくれた師匠、その道を極めるための修業に数回とはいえ付き合ってくれた先生には感謝の念がつきない。

 

 ま、だからといって原作介入だなんて考えないけどね。

 正直、僕が生き残るのにこの剣の腕が必要なのかは分からないのだ。何せ、こちらがまともに立ち向かう前に全て終わらせることができるようなヤツら相手だ。技を磨いたとはいえ、こちらはたかが人間。勝てるはずもない。

 それでもなにもしないよりはマシ程度の意味は有るだろうが、関わったならば確実に守りたいものは守れなくなる。

 本当に難儀なものだ。

 

 ちょうど日課の素振りが終わったのでシャワーを浴びて朝食を摂って登校することにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 うん。今日もいい天気だ。

 何故こんな現実逃避のようなことを考えているのかというと、

 

「そこ、説明間違ってる。あなたの熱意は分かったけど、ちゃんと授業に関係有ることを要点まとめて説明しなさい。じゃないと何が言いたいか分からないわ」

 

 平井さんがまた教師の矜持(プライド)を粉々にしたからだ。それだけならまだ良かった。

 

「この程度ならまだ昨日の……………誰だっけ?そう、池速人の説明の足下にも及ばない程の低レベルよ」

 

 平井さんが僕にキラーパスを送って来なければ!

 てか、彼女が他人の名前を覚えるって何事ですかっ!?

 

「い、池?お、お前もき、昨日ナニカしたのか?」

 

………………………。うん。どうやら昨日の僕の所業は、あれだけ派手にやったというのに教師陣には知られていなかったようだ。って、知られてないのならそれで万事オーケーだったのに、僕が何をしたって言うのさ!!!?ああ、授業の続き(追撃)をしましたね。はい。

 仕方がないのでごまかして答えることにする。

 

「僕は何もしてませn」

「なにを言ってるの。お前、あの不甲斐ない教師たちよりもよほど立派に授業をこなしたじゃない。あれは見直したわ。日本の高校生も捨てたもんじゃないわね」

 

 空気を読めー!!!それと見直すって、そんな大層なことはしてないのですが!?

 

「だから、はい。池速人(おまえ)、続き」

 

 ああ、神様はおられないのですね。ってそういえば彼女は天罰神の…………。つまりはそういうこと(天罰)か………。

 こうして決意虚しく原作はどこかへ旅立ってしまった。どうか日常を返して欲しい。

 

結局比較的苦手な教科でもお構いなし。僕は教師の前で彼女に授業をさせられたのである。

 

 

────────────────────────

 

 

 とまあ、似たようなことが三時間続いた後の四時間目、体育である。

 もう一度言おう。“体育”である。

 何故このように強調して言うかというと、この授業の担当教師がくz……もとい色々と小物感が漂う人物だからだ。この担当教師のせいで原作でもトラブルが起きたものである。だからきっと、

 

「今日の体育はランニングだ!お前ら、さっさと走れ!」

 

 うん。予想通り無制限のランニングだ。

 たしか、彼は平井さんが騒ぎを起こしていると同僚の教師から聞いて、特別優秀な成績を残しているわけではない平井さんを懲らしめるつもりだったはず。

 ならば今回その対象に僕が入っていてもおかしくはない。

 

 でも、この対応には欠点がある。いや、むしろ欠点と問題しかない。

 まず、今の平井さんはフレイムヘイズ。持久走程度で音を上げるわけもなく、むしろ他の生徒の方が先に音を上げるであろうこと。

 次に、あまり体の丈夫ではない生徒もいること。普段から貧血などをよく起こしている吉田一美さんなどその最たる例で、真っ先にリタイアする。そしてそれを気遣った生徒たちはその周りに集まり、吉田さんを心配する。

 ここまでですら授業が成り立っていないのだが、ここからがこの担当教師の小物たる所以である。

 

 吉田さんを気遣った女生徒が彼女を休めることを提案しても、

「うるさい!そう言ってサボってたらいつまでたっても体力がつかんだろうが!立て!」

 終始こんな調子だ。すると当然誰かが愚痴るわけである。

「だいたい、なんでいきなり持久走なんだよ」

 小物の担当教師は自分の痛いところを突かれて逆上し、いきなり吉田さんの手をつかみ、無理やり引き起こした。

「貴様がサボっとるから、みな足を止めてるだろうが!立て!」

 うん。貴様だの何だの生徒に対して抜かしてる時点でこの小物教師は教師失格だと思う。実際吉田さんには何の罪もない。罪が有るのはむしろ小物教師の方なのだから、訴えられても何も言えないだろう。いや、その前に恐怖体験をするわけか。

 

 彼女はまだ走っているようだし、僕も頭にキテるから、僕が先制攻撃しかけとくかね?

 そんなことを考えている内に、悠二がでる足を制止させようとし、体育教師は思い切り尻を蹴飛ばされ、すっ飛ぶ。

 今まで数多の教師の矜持(プライド)を粉々にした彼女の降臨である。

 

 そして、最後の欠点にして問題は、

「さっきからずっと走るだけ……これ、一体なんの『授業』なわけ?バカな訓練。ただむやみに体を動かすだけなんて、疲れるだけで何の意味もないわ」

 …………そういうことである。

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

 

 結局逆上したままだったあの無能教師に平井さんが蹴りをいれ、そこに悠二の援護射撃から始まるフルボッコタイムが発生。(勿論吉田さんは悠二に保護され、クラスの女子に受け渡された。)最終的に平井さんに恐喝された無能な小物教師は自習を言い渡して退場。吉田さんは田中によって保健室へと運ばれ、平井さんはクラスに馴染むことと相成った。

 

 この4時間目に限って言えば原作通りであることに安心して自習という名の休憩時間を消化したのであった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。