グレモリー家の白龍皇   作:alnas

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どうもみなさんこんばんはalnasです。
ちょっと時間に余裕があったので書いてきました。
あと2話くらいで一章が終わるといいなと願いつつ。そしてそろそろ執筆を代わってくれ相棒! とプレッシャーをかけておきましょうか。
では、始まるよ!


その語らいは予感

 旧校舎の改装は日に日に行われており、一室は完全な魔法鍛錬部屋と化していた。

 一度中に入れてもらったのだが、部屋の主いわく禁術を学ぶために特化した部屋になっているとか。

「末恐ろしいな、俺の『僧侶』は」

 ひとまずの紹介を白音、兵藤一誠、アーシア・アルジェントにはしておいたが、白音以外は驚いていたな。

 白音は彼女と交流があったし、俺と同等の付き合いがあった。眷属になるだろうことは薄々感づいていたのかもしれない。

 二日前。

 ルフェイが正式に俺の話を受けてくれたことにより晴れて眷属悪魔となった日。

 その日はこれからに必要な物を取ってくるということで普通に帰っていったルフェイだが、数時間後には大荷物を抱えながら戻ってきたものだ。

 一応他の者に見つからないようにと気を配りながら自室の物をまとめてこちらに移したらしい。

 転移は相変わらず得意なようだ。

「ルフェイであればアーシア・アルジェントにとってもいい師になるかもしれないな」

 となれば早めに話を通しておいた方がいいだろう。

 ああ、ルフェイに悪魔の仕事も教えないとマズイな。相手が誰であれ、仕事は平等におこなってもらわないと。

 人と触れ合うことで見えてくることもあるしな。もっとも、悪魔と契約する人間から学ぶものがあるかと聞かれれば困る質問ではあるが……変人も多いからな。

「さて、近々ソーナにも新しい眷属の紹介をしないとな。そのうちお互いに時間を取るしかないか。まったく、今年は忙しくなりそうだ」

 それが嫌だとは思っていないし、むしろやることがあるのはいいことだと思うが。

 だが年中忙しく平均が上がっていくのと、一時だけ突出して上がるのとではまるで違う。一時の間に負担をかければ後々辛くもなる。できればどこかで休息も入れなければ。

 兵藤一誠もアーシア・アルジェントも急激な生活の変化はストレスも溜まるだろう。慣れない仕事も受けなければならないし、修行も重なる。

「無理は禁物だが、どうするべきか……」

 ルフェイに関しては激しく動くものは避け、魔法関連のみに絞るなら多少の無理は通しても問題ない。むしろ必要な無理にもなるだろう。新しい眷属たちの仲は悪くないだろうが、親睦会でも開くべきなのか?

 この辺りの話になると俺にはわからないな。

「あら、ヴァーリ。旧校舎の方はどう? しっかりやってるのかしら」

「ソーナか。もちろんだ。生徒会長から渡された旧校舎だからな。毎日のように改修しているところさ」

「大袈裟ね。元々貴方のための場所なのだから、最初から好きにして良かったのよ?」

 生徒会長としての話し方ではなく、友に対しての言葉遣い。完全にプライベートだな。

「なにかあったか?」

「……いいえ。それよりも、ヴァーリこそなにかあったのでは?」

 答えるまでに僅かながら間があったが、まだ話すべきではないのか、それとも話せない内容なのか。

 どうあれ、必要なときではないらしい。であれば、乗せられておこう。

「実は眷属が増えてな。親睦会でもやるべきか悩んでいた。俺はこういうことは得意ではないからな」

「あら、やっとなのね。こっちに来ても白音以外の眷属を持たないから心配していたのだけれど、いらない心配だったかしら」

「どうだろうな。決していらないものではないが」

「それにしても、ヴァーリにも新しい眷属ですか」

 にも、と来たか。

 確か前に交渉中と言っていたな。例の人間から了承をもらえたのだろうか?

「察しがいいわね」

 目だけで尋ねてみるが、どうやら正解らしい。

「俺も会ったことがないが、会える日が楽しみでならないな。ソーナが眷属にするまで粘る相手とは」

「あら、私だって譲れないものがあるもの。それより、ヴァーリの眷属は?」

「うちは少々事情があってな。一度に3人眷属が増えた」

「…………多いわね。事情は聞かないでおくけれど、貴方が一気に3人も増やすなんて……明日は魔王様方が血の雨でも降らすのかしら……」

 そこまで驚くことはないと思うのだが。

 数年単位で眷属を増やしていなかったとは言え、探していなかったわけじゃない。積極的に探しても見つからないから時間をかけて、と方針を変えただけだ。

「ちなみに、一人は『女王』の駒を渡した」

「はい――? ヴァーリ、いまなんて?」

「だから、『女王』の駒を渡したと言ったんだ」

「あ、ああああああ貴方が『女王』の駒を渡した!? 本来なら『女王』から探すのが定石と言ってもいい中を『戦車』から眷属悪魔にして、あまつさえ数年間彼女一人しか眷属を持たなかった貴方がここに来ていきない『女王』を!? あ、明日はお姉さまが襲撃にでも来るのかしら? それとも多方面にあのお姿と言動を……はあ、なんてこと…………」

 よほど衝撃が大きかったのだろう。

 急に叫び出した挙句起きてもない現実に打ちひしがれるとは。

「ソーナ、まだなにも起きていない。それに眷属にしたのはもう数日前の話だ。なにか起きる運命にあったのなら、とっくにおまえの言ったことは現実になっていると思うが」

「そ、そうですね。いまはまず、ヴァーリにも信頼に足る『女王』ができたことを喜ぶべきでしょう」

「まだまだ甘いし実力も伴わないがな。だが、じきに最高の『女王』になる日も来るだろう」

「随分と買っているようですね、その彼女を」

「彼女?」

 ソーナの言葉に不思議な点があったので指摘してみるが、なにか? と言った感じで見つめ返された。

 どうやら、一切疑問に思っていないらしい。

「ソーナ、言っていなかったが、俺の『女王』は男性だ。だから彼女ではなく彼という表現が正しい」

「はい? ――ああ、そうですか……ええ、そうですね。ヴァーリには常識とか関係ないですからね。それに、男性の『女王』も決して珍しいものではないですし。早とちりでした」

 女好きではあるのだがな。

 もっとも、アーシア・アルジェントがいるのだし、不特定多数の女性と親密な関係をもちたいわけでもないのだろう。守るべき相手を前に、他の女に目がいくような男にも見えないのが兵藤一誠――俺の『女王』だからな。

「ちなみに、他の二人は女性で、両名とも『僧侶』だ」

「そうですか。私の方は新しく眷属に加わったのは『兵士』が一名です」

 そちらも誰か探さないといけないな。「兵士」か……駒を複数使用できる者なんかがいるといいが……駒ひとつの消費よりいくつか消費できた方が期待もできる。

 状況や人によっては、駒の消費数など優先順位に上がりもしないがな。

「ですがヴァーリ、やはりここは――」

「ああ、わかっているさ」

 ソーナの言いたいことは大体わかる。

「近いうちに、お互いの眷属を含めて紹介した方がいいだろうな。新メンバーは俺たちと生徒会を含めて面識がないからな。俺の眷属は思い込みが激しいのもいてな。悪魔だとわかったから殴りました、じゃ危険だろう」

「私の眷属も血の気が多くてね。冷静ではあるけど、カッとなる部分もあるから、いつ乗ってしまうかわからないわ。いえ、聡明でいい子なのだけれどね」

 ならば、早い方がいいだろうな。

「できる限り早くに話を通すとしよう。来週なら時間があるが、どうだ?

「ええ、ならそれでいきましょう。急に人が増えたんだもの。お互いの親睦を深めるってことで、ついでに歓迎会でも開きましょうか。ヴァーリは開催までの段取りはうまくないでしょうから、白音を何度か借りるわね」

「そうか、最初の話を……悪いな。白音には話しておく」

「ええ、頼むわ。じゃあ、そろそろ生徒会の仕事もあるから行くわね」

 手をひとつ振り、生徒会室へと向け去っていくソーナ。

 相変わらず、大したものだ。

「場所は旧校舎の方が都合がいいだろうし、もう少しいろいろと手を加えておくか」

 まずは白音と話をして、それから、そうだな。

 ルフェイの暮らす場所も確保しよう。

 旧校舎でもいいと話はあったが、学校の、それも旧校舎に一人残すのもよくない。ここはサーゼクス……よりもグレイフィアの方が適任か。

 最近会ってもいないし、ちょうどいい。相談に乗ってもらうとするか。

 そうして旧校舎へと向かおうとした矢先。

 ドンッ、となにか強大な力が先日堕天使たちを屠った辺りではねた。

「故意、だな」

 だが範囲が広い。これでは駒王学園に通っている悪魔すべてが気付くだろう。誰かを誘うにしても、効率が悪すぎる。

 しかし、この感じは――行ってみるか。

 旧校舎に向けていた足の方向を変え、俺は即座に飛び出していた。

 




感想をもらえると作者たちが喜びます。
では、次はどちらが書くのかも楽しみにしていてください。
ああ、きっともうすぐ二章に入れるんだから……。
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