東方紅創曲 〜the septet of scarlet devil〜   作:霧雨 湊

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本編
漣。


「なあ霊夢、知ってるか? 最近、紅魔館がでかくなってるらしいぜ。」

 博麗神社にお茶をしにきた彼女ー霧雨魔理沙は突然、そんな話をふってきた。

「それがどうしたの?」

「いや、別に問題はないんだが…まあ、最近紅魔館にいってないじゃないか。」 確かに。

「そうね…咲夜と吸血鬼姉妹の顔も最近見てないしね。行ってみましょうか。」

「おう、じゃあ私は先、行ってるぜ!」

 言うが早いか魔理沙は、愛用の箒にまたがって紅魔館の方に早速飛んで行った。せっかちなのはいつものことだ。

 さて、行きますか。

私はおせんべいをしまい、縁側から飛び立った。

 

「妹さま、お茶の時間ですよ。」

「あ、咲夜、今行くね。」

 私ー十六夜咲夜は、紅魔館の主である、レミリア-スカーレットさまの妹、ファランドール-スカーレット様を呼び、次の人物を呼ぶため、広くなった廊下を歩き出した。

かと言っても、時を止めているため、全体的には、移動時間はゼロに等しい。しかし、私の自身の時間は流れ続ける。

あまり時間を止めすぎると、死への時間が近づく。前にお嬢様に蓬莱人になることを提案されたが、断った。私の精神力では、周りの時間だけ流れ続けるが、自分の時だけ止まる、そんな状態に耐えられられる気がしない。

「漣様、お茶の時間ですよ。」

「あ、咲夜、了解。」

 彼女の名前は五ヶ坂 漣(いつかざか さざなみ)。

つい、数日前に紅魔館に帰ってきた、お嬢様、妹様の教育係だ。

 しかし、今ではもう、どちらかというとパチュリー様のような立ち位置だ。一応、たまには教育係らしいことをすることもあるが友達、という感覚の方が近い。そして、私に従者としての作法を教えてくださった方でもある。

「今日は何茶かしら?」

「今日はダージリンです。」

「いいわね。」

 漣様はそういうと読んでいた本を閉じて、立ち上がった。

「なにを読んでいらしたのですか?」

「うん、ちょっと幻想郷の歴史を調べようと思ってね。レミィが起こした紅魔異変も載っていたから、新しい本なのかしら? あまりパチュリーは新しい本を仕入れないけど。」

「それなら、業者を通して香霖堂から仕入れているみたいですよ。」

「香霖堂って魔法の森の入り口にある雑貨屋さん?」

「はい、世界の道具、冥界の道具、妖怪の道具、魔法の道具とさまざま扱っているんです。」

「ええ、私も立ち寄ってみたけれど趣味のいい店だったわ。」

「咲夜さん~」

 ん、この声は小悪魔?

「どうしたの?」

「霊夢さんと魔理沙さんが来ていますよ。レミリア様に咲夜さんがお茶部屋に通すように、と。」

 なぜあの二人が。

「ねえ、咲夜。霊夢さんと魔理沙さんってだれ?」

 ああ、そうか。漣様はあの二人に会ったことがないのだ。

 少女説明中…

「へえ、結界の管理者である博麗の巫女さんと火力重視の魔法使いさん。」

「はい、幻想郷の異変解決はあの二人がレギュラーメンバーです。」

「ということは、紅魔異変の時もその二人が?」

「そうです。では、私は二人を迎えに向かいますね。」

「わかったわ。それじゃあ、わたしは先に部屋に行っているわね。」

「はい。」

  漣様と別れてから気づいた。おそらく、あの二人が来たのは漣様の帰宅による、紅魔館の空間拡張が原因だろう。

 彼女の能力の一部で、一時的に空間拡張ができる。もちろん、一時的なものであるため、効力が切れれば元に戻る。

そこで活用できるのは私の時止めの能力。時を止めることで、効果を半永久的なものにできるのだ。

やがて、美鈴がいる門前についた。その近くにしばらくぶりの、巫女と魔法使いの姿があった。

「あ、咲夜じゃない。」

「霊夢に魔理沙、今日は何の用かしら?」

「言うまでもないでしょ、あんたには分かっているはずよ。」

「やっぱりね。じゃあ、とりあえず、お嬢様のところまで案内するわ。」

ここで 魔理沙が口を挟む。

「ま、案内されなくても大体わかるけどな。」

「それはあなたがよく本を"借り"に来ているからでしょ…」

冷ややかに目線を返しておく。

「そうとも言うー」

やれやれだ。この二人といると何かと疲れる。

しかし、悪い感じもしない。

 




レミィの一人称って…
7月12日
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