東方春風駘蕩(完)   作:綾禰

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 唐突の番外編。本編とはパラレルワールド(予防線)ですが、将来的にはこんな感じってお話。


番外編 こんな未来もありえる話

 

 

 

 

 

 これは十年後。いくつもの可能性から生まれたありえるかもしれない、そんな未来のお話。

 

 場所は博麗神社。そこには成長した霊夢と魔理沙、そして博麗の巫女の格好をした少女と萃香が居た。

 

 霊夢は少女に博麗の秘術や自分自身の経験から得た戦う(すべ)を教えていた。そして真剣な眼差しで授業を受ける少女。

 

 魔理沙と萃香はその様子を楽しそうに眺めていた。

 

 

「今日はこの位ね。霊歌、休みましょ」

 

「はい!」

 

 

 元気よく返事をした少女霊歌。未だ七歳とまだまだ幼い。

 

 四人が神社内に戻ろうとした時、空間に一本の線が、そして線が広がって穴が生まれ、中から一人の男が現れた。

 

 

「や。霊歌ちゃんの調子はどうだい?」

 

「あら、太助さん」

 

「こんにちは! 太助様」

 

 

 霊夢と霊歌に呼ばれたその男こそ太助。背は成長した霊夢よりも頭半分高くなっていた。そして格好だが、紫の道士服に似た様な服を着ていた。

 

 

「お! 二代目スキマ妖怪の登場だぜ」

 

「や。魔理沙ちゃん。一応言っておくけど、僕は正確には二代目じゃないよ? ただ、進化した結果能力が一緒になっただけで役割は引き継いでいないから」

 

 

 そう言って、微笑む太助。その優しい笑顔に魔理沙は思わず赤面してしまい顔を背ける。

 

 それを見て面白いのは萃香だが、逆に面白くないのが霊夢であった。

 

 何を隠そう、太助は人気が高い。整った顔、穏やかな物腰。押し付ける事は無いものの自身の意見をしっかり持っている。友愛も永い月日を使えば恋愛にまで発展させる求心力を持っていた。魔理沙も気がつけば太助に恋をしていたのだ。

 

 霊歌も恋、とまでは言わないが太助に懐いている。

 

 

「ちょっと、何魔理沙に色目使ってるのよ太助さん」

 

「はは……色目なんか使ってるつもりは無いんだけどね」

 

「……まぁいつもの事ですけど。で、今日はどうしたの? 霊歌の様子見?」

 

「まあね。紫姉さんから頼まれたってのもあるけどね」

 

 

 そう言って霊歌においでーと言う太助。霊歌も一切考える素振りを見せず太助に近寄る。そして、霊歌の頭を撫でながら太助は言葉を続けた。

 

 

「自分で言うのも変だけどさ。なんでも、僕と能力が一緒になった事を自慢したいからって宴会を開くそうだけど。お昼を過ぎても起きてこない紫姉さんに代わって僕が誘い回ってるんだ」

 

「寝坊助なのは知ってるけど、どれだけ親バカなのよ」

 

「そうだぜ。さっさと子離れして太助を魔法の森に住まわせりゃ良いのにな。アリスも会いたがってたぜ?」

 

「何言ってんだい魔理沙。太助が住むのは博麗神社じゃあないか。なぁ? 霊夢」

 

「そうよ魔理沙」

 

 

 静かだと思ったら火に油をそそぎかねない発言をする萃香。そして賛同する霊夢である。

 

 

「太助様も神社に住むんですか?」

 

「ん? どうだろうね。とりあえず、何処に住むかはともかく家を出ようとすると紫姉さんと藍姉さんが泣いて止めに来るから当分先の話かなぁ。橙ちゃんもすっごく泣きそうになるし」

 

「太助様は皆に慕われてるのですね!」

 

「そうだね。僕なんかを気にかけてくれるから、皆良い友人だよ」

 

 

 嬉しそうに友人発言した太助に霊夢と魔理沙がなん……だと……!?と衝撃を受けその様子を笑いながら見守る萃香。

 

 

「それじゃ、そろそろ僕は次に行くよ。宴会は次の満月にしようって事で」

 

「はい!」

 

「さて、次は白玉楼かな。またね、皆」

 

 

 そう言って太助はスキマを広げ中に入っていった。

 

 

「まったく、太助は面白いねぇ」

 

 

 落ち込んでいる霊夢と魔理沙、その二人を不思議そうに見る霊歌をつまみに瓢箪から酒を飲む萃香であったのさ。

 

 

 

 

 




 才能があったから霊夢が在籍中に次期博麗の巫女として霊歌が居る。そんな未来のお話。
 一応霊夢も辞書に載ってる言葉なので霊歌も辞書から選んで名付けました。まぁ、能力は名は体を表す感じの脳内設定がありますw
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