東方春風駘蕩(完)   作:綾禰

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 四分前にもう一話投稿していますので、良ければそちらもどうぞー。


お酒を飲んでみよう

 

 

 

 

 

 ある日、萃香さんが言いました。

 

 

「太助はビールだから駄目だったじゃないかい?」

 

「え?」

 

「お酒にも色んな種類があるじゃないか。ビールは苦味とかあるし、材料が体質に合わなかっただけかもしれないじゃないか」

 

「そうなのかな? 藍お姉ちゃんに相談してみようかなぁ」

 

「太助さん、無理だけはしないでね?」

 

 

 そして今、八雲家のちゃぶ台に色々なお酒が並んでいる。

 

 藍お姉ちゃんと並んで座ってそれらを睨むように見つめていた。

 

 

「ビールや発泡酒が駄目なのは、麦芽やホップが合わないだけかもしれないな。と言う訳で、ざっと日本酒、焼酎、泡盛、カクテル、ワイン、ウィスキー、中ハイ、サワー、梅酒、紹興酒を集めてみた」

 

「とりあえずありがとう、藍お姉ちゃん。だけど、集め過ぎだと思うのは僕だけかな?」

 

「太助は甘味が好きだからな。梅酒やカクテルはどうだ? 中ハイも種類によっては甘い物もあるぞ」

 

「今軽く流したね? けど紹介ありがとう。梅酒から飲んでみるよ」

 

 

 藍お姉ちゃんがお酌をしてくれた。お礼を言って一口飲む……うん、飲みやすいってか美味しい。

 

 

「具合はどうだ?」

 

「うん、美味しいよ。ビールの時みたいに気持ち悪くなる事は無いみたい」

 

「そうか。それは良かった」

 

 

 こいつはどうだ、と次々注がれ次々飲み干していく。あれ? 僕って意外とアルコールに強い?

 

 

「一通り飲んだな」

 

「うん……ちょっとフラフラするけど、気分は良いよ」

 

「いや、これ以上は辞めておこう。どれか気に入ったのはあるか?」

 

「うー……梅酒かな」

 

「やはりか。甘くて飲みやすいが、度数自体は決して低くない。調子にのって飲み過ぎ無い様気をつけるんだぞ?」

 

「はーい」

 

「うん、良い返事だ」

 

「あら? こんなにお酒並べてどうしたの? って太助真っ赤じゃない!? どうしたの藍!」

 

 

 お開き。……にしようと思ったら紫お姉ちゃん登場。で、いきなり藍お姉ちゃんに食ってかかる。ところを僕が間に入った。

 

 

「太助どいて! 藍にお仕置き出来ない!」

 

「うー……これは僕がお願いしたんだ。藍お姉ちゃんは悪く無いよ」

 

「……どういう事? 藍」

 

「簡潔に説明します。萃香殿が太助にお酒が駄目なのはビールの味や原材料が原因では無いのかと言ったのが始まりでして。そこを太助に相談されてビール、発泡酒以外のお酒を集めてみたのです」

 

「……それで、結果は?」

 

「一通り飲む事が出来ました。特に気に入ったのは甘味好きな太助らしく梅酒でした」

 

「そう……」

 

 

 そう言って紫お姉ちゃんは何かを考え始めた。けど、すぐに閃いたのか笑顔をこっちに向けた。

 

 

「アルコールが原因じゃなくて良かったわ。これからは一緒に飲めるのね」

 

「……そう……だね」

 

「太助?」

 

「眠いです」

 

「あらあら……うふふ」

 

 

 意識が沈む中、藍、太助を寝かせてあげて。そうだ久しぶりに一緒に寝ましょ?と、それが最後に聞こえてきた声だった。

 

 おやすみなさい、紫お姉ちゃん、藍お姉ちゃん。

 

 

 

 

 




 ビールは無理だけど、他のお酒なら飲めると言う体質の私の影響で太助もこんな感じで。
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