東方春風駘蕩(完) 作:覆面装備中
「あれには驚いたわ。まさか、フランの能力に対応出来るなんてね」
「私の能力に近い力を手に入れつつある所に注目されがちだけれども。太助の元々の能力は状況次第では限りなく有利に物事を進める事が出来るわ」
レミリアさん、紫お姉ちゃんの談。
「私達だけでは無理だったと思います。太助のおかげで妹様の心の成長が見られるわ」
「妹様の力は簡単に言えばあらゆる物の壊れるきっかけを任意の場所へ移動させる物だけど……、まさかその能力を気配として捉えるとはね」
咲夜、パチュリーさんの談。
「さっすが太助君です! 私との修行で体さばきを覚えた事もあるでしょうが、能力がまさに解決の糸口になりましたね。お嬢様の悩みに光明がさしました」
「って言うか何太助さんに危ない事させてんのよ。アンタラねじ切るわよ?」
美鈴さん、霊夢ちゃんの談……霊夢ちゃん怖いよ?
「太助は凄いよ! 壊そうと思っても壊れなかったし、何より私の先生だもん!」
フランの談。
とまぁ、いきなり僕を褒める言葉の並びに何の話かと言うと。
紅魔館の妹様ことフランドール・スカーレットと遭遇したのです。
咲夜に招待されてね。それで紅魔館の中を案内してもらっていた時に出会ったんだ。
そしてお互いに興味を持って彼女の部屋へ。後から聞いたけど、咲夜としては本当は止めたかったけど、仮にも主の妹。メイドとして妹様の意思を尊重しなければと葛藤があったらしい。
それに、下手に逆らって怒らせた場合に自分では対応しきれないとの事。
「あなたは誰? パチュリーや魔理沙さんみたいに魔力を感じない。紅白みたいな力……霊力を感じる。それに、美鈴みたいな気と妖力……あなた誰?」
「紅白で霊力……は霊夢ちゃんの事かな? そして美鈴さんみたいな気と妖力。うん、間違ってないよ」
僕の質問の答えになってない返答に小首をかしげる彼女。
答えになってない事に気づいてごめんごめんと謝り答えなおす。
「僕は八雲太助。人として霊力を。妖怪として妖力を。そして生命の根源として気を使えるしがない半人半妖だよ」
「半分が人間で半分が妖怪って事?」
「そう。種族は判らないけど、僕の両親は片方が人間で片方が妖怪だったらしい。ところで、君の名前は?」
「私はフランドールスカーレットよ」
「スカーレット……レミリアさんとは姉妹?」
「うん、あいつは姉で私は妹」
「そう。あいつって言い方は……ひょっとしてお姉さんは嫌い?」
「別に? けど、好きでもないわ」
紅魔館の秘密の部屋で。彼女の寂しい雰囲気を感じさせる部屋で。僕とフランの先生と生徒の関係はこんな会話から始まった。
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