夕暮れも過ぎ、街灯の明かりが必要になる頃。ある神社を後にした年齢的にも肉体的にもまだ未熟な少年が家路に就く。
その姿を見送っていた人あらざる者、神と呼ばれる存在の後ろからまた別の神が声をかけた。
「
「
神奈子が振り向きながら諏訪子に問う。挑発的な笑みを浮かべており、それに気付いた諏訪子は少々、カチンと来た様子で応える。
「神力は落ちてもそこまで
「何だ、やっぱり忘れているじゃないか。ほら、人助けをすると飯が貰えると学んで……それから山道で旅人を助けていた妖怪を先祖に持つ者だ」
「何答え言っちゃってんのさ!!」
惚けていない事を証明しようと必死に思い出そうとしていた諏訪子がすぐさまに、ほぼ答えを言った神奈子に怒鳴る。
神奈子はそんな諏訪子に対し、反省なんてしていないと言った様に気持ちの良い笑いで応えるのであった。
「あー、笑った笑った。……さて、諏訪子よ」
怒ってるんだぞーと体全体で表現していたのに大笑いで返された諏訪子は不貞腐れた様に、何さ……と神奈子から視線を外して応える。
「何さだって? 私の妙案を聞きなさいな」
「妙案だって?」
「ああ。異獣の血を引くあの童子……太助と言ったか。私が見た所太助となら
「あん? 何でまた? 早苗は別に半人半妖じゃないと子が成せないって訳じゃないよ? 確かに人でありながらも信仰を集まった結果現人神だけど、元は人間なんだから……」
「判ってないなぁ諏訪子は……ふぅ」
勝ち誇った顔で首を横に振る神奈子にカチンと来たのか、またも大声で反応してしまう諏訪子。いちいち喧嘩を売らないと気がすまないのかと内心思いながらも何とか
「あの子が異獣だったのといい、そんな遠回しに話さなくっても良いじゃないか! で、結局何が言いたいのさ」
「ふふふ……、確かに唯の人間同士でも子は生まれる。だが、昔よりも血が薄まり
「そうか! 零足す零は零だけど……」
「そう言う事さ。判ってくれたかい? 諏訪子」
「ああ、神奈子が言いたかった事はよくよく判ったよ」
そう言った二柱は如何にも企んでますと言った顔で肩を揺らし笑う。
「まず早苗に、太助がいかに良い子だったか教え込まなきゃね」
「だね。後ジュースと水は混ぜると薄くなるけど、同じジュースとジュースなら薄くならないって話も聞かせなきゃね」
「バレそうでもあるが、直接
「だね。まずは早苗の意識改革からだよ」
「早苗は私達の目から見ても、童子ながらじゅうぶん綺麗だ。太助も早苗に好かれれば悪く思うまい」
今ここに、守矢神社の二柱による太助攻略の策が練り上げられていくのであった。
それがそう遠くない未来において、保護者も含めた女の戦いへの幕開けでもある事を、誰も知らない……。
ぶっちゃけ太助の種族(親のどっちか)は後付け。
書き始めた当初は何も考えていませんでした……。
番外編やら美鈴とのやりとりで判ると思いますが、未来では最強格にするつもりですので強そうな妖怪が良いかなとか漠然と考えていましたがふと頭に浮かんだ幽香。花妖怪だけど……。強そうな妖怪じゃなくて、個人的に才能あるって事で良いじゃないかって思いましたw
しかし、最強格にした所でいつ戦闘描写が訪れるかは未定。