ACECOMBAT if ~全く違うzero~ 作:夕霧彼方
ベルカ戦争から2年前
2008
4/14
2200hrs
エレノアside
アンファング波止場
一人の女性が千鳥足で歩く。
「何で海軍航空隊左遷だよこんちくちょー!!」
彼女の名前はエレノア・ロートシルト、彼女は千鳥足のまま満天の星空を眺めていた。
「ボス、私はどうすればいいんでしょうか?」
ケラーマン教室でお世話になった。今は居ないケラーマンに問う。彼女は旧ベルカ騎士団の末裔でそれなりのお嬢様だった。彼女はいつからか空に憧れ15の時に両親に勘当されながらもベルカ空軍に入隊、そしてケラーマンの指導の下メキメキと実力を伸ばし、ルーキーエースにまで昇り詰めた、しかし
「うう、なんで・・・・」
あけすけで感情がそのまま出る性格なので喜怒哀楽と限定的にツンデレ(?!)がある。
しかし彼女が海軍航空隊に左遷されたかというと、それは彼女にも悪い部分があるからだ。まず、彼女が最初に配属されたのはB7R外周防空隊だった。[内部防空隊はエリートが担当]その部隊で彼女は命令に反して、隊長機を執拗に追い回したり[この時から密接編隊飛行のノウハウがあった]、ルーキーでは普通できない技を次々やってのけ、防空隊内部から忌み嫌われてた。
そして事件は起こる。
B7R内部の哨戒部隊交代の時、交代部隊がの1機が機体トラブルで交代部隊が遅刻、警備が手薄になった時、オーシア空軍機数機が威嚇領空侵犯。
しかし内部防空部隊は今は居ない。即座にウスティオ空軍B7R内部防空隊に急行要請をしている間に、エレノアを始めとする新人達が暴走、上官命令無視で内部に侵入。この時は幸いにもオーシア空軍は即座に撤退した・・・が、さらなる問題はそのあとだった。
なんと防空国境線を越えて増援に来たウスティオ空軍F-15UFX6機と、新人隊達のレーダーのIFFが敵と誤認識、双方危うく同盟国で戦闘を開始寸前になり、大問題に陥る。
もちろんベルカに赤っ恥をかかせた独断パイロット達は始末書を書くことになった。そしてエレノアは普段の素行と、上層部に喧嘩売ってた事から左遷決定にはさほど時間がかからなかった。
「くうう~、何でなんで!私だけ左遷なんて!・・・あ」
彼女が見た先に居るのは、エレノアよりも落ち込んでる男、普通ならスルーだが、酒とストレスで全ての状況判断が壊れていた。
「うん、これは神さまからストレス発散ですね!分かります!」
次の瞬間はじくように走り出した彼女はそのまま
「ドッセーーーイ!!」
「がはあああ?!?!」
そのまま男は海に落ちる。
「はあーーすっきりした!さて明日から誰の配属になるんだろ?」
結構な快感でストレスが発散された。それが新しい隊長グレン・アーガイルだったとは・・・
体当たり前のグレンside
アンフェング波止場でたたずむ男、当時24のグレンはとことん落ち込んでた。
祖父の世代でオーシアからベルカに移民した、つまり俺はベルカ人でない、父も母もオーシアのオーシア系ベルカ人だ。
ベルカ空軍に入隊したのは理由はあまりない、あるとすれば空が好きだった。空に憧れてベルカ空軍に入隊した。しかし現実は違った。
ベルカの騎士とは違う人間、というくだらない理由で、かなり忌み嫌われた。階級昇格を邪魔する奴はいなかったが、しかし、上層部の腐れ共が昇格したから海軍行けと・・・直接は言ってなかったが、そう聞こえた、そう見えた。
配属されたのは、俺みたいな移民組パイロットに理解ある空母「シーフェスディス」だ。しかしこの空母で大失態をやらかす。
SU-33をついこのあいだ着艦で沈めてしまった・・・・。
既に30枚を越える始末書、減俸、譴責、しかも「溺れるトンビ」の称号・・・・。最悪だ。しかも階級降格で中尉、もう死にたい。
更に新しい隊を作るという事で、部下が空軍で規律違反しまくりのじゃじゃ馬とか・・・押しつけられた。俺のライフはもうゼロだ!!
鬱になりかけた時・・・
「ドッセーーーイ!!」
「がはあああ?!?!」
そのまま海へドーーン!今週二度目の水びたしかよ!
「はあーーすっきりした!さて明日から誰の配属になるんだろ?」
見上げると、暗闇のなか千鳥足の中々美人な人が呟くと、そのまま行ってしまう・・・おーい、助けてくれ。
助かったのは探しに来てくれた戦友が来る一時間後だった。
翌日
0900hrs
シーフェスディス甲板
「で?配属最初の言葉は何かな?」
「えーと、申し訳ありませんでした!!」
エレノアでは珍しい90度の完璧な謝罪お辞儀。そう突き落とした相手がまさかの相棒(バディ)とは・・・。エレノアは覚悟した、上官を突き落とすのはさすがにやり過ぎ、場合によっては・・・きつい譴責か、編隊紳士の上官だと・・・いちゃうふもある[実際アメリカであったらしい]。少なくとも始末書はさけられない、配属一日目ではまずい。しかし隊長は違った。
「で、ストレスは発散出来たか?」
「え・・・」
「正直に!」
「はい!結構快感でした!」
「ドあほ!」
グレンのデコピン炸裂!エレノア10のダメージ!
「痛いです!隊長!」
「始末書ないだけありがたいと思え!今度は許さんからな。まあ俺も偉そうなこと言えない事したからな・・・」
額を撫でるエレノアはグレンの顔が曇るのを見た。ああ、彼も私とおんなじ[多分違う]境遇なんだな。
「問題児バディですか?」
「そうだな、問題児だ。だから俺はお前の保護者だ!覚悟しろ問題児!」
「それはこっちのセリフです!隊長!」
2人は言いあい、そして同時に吹く。
「まあお互い生き残って戦果残そう!相棒は絶対に離れない!」
「イエス、徹底的に後ろに付きますよ!よろしく!」
双方がっちりと握手。この誓いが後の曲芸飛行につながる。
「そういえば、部隊名は?」
「ふ、既に決めてる」
グレンは少し間を置き
「問題児のコンビ、トゥルブレンツだ」
「乱気流ですか・・・ぴったりですね、それでいきましょう!」
エレノアは満面の笑みで頷く、グレンがそれでクラッときたのは一生の内緒だ。
ちなみに余談だが、2人が喧嘩する事案トップは、珈琲と紅茶のどちらかが美味しいかであった。
更に余談、このカップルと認めない夫妻レベルのこのコンビを周りはこう思う
「爆発しろリア充!」