ACECOMBAT if ~全く違うzero~ 作:夕霧彼方
2/18
0920hrs
エウレノ上空4000フィート
サザンクロス・ウォードックside
「こちらサザンクロスリーダーよりウォードック、レッドバロン、ハートブレイク、増援に感謝します」
「ハイよー!全然構わねえっての!通行料が高いのを教えてやるよ!」
F-14Dを操るバートレットが応える。
「敵接近、何度も言うが俺以上のF-15使い、居たら潰す」
レッドバロンことカイト・ブラウンが言う。
「ウォードック1、ブービーよりサザンクロス、支援します」
F-14Dウォードック隊も後ろから来る。
「おお、心強い増援だ!敵接近・・・どうやら最初はご挨拶かな?サザンクロス隊!命令あるまで編隊維持!」
「イエス・サー!」
高度ほぼ同じで、連合チーム、レーパー隊が双方対峙する。加速を開始する、接敵まで10秒ない、双方の考えは一緒。
高度差ほぼなしのチキンレース
5秒前・・・4、3、2、1、・・・・
「ゼロ!ブレイク!!」
結川の号令でレーパー隊の隙間をくぐる、同時にコム率いるレーパー隊も隙間をくぐる。空中衝突機体はゼロ。
ゾク・・
ふと結川に興奮と恐怖を感じる。レーパー隊の一番機と思われる機体から発せられてるとみた。
すれ違いして、結川は・・
「サザンクロス隊エンゲージ!敵エース部隊撃滅だ!」
「Yahhhhhh!!」
「おら!ひよっこども!足手まといにならない程度に戦え!ふりかかる火の粉ぐらい弾け!」
「イエス!」
「レッドバロン、エンゲージ」
すれ違い数秒後には今度は全機展開して機体はすれ違った際に感じた倒すべき敵に向かう、俺はもちろん、さっき感じたエース。インメルマンターンで敵に機首を向けた時
<<久しいな、ハートブレイク、レッドバロン、いや、今は祖国の裏切り者達>>
「やはりか・・死神、レーパー隊のコム少佐か、師匠と呼ばれた時が懐かしい、今は祖国の裏切り者であるが、後でその呼び方変えてやる」
<<今は中佐だ。あなたがいなくなりオーシア一番のイーグル使いになったのでね>>
「ほざけ、旧世代機祭りの地域の空軍機落としてエース気取りとは、残念だな」
<<侮辱は許さんぞ、サンド島でのうのうとしてた奴に言われたくない>>
「先輩を敬わない後輩とは・・・譴責ものだな!はいよー!そこのレーパーの奴、勝手に撃たない!」
バートレットは、なんでもないように機銃をさける。
<<まあ今は貴様らに興味ない、自分が興味もつのは今はサザンクロスの異世界人だ>>
「ほう、サザンクロスリーダー、御指名だ!やれ!」
「はい?!」
まさかの俺?いつ知った?!
<<貴様がサザンクロス隊長か、南ベルカのあの一発爆弾、忘れないぞ>>
ああ~、それね。それで知ったか、怨むぞ、ゴードン。八つあたりだが関係ない。
「サザンクロスより、初めまして、ウスティオの空を守るために負けるつもりはありません。以上」
<<若造が、まあ手加減してやる。追いつけるかな?レーパー1!エンゲージ>>
次の瞬間、コムのF-15S/MTOが結川のF-15UFXの下を通りハイG機動でシャンデリア。ぴたりと後ろにつく。
<<死ね>>
「断る!」
2本のAAMが迫る、しかし結川は諦めない。エアブレーキオン、操縦桿を強引にひねり機体を急降下させる。AAMは目標を追いかけようとするが、急激な機動で空を彷徨う。
<<ほう、これでやられたら拍子抜けだが、少しはやるようだ。それではやるかな、レーパー1、エアーコンバットモード!>>
「なに・・・サザンクロス気をつけろ!奴は高機動モードになった」
「なっ?」
コムの機体の速度と、機動性が上がる、くそ、本当に様子見かよ!?結川はアフターバーナーをか吹かして後ろを取ろうとするが・・・・
「マルチロールが憎い!!」
いくら制空重視でも多目的戦闘機から改良したF-15UFX、ばりばり空戦特化の機動性化け物の機体に勝てるか!
「大丈夫ですか隊長!」
「5!心配するなら前の敵と対峙しろ!」
アリチェだ、コム以外のレーパー隊の奴らと対峙していて、戦闘は何とか戦ってる感じだ。
「でも・・・」
「こちら3!リーダー、さっさと倒してこいよ!ほら5!お前が居ないと俺らがすぐにやられる!」
「6より!エースと戦うなんて聞いてません!2機来たーー!!」
グラッド、ダノの声。
「リーダーより、早く行ってやれ、2が居ない今、干物より役立つお前がこの戦闘に必要なんだ、行けッ!!」
「・・・・了解です。死なないで下さい」
「ああ、祝勝会の酒は飲みたいからな!あまり飲めないけど!」
「はい!」
アリチェは思う、絶対に死なないで・・・と、その時
「レッドバロンよりお嬢さん、彼はやられないよ」
「え?」
巧みな機動で2機の戦闘機を追い込むカイトが割り込む。
「彼は結構な機動してるのに、息が切れてない。つまりまだ本気じゃないのさ。同じイーグル使いの直感だけど」
「レッドバロンの旦那、隊長はどうすると見るんだ?」
グラッドも入る。
「多分彼は・・・」
彼が言う言葉に2人は驚愕する。
結川に戻って・・
<<おしゃべりするなっ!>>
コムの追撃、インメル、スプリットSとかの初歩で避けれる奴じゃない。結川はとある考えに出る。空自時代、F-15J同士の模擬戦で、西部のベテランパイロットと戦った時、あれを使って勝利したが上官に怒られたし、体も大変だった。元から鋭利なナイフのように鋭い一撃離脱方式が得意な結川を更に鋭くさせる行動。
<<ちょこまか避けるがそんなものか!ああ?>>
「ああ、俺はお前に対して本気を出さないといけないと見た」
<<なに?>>
後ろから離れないコム、こいつを引き離すなら。これしかない・・・。空自では禁止されたがここはウスティオ・・・やってやる!素早くコンソールを叩き、ディスプレイに文字が浮かぶ。そして画面の「YES」にタッチする。次の瞬間、電子音と共に、文字が出る。
「De limiter[制限装置解除]」
「覚悟しろ!」
結川は声を上げると
<<!!?>>
コブラ機動にも見える急上昇を見せる。コムもさすがに動揺した。そう結川は、機動力を抑えるリミッターを解除したのだ。普通ならどんなにしても、搭乗員を考えて8G限界でも10Gまでの機動だが、解除した瞬間から、10Gを楽に越える。しかし体と、機体は悲鳴を上げるのを代償にだ。
「くっ・・」
結川も例外なく体にハーネスが食い込む、体がきしむ、しかし負けられるか!
機体を縦に一周すると、コムは追撃を諦めて、真向かいに来る。
「今度はすれ違いなしだ!サザンクロスFOX2!!」
<<同意見だな、レーパー1FOX2!>>
ほぼ同時にAAMを放つ。そして同時に回避機動360°バンクでほぼ同時に回避する。双方のAAMはまた空を彷徨う。
<<まだだ!FOX3!>>
コムは素早く反転、AAM]を放つ。特殊兵装ということは今度は完全に落とす狙いだ。
「くそ・・・あれを使うか」
また自由落下を決める。今度は制限解除だから非常にきつい。
「ぐうう・・・」
AAMはしつこく迫る。コムも仕留めるのを見ようばかりに高度を下げる。高機動タイプは嫌いだ!
高度計の数字はどんどん減って、あっというまに3ケタになる。そして・・・
「・・・・今だ!」
<<くっ・・・>>
急上昇反転、高度200から一気に高度を稼ぐ。
「があああ、ああああああ!!!!」
ギギギギ!!!
機体が悲鳴を上げる。結川も痛みで叫ぶが後半からは気合いの叫び。歯を食いしばりブラックアウト寸前な体に鞭入れる。コムは意外な行動に初動が遅れてる。慢心は事故の元だ!
成功するか分からない。しかし体と愛機の限界点を考えれば・・・ラストチャンス!
「らああああああああああああ!!!!!」
射程圏外からでも機銃を放つ。距離が縮まる。意外と機銃の弾でコムの進路を阻む。
<<死にぞこないが!>>
「悪いが部下と約束してねぇ、簡単には死ねねえんだよお!!」
ラーズグリーズから貰った冷静になる魔法が効いても、今の興奮状態は抑えられないようだ。そして
ガガガガ!!
<<なっ・・!?>>
「よしっ!」
20mmの機銃の弾が数発コムのF-15S/MTOに穴をあける。
<<くそっ!主翼がやられてシステムがやられたか・・・、くく、面白い!満身創痍な機体同士で更にやるか?>>
「じょ・・・ガハっ!冗談じゃないよ・・・」
体が言う利かない。こんな状態で・・・。その時アウトレンジから味方のAAM、コムは避ける、まさか
<<調子に乗るなオーシアの狗が、こちらロトリーダー、お前らを滅する>>
<<こちら第4航空師団所属、メナー、お前らを倒す>>
<<同じくレイファー隊、攻撃受けてベイルアウトした3の弔い合戦だ!>>
次々と増援がなだれ込む、レーパー隊も2機がもう戦闘不能だ。ウォードック隊はが追い詰めて更に一機・・・今度は落ちた。さすがラーズグリーズ。
<<ちっ、興ざめだ、レーパー隊、撤退!>>
<<<イエス・サー!!>>>
レーパー全機が去っていく。助かった・・・。
「ハー、ハー・・・。」
呼吸しか出来ない、目が回る。機体もマンタ爆弾の時以上にひどい。こりゃ次の出撃は予備機か?
「隊長!大丈夫ですか!?」
「予想してたが、予想以上だ。良く空中分解しなかったな」
「・・・大丈夫だ・・。帰ろう・・・」
結川は基地へ針路を取る。
そして更に任務は続く・・・。