ACECOMBAT if ~全く違うzero~   作:夕霧彼方

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お酒で集う仲間たち

2008

4/1

0930hrs

シルバーマーク空軍基地

「緊急事態(エマー・ジェンシー)緊急事態、フライトプラン無しの国籍不明機が侵入、スクランブル機はただちに離陸せよ」

警報が鳴り響く、アラートハンガーから2機のF-15UFXが飛び立つ。また来たか・・・。ポケットに手をつっこみ、上がる仲間達を見守る男がひとり。

オリビエ・ヴィスコンティ大尉、4機のTyhoon部隊「バッカス」隊長だ。

最近国籍不明機の領空侵犯が激増した。国籍不明機というが、こんなちょっかい出せる国は一つしかない。

オーシア連邦だ。

きっかけは3年前のFCMBとオーシアの国際議会の発言だ。

「B7R、通称円卓の鉱山資源はFCMB、特にベルカ、ウスティオが不正占拠している地域はオーシア極東地域であり、即時国土割譲を求める」

ふざけた発言をしたのは、当時オーシア大統領のシム・トラットである。この発言をきっかけにベルカ筆頭にオーシアと冷戦状態に陥る。

さらに今年になって、いきなり南ベルカ地域円卓の資源のはみだし部分に強制採掘を開始、同時に今までよりも更に挑発的になるオーシアはベルカ、サピン、ウスティオに領空侵犯をする。本当に勝手きままな国だ。

そしてここは円卓に近い北部エウレノと同等に警戒度が高い、ベルカを挟み、最もオーシアに近く、不法採掘場の南部のシルバーマークだ。常に8機もアラートハンガーを置くという超厳戒態勢。俺らも明日の午前中は詰所だ、しかし

「司令も何の呼び出しだ?」

そう、明日は午前中バッカス隊がアラートハンガーだが、何故か残り4機分が空白だ。いつもならTyhoonのハーバー隊とか、SU-37のスナー隊が良くバディになるが・・・。

そして司令室の前、着崩した制服を着直して、扉をノック

「オリビエ・ヴィスコンティ入ります!」

「どうぞ」

扉を開けると、この基地の雰囲気と同じような厳格な女史、ミナー・フラッチェ大佐だ。年はよんじゅ・・・いや、言わないでおこう。しかし全体的に引き締まってて、顔も実年齢より若く見える。ここでは厳しいが、家には2人の愛息子と愛娘、そして夫は普通の会社員だが、もうメロメロらしい、デレらしい。まあそれは置いといて。

「何か自分に用ですか?」

「ああ、君は6師計画は知ってるな」

「ええ、知らないはずがありませんよ」

6師計画、激増する領空侵犯、もしかしたら来るかもしれないオーシア連邦の攻撃を防ぐために、大量のパイロットが必要。しかし急にウスティオ正規兵パイロットを増やしても経験浅いパイロットばかり用意しても意味がない。ならば戦場経験者を集め、正規兵に刺激を与えようと、傭兵専門航空師団を設立。それが第6航空師団だ。

「実質上の軍拡だ、それでうちの国は少々面倒な法律があったんだ」

「面倒?」

「国防法第7条3項目、空軍部隊数上限の法、空軍戦闘機部隊は中隊、小隊の上限を定める・・・で、今の空軍はその上限になってしまってるんだ」

苦い顔をするミナー。オリビエは察する

「もしかして、6師増備のために・・・」

「そうだ、これを受けて正規兵部隊は2機部隊は4機になど、部隊統合する事が決定した。全く、そんな統合するなら法律改正すればいいんだが、どれも面倒、まあ一部隊を大きくして運用効率を上げるという名目あるので強くは言えないが、そこで、君は少佐に昇格、8機中隊の隊長をやってもらう」

「いきなりですか・・・それはいいですが、はあ、理想のお酒部隊もこれで終了ですか」

今の所、部下のイワン、ガルシア、ウルリカ、もうお酒が大好き部隊だ。給料の20%が酒に消えていると言われている。事実だろう。

「いや、それはない」

「はっ?」

ミナーが断言して、オリビエが間の抜けた声を出す。

「今度君たちに来る部隊は、本当は1個小隊4機そのまま統合する予定だったが、お酒大好き部隊という事で、2個小隊から2機ずつ、計4機やってくる。どれもお酒好きらしい、そして問題児ばっかりだ」

「ふむ、独立してきたのか、まあお酒に自制がない問題児が多いのが我が隊のデフォ」

「自制しろ、貴様」

オリビエのジョークに睨むミナー。おお怖い。

「まあいい、それで、今日の1700に到着する。明日から新生バッカス中隊として頑張ってアラートハンガー行きだ」

「・・・・マジですか?」

「本気だ。さっさと酒飲んで仲良くなっとけ。最後に、階級章は明日授与で、アラートハンガー行きの前日は本当は禁酒だが特別に明日に響かない程度に飲酒をきょ「イーーーーヤッホーーー!!!失礼しました!!」おい!たく、酒を許可したらすぐこれか、28になる男があんなにはしゃいで・・ふふ」

ミナーが厳格そうな顔から少し緩んだ顔になり、オリビエが出て行った扉を眺めてた。

1650hrs

基地1番滑走路

2本の滑走路の内、短い2300m型の方に、バッカスメンバーが集まる。

「もうそろそろで来るな」

「どんな奴らが来るんだ?」

オリビエの言葉にウルリカが反応

「さあな?ただ片方の隊の2機は女性パイロットだそうだ。共に24歳」

「そうか・・・歳だけじゃだめだ!スリーサイズと好きなお酒と花を!」

「そうそうそ・・・うじゃないだろっ!なに口説こうと考えてる!」

「いや、隊長はするでしょ?」

「うん」

あっさり頷くオリビエにウルリカ苦笑。

「隊長、ウルリカ、騒ぐな、来たぞ」

「ありがとう!バッカスの常識辞典!」

ユーク系ウスティオ人のイワン・コーネフが突っ込む。

近づいてくる4機のTyhoon、きれいな2機編隊ずつ着陸していく。

「ヒュー、随分とレベルが高いじゃねえか」

オリビエが着陸を見て、練度を判断する。そのまま誘導路で止まり、コックピットが開く、そして

「おお!ここが最前線か!平和なシルバンと違うな!」

「先輩!いきなり大声出し過ぎです!」

先に降りてきたのは男チームか、そして

「へえ、ディレクタスと同じ感じね」

「わあ、アラートハンガー大きい!」

「そこに注目するの?」

あきれ顔する女性と無邪気な女性・・・わあ眼福。

全員が降り立ち、まずオリビエから

「お疲れ様です、ようこそ、第4航空師団第32戦術航空中隊、新生バッカス隊へ!自分が隊長に任命されたオリビエ・ヴィスコンティ、階級は少佐だ」

「イワン・コーネフ・・・階級は中尉だ」

「ガルシア・ディートリッヒ・ヴィルケです、階級は大尉、一応副隊長だが、実質イワンに押しつけている」

「ウルリカ・シュテルンブルグ、階級は少尉、初めまして」

全員が敬礼をする。

そして相手側

「元ピッケル隊ロバート・ボイントンだ!階級は中尉!バッカス隊の噂は聞いてたぜ!」

「同じく、アルフレッド・マラン、階級は少尉です。お願いします」

2人は敬礼をする。

「アリス・フッドホップ・・階級は中尉です・・・あの、胸への視線が痛いのですが・・」

あまりの胸の大きさに、全員の目が向く。

「わたしはー、エレナ・ディートリッヒ、階級は少尉です!未熟者ですがお願いします!」

うん、癒し系だな。全員の思考が収束した瞬間だった。

「さて、みんながバッカス隊と馴染んでもらうため、酒の許可が出た!よし!まだ早いが飲みにいくぞ!」

「「「おおーー!」」」

この時はオリビエの号令で、全員が大声を出す。

そしてそれが悪夢の引き金になるとは・・・

2000hrs

基地内バー

バッカス隊は荒れていた。

「いつも通りだ」

と見ているのはオリビエ

「うう・・・俺はどうせ無口の気が小さい男だ」

常識人のイワンは泣き上戸になる。

「ふはははは!ガンガン酒をもってこい!!」

暴走するガルシア

「素敵なお嬢さん、どうか私のもとにお帰り」

「お断りします♪」

「ガクッ」

あたりかまわず女性にアタックするウルリカ、てかその女性は人妻だ。

「おれはなあ!傭兵で100機の第五世代戦闘機をなぎ倒し・・」

「妄想するな!」

ピッケル隊の2人、ロバートがボケで、アルフレッドがつっこみの漫才になっている。

そしてとどめが・・・

「熱いです・・・脱ぎます!!」

「「「おおおおう!!」」」

アリスがパイロットスーツを脱ぎ始めようとする。周りははしゃぐ、警務隊が来るぞ。

「キスしよ?」

「いきなり何をいってふぐ!!」

エレナがまったく関係のない整備員にキスを開始、しかもディープだ・・。

暴走していくバッカス隊、前回比300%にパワーアップしてます、どうも。

そして翌日暴走の代償として、全員二日酔い、司令のお怒りを受けて、SU-37のスナー隊とF-15UFXのゴラン隊が急遽アラートに詰める事になり、そのメンバー達の恨みを買った。

まあ問題児の多い部隊だが、基本的に酒が動力の最高最強のTyhoon部隊です!

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