ACECOMBAT if ~全く違うzero~   作:夕霧彼方

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フェーズ2

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1000hrs

サピン王国グラン・ギルド空軍基地

ブリーフィングルームに2人のパイロット。

ゼラム・クラッチ中佐とダン・ラーク少佐、ステルス攻撃機F-117を操る凄腕エースだ。

「来てくれたな、作戦を説明する」

基地司令、デービス・シュラッタ中将が目の前に居る。

「基地司令自らとは・・・凄い任務だろうな」

「娘の誕生日が近いんだ。お手柔らかに」

上がクラッチ、下はラーク。

「クラッチ、ラーク、この任務は陛下からの勅命だ」

「「!!」」

2人の姿勢が反射で直る。神に等しく陛下を崇めろという教えられてた時代の人々の王族信仰率は未だ高く。

その時代真っ只中の2人は王族の言葉は神に近い。

「それで、任務とは?」

「途端に聞く気になるとは・・・まあいい。知っての通り我が王国軍もオーシア参戦が決定。

敵国首都最前線国として戦う。これを知り、アップル・ルルースが首都防衛を宣言した。

オーレッドは防空最強説が強く、市民、陸軍の士気が高い。なので、ちょっと出鼻挫く」

「それは・・・敵首都乗り込んで爆撃ですか?」

ラークが聞く、シュラッタが頷き

「そうだ、戦略的に爆撃、オーレッド市民に徐々に出てる厭戦気分をはっきりさせ、短期決戦に持ち込む」

「もちろん人的被害は?」

クラッチは鋭く目を光らせる。都市爆撃で、市民を傷つけるのは時代遅れだ。

「それはしっかりしている。攻撃日は一週間後深夜、目標は現在軍事兵器搬入で一般通行禁止のオーレッド最大の橋。オーレッド橋だ、そこを破壊しろ」

シュラッタの言葉で、橋撃滅のタイムリミットが動く。

1030hrs

レクタ南部戦線

「なんだかんだで敵に白旗上げさせた」

「「何という割愛現象!」」

フェルナンデスとサーガ、ウーラのお決まりつっこみ、レクタ南部防御線は、一部を破壊すると、戦線全体が崩壊、あっというまに占領した。

現在は追撃深追いはやめて、慎重に部隊編成をする。

こちらの人的被害は最小限にとどめたが、最初の空爆で死傷者が多数、前線の病院は戦場である。

「・・・戦争すれば人は死ぬ・・・悲しいものだ」

フェルナンデスは呟く。しかしここで止まってはならない、守る国、国民が居る限り我々は銃を持って敵を滅さないといけない。

フェルナンデスは戦車のインカムを取る。

「フェルナンデスより機械化歩兵の斥候本部」

<<斥候本部より元帥閣下、どうなさいましたか?>

「撤退した敵部隊の逃走経路を調べろ。斥候小隊を派遣しろ、それと追撃出来そうな戦闘部隊から順次再編成、休憩終了したら随時敵首都に行くぞ!」

<<Yes sir!!すでに派遣してますが、増派します>

「よろしく頼んだ、それと何かあっても深くは負うなと通達しろ!」

<<了解!>

インカムを置くと、右100mからバイクが4台、偵察車、戦闘歩兵車が走る。

「全員無事帰還しろよ」

フェルナンデスはまた呟いた。

1035hrs

レクタ共和国ヘッター平原

茶褐色の地平線から、草木の多い地帯に逃げ込むレクタ兵達、その後ろから2台のバイクが追う。

偵察小隊バイク機動員、コナン・シーター伍長とフェナー・シーメンス二等兵である。

フィナーは斥候では珍しく、女性隊員だ。本当は野戦志望だったが、何の手違いかここに配属になった。

入隊一年目新人フェナーは気付いてないが、バイク技術はベテラン斥候、精鋭クラスだ。

コナンはベルカからウスティオへの移民、入隊から12年間斥候一筋のベテランだ。

彼らの関係は教官と生徒だった。

「敵はどこに逃げているのでしょう?」

インカムを通じてフェナーはコナンに聞く。平原を外れて、森林湿地に入る。2人はバイクが転倒しないよう注意して進む。

「敵は広い戦線から何個の集団に集結している。フェナーはどう考える?」

コナンはヒントを与えてか、フェナーに聞く。10年に一人の逸材、それを育てるために、良く問題を出す。

「・・・・どこかに基地がある・・・いえ・・何か守るものがある・・・ですか?」

「正解とも不正解とも取れるな・・・まあいい、これは推測だが、もしかしたら奴ら、何か反撃兵器を持ってると見た」

「反撃兵器・・・」

「多分それは、ウスティオ、ベルカ、ファトの攻撃で戦線崩壊した場合の第2フェーズかもしれない、ここか」

レクタ兵の集結場所が近いのか、気配が多い。エンジンを停止してバイクを倒し、注意深く聞く。

何かの駆動音、戦車や装甲車の類ではない。遠いのに良く音が響く。

「教官」

「教官じゃない、今は部下と上官だ・・・それより、ここからは歩きだな、右方向に行けば、少し高い所だ、俺が行く。お前はここで待機していろ」

「それは・・!私も行きます」

「ダメだ」

小声でフェナーを圧する。

「状況が分かったらインカムでお前に伝える、お前は通信機で本部に伝えろ。新米はそれが任務だ。」

「・・・了解しました、御無事で」

「ああ、斥候兵として任務を果たしてくる」

コナンは訓練、実戦時では見せない笑顔を見せて、走り出す。

「本当に・・無事で」

フェナーは呟く、彼の後姿が妙に遠かった。嫌な胸騒ぎがした。

1045hrs

高台

「あれは・・・!!」

高台からコナンは双眼鏡で覗くと、最悪な光景。

地上発射型巡航ミサイルが十数発。オーシアのトマホークに見える。

「絶対にこれ、オーシアの横流し・・・てか空撮部隊はこれを見つけられなかったのか!」

コナンは吐き捨てるように言う。しかし考えてみれば、こんな森林地帯だから見つけにくいか・・・。

さらに良く見ると、ミサイル周りの兵士は防護服を着ている。コナンは嫌な予感がした・・・まさか!

「やっぱり・・・」

ミサイルの側面、弾頭部分に「Dirty bomb」の文字。

核汚染物質搭載爆弾だ!核汚染をばらまき、敵の都市を破壊する。しかし核兵器との決定的違いは、除染か雨でも降れば、簡単に汚染が安全レベルまで下がる。最初に核汚染をばらまき、短期で都市制圧、安全レベルになったらそのまま自分の国として使用する。

こんなの数発撃ちこまれたら一番近くのシルバンが壊滅する。さらに最悪なのはミサイルの方角、南、西、北・・・ウスティオ、ベルカ、ファトに向いている!

丁度巡航ミサイルの準備が完了しつつある。

即座にインカムを取り。

「シーメンス聞こえるか?こちらシーターだ」

「御無事でしたか・・・良かった」

インカム越しからフェナーの安堵の声。

「安心してるな、早く本部に伝えろ。敵はダーティーボム搭載の巡航ミサイルをウスティオ、ベルカ、ファトに撃とうとしている!至急発射前に制圧、または空爆のよう・・!」

突如の銃撃、コナンは素早く避ける。被弾無し。

「貴様!何をしてる!止まれぇ!」

背後からレクタ兵、くそっ!不覚だ!コナンはダッシュで来た道戻る。

「教官!」

「とにかく早く伝えろ!エンジンを暖めておいてくれ!」

「はっ、はい!」

気丈にしてるが、フェナーは涙声だった。さーて逃げるぞ!ハンドガンを撃っては逃げる。レクタ兵はフラッシュから見て5、班クラスか。

合流まであと50m、その時

ビシっ!

「グッ!」

左腕に弾が被弾する。貫通した!しかし興奮作用で何とか痛みは低い。

「教官!伏せて下さい!」

フェナーの大声で咄嗟に伏せるコナン、次の瞬間、フェナーのAR-90を1マガジン分を横一閃に撃ちきる。

「ぐあっ!」

「伏せろっ!!」

レクタ兵は怯んだり被弾したりする。

「教官!」

「だから・・・教官じゃねえ・・たく、本部には?」

「伝えました!左腕・・・」

「ああ、やられた、止血の時間は無い、バイクは・・・無理だな、シーメンス!お前は早く撤退しろ!」

「嫌です!」

フェナーははっきり主張すると、コナンが言う前に肩を持つ。

「お前!」

「後ろに乗って下さい!私が運びます!」

フェナーは有無を言わせずコナンをバイクの後ろに乗せ、彼女もバイクに跨ぐ。

「安全地点まで全速力で逃げます!行きますよ!」

フェナーの後ろ姿を見て、大きく感じた。

[頼りになる背中だ]

コナンは微笑すると

「ああ、頼む」

彼女の細い腰に腕を回す。フェナーはドキリとする。コナンもだ。

「了解です!」

全速力でバイクを走らせる。

「おい!止まれぇ!」

「撃て!殺せ!」

集まったレクタ兵がアサルトライフルを構え撃つ。

「くそ!ちょこまかしい!フェナー!止まれ俺の右腕が敵方向に向けるように止まれ!」

「はいっ?!」

「安心しろ・・・反撃するだけだ!」

フェナーは何をするかと思いながら、言うとおり右に曲がって横になりバイクを止める。

「俺の左腕の代償だ!」

べレッタを抜いて、コナンは意識が強く持ちながら彼の捨てたバイクに向けて連射する。レクタ兵は一応銃撃やめて避けるが、バイクに当てて混乱している。

「何をしてるんだウスティオ人?」

「・・・まずい!逃げ・・」

バイクのタンクに穴をあけて、さらに跳弾した弾の火花で燃料に火がつき、爆発した。レクタ兵が吹き飛ぶ。

「よしっ!」

「・・・・」

コナンがガッツポーズ、フェナーは驚きで絶句する。

「よし・・・逃げろ」

「無茶しすぎです・・・了解!」

フェナーはまたバイクを走らせる。

 

1052hrs

レクタ南部戦線

「さっさと準備しろ!敵は3地点から合計40発は発射する用意がある!空軍に連絡しろ!」

<<YES SIR!!!>

フェルナンデスは怒鳴る。国家の危機、レクタ兵が最悪の決断を下す前に・・・!

 

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