ACECOMBAT if ~全く違うzero~ 作:夕霧彼方
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某所某施設
「フットワークの軽い猟兵遊撃隊はベルカに釘付け、戦争早期終結を望んだハーリング直轄のラーズグリーズ部隊、ケストレル艦隊はナグファルムからの核射出を防ぐために奮戦、特殊戦術航空団も各地に散り散り、完全に計画通りです」
「そうか・・・」
薄気味悪く笑う男が言い、眼鏡のひょろい男が返す。
「ベルカ軍は今朝から石油地区に向けて進軍を開始、北オーシア守備軍は、世界最強の名誉を捨てて逃げ惑うばかり、全く・・・情けない」
薄気味悪く笑う男は頭を振り憂鬱そうな表情を向ける。
「しょうがあるまい、既に本国本隊は撤退を支持、ハーリングの妄言で腑抜けになりつつあるのだから・・・」
眼鏡の男は言う。
「首尾は?」
「ポイントA,B,D,Eは既に地下水路に設置完了、C,F,Gはチームヴァルチャーでの投下は時間通り、1000に完了です」
チームヴァルチャー、オーシア空軍唯一B-2専門の統合爆撃団直轄第111戦術爆撃航空団の7チームの内の3機チームの名称。
「ベルカ軍の侵攻は止まらない、オーシア軍の撤退は止まらない・・・ここまでくれば、我々の権益は失い、そして世界の警察の権威は失墜するだろう・・・私達が動かねば北オーシアは蹂躙されて汚されて、ベルカに全て奪われる。だから立ち上がる」
眼鏡の男が続ける。
「たく、我々がこうもしないといけないとは・・・まあそれで人間のカンフル作用とベルカの新型V2がどのくらいの威力か分かる」
白衣を着た男が言う。
「おいおい、どこでそんな物騒な物を用意したんだ?」
「ふん、まあ色々さ・・・」
無機質な部屋で、乾いた笑い声が妙に響く。
「さて、時間だ・・・ヴァルチャー、状況を報告せよ」
眼鏡の男が通信機を持つ
<<こちらヴァルチャー、状況は全て青、予定通り1000、投下完了します>
部屋のスピーカーから言われ、全員がしっかり頷く。そして
「さて、やるか」
眼鏡の男が目の前にある赤いスイッチを見やる。これを押せば、幾万の命が消えるか、憎悪に呑まれ狂乱するだろう。それでもこのオーシアを守るため、オーシアの兵士の戦闘本能を目覚めさせる為・・・
電波時計は短針10、長針12、そして秒針も12になった瞬間・・・眼鏡の男はスイッチを・・・押した。
しばしの沈黙、成功すれば爆撃部隊とはしばらく通信が出来ない、確信する方法は・・・スピーカーから
「偏西風とは違う大気の流れを観測・・・成功です」
無機質の女性の声が響いた瞬間、周りはわっと沸く。眼鏡の男は
「これで・・・これでオーシアが救われる・・・」
自己満足から来る悦に浸っていた。
10時丁度、オーシア7つの街が、7発の核によって消しとんだ。
そして北オーシアは地獄の蓋が開かれた・・・。