ACECOMBAT if ~全く違うzero~   作:夕霧彼方

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3/13

1100hrs

ベルカ経済水域水深45m

ユークトバニア海軍の最強、シンファクシ級シリーズ最高傑作、ナグファルムが無音推進していた。

艦形はシンファクシより一回り大きく、中の機関は一回り小さくても強力。

ミサイル誘導は人工衛星とミサイル自体につけられた周囲確認システムで外れることはない。

「艦長」

「なんだ?」

艦長、グリス・メナットは声のした方、副長の方に体を向ける。

「我が同志達より通達、ベルカ方面全戦線においてベルカの反攻作戦の可能性あり、可及的速やかに「槍」を発射せよと」

「うむ・・・我が方の槍の状態は?」

「オールグリーン、いつでも放てます」

「よろしい」

まもなくこの艦に搭載される武器の真価が発揮される。核兵器とは違う精密な火力兵器・・・

「艦長より全員に告ぐ、「フィルフィーリエ」発射用意!目標は同志たちが奮戦するベルカ戦線」

「了解!フィルフィーリエ発射用意!」

「VLS開放用意!目標座標入力完了」

中央の指令要員が命令を復唱しながらスムーズに用意。ほかの区画の人間も慌ただしく準備する。そして

「全段階完了。あとは発射だけです」

「よろしい・・・」

艦長が周りを見渡すと、全員の目が輝いているので思わず微笑む。そうだよな、シンファクシ、リムファクシは戦場を駆けている間、我々はずっと外から眺めるだけだった。しかしそれも終わり。これからは私たちの時代だ。

「シンファクシ、リムファクシで成し遂げられなかった夢を我々がすべてかなえる。「フィルフィーリエ」発射!!」

「発射!」

砲雷要員がタッチパネルを叩く。次の瞬間、VLSが開放され、中に眠っていた箱が吐き出され、それが海面に出ると、今度はミサイルが現れそれが火を吹いて一度上空に上がり、今度は低空飛行を巡航ミサイルより高速度で飛んでいく。

「我々の歴史はこれからだ」

グリスのつぶやきは艦員全員の思いであった。

1時間後、多数の戦線でベルカ陸軍の被害報告を受ける。

3/13

1300hrs

ベルカ国防省全軍指揮作戦センター

早歩きで廊下を歩くのは、ベリー・ロット大尉、ベルカ軍中央情報本部コントロール要員

「この情報でいいんだな?」

「はい、間違いありません。声明も確認しています。というよりもう三度目です」

「落ち着かないからな・・・失敗でもしたら・・・」

「心中お察しします」

同情してくれる部下の軍曹に何度も何度も確認する。

士官学校卒業してから12年、幾度か大きな会議での発表は経験したことがある。しかしこれは・・・

廊下の突き当たりの「会議室」と簡素に書かれた扉の手前で立ち止まり深呼吸をする。そして

「行くぞ」

「はい!」

ベリーが扉を開くと

「おお、やっと来たか。待ちくたびれたぞ!」

「そういうな、彼だって責務を果たしてる人間だ。ねぎらうべきだろう?」

「やはりその大器、ベルカにほしいものですな」

入るなり口々に言い合う御仁たち、彼らこそ現在FCMB陸軍の全権を担ってる三人、ウスティオのフェルナンデス、レクタのダーダ、そしてベルカのザンナル。

どれもこれも大物過ぎてベリーは冷や汗をかく。

核起爆から起こった国境線での激しい防衛戦のせいで、参謀や情報部の上層部は根こそぎ現地派遣や情報収集に回されたので、今回の緊急事態の説明係が居なくなっていたので、センターはそれなりに有能で一人引き抜いても問題ない部署人間にやらせようということになり、白羽の矢が彼にたってしまったのだ。

と、早く報告を開始せねば!

「では、緊急の用件ですので、手短に説明します。本日1120から40の間に現在国境で戦闘中のベルカ・ウスティオ混成陸軍に大規模攻撃が確認されました。現在被害状況を精査していますが、おそらく甚大な被害かと・・・」

「甚大というと?」

ザンナルが聞いてくる

「おそらく・・・反攻作戦部隊を投入しなければならない戦線もあります」

「予想以上だな・・・」

本当ならオーシア・ユーク混成軍の拠点撃破のために各戦線とレクタ、オーレッド方面から後方からトンボ帰りした部隊による進撃作戦が企図されていたが・・・

「これじゃ作戦は頓挫だな!全く、最近の軍人共は、もう少し気合を見せなければ」

「「いや、あなたみたいな人間はまずいません」」

フェルナンデスの言葉に二人が同時に突っ込む。な・・なんだこの落ち着いた雰囲気は・・。

「話を進めます。敵の攻撃は目撃証言と、衛星、レーダーがとらえた不審飛翔体から判断して、巡航ミサイルと推測されます・・・しかし」

「しかし・・・どうした?」

「巡航ミサイルにしては被害が大きいのです。弾着したのは推定25から30ですが、その一発の範囲が広範囲。さらに言えばこのミサイルの推測発射点周辺は海上、さらに不審艦影が確認できないところによると潜水艦と推測されます。しかしオーシア海軍は少数の監視船を除いて全軍撤退したのはこちらで確認しています。なので30発同時射撃で高速巡航ミサイル搭載潜水艦、それだけの威力あのある潜水艦は、我が軍の情報部では把握できていません」

ベリーが正直にいうと

「オーシア以外に一つあるじゃないですか・・・化け物じみた艦を作った国が」

「はっ?」

ザンナルがまるでなぞなぞを出すような感じでいう。ベリーは間抜けた声を出してしまう。

「ど・・・どこにあるんですか?」

「簡単だよ、オーシアと同盟を結び」

「大型潜水艦と弾道ミサイルをもって空に脅威をもたらした」

「少し怖い超大国、ユークだよ」

「た・・・確かにユークにはシンファクシ級がありましたが、それは2隻、さらに弾道ミサイル搭載艦じゃ・・・」

「あるんですよ・・凍結されてた禁断の兵器が」

「えっ?」

ベリーは第三者の声に驚くそして声した方は会議室スクリーン脇のスピーカー、そしてスクリーンにプロジェクターの光が当たると

「なっ・・・」

「やっと来たか、遅いぞ!」

「君が仕込んだんですか?フェルナンデス君」

「全く、面白いことをしたがる」

ベリーの驚愕を横目に、フェルナンデスは叫び、ザンナルはなだめ、ダーダは微笑する。スクリーンに映るのは

「改めまして皆様初めまして、ユークトバニア元首首相、ニカノールです。そこの君、司会進行を頼みます」

三人の名将に国家元首・・・俺をどうするつもりだ!!

心の中で叫ぶベリーであった。

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