ACECOMBAT if ~全く違うzero~   作:夕霧彼方

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真逆の道 同じ思い

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1730hrs

オーシア空母ケストレル通信室

「ふうっ・・・」

「3名将に対してずいぶん無茶な要求したじゃねえか、ナスターシャ」

「あら、黙ってた聞いてたの?人が悪い」

謎の女一号こと、ナスターシャ・ヴァシーリエヴナ・オベルタスは後ろに居た、ジャック・バートレットを見る。心なしか先ほどの会見、そして通常時よりも砕けた感じのしゃべり方だ。

「人が悪いのはお前だろう、ナグファルムを倒す作戦なんて聞いてないぞ」

「そりゃ言わないわよ、なんてったてまだ策は練られてないんだから」

「はあっ?!そんなんで支援不要と喧嘩売ったのか?!バカなのか?」

「どうどう、少佐に対してなんて口のきき方よ。私は策はまだ無いと言っても、作戦に必要な用意はしているわ、短絡的なのは昔から変わらないわね」

「このケストレルでは階級なんざ無効だよ、それにこちらは実戦部隊、そんな不安なことを先に言われたら誰でもなるだろう」

バートレットの言葉にナスターシャはくすくすと笑い

「あらら、私の知るバートレットは猪突猛進で、空では怖いもの知らずのお人よしという矛盾しながらも面白い人間だったはずなのに、平和が続いて牙が抜けたのかしら?」

「・・・・、昔とは立場が違うんだ、立場が」

そういうと、拗ねたようにそっぽを向くバートレット。40過ぎたおっさんのするこ行動かしらと、ナスターシャは面白そうに、そして変わってないなと同時に心の中で思う。

彼は絶対に失敗を許さない、それは自分の身ではなく、もうひよっこという称号からとうに抜け出し、十分にエースの資格あるウォードッグ・・・いや、今はハーリング大統領直轄部隊、ラーズグリーズ隊の心配をしているのだ。

余計なお世話でも一度ついた親心とはそう簡単に取れないものなのだろう。人にものを教えたり、手塩に育てた部下を持たない自分でも、その感情くらいは分かる。

ベルカの資源発見の時、ベルカとオーシアの対立は深まり、逆に冷戦下であったオーシア、ユークは徐々にベルカの暴走時、もといベルカの暴走予見しての先制攻撃のために、即時同盟のために水面下で将校の交換、技術、経済に関しての融和政策が行われていた。

といっても、冷戦状態は変わらずだし、ユークはいろいろベルカに利権を売ったり、技術を貰ったりの相互協定でうまみがあったので、当時はこの戦争中ほど深くなく、表面上の付き合いの部分も多かったが・・・。

まあ戻って、その時、新任だった私がオーシアに派遣されたとき、当時本部のエリートパイロット彼に出会った。

彼はとても勇敢なバカで、ベルカに対しての強行偵察に真っ向から反対したり、逆に領空侵犯あれば、即座に飛び立とうとする。

頭で考えるよりも脊髄で行動するタイプ。あきれたけど同時に惹かれた。

情報部で鍛えられたはずの無の感情を一気にぶち壊してくれた時はもう自分にあきれた。でも面白かった。

しかし、出会いあれば別れあり、バートレットは突撃しすぎてサンド島へ島流し、私も本国への帰還が命じられた。

結局は国が違って、成立するはずのない恋、体は拒絶してる感じはしたが、案外頭の中は冷静で、自然消滅する前にきっちりするためにはっきりと振った。

そして今、なんだかんだでバートレットと再会している自分に高揚感を感じてないというのは嘘だ。

全く、おとなしく忘れて、本国で見合いを申し込んできた人と結婚すればよかったのに、この期に及んでまだ危険な方を選択するみたいだ。

「まあ安心して、作戦をうまく行くための布石は打った。あとは花が咲くかどうか・・・」

「どうゆう・・」

刹那、艦内に警報が鳴り響く

「緊急事態発生!緊急事態発生!ユーク、オーシア連合艦隊の接近を探知・・・・え?あ・・・いや、えええ!?」

艦内放送担当が混乱している。

「いったい緊急なのかどうなのかはっきりしろ!!」

「どっちかしら・・・」

おそらく、艦内、いや、艦隊全体の人間が次の言葉に注視している。すると混乱してる人の声が途切れ、次に聞こえたのは

「アンダーセンだ、艦内諸君に通達する。好戦派の艦隊の中から、ニカノール首相の言葉とハーリング大統領の説得で心動いて、ナグファルム撃滅に協力する仲間が本体から逃げてきた。勇気あ彼らを守れ、戦闘機発進、第一種戦闘配置につけ、以上」

アンダーセン提督の言葉で皆が一斉に動き出す。バートレットは数秒固まってから

「まさか・・お前」

「ふふっ、早く新しい仲間を助けてください。それがナグファルム撃滅の鍵であり、ひいてはオーシア、ユークの融和に必要な人たちです」

「わかってるさ!たく、こんな大胆なことをしやがって、あとで覚悟してろよ」

「ええ、楽しみにしてるわ、ご武運を」

いうが早く、ナスターシャは素早くバートレットの前に出て、頬に口づけする。

「・・・くそっ・・・、一度別れたんじゃないのか?」

「時の流れが変わればその時よ」

彼女の言葉にバートレットはまた固まり、そして

「たく・・本当にかなわねえな・・・今度は離すつもりはないぞ?いい加減ハートブレイクワンは飽きたからな」

「ふふ、どこまで食いつけるか楽しみにしてるわ・・・いってらっしゃい」

「ああ・・・」

ようやくバートレットは格納庫に向けて走り出す。そしてナスターシャは

「さ、早いところアンドロメダと連絡取らなきゃ」

外は彼の専門、内は私の専門。

己の役割を果たすべく、真逆の道を歩く。

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