ACECOMBAT if ~全く違うzero~   作:夕霧彼方

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最終局面の引き伸ばしになってしまいました。でも後悔はしていません。←おい




混迷の海に乱気流

3/13

1820hrs

空母ケストレル甲板

季節的には日が沈むのが早いが、この海域は高緯度でまだ夕日は完全に没してない。その上を乱舞する戦闘機たち。

夕日に照らされる戦闘機、これが平和な空での曲技飛行ならどんなにきれいで美しいことか・・・

そんな数十機の戦闘機の爆音に負けない勢いでまくし立てる男が一人。

<<それは本当かジュネット!!本当だったら歴史の転換点、間違いだったら三流ゴシップ以下だぞ!>>

「間違いありません!現にいろんな戦闘機が独特の爆音轟かせて飛んでいます!ユーク、オーシア好戦派にFCMB、オーシア、ユークの融和派軍が交戦しています!データ送ります!!」

甲板のギリギリで、衛星電話を片手に愛用のハンディカメラ、そして高性能の一眼レフカメラを連写するのはオーシアのフリージャーナリスト、アルベール・ジュネットだ。

彼はラーズグリーズの前身、ウォードッグを取材途中にハーリング亡命計画を知ってしまい、このまま拉致されて現在に至っている。

<<画像は届いた・・・しかしこれでは戦闘機が遠い!もっと迫力ある写真は出来ないか?!これじゃあ独占のうま味が半減だ!>>

「バカ言わないでください!これ以上は甲板がないので海に落ちる!ニカノール首相の救助についてのレポートもあれば記事は完成しますよね?!」

<<いやしかし・・・これでは敵か味方かの区別が・・・>>

我がまま編集部め!!フリーだからって無茶な要求をするな!

金には執着しないが、ここまで写真や記事をけなされるのはイラッとくる。ならば奴らを驚かせる方法・・・その時

「おおい!ジュネット!」

聞きなれた声、振り返ると

「ガルト大尉!どうされたんですか?」

このケストレルの救難部隊である、シー・ゴブリンの1番機機長のガルト・ケッセナル大尉。取材を快く引き受けてくれる人物で、南国を味わいたいとここに来たが、初っ端から寒い地方で任務や、海上での行動ばかりと愚痴る面白い人だ。

「いやね、艦長のご命令でベイルアウトした奴らの救助任務に行こうとしたら君が叫んでたからね。状況は聞こえたよ」

「恥ずかしいかぎりで・・・て、これから救助ですか?!」

ジュネットが驚きの声を上げる。ガルトは笑いながら

「当たり前だろ!そろそろ日没、戦闘終了までベイルアウトした仲間を海に放っといたらあっという間に体温奪われて死んじまう。空戦の最前線がなんだ!むしろうちらの本番はここからだろ」

ガルトが笑顔で言い切る。その言葉には確かな実力と自信を裏付ける.

「そこでだ、ジュネット、今飛び出す命知らずは先行偵察1機に救助用ヘリ2機の合計3機だ。そして先行偵察機は救助任務はしない、命が惜しくなければ扉を開けて身を乗り出してもいいぞ、あとは言わなくてもわかるな?」

直接言えばまずいからガルトは遠回しな感じではっきり語ってくる。

「いいんですか?一般人を乗せるのは・・・」

「君の度胸はこの艦の奴らが知ってるし、もう仲間だ!生存の保証はできないが、君が従軍して、俺たちの仕事、そしてこの歴史の転換点をレンズに収めてほしい。これは俺だけでなく皆の願いだ」

ガルトのいつもとは違う真剣な言葉にジュネットは圧倒される。そして腹は括った。

「自分とみなさんのために是非とも従軍させてください!」

「ほいきた!お客さん一人追加だ!」

おう!と後ろで準備するシー・ゴブリンメンバーが声を上げる。

「じゃあ早く乗る準備しろ!」

「了解です!」

<<おーい、一体何がどうなってんだ~?>>

編集部の電話を完全に忘れて彼は走り出す。

 

同時刻

洋上

両陣営の戦闘機が狭い空間に数十機、所狭しと乱舞して戦闘する。

最初は12対4が今では24対20さらに増えている。数はこちらが少ないが、実力は上だ。

そして敵味方で少なくない損害が出始めている。ベイルアウトした仲間を救出するためにケストレル

<<てなわけで救難ヘリを飛ばす!全機護衛も頑張ってくれ!>>

<<ちょま・・おい!その仕事は大きすぎるだろ!やっと戦力差が均衡になったのによう!>>

<<私語は慎め、状況はわかるが墜落した仲間を救出するのは大事なことだ>>

<<わかってるさ!おいらだってそのくらいわかるさ!>>

<<だが実際問題この空間では厳しい>>

チョッパーとスカイアイが安全確保を主張する。紳士協定で相手の国の救助部隊、およびベイルアウトした敵に対して施しはしても危害を加えることはご法度しているが、この乱戦下ではそんな悠長なことは言ってられない。

既に重たい対艦ミサイルが1発しかないジューンは決断した

「ラーズグリーズ1より、俺がヘリの護衛をする!」

<<ネガティブ!あんたは悪い意味で注目の的だ。ヘリに向かえば巻き添えが出る!>>

仲間の指摘通り実際今も敵はジューンに集中している。ジューンは人並より視野が広いが、ここまで敵に集中するとさすがに無理か・・・。

<<ラーズグリーズ1!後ろ!!>>

思案していたら死角から敵!

「やば・・・」

回避が間に合うか分からない、被弾を覚悟した瞬間

<<間に合えええええええ!!>>

通信の声と共にミサイルが一発、敵に命中して四散する。

誰が?周りを見渡した時、一機の見たことない独特なフォルム・・・強いて言えばユーク、ベルカに多い戦闘機のデザインにステルス性を重視しした戦闘機・・・あれは?!

<<こちらトゥルブレンツ1、エンゲージ!ラーズグリーズを救えて光栄!>>

「なんで乱気流がここに居るんだ?!」

<<ワケあってこの空母に戻されてたんだよ!>>

<<おおおおい!!そのワケで出てくんなって言われてただろう?!!何で出てきた?!盗んだ機体で飛んでくるんじゃねえよ!!>>

<<盗んでない!ただ戦争が終わるまで借りてるんだ!文句あっか!>>

<<<大アリだよ!!>>>

トゥル1ことグレンが愛機T-50で突破をかけようとする。周りのベルカ友軍が総ツッコミ。

理由は彼の機体だ。

この機体は捕虜収容所から脱出の際に一緒に盗んできたきたシロモノ、それもオーシア、ユークの最高機密機

この機体であまりにも活躍してしまった為に、「ユークの最大の敵」と認識され、敵からはサザンの結川と並んで真っ先に落とせと命令されているのだ。

今までは混乱に乗じてや、オーシア戦で使っていたが、オーシア、ユークとの和平、そして特にユーク好戦派の前には出してはならないとして、空母シーフェスディスに原隊復帰し、出撃禁止を受けたのだ。

それがユークのバリバリの好戦派の目の前に出てきてしまったのは最大の誤算であるが・・・。

<<おい・・・あの機体・・>>

<<あれは・・・乱気流だ!我々の最大の敵が現れたぞ!>>

<<落とせ!何が何でも落とすんだ!!>>

目ざとく気付いたユークの増援のMIG-31と35の3機が迫る。

<<フォックス1>>

<<なっ・・・>>

敵は気取られたのもあるが、それ以上に敵の死角から滑り込み失速ギリギリで強引に機体を敵に向けるこの技量が高すぎた。そして掃射

一機が四散、他は散らばり、統制が利かなくなると間もなく友軍が攻撃する。

<<隊長!危ないマネはやめて下さい!>>

耳にやさしい声で怒りながら素早くその機は体勢を立て直してT-50の後ろにピッタリ付く。敵方から動揺の声が漏れる

それは何の変哲もないノーマルなSU-33、しかし中身は違う、操るのはトゥル2のエレノア、覚醒しベルカ最強のパイロットにしてグレン至上主義、彼の居る場所に彼女あり。彼女の通る場所に敵は(物理で)なし

<<ふっ、お前とコーヒー屋開いてのんびり生活するまで俺は死なないさ!>>

<<同じ願いなら尚更です!>>

<<<空で痴話げんかするな!>>>

<<なんなんだ彼らは・・・ベルカは>>

<<へへ、空の騎士様方も雑談好きと見た・・・サンダー・ヘッド、これは止められないよな?>>

<<各機私語は慎め、とくにダヴェンポート、少し黙れ>>

<<やっぱりぶれねぇなぁ!>>

<<チョッパー、いい加減黙りなさい>>

<<先輩しゃべりすぎです!敵が来てます!>>

<<オカンが多すぎる!!>>

チョッパーの叫びにトゥルの乱入により戦場の雰囲気はいい意味で砕けて士気高揚する。

「ラーズグリーズリーダーより、トゥルブレンツ、貴隊の支援に感謝したい。そしてこれからどうしますか?」

<<トゥルでいいさ、ラーズグリーズ。状況は聞いている。俺と2は残念ながら海軍に所属しながら対艦はからっきしだ。代わりに味方艦と救助ヘリには一歩も近づけさせねえ、対艦はうちの空母のメンバーを貴隊配下に入れさせる。>>

<<こちらオーシア航空隊、艦爆装備を持っている奴をオーシア空母に向かわせる。身内の恥はここできっちり仕留める>>

<<ユークより、こちらもユーク好戦派を仕留める。特にあの重巡洋航空艦、いや空母は強化されて簡単には沈まないが、最大の弱点の背骨がある!そこに誘導する!>>

<<こちらユーク、グムラク間もなくケストレルと合流できる、合流次第我々も盛大に援護してやる!!>>

各部隊から聞こえる自信に満ち溢れた声、対艦ミサイルは残り一発だが、何とかなりそうだ。ジューンは息を吸い、

「了解した。それでは各機、これが我々の最後の戦闘になると願って・・・散開!」

ジューンの号令で戦闘は最終局面に移る

 

 




ずいぶん前にリクエストがあったにで・・・

戦闘機パイロットオリジナルキャラのみで戦闘力比較
3位、バッカス1、オリビエ・ヴィスコンティ
部隊の統率力の高さは随一。タイフーンの高機動を意のままに操れる体は耐Gスーツが優秀だからの一言で片付けられない。
2位、サザン1結川
個人戦闘技量においてはトップクラス。ただし人に甘えられない仲間が居るのに孤独
同率2位 ヴァルキューレ1、ジャスミン・ミリディアナ
そもそもヴァルキューレ隊自体が全体的に高いが、その中でずば抜けて高い技術を持つ。また人を頼るのもうまい[これが部下たちがやる気に変えて結果高い統率と忠誠がある]

圧倒的1位
トゥルブレンツ2、エレノア・ロートシルト
最強・・・これ以上の言葉で表せるなら教えてほしい。
ちなみに撃墜機数は覚醒した後のこの短期間で12機撃墜。覚醒前を含めたらえらい事に。
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