【凍結】霧雨さん家の居候 ~死ななきゃ良いってもんじゃねえよ!?~   作:みずしろオルカ

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 どうも、外伝等々が遅々として進まないオルカです。

 初めましての方は初めまして、二度目・三度目の方はお久しぶりでございます。

 今回は個人的に初の試みをしていきたいと思います。

 コメディ!

 私はコメディらしいコメディを書いたことがありません。

 色々とおすすめされて、そちらを読んでは練習しておりまして、今回は読んだ感想をいただければと思い、投稿しました。

 色々としつこいと思うかもしれませんが、この作品は東方饅頭拾転録とは違う世界線です。
 ゆっくり達やあちらの主人公は登場しませんので、ご理解ください。


第1話 俺の周囲は俺に少し厳しい

 突然だが、貴重な薬草はなぜ危険な森や山岳の奥地、危険な動植物の居るような場所にしか生えていないのか?

 

 いくつか理由があるが、人間が乱獲するから奥地の様な人が入らない場所でしか生息できないか、危険な生物にとって必要な植物だったりするからだ。

 

 なんでそんな話をするかって?

 

 現在進行形で危険な生物に追われてます。

 

「のぉぉぉぉぉ!?」

 

「ぐるぅぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 あらやだ、巨漢のクセして森の中を縦横無尽に駆け巡りながら追いかけてきやがるぜぃ!

 (よだれ)垂らしながらとか、お兄さんがそんなにおいしそうなのかね?

 

 やめて! 男と獣の絡みなんて誰も望んでいない!

 

 猛獣の口と男の身体が絡み合う!

 白い液体じゃなくて赤い液体が飛び散るね!

 

 ……全力で逃げよう(真顔)。

 

 居候先の家主から、ここの薬草が欲しいと言われて取りに来たんだから、助けてくれてもいいと思うんだ。

 

 まぁ、本人はたぶん神社に茶菓子たかりに行ってるんだろうけどな!

 

「ぬぅぅぅりゃぁぁぁぁ!!」

 

 太い枝に掴まって、振り子のように身体を揺らしてさらに推進力を上げていく。

 そうしないと、追手との距離がががががが……!

 

「ぐるぅあ!!」

 

 後ろから何やらでかい音がした。

 

 同時に、進行方向の少し先に太い枝の残骸が突き刺さった。

 

「のぉぉぉぉ!? 見た目も声も獣そのものなのに、存外頭がいい!!」

 

 あの野郎、移動先をキッチリと潰してきやがる!

 

 なんとか前転したり、地面を蹴って直角に避けたりと死にもの狂いで避け続ける。

 

 状況の好転の期待を込めて周囲を見回すと、異様な光景が視界の端に映った。

 真黒な、そこだけが夜になったような空間。

 

「ルーミアか!?」

 

 あんな空間を作れるのは俺の知り得る限り、ルーミアだけだろう。

 

 よっしゃしゃ!

 運が向いてきた。

 

「へい、ルーミャ~!」

 

 噛んだ。

 

「その声は、食べられない人類だ~」

 

「何その地味にダメージある表現」

 

 それと、名前の方は無視ですかそうですか。

 見た目も行動も幼女くさいのに、なんで俺に対して辛辣なんだろう。

 

「おにーさんがふざけてるせいだと思うのだー」

 

「ずっと前から思ってたけど、俺ってサトラレじゃないよね?」

 

 会う人会う人、俺の思考を読んでくる。

 うちの家主が顕著だ。

 

「まぁいいや、後ろの奴食べてもいいぞ」

 

「おー、そーなのかー! いただきます」

 

 クルッとそのまま追いかけてきた獣の方へ向かっていく。

 なんか、断末魔とかが後ろから聞こえてくるけど、無視だ無視!

 

 生存することに関してはチートくさい俺の能力だけど、痛いものは痛いのだ。

 

 それに、ルーミアは結構な頻度でこうしてターゲッティングを預けている仲だ。

 侮ることなかれ、人型で知能がある妖怪って妖怪全体から見れば上位層なんだぜ?

 

 だから、獣に近い妖怪ならルーミアの敵じゃない。

 

 ならなんで見届けないで逃げるのかって?

 

 そりゃお前、幼女が獣を丸齧りなんて姿見たいか?

 俺ならごめんだ。

 

 それに数十回丸齧りにされたから、トラウマもある。

 

 その数十回で食べられない人類認定されたのだろうな。

 学習能力は幼女以下か。

 

 そんなことを考えながら、家主からもらった防護術式の刻まれたお守りを確認する。

 

 さすがに、何の防護手段もなしに魔法の森で探索はできない。

 

「おにーさんはしぶといのだー」

 

「さり気に付いて来るなよ」

 

 気づいたら後ろにぴったりと付いて来ていた。

 口元が汚れているのは無視する方向で。

 

「おにーさんは食べられない人類だけど、いつもご飯くれるから嫌いじゃないのだー」

 

 え? あれって餌付け判定なの?

 だとしたら、会う度に餌付けしていたことになるんだけど。

 

 俺ってば人間の知り合いより、妖怪の知り合いの方が多いのねん。

 俺も妖怪という可能性にワンチャン!

 

「無いのだー」

 

「だから、人の心読まないでくれますかね?」

 

 後ろでゴリゴリと硬いものを齧る音が聞こえて来る、ひぇぇ。

 

 今日の目的の希少な薬草は手に入ったし、お仕事しゅーりょー。

 この薬草も俺じゃないと採取難しいタイプだったし、多少の面倒事はしゃーないってな。

 

「おにーさんは本当に人類?」

 

「いきなり何を言い出すんだこのエターナルロリータ」

 

 そのロリ娘の口の周りが赤く汚れているが、脳内補正で無視する。

 生存能力以外は人間だっつうの。

 

「だって、おにーさん死なないじゃん。下手な妖怪より生き汚いのだー」

 

「何それひどい」

 

 軽口をたたき合いながら、居候先の家付近まで歩く。

 護衛感覚で一緒に来てくれたのかな?

 

「もう飽きたから帰るのだー。またご飯おごってねー」

 

 手を振りながらもう片方の手で骨付き肉を見えるように振っている。

 タゲ擦り付けてるだけなんだけどなぁ。

 

 あと、肉振るな。

 色々グロイから。

 

 

********************

 

 

 俺の現状を説明しよう。

 

 俺は、保志(ほし) (たもつ)。幻想入りした人間だ。

 外来人ってやつだ。

 

 色々と情報を集めて、博麗神社が現世へ帰れる手段の一つだと知り、そこへすがったのだ。

 

 結果は、俺がまだこの世界にいることで察してほしい。

 理由は、強力な能力に目覚めたから。

 生存特化の能力だけど、生活にも応用が利くため、外の世界に出せなくなったということらしい。

 

 これは人里で暮らすしかねぇなぁっとか考えてたら、俺の能力に目をつけて彼女が拾ってくれたのだ。

 

「ただいまー」

 

「おお、死ななかったか」

 

「第一声がそれとかひどい」

 

 死ぬ前提で送り出さないでほしい。

 死なないといっても、死ぬほど痛いのだ。

 

 彼女は霧雨魔理沙。

 博麗神社で真っ白になっていたところを拉致してくれた、素敵なお嬢さんだ。

 

 未だにロープ一本でスカイハイした恨みは忘れない。

 

「ほれ、頼まれてた薬草」

 

「おおー、助かったぜ。こいつ、採取してからすぐに水に浸さないと成分変わっちまうんだぜ」

 

 そう言うと、カプセル状のガラス筒に薬草を入れて水を入れる。

 すると、薬草が生き生きとしだす。

 

「タモが一番適任だからなぁ」

 

「いつも思うが、俺はの名前は(たもつ)で、そんな長寿番組の司会をしそうな名前じゃない」

 

「あの人も、タモって名前じゃないだろ?」

 

「あれ? 幻想入りしてんの?」

 

 超長寿番組だったあのお昼の放送の司会者知ってることに驚きだ。

 確かに終わってるけど、幻想入りするほど忘れられてるか?

 

「タモ~、汗臭いから風呂入って来た方がいいぜ」

 

「文字通り必死に仕事してきた相手に失礼な」

 

「タモの事殺せる妖怪の方が珍しいぜ」

 

「死ななきゃ良いってもんじゃねぇよ!?」




 短いね。

 仕方ないね。

 長くコメディ&ギャグを書けるようになりたいです。

 ジメジメと嫌な季節になりました。
 なぜか通勤路の途中の民家の門にキノコが生えてるのが気になって仕方ありません。
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