意外と無理なんやね、週一って!
というわけで1時間目、よろしくお願いします!
1時間目 自己紹介
簡単な解説をハゲから聞いた後の俺達新入生は体育館に集まっていた。
司会は肌黒の筋肉体育教師。いかつい声でアナウンスされる。
『新入生、入場』
その言葉を合図に吹奏楽部が演奏を始める。
「なぁ、姫矢君」
「橘。お前ここじゃないだろ。なんの用だよ」
「注意しながらも僕の話を聞いてくれる姫矢君大好き!」
「俺は嫌いだ。さっさと要件言わねぇと教師につき出すぞ」
「酷いな~。僕たちの仲じゃないか」
やめろ気持ち悪い。俺らはそんな関係じゃねぇだろうが。
「ま、そんなことはどうでもいいんだけどね。今、僕が気になるのは隣の女の子と話せたのか、ということだね」
「はっきり言って無理だった」
「どうしてだい?」
「俺が緊張して話しかけれなかった」
「それは残念だったね、姫矢君」
「どういう意味だ?」
「惚れた女の子なのにね~、ということさ!」
「やっぱお前教師につき出すわ」
「酷い! 姫矢君!」
「妙な声出すんじゃねぇ!」
もうやだ…。コイツ本当に死ねばいいのに…。
「で、要件は他にもあるんだろ?」
「流石姫矢君。僕のことわかってる」
「黙れ。さっさと言わねぇと殺す」
「落ち着いて落ち着いて。僕が気になったのはね、何故ですますなどの敬語を使えなさそうな
「それは俺も気になった。普通そういうのは眼鏡をかけた堅苦しいやつとかがやるもんだと思ってたからな」
「で、教員席を見てみるといるんだよね、そういう教師」
確かに一人確認できる。20代前半といったところだろうか。でもなんだろう。
「あの教師真面目に働くタイプじゃない気がする…」
「そう? 姫矢君の気にしすぎじゃないかな?」
気にしすぎ、ねぇ…。本当にそうだろうか。ネトゲやってそうなレベルだぞ、あの人。
「…君。姫矢君」
「えっ!? あっ、はい!」
「前を見なさい」
前? 何かあるのか?
俺の前に生徒がいない。橘もいない。
やっべ…。
俺は急いで走り出す。両親がいなくて助かった…。いたのなら俺の一生に残っていただろう。
・・・橘、貴様後で覚えてろよ。
「以上で話を終わります」
どうしてこうも校長の話は長ったるくて眠くなるのか。前の席の橘は見る限り寝ている。神城は見えない。後ろを向くと山本が手を振ってきた。お前マジで性別間違えてないか?
『次は生徒会長の挨拶。生徒会会長、御聖院 杏』
体育教師のアナウンスが入る。そのごつい声でアナウンスするの止めてもらえないだろうか。吐きそう。
俺は吐き気を抑えて壇上を見る。綺麗な人だな…。あの人が生徒会長か。
『新入生諸君。私が生徒会長の
ん…? 御聖院…? この学校の理事長と同じ苗字…。理事長の娘ってやつですか。金持ちうぜぇ。
この時俺は、同じセリフを未来で言うことを知らない。
「ふぁ~…」
「わざとらしい欠伸は止めろ、橘」
「いいじゃないか、欠伸ぐらい」
「お前、生徒会長が出てきた時点で起きてたろうが」
「お。流石姫矢君。僕のことわかってる」
「1回ダイビングしてみるか? 後押ししてやるぞ」
「すみませんでした」
「姫矢君」
「どうした、山本」
「僕も手伝うよ」
仲間がいた。
「山本、準備はいいな?」
「いつでもOKさ」
「僕の周りには敵しかいない!?」
「やめとけ、姫矢、山本。冗談にも程があるぞ」
「だよね」
「えっ」
「何意外そうな顔してるんだ、姫矢」
いや、皆本気じゃねぇの?コイツは汚染物質だぞ?捨てなきゃ地球にも俺にも被害が出る。
「そこが姫矢君のいいところだよね!この僕を痛めつけてくれる!」
むかっ。
「ん…?」
右手を半開き状態で腹に手を添える。
「姫、矢君…?」
「・・・シッ!」
「グハァッ!!」
腰抑えて地面に倒れる橘。
「技前」
「ありがとう、神城」
「そんなほんわかと言っていい状態なの!?」
「橘だぞ?そのぐらいで死ぬかよ」
「まったくもって同感だよ」
「本当だぜ」
「「「アッハハハハハハハハ」」」
「「「……」」」
「ライダーパンチ!」
「ごめんなさいッ!!」
「橘君、強いね…」
「山本。コイツが強い部類だったら世界全体が強い扱いになってしまう。そうしたら本当の強者に失礼だ。謝れ」
「何故そこまで言われきゃいけないの!?」
俺は事実を言ったまでだ。どこにも嘘もなにもない。ただゴキブリさん並の生命力を持ってるだけだ。
キーンコーンカーンコーン…。
「はい…。席に着いてください…」
このハゲ時間だけはちゃんと守るな…。それ以外は危険だと思うけど。
そういえば。
「なぁ、橘」
「何かな?」
「何で今日のお前そんなおとなしいんだ?」
これでおとなしいと思うのもおかしいと思うが、中学の時より押さえめな気がするのだ。
「いやー実はね…」
「端切れ悪いな。さっさと言えよ」
「姉がいるのよ」
「ふーん、姉ねぇ…」
ん? 姉?
「いや待て。お前に姉がいるなんて初耳だぞ」
「そりゃあ話したことないですからね。双子の姉がおるんですよ、旦那」
いや全然聞いたことないんですけど・・・。お前ん家にもそんな形跡なかったと思うんですが。
「へぇー…。何組だ?」
「私を呼んだか?」
橘の前の席の女子がこっちを向く。べっぴんさんやな。胸も大きい。あとなんかキリッとしてる。まるでアイツみたいだな。
「私は
「俺のこと知ってるのか」
「このバカな弟に聞いている。結構な恥ずかしがり屋だと」
「おい、橘歯ぁ食いしばれ」
「ちょっと待ってよ姫矢君!僕は無実だよ!」
黙れ。何嘘を教えてるんだコイツ。
「はい…。そこの3人…。静かに、してください…」
「すみませんでした」
代表で橘姉が謝る。
「(悪い、橘姉)」
「(どうということはない)」
かっけー。姉はマトモだというのに何故こんなバカ弟が生まれたのか。遺伝子とは謎が多い。
「えー、皆さん。今日から高校です」
うん、それは入学式にも言われたね。
「今日から共に戦う仲間の名前をちゃんと覚えて帰りましょう」
ちゃんと話せるのかよ・・・。アンタ朝弱いとかじゃないだろうな。
つーか自己紹介までのフリが大きすぎる。自己紹介ってそんな広大なもんじゃない気がするんですけど。
「それではドア側の人からお願いします」
何はともあれ自己紹介が始まった。
「神城 勇義だ。部活はアメフト部を希望している。よろしくな」
流石神城。マトモな自己紹介だ。一部の女子の目もハートだ。モテるやつは死ね。
「
金髪ツインテールとかだいぶ目立つ格好してんな。アニメのキャラかよ。
「橘 巴だ。部活はまだ決めていない。いい部活があれば誘ってくれ。よろしく」
やっぱり橘姉も普通だ。一部の男子の目が(ry
そして、ついに俺が危惧しているやつの自己紹介が始まる…。
「橘 巴の弟、橘 輝デース!皆、僕の美に酔い痺れな!!」
シーン…。
フハハハハ…。
フハハハハハハハ(銀河万丈ボイス)!!
アホだろお前!だからマヌケだとクズだの言われるんだよクソッタレめが!
しょげて帰って来た橘にアドバイスをする。
「おい、橘。いいか。自己紹介っていうのはこれからの学校生活を決定付ける大切な行事だ。そうだな?」
「うん…」
「成功すればキャワワ、うふふな学園生活が来る。失敗すればこれからの学校生活アウトだ。これもわかるな?」
「はい…」
「つまり自己紹介とは駆け引きとなんの変わりもないんだよ。押しすぎず、引きすぎず。この丁度いい場所に来たとき真のリア充への道が見える。Do you understandッ!!」
「Yes,I doッ!!」
ふぅ…。語り尽くしたぞ俺は…。もうやり残すことはない。
「
ほう。俺と気が合いそうだ。もしかしたらゲーム内ですれ違ったことがあるかもしれない。
ついに俺の番。さて、どうしようか。
その時、俺の頭に1つのラノベが浮かんだ。よし…!
「姫矢 純です。きやすくダーリンって呼んでくださいね♥」
『『『ダーリィィィィィンッ!!!!』』』
「前言撤回します。今すぐやめてください。本当に。本当にお願いします」
そういやあのラノベもこうなってたな…。なることはないと思ってたから精神的にキツい。つーかノリ良すぎだろ。
「えーと…。趣味は家事全般。特技はそうですね…。ないです。以上です。よろしくお願いします」
適当に切り上げて席に戻る。軽く恥ずかしい…。
「君も失敗しかけてるじゃないか、姫矢君!」
「お前は復活早いな…。輝」
「…ちょっと姫矢君?」
「んだよ」
「今なんて呼んだ?」
「…輝って呼んだが」
「姫矢君大好き!」
「気持ちわりぃ死ねクソ野郎!」
抱きつこうとしてくる輝を反射的に殴る。お前の顔面へこませるぞ!
「仲良いな…」
「良くねぇよどうしたらそうなる橘!」
呼びづらいから輝の方を名前で呼んだだけでこれとは…。やめようかな、名前呼び。
と、橘姉弟に気を取られて今気付いた。隣の女の子がクスクスと笑っていた。
・・・ん?また動悸が早くなった気がする。何故だ?
俺の視線に気付いたのかしどろもどろになりながら弁解を始める。
「ご、こめんなさい!その、失礼な意味の笑いじゃなくてその・・・」
「ああ、別にいいよ。それより」
教団の方を指さす。
「穂高さん・・・。あなたの番です」
「え?あ、え、は、はい!」
急いで黒板の前に立つ。
「ほ、
穂高、みやび…。
俺は隣で騒ぐ橘姉弟なんかどうでもよかった。
ただ隣の女の子、穂高さんの名前を脳に焼き付けるために反復しまくっていた。
わかる人にはわかりますが今回、ラノベキャラ複数人出てます。
と言ってもまだまだの人数ですが…。
まぁまだ第1話。これから増えます。誰が出てたのか忘れるくらいに(笑)
2時間目待っててくださいね! すぐに出しますんで!
それでは!ノシ!