モッ...モリアさんは最強なんやで(棒読み)   作:ニルドアーニ四世

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海賊としての格 3

 

 

 

「モリアッッッッッッ!!!!」

 

「どうした?仲間を見捨てれば長生きする可能性はあったのにな。まぁもう逃がさんがな...。世界の平和の為に死ぬがいい。」

 

ルフィがブルックと共に森へ戻ってくるとモリアは向かって走ってきた。そしてモリアの影の植物の監獄に囚われている仲間を見て声をあげた。

 

「仲間は返してもらう‼︎‼︎お前は俺の嫌いな奴らによく似ている‼︎ お前の平和ってモンは人の自由を奪ってまで、守らなくちゃなんねぇモンなのか!!!!」

 

ルフィがモリアへ問いかけた。ルフィの最も恐れるのは仲間を失う事であり、仲間を守る為なら命を軽々捨てる事ができるような男なのだ。だがモリアはそれを嘲笑った。

 

「フフフ...ハァッハッハッハッハッハ!!!!くだらねぇな麦わら(ルーキー)!!!!」

 

モリアはルフィの覚悟を込めた言葉を戯言だと嘲笑いつつ大声をあげた。

 

「てめぇも一端の海賊ならわかんだろ‼︎ この世とは強者のエゴにより世界は動く‼︎ 悪を管理し戦力とする俺と、悪を解放し自由とするお前じゃどちらが未来の現実となる?答えは強者だ。世界破壊だろうが世界平和だろうが所詮人のエゴだ...

 

 

これが歴史だッ!世界だッ!現実だッ!

 

気に入らねぇなら潰しに来い...

 

この世とはエゴ(欲望)だ...。」

 

モリアはこの世の理を語った。人とは何かをしたい、やりたい。それだけで全てを語れるのだ。食事、行動、願望、道徳、倫理...この世の全てが欲望だと言い放った。モリアからしてみれば“世界を滅ぼしたい”、“世界を平和にしたい”も所詮は人のエゴ(欲望)に過ぎないのだ。

 

「“ギア2” “ゴムゴムのォォ jetピストル”!」

 

身体から蒸気が溢れ出したルフィに全く動じず、軽々身体を仰け反らせて躱したモリアはルフィを挑発的な瞳で見据えたが、ルフィは親指を噛んで空気を入れて膨らませた。

 

「“ギア3” ゴムゴムのォォ 巨人の銃(ギガント・ピストル)!」

 

 

(これは避けられんな...。一歩も動かぬと宣言した以上カッコがつかぬからな。まぁ捕らえた奴らはもはや動けまい...。)

 

 

モリアは植物の監獄の全ての影をモリアの目の前に移動させ、盾に変化させ軽々防いだ。すると空気が抜けたのかルフィの身体が萎んで小さくなった。そしてモリアはつまらなそうな顔をし、盾を数本の影の槍にした。

 

「ゲェ!やっ...やべぇ‼︎ 」

 

声の高くなり、子供のように小さくなったルフィは逃げようとしたがモリアの影からは逃れられないのは明らかだった。ルフィへ影の槍が貫く寸前に邪魔が入った。

 

「“七十二煩悩鳳”!」

 

飛ぶ斬撃がモリアの槍の影を吹き飛ばした。するとゾロは刀を二本抜いていたが斬り裂けなかった事を不満気な顔をしていた。“麦わら一味”は“影血閃”で植物の監獄にしていたモノを盾にしたため解放されたのだ。モリアとしては確実に失神させたつもりが戦闘の意志を挫けない程度のダメージしか与えられなかったようだ。つまりモリアが麦わら一味を軽んじていたという事になる。

 

そして“麦わら一味”がモリアへ反撃をせんと向かってきた。

 

 


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