モッ...モリアさんは最強なんやで(棒読み)   作:ニルドアーニ四世

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小手調べ

 

 

 

 

 

 

 

やがて白ひげの起こした巨大な二つの津波がマリンフォード一体へ襲いにかかると三大将の一人“青雉”が動いた。マリンフォードの中央へ跳躍すると両手を津波へ向けて左右に突き出した

 

「“氷河時代(アイスエイジ)“ !!!!」

 

両手から一本の氷の棒が放出され、津波へ命中すると一気に凍りつくと、まるで彫刻品へと変わり動きを止めた。そのまま白ひげへ向けて攻撃を仕掛けた。

 

「“両棘矛(パルチザン)”。」

 

青雉は四本の矛を白ひげへ向けて放つと白ひげは左腕を振るい大気をヒビ割ると矛は青雉諸共コナゴナにした。青雉は『あらら...』とつぶやくと海へ向けて落ちた。着水寸前に実体化し、凍らせて作った足場に手をおいてマリンフォード湾内の海を全て凍らせた。

 

船の動きを封じられると白ひげ海賊団はいい足場ができたとして次々と船から飛び降りてエースの処刑台へ向けて走り出した。その様子を見た海軍の中将達が次々と氷へと降りた

 

「本船の連中は“白ひげ”とマルコを除いて前線へと向かうか...。恐らく“赤犬”の攻撃で氷を溶かす手筈のはずだが、海兵の犠牲は少ない方がいい...。仕掛けるか...。」

 

モリアは右手に影を纏わせ天へと突き出し影を渦巻かせながら昇らせた。“白ひげ海賊団”と海軍は圧倒的強者たるモリアが動いたため注目を集めた。やがて影が天へと到達すると白ひげ海賊団側を覆いきる程の黒き雨雲が現れ、日光を遮り曇りと化した。

 

「“黒鉄雨(ダークフォール)”」

 

天から武装色の硬化をさせた万を優に超える黒き鉄の雨が白ひげ海賊団を襲いかかった。海賊の身体など容易く貫通し、青雉の張った氷を次々と貫き海へ触れると勢いが弱体化した。家族が次々と倒れていく様子を見て薙刀を細かに動かして防いでいた白ひげは薙刀を力強く掴むと素早く先端に白い光を覆うとそのまま天へ向けて大気をヒビ割った。

 

すると天が真っ二つに裂け、その隙間からは空に青空が差し込んだ。やがて雲が晴れると“白ひげ”はモリアを見据えた。

 

「グララララ...おめぇの雨なんざ傘も必要ねぇ...だが相変わらず生意気な小僧だ。」

 

白ひげがモリアの雨を嘲笑するとモリアが軽く鼻を鳴らすと頭を本の少し仰け反らせ見下す様に口を開いた。

 

「ほんの腕試しに足る程度か...。だが貴様が薙刀を振えぬ程老いたかどうかが知れた...。」

 

すると二人はお互いの皮肉を通わすと同時にニヤッと笑った。白ひげがモリアの黒雨を吹き飛ばした事により活気づいた白ひげ海賊団はエース奪還へ向けて攻め込んだ。

 

 

 

 

***

 

 

 

海軍side

 

 

 

 

 

「フフフッ何だやんのかお前...。」

 

何故か姿の見えぬ“黒ひげ”、そして戦争に反対してインペルダウンへ収監されたジンベエを除いた5名の七武海が戦況を伺う中、“鷹の目”ミホークが背中に巨大な黒刀を抜いた。

 

「推し量るだけだ...近くに見える。あの男と我々の本当の距離を...。」

 

ミホークは剣を縦に一閃振るうと斬撃が白ひげへ向けて飛ばした。すると一人のガタイのいい男が斬撃の前へと飛び出した。少しずつ押されはするモノのやがて天へ向けて剣の軌道を変えた。

 

「止めたッ‼︎ 世界一の斬撃を!!!!。」

 

「三番隊隊長“ダイヤモンド”ジョズ ‼︎」

 

海兵かそう叫び土煙が晴れると身体の半分をダイアにした男が現れた。白ひげ側の歓声が上がると突然天に眩いばかりの光が現れた

 

「“八尺瓊曲玉”...」

 

「“黄猿”だッ!!!!」

 

黄猿が現れ両手から無数の光の玉を白ひげへと放った。すると白ひげは呑気に声をあげた

 

「おいおい...眩しいじゃねぇか...。」

 

白ひげへ向けて光の弾丸が次々と迫り来ると青い炎の塊が素早く現れ悉く防いだ。

 

「大将の攻撃を止めたッ!!!!」

 

「いきなり“キング”は取れねえだろうよい。」

 

“白ひげ海賊団”一番隊隊長“不死鳥”マルコが黄猿へそう言い放った。すると黄猿はのんびりとした口調で返事をした。

 

「コワイねぇ〜...“白ひげ海賊団”...。“ロギア”より更に希少...“ゾオン系幻獣種”...。」

 

黄猿は再び光の弾丸を放つとマルコは全身を不死鳥へと変化し突っ込んで黄猿との間合いを詰めた。そして身体のみを人間に戻し覇気を含ませた脚で黄猿を蹴りつけた。すると黄猿は勢いを殺しきれずに光となって地面へ激突した。だが無傷のまま出てくると上を向いて声をかけた。

 

「巨人部隊...空も注意しなよ〜。」

 

合計8名の巨人族の海兵達が返事をすると突然“ジョズ”が氷となった地面に手を突っ込みながら声をあげた。

 

「お前ら!下がってろ...。」

 

力尽くで氷塊をくり抜くと巨人族へ向けて投げつけた。氷塊は巨人族を遥かに上回る大きさであったため、モリアは感嘆の声を漏らした。

 

「ほぅ...かなりのパワー。だが氷遊びなら他でやれ...ッ!」

 

モリアが影で氷で飲み込んで投げ返そうかと思ったが、背後で気配を察知したため振り返ると座っていた赤犬が立ち上がっていた。

 

「まったくわしらが出払ったら誰がここを守るんじゃ...。」

 

右腕からボコボコとマグマが湧きあがると構えて巨大な氷塊へ向けて放った。

 

「“大噴火”」

 

巨大な氷塊は赤犬のマグマがぶつかる事によって全てが蒸発した。そしてそのまま隕石の流星群の様に次々とマグマの塊が白ひげ海賊団へと襲いかかった。白ひげの本船の一隻が引火し燃え盛り、更にモビーディック号の先端で仁王立ちをしている白ひげの元へと向かうと薙刀で軽く刺し、燃え盛るマグマの塊を息で履いて消した。

 

「誕生ケーキにでも灯してやがれマグマ小僧...。」

 

「フフフ...派手な葬式は嫌いか白ひげ...。」

 

 

 


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