それでも気にしない、構わないと言う人はご覧ください。
秘書艦は大和です。
提督プロフィール↓
大神大雅 190cm
嘗て江戸を救った大神一郎の息子。一郎の様に強い霊力を持つ。心優しく頼りがいがあるがメンタルが少し弱く、心が傷つきやすい。大和とは幼馴染み。
「海の底から出現する謎の艦艇群。それらを人類は深海棲艦と呼称した。駆逐艦級から超弩級戦艦まで多彩をきわめる深海棲艦により、人類は制海権を喪失」
薄暗く、空調の効いた会議室で投影機でスクリーンに写し出された深海棲艦を眺めている。
「そしてその強大な力に対抗できるのは…」
「歴戦の軍船の力を持った娘、艦娘…と言ったかな?」
「未だに深海棲艦についての情報が過ぎますねぇ、幾ら対抗手段があってもこれじゃあ…何か進展はないのかね?大神くん」
会議室の真ん中に円型のテーブルを囲むように設置された椅子に座る青年に、他の椅子に座る人達の目線が向く。男性の少し後ろに立つ、桜の髪飾りで髪を1つに結っている少女も男性を見つめる。
「いえ…先程の説明のこと以外は何も…」
そう言うと口々からため息が漏れる。
「最前線にいるのに敵の新情報がないのか?」
「そうだ!!艦娘達に何故調査をさせないのか?」
「調査はしています…ただ最前線故に敵の攻撃が激しく、彼女達にかかる負担が…」
「負担だと?…」
男性の言葉を遮るように、左目に眼帯をした初老の男性が口を開く。
「艦娘は我々人間よりも頑丈に出来ているのだろ?多少の事で死ぬわけでもないのに少し過保護過ぎではないか?」
「ッ…!!」
その言葉に無意識に拳を握っていた。
「そこにいるのも艦娘なのだろ?しかも彼女が受け継ぐ戦艦は日本が造った最強の戦艦[大和]らしいじゃないか、いっそのこと玉砕覚悟で君の所の艦娘全員で出撃してみたらどうだね?多少何かわかるかもしれないぞ」
「お言葉ですがッ!!…」
「落ち着いてください!提督ッ」
身勝手な言葉の数々に堪忍袋がはちきれ、テーブルを両手で叩き身を乗り出した所で大和に止められた。
「大和…」
「全く…嘗て江戸を救った大神一郎の息子と聞いて優秀かと思ったが…過保護で無能だったなんてな…ハァ、今日はここでお開きだ」
ムクっと立ち上がり会議室から出ていくとそれを合図に次々出ていき、やがて俺と大和だけに
なった。
「ハァ…」
深いため息と共に崩れるように椅子に座る。
「提督、大丈夫ですか?」
「あぁ…大丈夫だ…大和さっきは悪かったな」
「お気になさらず、秘書艦としての義務を果たしたまでです」
「ハァ…こんな空調の効いた部屋で何度も聞いた話をしてる間に浜風達には命懸けで頑張ってるのに…艦娘だって人間の女の子なんだぞッそれなのに上層部は兵器の様に扱いやがって…」
「提督は本当に優しいんですね…」
「大…和…」
椅子の背もたれに寄りかかっていると、その後からぎゅっと抱きついてきた。
「覚えてますか?昔、私が普通の人と違うから避けられていた時に提督が話しかけてくれた事」
「もちろんちゃんと覚えているよ」
目を閉じあの時の事を思い出す。
皆が楽しそうに遊んでいる中、木陰からただその光景眺めている傘をさす少女に照れながら話をかけた。それから俺はその子とよく遊んだ。最初は2人だけだったが、1人、また1人と遊ぶ人数が増えて行った。
「懐かしいなぁ」
「はい♪あの時、提督はやたら顔を赤くして話をかけてくれましたよね」
「しょ…しょうがないだろ!!あの時は緊張してたんだから!」
大和に抱きつかれたまま顔だけ上をむくと、ちょうど大和は下を向いていたためお互いの顔がかなり近くにあり無言で驚く。
『…』
沈黙が2人を包む。
「て…提督!そろそろ鎮守府にかえりましょう!!」
「そ…そうだな!!」
赤い顔のまま離れる大和を名残りく思いながら、椅子から立ち上がり会議室をあとにした。
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