魔法科高校の月島さん(モドキ) 作:すしがわら
「独自解釈」「捏造設定」「ご都合主義」「原作改変」等が多々含まれています!
前半説明回となっています。
かなりガバガバだったりしてますので、今後書き直す可能性が十分にあります。遅くなったのも、大体コレのせい。
そして、今回だけでは片付けられないという……。
先日、日間ランキングで1位をとれたのも、月島さんのおかげ。
※改めて読むと、最後が微妙な切れ方だと感じたので、急遽少し付け足しました。
七草邸宅で僕が使った
それは『霊圧(モドキ)』。
『BLEACH』でズンッ!となってゴゴゴッとなる『霊圧』による圧倒っぽいことを、この『劣等生』の世界で再現してみたものだ。
発想は案外簡単なものだった。その文字通り、
非物質粒子である霊子にそんなことができるのか?…という疑問があるかもしれないが、
というのも、この『霊圧(モドキ)』は偶然の産物なのだ。
そもそもの始まりは感覚的に使っていた『完現術』を知る一環として、「『盾舜六花』の『双天帰盾』と『ブック・オブ・ジ・エンド』って何に干渉してどう変化させているのか?」という疑問を色々と調べ出したことからだった。…その中で、「あれ?できるんじゃない?」と思って実際に出来てしまったのが『霊圧(モドキ)』…というわけだ。
まず『盾舜六花』の『双天帰盾』だけど、これは「
『再成』が「過去一日以内のエイドスをコピーし、現状に上書きする」のに対し、『双天帰盾』は「今現在のエイドスの一部(もしくはその状態)を「拒絶」し、それが無かった場合の結果を引き寄せる」といったもの。
同じに思えるかもしれないが厳密には違う。
『再成』は怪我人を丸ごと元に戻してしまうのに対し、『双天帰盾』は丸ごとも勿論できるが
『再成』と『双天帰盾』には他にも違いはある。「肉体(現実にある物質)に反映する際にかかる時間」や「死者の蘇生」などが主なものだろう。特に後者は、「何故?」と思ってしまうが……それは、『ブック・オブ・ジ・エンド』のほうを考えていたら、もしかしたら…と思える部分があった。
その『ブック・オブ・ジ・エンド』だけど、これは「精神体に干渉し……その奥にあるであろう対象の記憶そのものを改ざんする」もの……
断言できないのは、人の記憶が何を元とし何処に保管されているかを僕自身が完璧には認識できていないからだ。こと『劣等生』世界ではイデアやらエイドスやらでそのあたりが複雑になっているので、もっとややこしい。
理解しきっていないのに使用できるのか?
…きっと、魔法師が自分の中の
ここで問題になってくるのが、生物以外の…幽体や精神体が無いであろう物質に『ブック・オブ・ジ・エンド』はどうやって干渉しているのか…というもの。
「精神体の存在しないモノに対しては、精神体(モドキ)を無理矢理作り出す」……何を言っているのかわからないかもしれないが、許してほしい。
ここまで意味不明なのは、この世界での『完現術』自体が『BLEACH』のそれとかなり異なっているのが原因なのだ。
いやだって、原作での『完現術』の性質である「物質に宿る魂を使役する」ということ自体不可能である…ってことになって、色々と考えた結果がこれなんだよ。仕方ないじゃないか。
『完現術』そのものに関しては……とても長くなってしまうので、次の機会……
……まあ、「精神体=魂」であると断定している時点で間違っているという可能性もあるんだけどね……。
……さて、話を少し戻すけど、仮定ではあるけど『ブック・オブ・ジ・エンド』は肉体と密接な関係にある幽体…その先の精神体に
ならば、同じ『完現術』である『盾舜六花』もその域にまで達することができるのではないか?……その結果が『再成』には不可能な「死者の蘇生」を『双天帰盾』が行える理由なのではないか、と僕は考えているわけだ。
そして、さらに思った。
「僕の霊子によって発動した『完現術』が人の奥底まで干渉できるなら、霊子そのものでも精神体等へ少しは干渉できるのでは?」
これが『霊圧(モドキ)』の発想になった。
この世界では一般的に空気中(?)に自然にはあまり存在しない
実験結果は予想通りだった。
イメージとして例えるならば「気圧」に近い感覚かもしれない。
学校なんかで実験をしたことはないだろうか?フラスコ等の中の気圧が上がれば上がるほど温度が変化したり、それに伴って物質の状態が変化したり……それに近いものが起きているわけだ。
―――――――――
そんな『霊圧(モドキ)』だが、あれ以降も何度か使う機会があった。
もちろん『十師族』と会ってまわっている間に、だ。
『十師族』まわりで、予想していたよりも大変だったのが『
現当主である九島
『九校戦』で会った九島烈は不気味な感じがしてあまり安心できる存在ではなかったが、それがマシに思えるレベルだ。
逆に、予想していたよりも楽だったのは『
……まあ、これは予想していたのが「司波兄妹がこんにちは」だったのも一因だろう。それにしたって、特に襲われることも特別警戒されることも無く、ただお茶会しながら会話しただけというのだから、予想していたのとは別の意味で度肝を抜かれてしまったものだ。
当主の四葉
……まあ、『九島』も『四葉』も…他の『十師族』でも最低限の目的は達成できたので、良かったということにしておこう。
そんなこんなで色々と大変だったり、その途中にちょっとしたイベントもあったが、『十師族』の皆が「我先に」と早めの時期に予定を入れてくれたため、夏休みの終盤は予定が空いた。
そんな中、舞い込んできたのが、雫からの北山家の別荘付きプライベートビーチへのお誘いだった。メンバーはどうやら「お兄様と愉快な仲間たち」らしい。
もう、これって僕も完全に「愉快な仲間たち」の一員に数えられてるってことだよね?別に何か問題があるわけじゃないけど。
断る理由もなかったため日時や必要な物などを聞き、外泊の用意も含めて準備をした。
…まあ、「これは良い機会かな?」と思ったというのも参加を後押ししたというのもあった。
―――――――――
そして、当日。
クルーザーに揺られてたどり着いたとある島。
荷物などを一通り置いた後、皆でさっそくプライベートビーチで遊ぶことになった。
一言、言わせてもらおう。
「水着回、なんでアニメでやらなかった」
実のところ、この世界に転生するまで『劣等生』の世界には『バトルボード』で皆が着ていたウエットスーツのような水着しか無いと思っていた。なぜなら、人前では肌の露出が多い服が着られることがあまり無いような世界だと認識していたからだ。
しかしまあ、今目の前では前世(?)での記憶とさほど変わらないような水着を着ている皆がいる。パレオを巻いていたりもするが、ほのかと美月は腹まで出している。残りはワンピースタイプの水着だが、水着は水着だ。
……もちろん、僕を含めた男子勢だって水着は着ている。まあそれは水着を買った時に男性用の水着は把握していたためそこまで驚かなかったのだが。
それを踏まえて、だ。
僕が何をしているかといえば……シャツを羽織って、飲み物や果物といったものの準備をしていた。
別に同年代の女性の水着で興奮したりはしないさ。
……鼻の下を伸ばす月島さんなんて想像できるかい?…あっ、だからといって男性がストライクゾーンというわけではないよ?
「月島くんも遊んでこられたらどうですか?」
「いえ、こういったことは自分でしなければ満足できない性分で…」
そばにいるのは黒沢さん。北山家で雇われているハウスキーパーさんだそうだ。
「しかし、あちらでは皆さんがお待ちのようですよ?」
そう黒沢さんに言われ彼女が目を向けた方を見ると、確かに砂浜の日陰で女子勢とその女子勢に半ば囲まれた達也が、手を振ったり手招きをしていたりしてるのが見えた。
「……みたいですね。少し顔を出してきます」
「そのまま行かれてしまってかまいませんよ」
黒沢さんの言葉を背中に受けながら、僕は達也たちのほうへと歩いて行く。
―――――――――
「どうしたんだい?もしかして、何か飲み物が欲しかったかな?」
僕がそう聞くと、エリカがため息をつきながら言ってきた。
「月島君らしいといえばらしいけど、せっかくだし遊ぼうよー。あのふたりなんてあんなところまで泳いじゃってるよ」
「ああ、レオと幹比古か」
言われて気がついたけど、確かに結構遠くまで泳いでるようだ。元気で何より。
だけど、それとこれは話は別だ。
「誘ってくれてありがたいけど……ちょっと泳いでまわったり、運動したりはできないんだよね」
「……?何故ですか?」
深雪さんの質問に、僕は自分の左肩を指差しながら答える。
「つい一昨日あった剣道の大会で、足をくじいた先輩の代打で出場した男子団体の決勝戦の一戦で、相手の竹刀で骨を少しやっちゃってね。まだ治りきってないんだ」
「日常生活にはほとんど影響は無くなったんだけどね」と付け足しながら僕がそう言う。『盾舜六花』で治せなくもないけど、壬生先輩や他の部員たちにも知られているため、いきなり治すのはマズいと考えて治していない。
それを聞いていた皆は「えっ…!?」といった顔をしてきた。
「剣道の大会があるとは聞いてましたけど、出てたんですか!?」
…と、美月。まあ、普通の反応だ。
「まぁ…!それはお大事にしなければ」
…と、深雪さん。こちらも比較的普通だ。やはりお兄様が絡んでいないからだろう。
「大丈夫?……あっ、でもその試合、観たかったかも」
…と、エリカ。心配しているのかどうなのか微妙だった。
「もしかして、無理に誘っちゃった?」
…と、少し申し訳なさそうにする雫。「雰囲気だけでも楽しみたくて、僕自身の意思で来たから気にしないで」と返しておく。
「そう、だったんですか……。大丈夫ですか?今も痛んでいたりしませんか?」
…と、心配してくれたのはほのか。残念そうなションボリした感じもわずかながらだけど、感じた気がする。
そして、最後に達也……
「防具があっても、月島相手にそこまでやれる選手がいるとは…………というか、魔法師としての強さを全国放送で示した『
「えっ、なにそれ。僕、知らないんだけど…?」