魔法科高校の月島さん(モドキ) 作:すしがわら
「独自解釈」「捏造設定」「ご都合主義」「原作改変」等が多々含まれています!
ということは、いつも通り。
大変申し訳ありませんでした!
勢いで書き続けていたら、予定時間をオーバーしてしまっていました。
切実に時間が欲しい…。
……でも、そんな中でも頑張っていけるのは、月島さんのおかげ。
あー……うん。何から話そうか。
…そうだ、なんだかよくわからないお誘いをしてきた中条会長について話そう。
からかいと本気…3
「月島君のバカぁ~!!」
…と、言い捨てて生徒会室を飛び出して行ってしまったのだ。
ついでに言うと、仕事は途中で投げ出してしまっている。
生徒会室に残された僕は頭を悩ませた。
正直、何がどうしてそうなったのかがわからなかったのだ。
なんでいきなり僕を誘うのだろうか?
当然、ただ考えてもわかる気がしない。
そこで使うのが『ブック・オブ・ジ・エンド』……最近、原作通りの使い方をしたと言うのに、また変な使い方をするわけだ。
中条会長の私物でもあれば確実だろうが……まあ、とりあえずは生徒会室の物に「そこに隠れていた僕」を挟み込んでみて、僕がいなかった間に何かあったりしていなかったかを確認してみた。
……見事、ビンゴだ。
そこそこ
それは、僕の栞と本が燃やされた日の放課後のこと。
本を燃やされて、僕が落ち込んでいるのではないか……と、生徒会室でそんな会話がされていたようで、その中で中条会長が「新しい本をプレゼントしよう!」と提案し「本屋知ってるの?」「代金大丈夫?」とツッコまれていたようだ。
おそらく、その出来事が先程のお誘いに繋がったのだろう。代金のほうはともかく、僕に案内させれば本屋を探すのには困らないだろうし、僕が興味を持ったものをチェックすればプレゼントするものを迷うことも無いだろう。
だが、燃やされた本は『盾舜六花』の『双天帰盾』で、燃やされる前の状態にまでもどしているので、何ともありがたいやら、申し訳ないやら…。
それに……、一つだけ言っておこう。本屋くらい、ネットで検索すれば住所は普通に出てくる。
そんなことを思いながらも、とりあえずは中条会長の意図もわかり、断る理由も無かったので僕は素直に誘いに乗ることにした。
なので、生徒会室に戻ってきた中条会長に「コンペが終わった後の休日にでも」と伝え、こちらの意思を示しておいた。
……まぁ、
―――――――――
その後は特に大きな出来事も無く、コンペ当日となった。
コンペの出場メンバーでもなく警備隊にも参加しなかった僕は、暇をしていた。
というのも、生徒会は準備段階では色々とやることはあったのだが、当日には特にすることも無く一般生徒と同じく適当にしておけばいいのだ。…とはいえ、コンペ自体には強制参加のようなものになってしまっているのだけど。
だが、それはそれで案外良かったりする。
というのも、あらかじめ目を付けておく場所はわかっているので、そこに六花たちを目として置いておく。そうして何かあった時、警備隊などに所属していなければ自由に動けるだろう……という考えだ。
もちろん、いきなり勝手にいなくなっては後々面倒になるから、『お兄様と愉快な仲間たち』あたりにでも何かしらの連絡を入れなければならないだろうが……。
そんな考えもあって、僕は一人で行動している。
発表が行われるホールに入る気は全くない。
なぜなら、僕は最も早ければ「護送中の
すぐに動くためには、人が多くいるホールでは何かと不便なのだ。
ウロウロしてても警備の人たちに悪いから、カフェスペースにでも入り浸っておこうかな……
そう考えて移動していると、とある場面に出くわした。
それは、司波兄妹が合同警備隊に所属している第三高校の
別段、深い意味も無い出来事なのだが……僕としては少し気になったため、周りに不審がられない程度に自然に身を隠して様子をうかがってみる。
というのも、『九校戦』の新人戦『モノリス・コード』で直接対決をした達也と一条だが、僕という存在により勝敗には変わりはなくとも、一条の心境や戦法を中心に本来とは色々と異なる部分が有ったため、二人の関係に違いが無いかを確認しておきたかったのだ。
…結果は「特別、変わりは無し」。さほど気にするほどでも無さそうで、少し話した後、司波兄妹はその場から離れていった。
ひとつ息をつきながら、改めてカフェスペースへと向かおうとしたのだが……
「あっ、月島君」
十三束くんに気付かれ、そう声をかけられてしまった。
いや、別に十三束くんと話すことには抵抗は無いし、今現在の時点では暇をしているのだから少しくらいはかまわない。…だが、その十三束くんの隣で「月島…!」と小さく唸っている一条が面倒だ。
夏休みの訪問の際も『一条家』は気をつかった上に面倒だったから、正直関わるのは最低限にしたかった。
とはいえ、このまま無視してスルーすることも、流石にできないため、仕方なくそちらへと歩み寄りながら、「やぁ」っといった感じに軽く手を挙げる。
「十三束くん。それに一条くんも。警備隊の皆さんも今のところは問題無しといったところかな?」
「うん。…でも、緊張感が無いってわけでもないんだけどね」
「そうですよね?」とでも同意を求めるかのように、十三束くんが自身の隣にいる一条のほうに顔を向け……驚いた。
理由は他でもない。一条から感じられる
「全く……会うたびにそんなに睨まないで欲しいんだけどな。胃に穴が開きそうだよ」
そう冗談めいたことを言ってあげると、一条はそれを鼻で笑うようにしながら首を振ってきた。
「おかしなことを言う。
『十師族』訪問の一件を皮肉気味にそう言う一条。当然、なんのことか理解しようが無い十三束くんは頭に疑問符を浮かべていた。
「それにしても、お前が警備隊に参加していないとはな。…「
「何かな?一条将輝?」
僕の眼前にいる一条の顔には冷や汗がつたっていた。
まあ当然だろう。『霊圧(モドキ)』を思いっきりぶつけてあげたのだから。
そして『七草家』の時とは違って広範囲ではなく局地的な『霊圧(モドキ)』なため、周囲への影響も最小限である……とは言っても、それでも周囲25mくらいの範囲内の人間は少なからずプレッシャーを感じているだろう。
だが、僕を恨まないでほしい。悪いのは
そして、そのクソダサを脱するためにも、今回のコンペ…というか、その一連の出来事は重要であり……
「何の騒ぎだ。これは」
ふと、後方から聞こえてきたのは僕の知った声……振り返ると思った通りの人物がいた。
「十文字先輩。それに服部先輩と
警備隊の総隊長を務める前会頭と、現会頭と、風紀委員の先輩である沢木
…とはいえ、相手が誰であろうと自分から二つ名の話は振りたくないので、別の理由を口にする。
「いえ、
「なっ…!?」
僕の言葉に反応したのは、当然ながら一条だった。
だが、反応したのは悪手だと思うよ?「
それに気づいたのかは定かではないが、一条は踵を返し、他所へと向かって歩いて行ってしまった。
「す、すみませんでした!!」
そう言いながら僕と十文字先輩たちに頭を下げて一条を追いかける十三束くん。…ペア行動が義務付けられているのかはわからないが、なんともかわいそうだ。
……あっ、そういえば十三束くんって深雪さんに名前を憶えられててポッってなってた気もする。もしかしたら、僕のさっきの言葉を半分自分のことのように聞いていたのかもしれない。
それはさておき……
「お騒がせして申し訳ありませんでした」
「いや、構わない。先程の言葉が嘘であれ本当であれ、
十文字先輩に微妙に注意されつつも許しを貰えたことに安心しつつ、何で三人そろってこんなところにいるのか聞こうとしたのだが……それよりも先に沢木先輩が僕に問いかけてきた。
「ところで月島。その左手にくっついている子はどちらさんだい?」
「……ん?」
「何のことだ?」と思い、反射的に左手を動かそうとし……グイッと引き止められることに気がつく。感覚からして、どうやら制服の
そのつまんできている手に目をやり、そこから遡るように腕を見て…顔をみると……よくわからないが、小……いや、中学生くらいの女の子がいた。
何処かで見たことがあるような……でも、ロクに記憶にないその少女。だがその子の手は僕の制服の袖口を遠慮がちに…しかし、しっかりと捕まえている。
よくわからないし……それに、このままではラチがあきそうにないため、その少女に問いかけてみる。
「どうしたんだい、お嬢さん?迷子かな?」
「…い……つけ…した…」
ん……?
「ついに見つけました。あの、胸を締め付けるような感覚……間違いありません。お会いしたかったです、わたくしのお兄様…!」
「人違いです」
嫌な寒気がして、制服を掴んだ手を振り解こうととしたが……やはり思った以上に力が強い。なりふり構わなければ……いや、だが……
というか、何だこの子は!?
混乱していると、沢木先輩が驚いたように目を見開きながら言ってきた。
「月島。お前、妹がいたのか!?」
いや、今の会話を聞いていれば違うとわからないものだろうか?
僕は混乱しながらも、上っ面では冷静を装って首を振りながら答える。
「違います。そもそも初対面です」
「お兄様の言う通り、初対面ですよ?」
僕の言葉を肯定したのは、予想外にも袖口を掴んでいる少女だった。
「けど、以前遠目で見て…。そしてあの胸を締め上げられるような……魂を揺さぶられ押しつぶされるような感覚で気を失って気づきました…………これが「恋」なんだって……!」
「「いや、その理屈はおかしい」」
何を言っているんだ、この子は……。
反射的に否定してしまうほど……あれ?
ふと気づいた。偶然か、僕と同時に同じことを言った人物がいたことに…。
そして、よくよく見てみると、少女の後ろに、小さく縮こまりながらも少女を引っ張って僕から離そうとしている…少女とよく似た女の子がいることに気がついた。しかも何故か顔が青い。
「正気に戻って!この人、絶対怖い人だよ!!」
「そんな事無いよ。だって、わたくしのこと力ずくで振り払ったりしていないもん」
女の子が、僕と話す時よりも子供らしい話し方をしていることに少し驚きつつ……何かこの女の子2人のセットを何処かで見たような気がしてならなかった。
その答えを出してくれたのは、十文字先輩だった。
「いや、まさかとは思ったが……七草の妹たちか?」
そう言われて思い出した。
確かに、言われてみれば夏休みの訪問の際に『七草家』で舜桜との『感覚同調』で見た顔だった。それにアレは『霊圧(モドキ)』で気絶させてしまった後の処置の時の話だ。さっき少女が『霊圧(モドキ)』に反応したのも納得できる……いや、それが「恋」だということには全力で否定するが。
「ななな!……お
服部先輩は落ち着いて欲しい。音は同じだがニュアンスが違うのではないだろうか?
それに、この少女が僕に恋心を抱いたのであれば「義兄」は無いだろうということはすぐにわかるだろう。
……もう一度言うが、『霊圧(モドキ)』から「恋」に発展(?)するということには全力で否定する。
「すみません、十文字先輩。七草先輩にこの子らを引き取ってもらうように伝えられませんか?」
「わかった。……沢木」
「はい」
良い返事をした沢木先輩がホールのほうへと駆け足で向かって行った。……通話規制でもあるのだろうか?
―――――――――
くっつく少女とそれを引っ張る少女。
放心している服部先輩と、何を考えているのか無言の十文字先輩。
そして周囲の目に耐えながら待った時間は10分も無かっただろう。
戻ってきた沢木先輩は一人だった。
「ええっと、事の次第を伝えたところ……七草前会長は数分間頭を抱えた後「月島君、二人をよろしくね!」と引きつった笑顔でおっしゃりました」
つまりは僕にブン投げたというわけだ。
こうして、誰の思惑か自由を奪う、予想外の……もの凄く面倒そうな