魔法科高校の月島さん(モドキ) 作:すしがわら
「独自解釈」「捏造設定」「ご都合主義」「原作改変」等が多々含まれています!
原作と大きく異なる流れがある部分が存在します。細かい点や話の流れも、諸々の事情により変更されている部分があります。ご了承ください。
不定期更新です。
今回はエリカ視点です。
戦闘描写の書き方を半ば忘れてしまってて、少し困ってしまう今日この頃。
ま、まぁ、戦闘がメインとなる話ではないですから、この小説は。
……メインのはずの月島さんがいない? そだね。
2027年の原画展が楽しみでしょうがないのも、月島さんのおかげ。
レオが襲われて入院した。
その襲撃の犯人を偶然にも知る機会を得られた。けど、同時にその犯人の危険性とあたしじゃあ倒せない事を、ある男に
これにはわたしも流石に理解ができたし黙るしかなかった……兄達に
だからといって「はい、そうですか」と諦められるほど、簡単に矛を収めることは立場的にも心情的にもできない。
それに、運が良いことに犯人である「パラサイト」への対策が可能であることは知れた。その対策を知っているであろう人物は身近にいたうえに、協力を断りはしないだろうことは半ば確信を持てたから。
実際に、その人物――幹比古にはOKを貰えた……物凄く色々と言いたげだったけど、最後には大きくため息をついて了承してくれた。
「
どことなく生意気に思ったけど、
そんなわけで幹比古と二人で始めた、夜の
レオが襲われた渋谷を中心に、CADとか必要なものを隠し持ちながらパトロールを始めた。
そんなにすぐに遭遇できるわけじゃあないとは分かっていて、実際にそうだった。
むしろ「吸血鬼事件」の連続的な被害もあってか、警察の眼も多く、気を付けないとあたしたちの方が事情聴取とか補導とかされそうなくらいだった。だから、ちょっとコソコソ隠れたりしながらの活動になっていたりもした。
……と、不自然に人がウロついている姿がチラホラ見られた。等間隔ではないけれど、どうにも変にその場に
それに、
この近く……何かあったかしら?
そんなわたしの疑問にはすぐに答えが出た。
というのも、この道のすぐそばに公園があることを思い出したから。いわゆる、遊具などがそうあるわけじゃあない開けた土地が。
――何かある。
ここまでの違和感と、最後には自分自身の勘を信じて行動に移す。
その公園の周りを張っているんだろう人たちの隙を見て道から外れ、植え込みの草木や公園の敷地の街路樹をかき分け、幹比古を引き連れて公園へと向かった。
わたしを動かした感覚は間違いじゃなかった。
街灯と月明かりに照らされた公園に、仮面を着けた謎の女と、白い覆面で顔を隠した存在がそこにいた。
襲われたレオ本人から聞いていた帽子と覆面とロングコートを身に着けたという特徴と一致する人物――
その光景を見たわたしは、一瞬だけ考えて幹比古に指示を飛ばした。
「ミキはそっち! わたしは仮面の方を!」
「うん!」
急を要する場面だったからか、いつもは
正直なところ、わたしもレオを襲った
けれど、
それに、おそらく――いや、間違いなく
ついでに、やっぱり
さらに言えば、あの時の達也君と
――
――まず使うのは、
二人の対話の内容を改めて読み解くと、十中八九「パラサイト」と関わっている勢力の1つは間違いなくUSNAなんだろう。そしてその実行者は、日本での「吸血鬼事件」が発生した時には
そう考えると、今、
そんな様々な考えの
戦闘は想定通りだった。
……
一見、拮抗しているようでコッチは攻めきれずに、かすめる弾丸と魔法によって蓄積するダメージでコッチのが削られていって劣勢。さらに言えば、
そうなると、この仮面の女をなんとかするには一人の力では無理ってわけで……不本意ではあるけど幹比古の援護が必要。つまりは、
相性として良いっぽいらしいから、幹比古の方は優位に進んでなんとかなってないかしら?
確認したいけど、流石に今の状況で一瞬でも仮面の女から目を離すのは自殺行為。幹比古を信じるしか――――
「AGyaAaaGegYyaaa――――!!??」
――――瞬間、聞こえた絶叫。
そこにいたのは、
そんな男が見たことも無い形をした巨大な剣で、幹比古と戦っていただろう白覆面を背後から叩き斬っていた。
わたしに対して、普通に倒してもダメだ何だと言ってたけど、
スローモーションのように感じる視界の中で動く光景。
叩き斬られた
見えた、見知らない顔。
取り憑かれるとかいう話だったから、なんというかもっと異形化でもするのかと思ってたけど、
「ミア……?」
白覆面の胸部を貫いた巨剣が地面に突き刺さり、明確に
わたしとは違い、まるで
「その声……! まさか本当にアンタは……!!」
――――あの病室での達也君と銀城空吾の会話を聞いたときに想像してしまっていた一つの可能性。
それを肯定するように、目の前の出来事がピースとして
――「パラサイト」を追っている存在は、USNAからの留学生・リーナことアンジェリーナ=クドウ=シールズである。
「……っ!!??」
その答え合わせかのように、わたしの声にハッとした様子の仮面の女は
構えた拳銃に震えは
けれど、半分は仮面に隠れて見えない顔でもわたしにはわかった。リーナは動揺している。
無理もない。敵だと思っていた
言葉か、それとも手が出るか。さらに言えば、どっちから仕掛けるか。
数秒、ある種の膠着状態に
「で、どうするよ?」
――――貫いた
「こっちは終わったが、そっちは続けるのか?」
「!!……ッチ!」
目の前のわたし、声をかけた銀城空吾と幹比古、その足下に転がる
「あっ!…待ちなさい!!」
「
一瞬、わたしも追うか迷いはした。その一瞬に、銀城空吾に強く静止をかけられた。
視線を向ければ、あんなに大きな剣をいつの間にかどこかにやってしまって身軽になった銀城空吾が、足元に転がっている斬殺体の胴体を左手で掴み抱えようとしているところが視界に入った。
その容赦無い巨大な斬り傷と刺し傷、もはや流れ出るものも無くなってきたのかわずかばかり
「逃がして良かったの?」
「ああ。今アイツを変に追い詰めたら道連れ覚悟でドデカい魔法をぶっ放しかねないからな。俺はともかく、お前らは無事じゃ済まねぇだろうよ」
その物言いは、確かに考えられうる可能性ではあるけど、まるでわたしたちが足手纏いでそのせいで逃がしてしまったように言われたみたいで良い気はせず……けど、病院の時もそうだけど、わたしたちの身の安全のことばっかり考えてて根は優しいんだろうなって思ってしまい、何とも言い難い気持ちになってしまう。
気付けば、米俵のように
「まぁ、今日は大人しく引いてくれたが……明日は気を付けとけよ、学校」
「学校?」
「どういうことですか?」
わたしのオウム返しに続いて、遅れて駆け寄ってきた少し顔色の悪い――きっと抱えられた死体とそうなる過程を目の前でみていたからかしらね――幹比古も銀城の言葉に疑問を投げかける。
「まず間違い無く、自分の正体が本当にバレたか探ってくる。学校内でいきなり殺しにかかったりはしないだろうが、できれば何も分かってないふりを……」
不意に止まる言葉。
どうしたのかと思えば、口を半ば開けた状態で横目にわたしのことを見ながら止まってて……
「何よ。言いたいことがあるなら言いなさいよ」
「忠告もまともに聞かなかった嬢ちゃんが、感情を押し込めて演技できねぇだろうなー…と。ついでに坊ちゃんの方もテンパりそうだ」
「それはそれ、これはこれで話が別でしょ!!」
「なんで僕もついでみたいに!?」
「できるのか?」
「「うぐっ…」」
あたしも幹比古も言葉を詰まらせる。
でも、見ず知らずのはずの
「そこんところ、明日だけでもどうにかできねぇかー?
いきなり、ちょっと声を大きくして話し出した銀城に驚いていたら、その視線の先に公園内の道に止まっているバイクとそこから歩いてくるフルフェイスのヘルメットを身に着けた男が。
いったい
というか、なんでここに? もしかして、達也君も個人的にパラサイトを探していたとか?
近くまで来たフルフェイスヘルメットの男は、立ち止まった後、数秒間を空けてから、そのヘルメットを取り外した。
そこにいたのは、やはりと言うべきか間違いなく達也君だった。
「必要なのか?」
「相手の出かた次第だが……明日一日なんとか大丈夫なら、どうにでもなるな」
「
達也君には時々ある、なんというか一、二歩先を行っているというか、先に一周
えーっと? 達也君は
でも、なんで? あえて仮面の女を逃がしたように見えたから?
病院での最後のやりとりでの話の内容は嘘だと思ってってこと?
そしてこの場でのことはマッチポンプって考えて……いや、そんなことしないで
……だとすると、本当になんで達也君はそんな考えになったの?
すると、さっきまで眉をひそめてた銀城が「あー…ソコか」と何か独りでに納得したように呟いて、首を横に振った。
「何をもってそういう考えに至ったかはなんとなく理解できたが、
わたしには分からないことを言い出した銀城空吾。
けど、達也君には何か伝わったようで、
「……二人のことは気にかけておく」
「頼んだぜ、お兄様」
ニヤリと笑う銀城に対して、要件を飲まされた――あるいはまたお兄様と呼ばれたのが嫌だったのか、わずかに顔をしかめた達也君。
それにしても……
「明日だけって、それで何が…?」
わたしと同じ疑問が浮かんだんだろう幹比古が、銀城に聞いた。
「月島のおかげで、「
元々何体が日本に居たのかはわからないけれど、パラサイトはもうあと一体だけらしい。
しかもそれは月島君のおかげって……姿は見えないけど、本当にすごいのね月島君ってば。
さらに誘き寄せることができる方法も確立してるっぽいことも驚きだ。
「それなら――」
―― 一枚かませて。
そうわたしが言う前に「待った」と静止をかけてきた。
「いーや。忠告を聞かねぇ嬢ちゃん達はやらなきゃなんねぇ事があるんで、コッチには手をだせねぇよ」
やらなきゃならない事…?
何の事か思い当たることが無かったんだけど、「ほら」とでもいう様子で空いている右手で指を指す銀城空吾。
指している方向は、公園内の歩道の続く先。入り口のうちの一つがある方向で、釣られる形でソッチを見てみると……
「げっ!?」
「あっ…」
複数の人影がコッチに向かって歩いてきているその人たちの顔は、街灯にしっかりと照らされていて見間違いようは無かった。そして知った顔だった。
見知った顔も何も、先頭で来ている三人のうち二人は学校の3年の先輩であり知らないはずもない元会長の七草先輩と、十文字先輩。
そして、あと一人は完全身内で千葉家の長男で警部をしてる
それぞれの後ろには、数人の人が……おそらくは、それぞれの組織の部下なんだろう。
いや、なんでこんなことに……!?
「前に言っただろ? 日本に入ってからややこしい事態になって、話を通したりしたって。その相手が日本警察と十師族ってわけだ」
つまりは、こうして集まっているのは
公園の周りを見張ってたのはてっきり
そのうえで、
いやまぁ確かに日本で好きに動いているなら、そのあたりから許可と言うか最低でも黙認してもらっているんだろうって予想はできなくもないけど…!
なんにせよ、わたしたちは連衡からの事情聴取、そしてお説教は
「ああ、司波達也は協定を結んだ俺の協力者だから手出し無用だ」
「「えっ!!」」
「…!?」
逃げ出そうにも逃げ出せず、諦めるしかなく先輩達や和兄貴にあたしたちが連れて行かれるって時に、銀城がそんなことを言い出して……って、達也君もなんかビックリしてるじゃん!? 本人も知らないっぽいのに、何なのソレ!?
というか、それが通るならわたし達だって…! 忠告無視したから? だから、それって達也君だってそうなんじゃ…!?
あ、でも先輩二人は「どういうこと?」といった感じの視線を達也君に向けてるから、学校で詰められそうな気が……。ほら、本人もため息吐いて面倒そうにしてる。
「学校のことは頼んだぜ、司波達也」
そんなことを知ってか知らずか、いい笑顔でそう言って
……なんだかんだ助けてくれてるし良い人かと思いかけたけど、やっぱりいい性格してるよ