魔法科高校の月島さん(モドキ) 作:すしがわら
「独自解釈」「捏造設定」「ご都合主義」「原作改変」等が多々含まれています!
原作と大きく異なる流れがある部分が存在します。細かい点や話の流れも、諸々の事情により変更されている部分があります。ご了承ください。
不定期更新です。
今回はリーナ視点です。
アニメBLEACH最終章 #45
そろそろ次話くらいに月島さん出るかなーとか思って観ていたら意味わからんことになっていた件について。
大丈夫! 原作者監修のアニメ化だよ!……本当に大丈夫???
そんな最高のアニメ化が実現されてこうして盛り上がれるのも、原作者様とアニメ製作陣、そして月島さんのおかげ。
ミアが脱走者の一員だった。
昨晩は様々なことがあり、ショックが無かったと言えば嘘になる。けれど、ワタシは軍人――魔法師部隊「スターズ」総隊長であるアンジー・シリウスだ。課された任務のためにこの身を戦場へと投じるとなれば有無も無く、遂行のため奔走する。
今日も、引き続き脱走者の捜索と処断。
しかし、警戒度は数段上げて。昨晩遭遇した他勢力の人物たちの存在を踏まえて、だ。
他の「スターズ」の隊員と手分けをし、姿を隠しながら宵闇の街を駆ける。
夜の街も、寝静まるかのように人が散漫としてきたころ。
今回の日本での任務において、同居人でありワタシの補佐役を務める「スターズ」所属の准尉、シルヴィことシルヴィア・マーキュリー・ファーストから、他の隊員が
そのため、ワタシも周囲に気を付けながら、指定された郊外の運動公園の一角にあるグラウンドへと向かう。
「
何かあったのか。
交戦はせずに遠巻きに追跡していたのか。
移動したのか。
様々なことを考えながら、現状の報告と確認のため、シルヴィと連絡を取ろうとし――――
「よう。遅かったな」
かけられた、背後からの声。
前方に跳びながら転がり、方向転換、先ほどまでの背後――声のした方へと向き直り
「お前の探していた脱走者は片付けたって言ったら、どうする?」
「ギンジョー…!」
空が雲に覆われて暗い中、遠くの街灯でかろうじて見えたのは、
昨晩遭遇した際にはいきなりのことに驚かされたが、彼は
ワタシ達に課された任務のひとつ、日本にいるであろう未登録の戦略級魔法師の捜索。
その一環として行われたツキシマの調査にてその名前が挙がったギンジョー。彼は魔法とは関わりの無い一般人の家庭出身の非魔法師であったはずなのだが……なぜか、今回の件に関わってきた人物だ。
ワタシの反応を見て、どう感じたのか詳しくは読み取れそうも無いけれど……驚いたり、意外そうにしたりする様子も無く、落ち着いたようすだった。
「まぁ、俺のことは知ってるよな。じゃあ――」
そう言いながら、ギンジョーは手に持つ巨大な剣を肩に
「――俺への対応は、どういう指令が出されてるんだ?
「……ッ! 貴様!!」
「オイオイ、随分と物騒なモンを持ち歩いてるんだな」
半ば確信はあったけれど、ワタシの
それに、そもそも危険視はされていなかったが昨晩の一件で跳ね上がったため、本部からはギンジョーは捕縛あるいは即時末梢という指令まで出されている。
それゆえに、ワタシは構えた
まさか……知っているのかしら。
本来は使われる予定も無くワタシも握る気は無かったのだけれど、昨晩のこともあり急遽認可が下り携帯するよう指示された物。
その実、ブリオネイクはワタシ、アンジー・シリウスが戦略級魔法師である由縁、戦略級魔法「ヘビィ・メタル・バースト」を運用するにあたっての
どこかから情報が漏れたのか、単純に一目見て何かあると危険性を把握しての発言だったのか……ギンジョーの真意はわからないけれど、何にしてもこちらが優位だ。ギンジョーが動き出すよりも先にこちらの一撃が決まると確信を持てる。
けど……
「今なら投降を認める。命が惜しいなら素直に――」
「なんでお前にそんな事を言われなきゃなんねぇんだ?」
そう言いながら肩に担ぐ巨剣を下ろして構えようと、その切っ先がワタシのほうを向け……その
脳裏にこびり付いたままの光景。ミアをいとも容易く、一閃で頭蓋から背中全体を断ち切る寸前まで斬り裂いたその刃に
戦略級魔法「ヘビィ・メタル・バースト」
重金属を高エネルギーのプラズマへと変換、物質の気体→プラズマという変化の際に発せられるエネルギー発散をさらに増幅させてそのエネルギーとプラズマを広範囲に高速拡散させるもの。その圧倒的なエネルギーは爆心地を中心に衝撃と熱量を
そんな戦略級魔法をこの場でそのまま使うわけではない。……仮にそんなことをすれば、ワタシ自身がただでは済まない。
そして、そのためのブリオネイク。筒状の部分の内部に充填された重金属を魔法の弾丸とし「ヘビィ・メタル・バースト」を発動させ、そのエネルギーとプラズマに方向性を持たせ制御し収束ビームとして発射する。大昔のアニメやSFにあるビーム兵器が現実と化したものと評されることもある――しかし、音速を優に超え、戦艦の主砲にも劣らない威力さえも出せてしまう「ヘビィ・メタル・バースト」の運用方法。
それが、今、放たれた。
「やっぱり、そういうことみたいだね」
発射とほぼ同時に、何か聞きなれない声が耳に入ってきた気がしたが、それを正しく認識するよりも早くギンジョーへと着弾――――
その表現が正しいかも分からない。
閃光の中、その身体がビームに貫かれようかといったギンジョーが、ビームに近い部分からボロボロと崩れていき、細かい破片となり、それも霧散していって……
それがビームが貫通するであろう一瞬という時間で起こって――でも、ワタシにはスローモーションのように見えて――何も無い空間をビームは焼き切る。
「……は?」
――――
頭に浮かんだのは、見覚えもあった
だからこそ、気付かなかった、信じられなかった。
それを見抜けなかったことが、その魔法を扱う者が相手だということが。
充填されていた一回分の重金属が尽き、ビームが途切れる。
ビームの閃光により照らされていた周辺は、星も出ない曇り空の下暗く
明るい。
ワタシはそう感じていた。
遠くにある街灯が、ワタシをここまで明るくするわけが無い。
もちろん、いわゆるナイターなんてものでこのグラウンドが照らされているわけではない。
その光源は、すぐそばに――まるでワタシの足元にあるみたいで――
爆発
「きゃぁっ!?」
衝撃を感じた――はずなのに、痛みどころか風すらもほとんど感じられなかった。
そのことに混乱しながらも周囲を見、視界に光源であろうその姿を捉えた。
炎のように揺らめき、しかし確かにそこにいる青白く光る四足の獣。
1,2……十数体はいるの……!?
グラウンドのあちこちにばらけて居て、遠巻きにワタシのことを
なによ、アレは……いや、軍が手に入れた情報にあり、映像として画面越しではあるが見たことがある気が…。
「横浜事変」にて使ったとされる魔法。大亜の「化成体」に似た青白い狼の軍勢が街中に現れて大亜軍の魔法や「化成体」を吹き飛ばしたその姿を。
あの時と同様のことが起きたのだ。
ワタシには直接的なダメージは無かった。しかし、その放たれた衝撃は「
「くっ」
燃える炎のような赤くウェーブのかかった髪は、
素顔は鼻から上を
暗緑色のコートと戦闘服は、軍用服とその上につけたプロテクターへ。
ワタシを覆っていた魔法は消えて無くなり、本来の姿へと戻されてしまった。
そして――――
「へぇ……予想通りではあるけど、どうしたものかな」
――――ソイツはワタシの視線の先、十数メートル先の木の
月を隠していた雲が流れきってしまったのか、あたりが月光に照らされ暗い夜の闇が取り払われた。
満月であった空の月に照らされ、ワタシの眼にソイツの顔が鮮明に映し出された。
「ツキシマ……!!」
「どうしてそうも驚いているのかな?」
データで見た通り。白のワイシャツに黒ズボン、そこにサスペンダーと寸分違わぬ姿。
ツキシマ!
大亜を襲った、戦略級魔法であろう「
あの青白い狼を見た時点で確信はあった。あの魔法の使用者とされていたのはツキシマだった、ならこの場にいるんだろうと。けど、だからこそ――
「何故アナタが「
木の上から飛び降り何事も無いように、音も無く着地したツキシマ。その周りに青白い狼たちが集まる。
「当たり前じゃあないか、僕は――」
ツキシマが何か言おうとする――その直前
「何をしている!」
大きな、聞き覚えのある声がグラウンドに響いた。
「どうされたのですか、シリウス隊長!?」
「これは、いったい…!?」
「先ほどの音と閃光は…」
「ブリオネイクを使って!?」
ワタシとツキシマが向き合うグラウンドの、そのちょうど半ばあたりに駆け込んできた4人の人影。
イアペタス、エンケラドス、タイタン、ミマス……全員 衛星級の「スターズ」の隊員。今日は、脱走者のもとに到着したワタシの周囲を一般人や他勢力に干渉されないように守る役割を与えられていたはずだ。
にもかかわらず、こうしてワタシ達の前に出てきた。
予想外の事態が……いや、ワタシが使った「ヘビィ・メタル・バースト」が昨日までの作戦では使う予定は無かったのだから、まさか本当に使われるとは思わず……?
いや、何にしても、困惑があったとしても、今こうして警戒も薄くまとまって出てくるなんて……!
「全員! ソイツから離れて!!」
「「「?」」」
「ツキシマはギンジョーに変装してワタシ達の目をかい
幸い、ワタシとツキシマとも、みんなとツキシマともまだ距離はある。
ツキシマも仕掛けてくる様子は無いとはいえ、できる限り離れておいておくに越したことはない。ワタシの後ろに、せめてもっと離れたところで本部と……!
並行して行っていた、ブリオネイクの次弾への調整を終えて、改めてツキシマへ照準を定める。
「え!隊長がそんな呼び方を!?」
「というか、何故その様なことを…!?」
予想外の言葉に照準がぶれてしまう。
彼らはギョッとした顔をしてこっちを見て……え?
なぜって、そんなの決まって……
「何故って――」
「ギンジョーさんがツキシマさんの変装用の姿であることは、「スターズ」全員の周知の事実ではないですか」
「――ぇ」
さも当然のように言われた。
わけがわからない。
何の話?
……は?
「な、なにを言って……」
気付けば、ツキシマを狙って見ていたはずなのに、
敵から目を離すなんて一瞬だけでも――でも、向けた顔が動かせない。
相手は、その素性と行方を追っていたツキシマだ。任務を妨害したギンジョーだ。
間違いようのない
なのに、だというのに……!?
それに
「やめてください、少佐! いいえ、リーナっ!!」
ワタシの名前を、隊員たちとは逆方向の横から誰かが呼んだ。
その誰かの手が、ブリオネイクを構えていた私の腕を弱い力ながらも確かに握った。
反射的に振り払おうと、固まっていた身体を動かそうとひねりだし――その人の顔が視界端に映――
「――――
違う、いえ、でも確かに、あの子だ。
ワタシと同じ日系アメリカ人でも外見はとっても日本人的な彼女。
軍属ではない研究者で、諜報員としてこの日本での任務に参加していて軍服こそ着ていないものの、まぎれもなくワタシ達の仲間だったはずの人。
「ど、どうして…!? アナタ、ギンジョーに殺されて……!」
たった24時間、それにも満たないくらい前に見て、鮮明に焼き付いた光景なのよ。
脱走者だったことにショックを受けつつ、遺体を、その一部だけでも本国に眠らせてあげることすらも叶わないと、置き去りにしてその場を離れるしかなかった。
なのに、何故?
偽物? また「
それとも、魔法じゃなくて薬物などで幻覚が見えているの?
と、ワタシの腕を掴むミアのさらに向こう。USNA軍の装備を身に着けた数人が駆け寄ってきていた。
そのどれもが、ワタシの知った顔だ。
「ムゥ…何を言っているんだ?」
「どうしても何も……「パラサイト」に取り憑かれたミカエラを、他勢力を
隊員たちが、また、知らないことを言われた。
「パラサイト」。それがあのUSNA軍の隊員たちがいきなり脱走者となって軍から姿を消していった原因となるものなんだろう……けど、そこじゃない。
治療する? ツキシマが? 偽造して?
「いいや」
不意に聞こえたその声に身が震える。
「今回の件は僕に非がある。もっと早くから作戦に参加出来ていれば、ここまでの混乱も、国外までの逃亡も許さなかっただろう。批難も怒りも、向けられて当然だよ」
無防備に、数メートルまで歩き近づいてきたツキシマ。
そして、最初に乱入してきたイアペタスたちも、ワタシのそばまで駆け寄ってきていた。
もちろん、ミアが来た方から来ていた数人もすぐそばまで来ていた。
「そんなことは有りません! ツキシマさんが来てくれていなければ、我々は、原因不明、正体もわからない相手に手も足もでないままでした!」
チャールズ・サリバン。
今回の任務のメンバーに数えられていない名が乗ってなかったはずの「スターズ」の隊員。本来はここにいるはずがない――いや、脱走者の1人だ。本国の軍の管轄から行方をくらませた人物の名簿にその名前があったのだから。
「そもそも、いきなり国を裏切ったっていう不名誉なレッテルを貼られたままあの世行きだっただろうさ。こうして無事に軍に戻れたのもツキシマさんのおかげですよ」
いや、チャールズだけじゃない。
他にも、ワタシの把握していない軍の隊員が他にもいる。
それだけじゃない。
「オイオイ、USNAでこないだしたツキシマさん主催のバーベキューに参加出来なかった腹いせにしたって、限度ってもんがあるだろうよ」
アルフレッド・フォーマルハウト
脱走者として
他の脱走者も……あろうことか、ワタシが確実に殺したはずの脱走者も生きている。
偽物? 作り物?
大規模な幻覚魔法?
それとも、本当に……?
いや!? ありえない!
「静まれ! 今は真面目な話をしている!」
あたりに響いた、一層強く鋭い声。
その声に、聞こえてきた後方へ振り向く。
シルヴィア・マーキュリー・ファースト……シルヴィ。今回の任務でワタシと一緒に同居して補助役を務め、随時の伝達や情報収集、日常生活など様々な面からサポートをしてくれている。
そして、今日、ココに脱走者がいることも、昨晩のこともふまえてブリオネイクの使用許可をワタシに伝えたのもシルヴィだ。
「バーベキューについては、こちらも聞き覚えは無いので後ほど詳しく聞こうか」
「Oh…余計なこと言っちまったみたいだなぁ」
フォーマルハウトが「やっちまった」と言いたげに、手を額に当てて大袈裟なリアクションを取る。
まるで、軍の休憩時間に気の知れた仲とジョークを飛ばし合うかのような雰囲気で。
「さて、アンジー・シリウス少佐。味方である
本来なら、ワタシを叱るシルヴィに自然と委縮して身を縮みこませ、謝り、反省して利く体勢になっているだろう状況。
諭すように、優しく、しっかりとコッチを見てくる。
視線が定まっていないなら、気がおかしくなっているとわかるなら、むしろ良かったのに――どこまでもまともで、普段通りで、シルヴィに違いなくて……!
「……いや、
そう言ってワタシの肩に置いたシルヴィの手を――そして、ワタシの腕を優しく掴んでいたミアの手を――それらを力任せに振り払う。
「どうして! なんで!?」
――――意味がわからない!!
「ツキシマはワタシ達の任務の標的だったじゃない! なのに、いきなり、ツキシマさんのおかげだとか、味方だとか、許してくれるとかっ!意味が分からない!! 敵じゃないなら! 違うっていうなら、彼はいったい何者なの!」
せき止められていたモノが
けれど、ワタシの叫びとは打って変わってシルヴィは、周りのみんなはシンと静まった、さらにコッチを見ている視線は驚きや困惑、少し増した怒りの感情。
そして、シルヴィの口から出た言葉は、本当に心底心配した様子で……!
「なんで、とは……本当にどうしたんだ、リーナ? 私よりも誰よりも、貴女が一番お世話になっていて、
「謝れよ」