魔法科高校の月島さん(モドキ)   作:すしがわら

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来週!#47! 2026/09/05 に(おそらく)月島さん登場!
月島さん登場!
月島さん登場!多分ね!!
違ったら、すしがわらが悶え苦しむ!!
絶望パートを丸々一週分するとは思えない!
だから!月島さん登場なんだ!
登場しなかったら、来週の更新がどうなるか分からないです!
登場してもどうかなっています!

※注意※
「独自解釈」「捏造設定」「ご都合主義」「原作改変」等が多々含まれています!
原作と大きく異なる流れがある部分が存在します。細かい点や話の流れも、諸々の事情により変更されている部分があります。ご了承ください。
不定期更新です。


今回は達也視点です。


月島代行消失編も、やることをやってしまって終盤に差し掛かってきました。ここまでで起きた事がどうなってまとまり次へと繋がっていくのか、書いていければと思っています。

そして!
ありがとう、ユーハバッハ! このクソがぁ!!
助けて月島さん!
月島さん登場!月島さん登場待った無し!!
何が「THE END」だ!
コッチはブック・オブ・ジ・エンドなんだよ!


辛い中でも目標に向かって頑張っていけているのは、皆様と月島さんのおかげ。


月島代行消失編-18:日常へ

「久々の学校だな!」

 

軽快なレオの声が校門に響く。

 

「パラサイト」に襲われ、精力を奪われ肉体ではなく幽体が一大事となっていたレオ。そのため入院していたのだが、つい昨日退院することができた。

そのまま学校への復帰が決まったとのことで、時間を合わせて登校したのだが……なんというか、本当に心配はいらないみたいだな。

 

 

その元気の良さに皆喜び安心しながらも、苦笑いを浮かべる。

一番気にかけていて何度も見舞いにも足を運んでいたエリカなんて、半ば呆れた様子で溜息を吐いている。

 

「あんなにへばってたのに……こんなすぐ退院できた上にウッサイくらい元気ね」

 

「おう! むしろ、すぐに良くなってたんだけど、意味分からんからって色々検査ばっかりされて足止め食らってたくらいだ」

 

「本当に病み上がりなのかい、キミは?」

 

レオは、その拘束期間のことを思い出してか納得いかない様子で口をとがらせる。

そんなレオを横目に見ながら若干引きながら驚く幹比古に、周囲の幾人かは頷いていた。

 

 

まあ、その気持ちも分からなくはない。

特に入院してすぐの一見何ともなさそうにしながらも何処(どこ)か空元気な調子が感じられたあの姿を見ていたのであれば、色々と心配し、目の前の元気が有り余った様子に驚くのも無理は無いと思えるのだから。

 

 

最も、こんな劇的な状態の改善が見られたのは――――

 

 

「これも、あの銀城って人が回復させてくれたおかげだよね」

 

「元を辿れば、その銀城さんにレオ達のことを話してくれていた月島さんのおかげですね」

 

 

――――そう、ほのかと美月が言う様に、銀城による治療が効果を成した結果だろう。

正確には、「銀城」を名乗る「仮装行列(パレード)」の使い手だが。そして、おそらく俺の予想が正しければ、アイツは……

 

と、隣を歩く深雪の視線がこちらを向いていることに気付く。

俺が視線で返すのを合図としたように、深雪の口が開き疑問を投げかけてきた。

 

「お兄様、あの人の行動は結局何だったのでしょうか?」

 

「……まぁ、完全に善意でやったことだろう。俺たちには分からない領域の話だからどうしても邪推してしまうが、気にするだけ無駄な労力になりかねない」

 

あとは、忠告を無視したことに対しての抗議と釘指しだろうか。

最も、結果的にはエリカが明確な目的意識を持って幹比古を連れて「パラサイト」探しに勤(いそ)しむことになってしまったわけだが。

 

それに、銀城(ヤツ)がやったことが分からないというのは事実ではある。

おそらくは月島と同じ『完現術(フルブリング)』か、それに類する力(チカラ)なんだろうが……こればかりは、俺でも把握しきれておらず、現状の魔法社会において似たような技術は知られていないため、仕方のないことであるだろう。

 

 

 

「あっ、リーナ」

 

教室までの道中。

曲がり角を曲がったその先、少し離れた前の方を歩く見知った後ろ姿に反応して、ほのかがそうもらし手を振り声をかける。

 

 

しかし、俺たち――ほのかと美月、そして何故(なぜ)かレオを除いた――4人は大小差はあるが、身構えた。

 

何故なら、先日――あの夜の戦闘とその翌日の早朝のやりとりがあったからだ。

当事者であるエリカと幹比古、それを知っている俺と深雪。あの朝はやり過ごせたし、その後は翌日から今日までリーナは学校に来ておらず、秘密を知ったと思われているエリカと幹比古の周辺でもこれまで異常は無かった。

銀城(ヤツ)が言う通りにできていたとすれば、「USNAとは話がつく」らしいが……登校してきたという事は、話がついてその辺りのゴタゴタが片付いたからだろうか?

 

俺個人としては、そこまで不安を抱くことも無く静かにリーナの出方を――万が一を考えて深雪を守れるよう立ち位置を少し変えて――振り返るその姿を注視した。

 

 

 

 

 

「あっ! みなさん、おはよう!」

 

「え、あっうん」

「お、オハヨウ……?」

 

元気ハツラツ。輝くという比喩表現が的確であろう満面の笑顔。

特に身構えていたエリカと幹比古はどこか肩透かしを食らったようで、受け答えがどこか固くなり違和感のあるものとなってしまっていた。

 

もちろん、俺も流石に驚いた。

声こそ出なかったが、驚いてしまっていた。

 

「ん? どうしたんだ、達也?」

 

「いや……」

 

おそらくは、傍(はた)から見ても分かるくらいの変化があったのだろう。それに気づいたレオが声をかけてきたが……どう返すべきか。我ながら、らしくもない。

 

というか、おい、レオ?

お前も病室での俺と銀城(アイツ)との最後のやりとりで「吸血鬼事件」にUSNAが絡んでいることは察することが出来ているはずだ。だというのに、どうしてリーナに対して何事も無いようにしていられるんだ? 確かに、銀城が乱入した夜を知るエリカや幹比古でなければ、リーナと「吸血鬼事件」とが直接は繋がらないのも確かだが……。

いや、まさか、わかっていないのか……?

 

 

 

と、ほのかたちとあいさつを交わし数度やりとりをしていたリーナの視線が、俺のことを不思議がっているレオへと動いたのが、俺の目に写った。

 

 

「西城(サイジョウ)くん」

 

「おう?」

 

不意にかけられた声に、生返事を返すレオ。

 

 

 

「退院おめでとう。そして――――ごめんなさい」

 

「あ?」

 

レオの口からでてきたのは、さっきの生返事とはまた別の「意味が分からない」といった様子の返事にもならない発声だった。

 

「……リーナ?」

「ちょっとアンタ……」

 

そして、コッチは同じくよく分かっていないのだろうほのか。そして、意味は分かるが意図が読み切れないのだろうエリカがリーナに鋭い視線を向けた。

 

ハッとした様子でリーナがワタワタとし、繕(つくろ)おうとし――

 

「あっ……エーット? ちょっと間違えて……いいえ」

 

――首を振って、ひとつ、わざとらしい咳(せき)をした。

そうしてから周囲を見渡し――他に特別人がいないことを確認したのか――改めてレオに向き直った。

 

 

「今回の事件、色々と経緯が複雑なのだけど、USNAの人間が起こしてしまったことよ」

 

 

まさか、自分から話し謝るのか?

さっきも言ったが、現状のレオは色々と察することができる立場ではある。だから、リーナが言わなくてもバレる可能性は十分にあると分かるはずだ。なのに、わざわざ自分から言っていくというのは……。しかも、リーナの「スターズ」総隊長という肩書があることを考えると、ソコに色々と意味と価値が生まれてしまう。

 

「機密保持やワタシ達の立場のこともあって、申し訳ないのだけど正式な謝罪は行えないわ。……けど、USNAからのただの留学生であるリーナとして謝らせてほしいの」

 

そこでリーナは目を伏せて深々と頭を下げた。

 

 

「アナタに命の危険を与えてしまったこと、そして大事な学生生活の一時を奪ってしまって、本当にごめんなさい」

 

 

明確な謝罪をしたリーナに皆驚いている様子で、特にエリカが顕著ではあるが何か言おうとし……けれど、謝罪を受けたレオがまず答えるべきだと分かってか踏み止まっているのが見て取れた。

 

 

「謝罪は確かに受け取った。それで、あーっと……その、取り憑かれた人は?」

 

……どうやら、俺の推測は杞憂であったらしく、多少は時間をかけながらもレオは自身の中でかみ砕き考えをまとめることができたようだ。

取り憑かれたという表現とその相手を心配する様子から、病室で話していた「パラサイト」のおおよその概要は憶えてはいるのだろう。ただ、肝(・)心(・)な(・)部(・)分(・)は(・)抜(・)け(・)て(・)し(・)ま(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)よ(・)う(・)だ(・)。

 

 

謝罪を受け取ってもらえたリーナは顔を上げ、そんな心配をするレオに少し驚いた様子で――しかし、微笑んで返した。

 

「……ええ、大(・)丈(・)夫(・)よ(・)。現状、分からないことも多いのは事実。それでも目途(めど)は立っているから、あとは本国での精密検査や治療・回復次第で……ってところ」

 

「じゃあ、ソイツに今度は負けねぇって伝えといてくれないか」

 

ある意味でレオらしい男らしい真っ直ぐな言葉に、俺たちは納得し安心してしまっていた。

エリカも「本人が片を付けるならば」ということなのか、少し不満げにしながらも矛を収めた様子だった。

 

 

ただ、リーナは頷(うなず)きながらも苦笑いをこぼしてしまっていた。

 

「ええ、分かったわ。……けど、あの子は研究職なのよね。期待に応えられるかしら?」

 

「えっ」

 

「そんな相手に負けたのか」とやや落ち込むレオと、「パラサイトに憑かれると色々と特異性がでるから…!」とフォローを入れるリーナ。

ついでに言うと、「パラサイト」が行った精気の奪取はおそらくは触れさえすれば防御不可能なものだろうから、肉弾戦主体のレオからすれば厳しいものがある。なので、仕方のない部分があるとは思う。

 

 

……それはそれとして、気になることが一つ。

 

 

 

「というか、今聞いちゃったけど「パラサイト」に取り憑かれた人って治せるのかい!?」

 

幹比古の驚きの声――そう、そこだ。

 

確か銀城も「取り憑かれたらもう元には戻せない」とかそういった風のことを言っていたと思うのだが……?

忠告のために、あえて厳しいことを言っておいて事実を隠しておいた? あるいは、伝える気が無かった? はたまた、銀城も知らない方法をUSNAが知っていた?

 

 

「あー……機密だから詳しくは言えないけど、できるわ。色々と条件付きではあるけどね」

 

 

俺としても聞いておきたいのだが、これには流石のリーナも「ゴメン!」と掌を合わせて何度も謝り説明を断るばかり。

いや、まぁそうだろうな、とは思ったが……どうにも気になる。

 

 

気になると言えば、こ(・)の(・)変(・)わ(・)り(・)よ(・)う(・)も(・)だ。

したくもなかった任務が終えられて、それも予想外にも良い解決方法を得られての結果だから、開放された気分でここまで明るく変わった……? いや、まさかそれだけでここまで変わるだろうか?

 

 

 

俺がそんな思考を巡らせている中…

さっきまで合わせていた掌をパンッと叩いて音を出したかと思えば、リーナが「そうっ!」と声をあげて話を切り替えてきた。

 

「レオ! お詫びの品というわけじゃないけれど、今度のバレンタインデーにチョコを用意する予定よ。プロ顔負け……とまでは言えないけれど、味は保証するわ」

 

「えっ、マジで!?」

 

「オイっ」

 

 

驚きながらも嬉しそうにするレオ。その頭を叩(はた)き小気味良い音を響かせながらツッコミを入れるエリカ。

 

 

そこからは女子勢を中心に迫ってきたバレンタインデーについて雑談を交わしながらの移動となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後は特別何事も無く午前・午後の授業を終えて放課後。

 

リーナは、やはりまだUSNAとしての動きがあるのか謝罪をしたうえで生徒会の手伝いをすることなく帰宅。

俺と深雪とほのかで生徒会室まで行くこととなった。

 

 

内心、あのカ(・)ー(・)ド(・)を中条会長に渡した時と似た感じだな…などと思いながら、並んで廊下を歩いていた。

 

 

と、生徒会室までの道中。

ふと誰かの話し声が耳に入ってきた。

 

聞こえてくる先はどこかの部屋ではなく、これは……階段の踊り場か。

そして、俺は『眼』で見えているが、この声は……

 

 

 

「会長?」

 

「ひょわぁあ!?」

 

階段を上りながら見えてきた後ろ姿に声をかけると、跳び上がるように――というか、本当に跳び上がって驚いた中条会長。

ビクビクしながらこちらを振り返り、震える声で言葉を返してきた。

 

「な、なななっ何ですか!?」

 

「何って……むしろ会長こそ、どうしたんですか?」

 

「さっきまで誰かと話していたようでしたけど」

 

俺に代わって、ほのかと深雪が率直に問いかけた。

すると、あからさまに会長の目が泳ぎ出し――

 

「ぃやぁ、そんなことは――――ありますけどぉ…」

 

――俺たち3人の視線を正面から受けて、消沈したように素直に認めて肯定してきた。

 

 

「あの、その、こんなところで独り言を言っていたわけじゃなくてですねっ、銀城さんです!」

 

「銀城?」

 

言われてみれば、縮こまらせた身体のその手には携帯端末が握られていた。

それを使って連絡を取っていた、と。

 

 

「はい。連絡を取って、その……月島君はどうなってるのかなーって」

 

なんでこんなところで?

と思ったが、おそらくは生徒会室には五十里(いそり)先輩が先に来ていたから、そこで電話をするわけにはいかなかった、とかそういった理由なのだろう。

いや、それはそれで、不特定多数から聞かれるリスクがある場所で、それも銀城と月島についての話を…なんていうのもどうかと思う。

 

 

「それで、どうだったんですか?」

 

「まだ少しかかるけど、もうすぐ戻れるって」

 

ほのかの問いに、先ほどまでとは打って変わって嬉しそうに答える中条会長。

そこに、追い打ちをかけるように深雪が微笑みながら続けた。

 

 

「14日には間に合いそうなんですね」

 

 

「そうなんです――――って、別に、そんな日が別に特別何ってわけでもないんですけど、ね!?」

 

 

時間差でハッとし、耳まで赤くしながら身振り手振りを交えながら否定する会長に、少し残念そうにしながらほのかがつぶやいた。

 

「そんなに隠そうとしなくても……」

 

「まぁ、本人としては知られたくないし……まだバレていないつもりなんだろう」

 

だが実のところ、この第一高校において、中条会長が月島に対して関心を強く持っているであろうことはほぼ大半の人間が知っている事ではあると思う。その関心が所謂(いわゆる)異性に対してのモノかは議論の余地があるとは思うが……。

 

少なくとも「この人物の異性のペアを挙げろ」と言われ時、中条会長の相手として大半が「月島」を挙げ、月島の相手として半数くらいは「中条会長」を挙げるだろう…というくらいには周知の事実であると、俺は思っている。

 

 

「それを言うと、月島さんはどう思っているのでしょうか?」

 

「さあな、それこそ分からないな」

 

嫌ってはいないだろうが、異性としてというよりは「つつけば良い音で鳴る玩具」くらいにしか思っていない可能性もあるくらいには、月島の感性がわからない。

俺が言うのもあれだが、そもそも月島は異性に興味があるんだろうか……?

 

 

そのあたりの事が判明するかもしれないバレンタインデー。

……そもそも、本当にアイツは帰ってくるんだろうな?

 

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