それが光の戦士なんだ!
反省も後悔もしない、しかし公開はする悔しい。
ふらふらぶらぶらと雪だるまの被り物をかぶって歩く。
なんと、この雪だるまの被り物口にあたる部分が開閉式になっているのである!
カショッカショッカショッ
「何してるの?」
後ろ歩きをしつつ被り物の開閉式になっている口部分を開け閉めして遊んでいるとそんな声をかけられる。
カショッカショッカショッカショッ
カショッ……カショッカショッカショッ
声をかけられたほうを向けば同じ雪だるま。そして、はじめは恥ずかしそうに開閉される口、しかし、その開閉の速さは徐々に早くなる。
「仲間ー!」
カショッカショッカショッ
カショッカショッカショッ
口を開閉させるだけで通じ合える。ひかりのせんしには重要なスキルである。
きっとそれを口に出して先生に言えばびんたが飛んでくるんだろうと思いつつ負けてなるものかと全力で口を開閉させる。
カショッカショッカショッカショッカショッカショッカショッカショッカショッ
カショッカショッカショッカショッカショッカショッカショッカショッカショッ
「つかれた」
「ふふふ、それでなにしてたんですか?」
「ザリガニ釣りに飽きて」
「ザリガニ釣り?」
「ザリガニ釣り!」
「そうですか」
いい加減口の開閉に飽きてきた。仕方なく僕はその旨を相手に伝える。
そして、再度の質問に対して答える。ザリガニ釣り……それは男のロマン!
あまり理解は得られない。
「そこで釣れます。いります?」
「いらないですね」
今日の釣果ザリガニ10匹を譲ろうとしたら即答で断られる。
正直釣るのは楽しいが使い道はないから先生に渡して砂利になるだけである。
断られてしまったのでとりあえずかばんにしまう。そして、すごくがっかりする。それも連続で、連打だ。たらり~はなからぎゅーにゅーという歌が脳内再生される。
「ザリガニなんてつってどうするんですか?」
すごくがっかりしている僕に対してなでるを行いつつそんなことを問いかけてくる。
「たべる」
「ザリガニって食べられるんですか?」
「食べられない」
「え?」
「え?」
「そうですか」
「いつかロブスターを釣ったら食べるんです!」
「それはいいですね!」
海のザリガニロブスター。いつか釣りたいと思ってる獲物である。
「ザリガニを釣るのにザリガニボールを使うんです」
「はい」
「ザリガニボールいります?」
「いらないですね」
天丼はお笑いの基本である。しかし、相手の笑いが苦笑でも気にしないメンタルが求められる。
カショッカショッカショッ
むなしく口を開閉させる音だけがあたりに響く。
きょうもえおるぜあはへいわだった。