リアルが忙しく上にBLEACHの方を終わらせたくて此方が疎かになっていました。ヤミ様大変お待たせしてすみません。
今回はゼロとヒーロー・キラーの戦いです。Aクラスやプロ教師、そしてオールマイトの技を手に入れたヒーロー・キラーにゼロは勝てるのか!?
それではどうぞ。
USJを襲撃したヴィラン連合。その秘策である脳無を倒したオールマイトであったがそれ以上の脅威である【エース・キラー】を差し向けられる。さらにAクラス皆の個性をコピーし【ヒーロー・キラー】にへとパワーアップを果たし教師をも圧倒する。
身動き出来ない爆豪にトドメを刺そうとした時、何がヒーロー・キラーを蹴り飛ばしその場に着地。そこには赤と青のボディに黄色い目、頭に二つのスラッガー、胸にプロテクターと青いクリスタルを付けた戦士…ウルトラマンゼロであった。
「…おいおい、せっかく良いところだったのに何邪魔してくれてんだよ!」
「な、何ですかアイツは!?」
黒霧はウルトラマンゼロの登場に驚いている中、死柄木は良いところだったのに訳の分からない奴が現れた上に邪魔されたのでイラついていた。
「ウルトラマンゼロ、何故貴様が此処に!?」
「それをお前に答える義理はねェ」
「貴方、彼の事を知っているのですか?」
黒霧が2人の会話からして互いに知っていると予想し質問する。
「あぁ、奴の一族とは色々と因縁があってな。しかし随分と遅れての登場だな」
「へっ、ヒーローは遅れて登場すると相場が決まってんだぜ!」
ゼロがそう言うと黒服の男はそれに煽りを入れる。
「だが、お前が早く来ていれば其奴らが傷付くこともなかったじゃないのか?」
「…確かにそうだ。だから先ずは此奴らの怪我を治す」
ゼロは左手をAクラスの皆や教師達に向けると掌から光の粒子を出す。彼等がその粒子に包まれると傷が見る見る内に治っていく。
「こ、これは!?」
「ワァオー!傷が治ったぜ!」
皆傷が治った事に驚いていた。
「あ、ありがとうございます」
「礼には及ばねェよ。それに俺がもっと早く来ればお前達が怪我をする事もなかっただろうしな」
ゼロは今言われた事を気にして少し低い声で申し訳なさそうに言う。来るのが遅れてしまった為に彼等に傷を負わせてしまった事を悔いているんだ。
でもそれだったら俺だってこの事件の事を早く思い出していれば、それにこの世界に怪獣や宇宙人がいた時点でヴィラン連合にも何かしらの奴が絡んでいる事も考えられた筈なのに…。
「そんなに自分を責めないでください」
自分の不甲斐なさを悔いている時何と緑谷君が「自分を責めないで」と優しい声で言ってくれた。
「だが俺が遅れたせいでお前達が危険な目にあったのには変わりない」
「確かにそうです。でも貴方は来てくれて僕達を助けてくれた事にも変わりないですよ」
彼は己の力の制御が出来ずに傷付いてもいたが、Aクラスの皆同様に未知の敵に襲われ恐怖を植え付けられた筈。それなのに遅れて来た事を責めずに治療して「感謝」しているのだ。緑谷君、君は本当に優しい子だよ。
「そうだぜ。アンタが来てくれなかったら俺達はアイツらにヤラれていたかもしれなかったからな」
「それに貴方は私達を助けてくれた。感謝すれども責める理由はあらへん」
緑谷君の言葉に一人、また一人と感謝の声を上げる。(約1名不服そうな顔をしているのがいるが)
「貴方は僕達を救ってくれた上に怪我まで治してくれた。貴方はウルトラマンは本物のヒーローです。だから自分を責めないでください」
「…サンキュー。その言葉有り難く受け取っておくぜ」
ゼロは顔を上げ向き直ると吹き飛ばされたヒーロー・キラーが起き上がり腕を回し解していた。
「待たせたな。此処からは俺が相手だぜ!」
ゼロはヒーロー・キラーに視線を向け指を突き指す。そして右腕を胸の前で折れ曲げる。
「【エメリウム・スラッシュ】!」
額の緑色のランプから緑色の光線をは発射させる。ヒーロー・キラーは飯田の【エンジン】の個性を使って猛スピードで回避する。
「へ、やるじゃないか。ならこれだ!」
頭に付いていた二つのブーメラン【ゼロ・スラッガー】が外れると両手で持ちヒーロー・キラーにへと突っ込む。対するヒーロー・キラーは切島の【硬化】を使って両手を硬化させ応戦する。ゼロ・スラッガーとヒーロー・キラーの両腕がぶつかり合う度に火花が散る。
攻撃がぶつかり合う中、互いに一旦距離を取りヒーロー・キラーは掌から青いレーザーを発射。ゼロはエメリウム・スラッシュで応戦。二つの技が激突し煙が上がる。ゼロはゼロ・スラッガーを両手に持ちその煙へ突っ込む。しかし煙が晴れるとそこにはヒーロー・キラーの姿はなかった。
「ッ居ない!?何処行きやがった!」
辺りを見渡すが全く見つからない。そんな時後ろから突如光線が当たり激痛が走る。後ろを振り向くが何もいなかった。するとまた別方向から光線が背中に命中する。後ろを振り向くと葉隠の個性「透明化」によって透明になっていたヒーロー・キラーが姿を現した。
「透明になっていたのか!」
ヒーロー・キラーは追撃を掛けるかの様に身体から煙を出すとその煙が複数のヒーロー・キラーにへとなった。
「な、分身まで作れるのかよ!?」
そして無数のヒーロー・キラーがゼロにへ一斉に攻撃を仕掛ける。
ある者は体から電気を、ある者は黒い影の様な物を、またある者はレーザーを出して攻撃してきた。
ゼロは飛んで上空にへと回避する。遠距離攻撃が出来るヒーロー・キラーはレーザーや爆音を放ち攻撃を続ける。その連続攻撃をスムーズに回避するゼロだが、突然何か丸い物が飛んできたので腕でガードする。しかしその紫色のボールみたいな物はガードした左腕にくっ付いた。
「これは!?」
何とか剥がそうとするが取れない。しかも剥がそうとして掴んだ手もそのボールにくっ付いて取れなくなってしまった。
一体のヒーロー・キラーが体から同じボールを複数出しゼロにへと投げ飛ばす。ボールは次々とゼロの体にへとくっ付いていく。そしてヒーロー・キラーが手を握りしめるとボールが一斉に爆発を起こしゼロは爆炎に包まれる。
その光景にAクラスの生徒や教師達は絶望の表情になる。爆豪の爆破の個性を無数にしかもゼロ距離で受けたのだ。死んではいなくても重傷は免れないと思うからだ。対して死柄木や黒服の男はニヤリと不気味な笑いを浮かべる。
そして煙が晴れると先程とは違い体の色がほぼ青一色になっているゼロの姿が現れた。
「【ルナミラクルゼロ】!」
それはウルトラマンダイナの【ミラクルタイプ】の超能力と、ウルトラマンコスモスの【ルナモード】の優しさを合わせ持った姿。【ルナミラクルゼロ】である。
ゼロが頭の二つのブーメラン、ゼロスラッガーが光ると頭上に無数のゼロスラッガーが出現。
「【ミラクルゼロスラッガー】!」
無数のゼロスラッガーは同じく無数のヒーロー・キラーに向かい次々と斬り裂いていく。ヒーロー・キラーの分身達は斬り裂かれ消滅し一体即ち本体のみが残った。
「お前が本体だな。一気に行かせてもらうぜ」
ゼロの体が光に包まれると青色がなくなりほぼ赤一色の姿となっていた。これがダイナの【ストロングタイプ】、コスモスの【コロナモード】2つのパワーを合わせ持った姿ーー
「【ストロングコロナゼロ】!」
ゼロは拳に炎を纏わせヒーロー・キラーの顔面に打ち込む。強烈な一撃にヒーロー・キラーは倒れるが、すぐに起き上がって体勢を立て直す。
ヒーロー・キラーは右腕にオールマイトの個性【ワン・フォー・オール】を集中させ渾身の一撃を繰り出す。ゼロは先程と同じように炎の拳で対抗。
両者の拳がぶつかり合った瞬間物凄い衝撃波が発生。互いに押したり押されたりで拳が前後に動く。
「お前みたいに他人を傷付ける事しか知らねェ奴に負けねェー!!」
ゼロは更に拳に力を込める。その力にヒーロー・キラーが段々押され始め後退させられる。そして拳を振り払いヒーロー・キラーの顔面に再び炎の拳を打ち込む。
蹌踉めくヒーロー・キラーをゼロは掴み持ち上げる。
「【ウルトラハリケーン】!」
身体を捻るように動かすと自分を中心に竜巻が起こりヒーロー・キラーはその渦に吹き飛ばされる。何として抜け出そうとするが身動きがとれず、そのまま上空にへと打ち上げられ天井にへとぶつかる。
その間にゼロは左手に炎エネルギーを貯めていく。
「【ガァァルネイト・バスタァァー】!」
溜まったエネルギーを一気に解放し左手の拳から炎の火柱が放たれ身動きが取れないヒーロー・キラーは直撃を食らう。強烈なエネルギーを食らい耐えきれずヒーロー・キラーは大爆発を起こした。
「ヤッター!」
ある者はゼロの勝利に喜び、ある者は自分達を苦しめたヒーロー・キラーを倒したその力に驚き、またある者(約一名)はゼロがヒーロー・キラーを倒した事が面白くないようでイライラしていた。
「さぁ、今度はお前達だぜ!」
元の姿に戻ったゼロは残った3人へと指を指す。そして此処にもイライラしている者が一人いた。
「…おい…おいおい…おいおいおいおいおいおいおいおい!何なんだよ一体!どういう事だよ!いきなり訳の分からない奴が現れてヒーローや餓鬼供の傷を直した上に
「死柄木弔落ち着いてください」
死柄木は自分達が優勢だったのがゼロの出現により逆転されイライラが頂点に達しようとしており、黒霧がそれを宥めようとする。
「フン、今回は此処までか」
黒服の男は冷静口調で喋り出すと、3人の後ろが先程ヒーロー・キラーが出て来た時と同じような赤い空間が出現する。
「こ、これは!?」
「我々の移動手段だ。お前がワープゲートを開けても良かったが邪魔をされると面倒だからな」
黒服の男は教師やAクラスの生徒達に眼をやる。最初撤退しようとした時駆け付けた教師達によって邪魔された。しかもゼロの力で傷を完治してしまったからまた邪魔される可能性があると踏んだ。
「…この中本当に大丈夫なのか?」
「嫌ならお前達だけ此処に残れ。俺は帰らせてもらう」
「ま、待ってください!」
死柄木が入って大丈夫物なのか不審に思っているが、黒服の男は「嫌なら来なくていいが此処に残ってヒーロー共に捕まるんだな」と言う。黒霧も不審に思っているが此処で捕まる訳にはいかないので急いで死柄木とその空間に入る。
「逃がさねェぞ!」
ゼロは逃すまいと急いで3人の元へと駆け出す。しかし突如その空間から3人の間をすり抜けてミサイルの様な物が無数に飛んで来た。突然の攻撃よりゼロはその場で立ち止まる。爆煙の中ゼロが目をやると3人の背後から不気味な瞳が覗いていた。
「今回は我々の負けだ。だが覚えておけウルトラマンゼロ。この襲撃は所詮始まりに過ぎん。我々の計画はこれから始まるのだ。その時まで精々無駄な足掻きをするんだな。ハハハハハ!」
黒服の男は最後に気になる言葉を残し高笑いしながら空間の中にへと消えていった。空間は3人の姿が見えなくなると逆再生するかのように元に戻った。
「クッ、逃げられちまったか」
3人を取り逃がしてしまった事に悔いていると教師達が彼の周りを取り囲んだ。その事に生徒達は驚きを隠せなかった。
「…何の真似だ?」
「生徒達を救い僕達を助けてくれた事は感謝するよ。でもだからと言って君をこのまま帰す訳にもいかないんだ。申し訳ないけど僕達と来てもらいたい」
ゼロの質問に答える人の言葉を話すネズミののような生物、雄英高校の校長である根津である。
「ま、待ってください!彼は、ウルトラマンは僕等を助けてくれました。それなのにどうしてこんな事を!?」
「確かに助けてもらった事には変わりない。だがな、此奴も得体の知れない奴には変わりない。それにあの怪物の事も知ってるみたいだしな。合理的に考えて事情聴取するべきだろ」
自分達を助けてくれたゼロにこの仕打ちはあんまりだと緑谷が抗議するが、相澤先生の彼等からすればお馴染みの「合理的」と言われてしまってはどうしようもない。
「(…これは流石に言い逃れできないな。仕方がない変身を解こう)」
「(おい、良いのかよ!?)」
「(いずれ正体がバレる時が来る。今がその時かも知れない)」
ゼロが光に包まれる。皆眩しさに目を隠す。そして光が段々と収まっていき目を開くと、ゼロが立っていた場所に一人の青年がいた。その青年を見て緑谷は驚きの声を上げる。
「こ、光輝さん!?」
「やぁ、緑谷君」
それは夢を諦めるなと励ましの言葉を送り、ウルトラマンの情報を教えてくれた礼堂光輝だった。
「みんな…私の事忘れてないかな?」
一人水辺のエリア付近で立ち尽くしているオールマイト(トゥルーフォーム状態)が一人で嘆いていた。
最後のオールマイトは完全にギャグで入れました、動けない状態なので(笑)
次回はこの時間の後日談つまりアニメ一期の最終回と二期の最初の方の部分を予定しています。また遅れてしまうと思いますが、どうか気長にお待ちください。(土下座)