昨日のウルトラマンオーブの放送で、オーブがゾフィーとベルアルの力で変身した「サンダーブレスター」まじ強かった。3タイプの姿で歯が立たなかった相手をボコホゴしましたから。
でも力を制御出来ていないので今後それが制御できるのかどうか見所の一つだと思います。
今回は光輝がプロヒーロー達に切れます。
曖昧なタイトルですが、どうぞ。
(最後に怪獣が出てきます)
緑谷出久はヒーロー達に今回の事で説教を受けていた。
何の策もなくヴィランに突っ込むという危険な事をしたのだから、当然と言えば当然だ。下手をすれば命を落としていたかもしれないのだから。
だか今説教をしているヒーロー達にそんな資格があるのだろうか?
「ちょっといいですか?」
そんな時同じように説教されていたの男が手を上げた。それはさっき緑谷が出会った男、礼堂光輝であった。しかしその顔は引きつっており怒りのオーラみたいなものが出ていた。
「礼堂さん?」
「どうしたんだ急に?」
植物の個性を持つシンリンカムイが話しかけてきた。
「何か質問があるのか?言いたいことがあるなら聞くが、手短に頼むよ」
「……じゃあ言わせてもらうけど…
……アンタ達がこの子を叱る資格はないと思うよ」
光輝は低い声で言った。あまりに予想外の言葉が飛んできたので、その場にいた誰もが驚愕した。
「な、何を言っている!?この少年はいきなりヴィランに突っ込んで危険な事をしたんだぞ!オールマイトが来てくれなかったらどうなっていたか!」
「確かに無謀だったと思うよ。いきなりヴィランに突っ込んでいたんだからね」
「だったら「…でも」!?」
「…でもアンタ達ヒーローはその少年が飛び出すまで何してた?ただその場に待機していて動こうとしなかったじゃないか。そうだろ?」
俺の声にその場に残っていた民間人やオールマイト、彼に取材していた記者達もこっち気が付いて見た。
「そ、それは、
「それで、そっちの少年がヴィランに取り込まれるのを指を加えて見ていたと。ふ〜ん、そうか…」
不穏な空気が漂う。俺はゆっくりと体を起き上がらせて言った。
「アンタらさぁ……本当にヒーローなの?」
その言葉にその場にいた全員が目を見開いた。当たり前だプロのヒーローを目の前にして「本当にヒーローなの」と言うなど侮辱しているとも言えるのだ。
「なっ!?当たり前だろ!!俺たちはヒーローになる為の勉強や実戦訓練をしてヒーローになったんだ。プロの資格だってちゃんとある!」
「そうなんだ……じゃあ何でそっちの少年を助けるのを途中で止めたの?普通ありえないでしょ、苦しんでいるのに不利な状況だからって助けるのを止めるって」
俺は爆豪の方に目を向けて言った。
「それにさっき誰か言ったよね、「誰かが来てくれる」って。何?プロのヒーローは自分が不利な個性を使う相手だと他人任せかよ!随分なことだねェ」
「お、おい君少し言い過ぎじゃ…」
「それにアンタもだ!そこ少年が苦しんでいたのに「あの子には悪いが耐えてもらおう」だって。ふざけてるのか!!その子はまだ一般人だぞ!まだヒーローの知識とかあまり知らない普通の中学生だ!」
「し、しかし見ただろ?彼の個性を。あれだけ凄い個性だったんだから「だから何だ!」ッ!?」
「確かに凄い個性だったよ。それは認めるよ!でも、それと、これとは話が別だ!一般人には変わりないだろう!!」
確かにそうだ。凄い個性を持っているからといってもまだ中学生。将来「ヒーローになりたい」という夢があったとしてもまだ何の訓練も受けてた事がない少年だ。一般人に変わりはないのだ。
「アンタらは守るべき一般人を危険に晒したんだぞ。守るべき一般人を!!」
『光輝、落ち着け』
ネクサスが落ち着くようにいうが止まらなかった。いや、止められなかった。あまりに理不尽なヒーローの答えやその時の対応に。
「アンタらがそこで黙って見ていた時にそこの少年、緑谷君は取り込まれそうになっていた彼と目があった瞬間、すかさず助けに出たよ。それは彼が苦しんでいたから、助けないと思ったからじゃないのか?どうなの緑谷君?」
「は、はい。かっちゃんが助けを求めていた目をしていたから目があった時、助けないとしか思ったら体が勝手に動いていて…」
「聞いたかい?緑谷君は彼を助けるために真っ先に行動したんだよ!
「考えるより先に行動した」これは彼の人を助けたいという思いが強かったからだと思う。今の俺なら分かる。どうしてオールマイトが彼を後継者に選んだのかを。
「俺には彼、緑谷君の方がアンタ達なんかより余程ヒーローに見えたよ!」
その言葉にヒーロー達だけじゃなく、緑谷や爆豪までも目を見開いた。
「それに俺は自分達が死ぬかもしれないというのに、仲間を助けようとした戦いに挑んだヒーロー達を俺は知っている。彼はそんなヒーロー達と同じようなことをしたんだ。自分の命を顧みず助けようとしたんだからね」
「なのにアンタ達はどうだ?近づけない?有利な個性が来るまで待とう?そんな理由で1人の少年を長時間危険な状況の中放置してたのか?それで何がプロだ、何がヒーローだ!?自分達がただ目立ちたい、たたわれたいだけだろアンタらは!!」
その言葉にヒーロー達が黙る。それもその筈。最近のヒーローは派手なことをして世間から注目されたいという私利私欲でヒーロー活動するものが多いのだ。
「だからアンタらみたい奴が……軽々しくヒーローを語るなァ!!!」
その言葉を最後に静寂が訪れる。俺は正座している緑谷の方に体を向けて腰を下ろした。
「緑谷君」
「は、はい!」
光輝はさっきと全く別人と言ってもいいほどの優しい声を緑谷に掛けた。
「君のやった事は確かに無謀だったかもしれない。でも君は正しい事をやったと俺は思うよ」
その言葉に緑谷は目を見開いた。緑谷だけじゃないそれを聞いた爆豪やプロヒーロー達、マスコミまでも見開いたのだ。
「それに君の誰かを助けたいという正義感は誰にも負けてないよ。だから自信を持って!」
それだけ言うと光輝はその場から離れた。
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「よく言ってやったぜ、光輝。決まってたぜ!」
ゼロは俺がヒーロー達にガツンっと言ってやった事を褒めた。自分も事件の一部始終を見ていたので、緑谷が説教されているのが納得出来ていなかった。
「だかまさか、君があそこまで怒るとは…」
マックスは俺がプロのヒーロー達相手に怒鳴った事に驚愕していた。
「本来ならそんなでもないけど、ヒーロー達のあまりの理不尽さにイライラしてしまったから。それにあの植物の個性を持っているヒーローは今朝もあの巨大化できる女性がトドメをさした後「手柄が…」って言っていたらね」
「あぁ、確かにあれはヒーローは愚か人々を守る者のセリフとは思えん」
エースがその意見に同意する。確かにヒーローは「人々を守る」職業の筈なのに「手柄」という単語が出てくるのはおかしい。ヒーローは人々を助け、それと引き換えにいつ命を落としてもおかしくない職業の筈なのに、まるでゲーム感覚でやっているのだ。
さっきオールマイトが言った様に「プロはいつでも命がけ」なのだから。……少なくてもウルトラマン達はそうだと俺は思う。
「そういえば、あの場にテレビ局の人がいた!今のが放送されたらまずい…」
自分の立場の事は問題じゃないけど、今の言葉でヒーローになりたいの子供達が緑谷と同じことをするかもしれない。どうしよう……
「それなら大丈夫だ。さっき君が話をしている間私達の力でその部分の撮影はできないようにしておいた」
マジですか!?良かった…それなら危険なことをする人はいないだろう。
「だが今回は何とかしてやったが、今後はもう少し場所を考えることだ」
「は、はい…」
俺はレオに怒られた。今後はもう少し場所を考えて言葉を選ばないとな。でもこれでヘドロヴィラン事件は解決して一件落着。と思った矢先……
『!! この気配は!』
80が何かを感じたようで声を上げた。
『どうしたの?』
『近くに邪悪なエネルギーを感じる』
その言葉に驚愕していると、その場に1人が声を上げた。
「おい、何だあれ?」
1人が空を指差した。そこには青く丸い球体みたいなものが浮いていた。そしてその球体が段々高度を下げ地面に降りてきた。
そしてその球体が地面に着いた瞬間爆発し、中から50mはある巨大生物が現れた。
全身が鱗で覆われ鋭い棘がいくつも生えており、大きな目に小さな腕と長い尻尾を持った怪獣。
それは嘗てウルトラマンが地球に来て一番最初に戦った 怪獣ーーーーーーー
「ガアァーーーー!!」
ーーーーーーー「宇宙怪獣ベムラー」である。
やっぱり最初はベムラーかなぁと思いましてベムラーにしました。
次回は光輝、初戦闘