神崎蘭子のマネージャーは通訳?   作:スレ主

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普通の短編とパロネタ、下ネタ、キャラ崩壊があります。
あと、蘭子出ませんっ!!


特別短編2

冬の撮影と天然小悪魔

 

「いいねーフレデリカちゃん」

「でしょー」

 

カメラマンと仲良く会話しながらしっかりとモデルの仕事をするフレデリカさん。

 

「はいじゃあここまで、フレデリカちゃんお疲れー」

「ほーい」

 

そのまま足早にマイクロバスに向かうフレデリカさんに上着と毛布を掛ける。

 

「あっ、マネージャーありがとうー」

「とりあえず寒いんで早くバスに入ってください」

「はーい」

 

足早にバスに入ると暖房のお陰で暖かくなっているが、手の末端まで冷えきっているフレデリカさんにとってはまだまだ寒い。

 

「うー、寒かったよー」

 

身体を縮ませて手をすり合わせる。

普段元気なフレデリカも流石にこの寒さは堪えるようだ。

 

「カイロと缶コーヒーもあるんで」

「ありがとうー」

 

寒さのせいかあまりボケない。

………正直やりやすいがコレはコレで少し痛ましいな。

「寒い寒い」と言いながら缶コーヒーを開けようとするが指に力が入らないせいか開けられない。

代わりに開けてあげようとコーヒーを貰う為手を出すとフレデリカさんはキョトンとしてから手を握る。

 

「いや、缶コーヒーくださいよ」

「うーんフレちゃん的にはコーヒーよりも人肌の方が好みなんだよねー」

 

そう言いながら両手で俺の手を握る。

本人に似合わないほど両手が冷たい。

 

「ねー、マネージャーも座って座って」

「はぁ……」

 

隣の椅子に座ってみるが、手を握ったままだとなんとも言えない体制だ。

 

「むー、なんか違うねー」

「というか手を離してカイロで暖まりましょうよ」

「そうだ」

 

そう言うとバスの肘掛けを引いて、毛布を広げる。

 

「はいマネージャー入ってどーぞー」

「いやいやいや、何当然のように入れようしてるんですか」

「寒い中薄着で撮影頑張ってるフレちゃんをもっと労ってよー」

「いやいや駄目ですから」

「いいもん……えいっ」

 

ギュッと手を握られそのまま引っ張られるとすっぽり空いたスペースに入れられ、そのまま毛布で包み込まれる。

 

「マネージャー確保ー」

 

そう言うとそのまま腕に抱きつき手を絡めてくる。

 

「あのフレデリカさん?」

「えへへー、奏ちゃん曰く「マネージャーって小言うるさいけどハグすれば基本許してくれるから」って言ってたから」

「………後であの人の恥ずかしい噂流しまくってやろう」

「あはは、奏ちゃんごめんねー」

「………とりあえず離れてくださいよ」

「うーん、じゃあ私があったまるまでで」

「自己申告制でどうしろと」

「じゃあマネージャーがフレちゃんがあったまったなーと思ったら離れていいよ」

「………分かりましたよ」

 

一応俺にも離れる権利がある。

………それにまぁ、この手は実際かなり冷えてるし。

仕方なくだ………仕方なく。

 

「いやーあったかあったかー」

「そーですね」

 

俺の冷たい反応なんて気にせず握った手を強くしたり、弱くしたりする。

しばらくそのままだったが肩に頭が乗っかる。

何か小言を言おうとしたらフレデリカさんの顔が思った以上に近くて一瞬固まる。

 

 

 

「………駄目?」

 

 

 

普段のイダズラめいた顔ではなく、潤んだ瞳と少し不安そうな表情に上気した頬。

こうやって自分を限界まで客観視しなければ絶対に直視することもできない表情を目の前でしてくる。

 

「………駄目じゃないです」

「うん、ありがと」

 

いやいやいや、何が駄目じゃないですだよ、止めなきゃ駄目だよ。

どうにか離れるように頭を働かせようとするがどうも頭が回らない。

 

「あっ、本当なんだ」

「なにがですか?」

「表情は変わらないけど、恥ずかしがってると手が震えるって」

「………まさかその為に手を握ってたんですか?」

「寒いから手を握ったんだよ?」

 

またしてもキョトンとした顔をする。

………この天然小悪魔め。

 

「はぁ………うんじゃそろそろ離れましょうか」

 

フレデリカさんの手もさっきほど冷えていないし、そう思って席を立とうとしたが立てない。

 

「あの離れて欲しいんですけど」

 

さっきと変わらず、手を握り腕を組んでいる状態だ。

えっ、俺の離れる権利はどうしたの?

 

「うん、だけど私は離れたくないなー」

 

………うん、これ知ってる。

酔った時の麗華さんと同じ理論だ。

 

「………もう好きにしてください」

「うん好きにするよー」

 

それから30分位ずっとこのままだった。

誰かと変わってくれとは思わなかったが、これは中々心臓に悪いことをしたと思う。

 

 

 

 

 

 

コタツシリーズ

 

年末の大掃除というのがあるのだが、実際丸一日かけても終わらない所は出てくる。

なので暇な時間が出てきたら定期的に掃除をしていたのだが、思った以上にプロデューサー達も綺麗好きで整理するとさらに使いやすいように整理をして………というちょっとした無限ループが始まり、かなり無駄な物が減り、部屋が一つ空いてしまった。

 

空いた部屋を何もせずしておくのももったいないので娯楽室にしたのだが、ほとんど物がないので使う人あまりいなかった。

しかし、あるものが置かれて頻繁に使われることになった。

 

 

 

 

 

 

アンダーザコタツ

 

「あら、マネージャーもコタツですか?」

 

部屋に入ると先客のまゆさんがコタツに入っている。

 

「えぇ、今日の分の仕事が終わったのでコタツの確認ですね」

「あぁ、確かこのコタツ、マネージャーの私物なんですよね?」

「せっかくの和室だったんですし、まだ置いて日も経ってないですからコタツの確認ですね」

「そうなんですか」

 

他愛の話をしつつコタツに入ろうとしたが、ちょっとした違和感を感じる。

 

「もしかして居ます?」

「2人とも床が冷たくて困ってたんですよ」

 

苦笑いを浮かべるまゆさんだったが、そもそも机の下にいないで欲しい。

綺麗にしているとは言え埃っぽい所だし、そして何よりも俺の精神安定の関係で。

 

………考えてみよう、机の下にアイドルがいるという状況。

百歩譲って森久保や輝子さんはまだ良い、存在感を感じるが、ギリギリ許容範囲だ。

だけどまゆさんはただ居るだけじゃない。

例えば、外回りに帰ってきてそのまま報告書を書こうとすると、足をマッサージしてくる。

いや、気持ちいいよ?

普通にツボを押してくるし、足も楽になるし。

だけどイケナイ妄想ができるくらいに絵面的に不味い。

 

始めてマッサージをしてもらった時は声が出かけて抑えたんだけど。

ふと、客観的に自分を見てみると。

 

机の下+アイドル+悶える俺=………うん社会的に死ぬまで想像できた。

 

どうにかやめさせたいのだが、本人達は断固反対してる訳だったが………最近は冷え込んできたおかげで三人とも机の下には来なくなってきた。

 

そして次の居場所は娯楽室のコタツなんだが………

 

 

 

 

ため息を吐いて、コタツの中を見ると少女が2人丸くなっていた。

 

「森久保、輝子さん風邪引くんでコタツの下で丸まらないで下さい」

「む、無理です、今日からここが森久保の居場所です」

「個人的にはもう少しじめってる方がいいが、この際仕方ない」

「御託はいいからさっさと出なさい」

 

少し強めに言うと渋々出てくる2人。

申し訳なさそうこっちを見てくるが(森久保はあまり見てないが)俺の持っているものに目が止まる。

 

「ふひひ、コタツといえばそれは必須だな」

「今日はお試し用で、色々な産地のみかんを持ってきたんで感想ください」

「ありがとうございます」

 

まゆさんと輝子さんはみかんを取ってすぐに食べるが、森久保だけは取ろうとしない。

 

「どした?みかん嫌いか?」

「ち、違いますけど………またこの前みたいにいきなり仕事に連れて行かないですよね?」

「まだ根にもってたの?」

「根にはもってないですけど………警戒するのは当然かとぉ」

 

前回森久保をどうにか机の下から出させようと考えた結果、お菓子で釣って連れて行った。

机の下でヒラヒラとお菓子を揺らすと、最初は警戒気味に見ていたが、恐る恐るお菓子を摘むとそのまま掴んで仕事場に連れって行った。

無理無理と連呼していたが、なんだかんだやってくれたので、お詫びも込みつつケーキ屋に連れて行ったが、そこでも小動物のような警戒をしてたが、ケーキを目の前にあえなく負けた。

 

「やればできる仕事だけしか選んでないんだけどなぁ」

「ちょ、ちょっとしたLiveを軽い仕事みたいに言わないでください」

「いつやるかは言ってなかったけど、普段から練習はしてただろ?」

「そ、それなら普通に言ってください」

 

軽く森久保と喋っていると2人から視線を感じる。

 

「どうしました2人とも?」

「いや、親友とボノノちゃんって」

「仲いいですよね?」

「まぁ、駄々こねるから自然と会話が多くなるんですよね」

「森久保がワガママみたいなのはやめてほしいですけど」

「そうか………実は明日CDのサイン会で森久保も参加す」

「無理です」

「うん知ってた」

 

みかんを剥いて食べる………うん甘い、これは当たりかな?

 

「「(………やっぱり仲良しなんじゃ)」」

 

 

 

 

 

 

 

あんきらサンドイッチ

 

「…………寒い」

「道民なのに寒さ耐性ないんすか?」

「マネージャーは分かってないなぁー、道民だからこそ寒さには対策してる訳、部屋もあったまりやすいようにとか保温効果とか色々考えてるけど、こっちは四季に対応してる分寒い部屋が多すぎ」

「だったら暖房のある部屋に行けばいいのに」

「うーん、杏はあんまり暖房好きじゃないんだよね、すぐ喉やられるし、何よりここは畳でゴロゴロしていいのが良い」

 

 

杏さんはグデーと横になってしばらく黙る。

こうして杏さんと一緒に過ごしてのはきらりさんの仕事が終わり帰ってくるのを待っている為。

何だかんだで仲良し2人組なんだよなぁ。

 

しばらくするともぞもぞ動いて胡座の姿勢に戻る。

目と目があったので首を傾げると。

 

「腰が痛い」

「あー、まぁ、うつ伏せになるには畳は不便ですよね」

「だけどコタツの胡座は背中が冷えるんだよねぇー………そだ」

 

ノロノロ立ち上がるとこっちに向かって歩いてくる、なんか非常に嫌な予感がするんですけど。

 

 

 

 

「マネージャースペース詰めて、背中が冷える」

「一応アイドルとマネージャーの関係の正しいあり方を説きたいんすけど?」

 

俺とコタツの間に無理矢理入り込み、暖を取っている。

いつかの麗華さんの逆バージョンだなコレ。

 

「アイドルあんず困ってる、マネージャー助ける、はいQ.E.D」

「よろしい、なら男女の関係上の観点からコレは不味いんじゃないですか?」

「えぇー、マネージャーってこんな貧相な身体に欲情する人なの?」

 

そう言って身長差の関係上、上を向きながら身体を擦り付けてくる。

 

「貧相とか豊満とかそう言う問題じゃなくて、くっついてるだけで男ってのは勝手に勘違いする生き物なんです」

「ふーん、意外と純情だねマネージャー」

 

杏さんはそう言うと、俺を椅子の背もたれのようにグデーとだらける。

………が

 

「杏さん、耳が赤くなるくらい恥ずかしいならやめればいいのに」

「う、うるさいなぁ、大体マネージャーが変なこと言うからでしょ」

「変なことやってるのは杏さんですって………とりあえずきらりさんに見られたら色々と誤解を受けそうなんで早く」

 

「にょっわーー、マネージャー、杏ちゃんただいまにぃーーー………あり、杏ちゃんは?」

「あぁ、きらりお帰り」

「何事もない感じで顔を出すのやめてください。

ほら、きらりさんも固まってるじゃないですか」

「ず、ず、」

「「ず?」」

「ずっるいーー、きらりも合体すっるーーー」

「ちょっとぉ!?」

 

勢いよく背中に抱きついてくる。

待って待って、柔らかい感触とかいい匂いがするとかの前に、首が極まってる極まってるっ!!

 

「きらり、腕組んでるところが首だから緩めてあげないとマネージャー死んじゃうよ?」

「あっ、ごめんなさいにぃ」

「いえ、というかなんなんすかこの状況」

 

杏さん、俺、きらりさんでサンドイッチというとても外に見せられない状況なんですけど………

 

「マネちゃんあったかいねー」

「そう言いながら杏の頭を撫でるのね……」

「というかきらりさん足しかコタツ入ってないですか、俺が抜けるんで……」

「ダーメ、コレがいいのー」

「………そうですか」

 

そしてぐにゃりと俺を抱きしめながら杏さんを撫でるという器用な技をする。

 

「なんかご機嫌だねきらり」

「うん、きらりぃ、コレ好きぃ」

「………きらりさん眠いですか?」

「ちょっぴりー」

「寝ていいですよ、この体勢が……」

「コレでいいのー」

 

疲れているのかそう言ってそのまま直ぐに寝てしまった。

 

「………マネージャー、杏に硬いの当てないでね」

「アイドルがなんちゅうこと言ってるんですか」

「いやだって背中におっぱい当たってるっしょ、杏も抱きしめられてる時もめちゃくちゃおっぱい当たってるし」

「………まぁ、裏技みたいなのがあるんでその辺はご心配なく」

「ふぅん………うんじゃ杏も寝るから30分くらいしたら起こして」

「そうですか、それじゃあ、おやすみなさい」

 

2人して寝てしまい、なんとも言えない状況に困ると同時に少し和んでしまった自分もいる。

 

 

 

 

 

 

二匹のネコとコタツ

 

「志希さん、流石に事務所に寝泊まりは許しません」

「えぇー、帰るのめんどくさいー、しかもマネージャー達もここで偶に止まるんでしょー」

「女性は全員寮の方で寝泊まりしてます、行くなら寮の方に……」

「………つまり、今の仮眠室はマネージャー達の匂いで」

 

本当この人、人の話聞かないよね。

 

「もー、こんな時間に事務所で何してるにゃ」

「あっ、みくさん、忘れ物ですか」

「そうにゃ、明日でもよかったけど、まーた事務所で寝泊まりしようとするか心配で顔見せに来たら案の定にゃ」

「今日は帰る予定なんすけど、駄々っ子が1人いてですねー」

 

「帰るのめんどくさいー、コタツで寝るー」と既にコタツグータラし始めたアイドル。

 

「というかここ、初めて来たけどコタツなんてあったのかにゃ?」

「えぇ、あんまり知られてないですけどコッチも休憩室にしようかなと、んで知名度をあげようとコタツとみかんを置いて、畳の上にカーペット引いて快適空間を作り始めようと思ったら」

 

チラッと既にみかんを食べてグダグダし始めたアイドル………ええぃ、足に引っ付くな!!

 

「まぁまぁ、みくちゃんも座って座ってこのみかん美味しいよ」

「あっ、コレ高いみかんにゃ、マネージャー奮発してるにゃー」

「既にコタツの魅惑にハマってしまったか」

「あはは、今の蘭子ちゃんぽいー」

「付き合いがながいからにゃー」

 

既に駄弁る気満々だったので、とりあえず今は諦めるか………

 

「ほらほらマネージャー座って座って」

「なんでわざわざ狭い所に座らなきゃいけないんすか」

 

そう言って空いてる所に座ると、志希さんはわざわざこっちに入りに来る。

 

「ハスハス、うーーん、やっぱりいい匂いするにゃーー」

「だぁぁもう、引っ付かないでくださいよ!!」

「そうだにゃ、はしたないよ志希ちゃん」

「ハスハス、えー、だって本当にいい匂いなんだもん」

「なら風呂上がりのみくさんにしてくださいよ」

「それもそうかもっ!!」

「にゃ!?急にこっちに被害が………ちょっ、志希ちゃん、にゃ、首に引っ付かないでにゃ」

 

志希さんとみくさんが組んず解れつをはたから見ながらみかんを食べる。

あー、今度は急須でも買おうかな、コーヒー派だけどここはお茶が飲みたくなる。

 

「はぁー、はぁー、もぉー、せっかくお風呂入ったのに汗掻いちゃったじゃん」

「えへへー、よりいい匂いを得るために運動しました」

「はいはい2人ともあられもない姿になってるんでさっさと服を正してくださいね」

「んー、暑いからスカート脱ご」

「本当に人の話を聞かないよねっ!?」

 

普通に脱いでぽいっとその辺に捨て、俺の太ももに頭を乗せて来る。

 

「………何やってんすかもう」

「早く頭撫でてよー………そうそうこの摩擦、刺激がたまらにゃーい」

「この大型猫め」

「猫?………たしかに志希ちゃんは語尾をにゃって付けるし気まぐれさんな所、でもしっかりなびいてる所とか猫っぽいにゃ」

「あー、確かにみくさんとは違う猫要素もってますね」

「にゃ!?………つまりみくのアイデンティティの危機にゃ!!」

 

突然こっちに座り腕を組む…………え、なんで?

 

「し、志希ちゃんだってなびいてるし、みくだってなびいてるから猫にゃ!!」

「あの、声が上ずいてますよ」

「あと、マネージャーの心拍数もちょっぴり増加ー、しかも志希ちゃんが抱きつくよりも心拍数が上がってるー」

「余計なことは言わないでくださいよもうっ!!………はぁ」

「腹式呼吸法による副交感神経を刺激して興奮状態を落ち着かせる方法ー」

「腹式呼吸は知ってるけど、副交感神経?」

 

頭にハテナをつけるみくさん………というか腕組んだままなのね。

 

「そうそう、ボイトレでも腹式呼吸は使うけど、副交感神経が刺激もされる訳ー、それでー、副交感神経が刺激されるとリラックス状態になりやすいのです!!」

「へー、普通に為になるにゃ、でも何でマネージャーそんなことするのにゃ?」

「わぉ、流石に私も言葉選ばせてもらうけど…………んー、男の子の生理現象を出さない為って言えば伝わる?」

「男の子の………生理現象」

「はい、視線を下げないで!!あと腕を組むのやめましょうか!!」

「ついでに私が事務所に来てから一回も見たことないー」

「この口ですか、この口が余計なことを言うんですかねー」

「ふにゃ、ふにゃ」

 

ほっぺをつまんで遊んでみるが………ちょっぴり楽しいなこれ。

 

「ま、まぁその辺考えるとマネちゃんも大変だよね」

「無理に話を合わせなくていいですから」

「だよねー、沢山魅力的な女の子だらけだし」

「そう思うならさっさとスカート履け」

 

ぺしっと頭を叩くと「しょうがないにゃあ」と言いノソノソ履く。

 

「うんじゃ、そろそろ帰りますか、みくさんこのダメ猫を1日泊まらせてよろしいですか?」

「別にいいにゃ、なぜなら私はしっかり猫だからにゃ!!」

「みくちゃんの部屋行きたいー」

「それじゃあ後よろしくお願いしますね、自分は戸締りの確認しますから」

「マネちゃんおつかれにゃ」

「お疲れー」

 

ようやく解放される…………あっ、そういえばあの資料途中だったっけ、ちょっとだけやるか。

 

そしていつのまにか朝になって結局事務所で1日を過ごしてしまい、みくさんに怒られるのはまた別の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

売れた理由

 

「ねぇねぇマネージャー、はぁとこんな事になるとはマジで思ってなかったんだけど」

「いや売れるかもなーって、わりかし適当に企画書出したらこんな事に」

「そこは本気でやれよ☆」

 

目の前にあるのは化粧品の広告の看板である。

もちろん出ているのは心さんであるが、広告の数はそれこそ馬鹿にならないくらいにある。

もっと言うならば今月ぶっちぎりで売れてるのだ。

 

 

 

 

きっかけは飲み会の二次会である。

心さんと奈々さんと楓さんが飲み足りないが店がやってないということで宅飲みに、んで近くの家が俺の家だったので3人が勝手に入り勝手に二次会を始め、そのまま泊まり。

 

そしてシャワー上がりで髪を下ろした心さんを見て、衝撃と閃きがきたというのが原因だ。

 

まぁ、所詮新人の意見だし、ほかのプロデューサーも考えているだろうと適当に企画書を書くとなぜかバカ受け。

 

専務から呼び出しもくらって「LiPPS並みの衝撃を与えるぞ」と勝ちを確信する発言。

 

敏腕プロデューサー達の太鼓判もあり、売れ出した瞬間に佐藤ファンどころか346アイドルを好きなファンにとんでもない衝撃が走る。

 

 

ネットからの声では「ねぇ、しゅがはがクッソ可愛く見えるんだけど」「まってコレはやばくない?しゅがはファン息してるん?」「しゅがはファン一同「何回か死んだ」」

という評価。

 

おかげでバラエティと歌番組が主だった心さんにモデルとドラマの仕事はアホみたい入る。特にドラマの新妻役は完全にどハマりで出るだけで視聴率が取れ、モデルでは大人の女性を狙いにしたファション誌は飛ぶように売れた。

良くも悪くも「イロモノ」扱いが一気にプロダクションのトップアイドル並みになってしまったのである……

 

 

そして当の本人は………

 

最初の頃

 

「マネージャー言った通りにお淑やかーにしたら、みんなびっくりしたな☆」

「えぇ、驚かせた甲斐がありましたね……んで、その路線でモデルの仕事が入ったんで……」

 

 

徐々に焦り始める頃

 

「ねぇ、なんかネットの評価とかすんごい事になってるけど」

「まぁ、元々心さんのスペックの高い人なんですけど、個性が強すぎて見慣れなかった人が多かったですからね、容姿もスタイルもいいですし」

「あんまり褒めるとマジで照れちゃうゾ☆」

 

 

一ヶ月休みがなく、なおかつ仕事が増えた頃。

 

「やばくない?」

「やばいです。ちょっと分身して貰っていいですか?」

「出来たら苦労しないゾ」

「………語尾に星が付かないくらいに疲労はしてますか」

「冷静に観察するのはヤメロ☆」

 

 

後に二ヶ月休みがなく、途中からお互いテンションが訳が分からないくらい盛り上がったのはまた別の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

ここから台本形式、パロ、下ネタ、キャラ崩壊が多大に含んでおります。

 

 

 

 

 

 

 

 

「アイドル」

 

そう聞かれれば、普通の人は「特別な人」と称すことが多いだろう。

 

それが美貌だったり、スタイルだったり、その人の性格だったり、歌声だったり様々あるだろう。

 

その中でも346プロダクションはアイドルの個性を重視していた。

 

 

 

 

卯月「どんな枕仕事にも対応できるよう頑張りますっ!!」

 

凛「ふーん、アンタが私のマネージャー?で、そのマネージャーって立場で何する気?ナニをする気だね」

 

未央「私はいつでも準備オーケーだよ、ローターにバイブどれでもオッケー、あっ、みんなで使えるようにちゃんとローター用のゴムあるから」

 

 

和也「………個性強すぎっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春一番 島村ウヅキ

 

卯月「あっ、マネージャーさん、おはようございますっ!!」トテトテ

 

和也「はい、島村さんおはようございます」

 

卯月「今日は春一番になるみたいですよ」

 

和也「あー、通勤途中めっちゃ風吹いてたみたいですし」

 

卯月「私も途中凛ちゃんと会って「風強いね」って話をしてたんですけど、そしたら凛ちゃん「うん、おかげでノーパンがバレそうで凄く興奮する」って」

 

和也「興奮する以前にまずパンツ履けよ」

 

卯月「私もびっくりしちゃって、いつの間にか凛ちゃんも先に行っちゃって………あっ、行くって感じる方の意味じゃなくて」ワタワタ

 

和也「わざわざ言い直さなくてもそんな勘違いする人いませんよっ!!………まぁ、渋谷さんの行動に驚くのも無理もな」

 

卯月「はいっ!!あまりに画期的なアイデアで私も真似しちゃいましたっ!!」

 

和也「今すぐパンツを履けぇぇぇい!!!!」

 

 

 

春一番 渋谷リン

 

凛「あっ、マネージャー」

 

和也「渋谷さん、頼みたいことがあるんですけど……」

 

凛「なに?私まだ未経験だよ?」

 

和也「聞いてねーよ、そんなことよりもまずやることがあるだろ!!」

 

凛「んー?あっ、駄目だよマネージャーこんな所で朝立ちの処理なんて」

 

和也「させねーよっ、いいからさっさとパンツ履けよ」

 

凛「あぁ、下着?大丈夫だよマネージャー」

 

和也「まぁ、流石にもう履いた……」

 

凛「まだ私、毛生えてないから毛は落ちないよ」フンス

 

和也「んー 俺の伝えたいことが一片も伝わらないっ」

 

 

 

春一番 本田ミオ

 

未央「おはようマネージャー!!」ブー ブー

 

和也「はい、おはようございます……今日は普段より遅かったですけど、何かありました?」

 

未央「うん、駅で女子高生のパンチラが凄くて思わず遅れちゃった」ブー ブー

 

和也「少なくとも自分で解決出来る遅刻だよなそれ」

 

未央「それにびっくりしちゃったよ」ブー

ブー

 

和也「何に?」

 

未央「パンツばっかガン見してたのにいきなり綺麗なお尻が見えちゃって」ブー ブー

 

和也「……多分それ知り合いですよ」

 

未央「でも分かってないよ、パンツを見られる恥じらいがいいんだよっ!!」ブー ブー

 

和也「少なくとも女子高生が熱く語るものじゃねーよ………というかさっきから携帯のバイブ鳴ってますよ」

 

未央「あー違うよマネージャー、携帯用のバイブじゃなくて、しっかりしたバイブだから」ブー ブー

 

和也「そんなことだろーとはおもったよっ!!」

 

 

 

お花見 鷺沢フミカ

 

和也「うーん、いいお花見日和なんどけど」チラ

 

文香「…………」ペラッ

 

和也「花より団子、団子より読書ってか」

 

文香「…………」ペラッ

 

和也「まぁ、こういうのも風情があるからな」

 

文香「………ふぅ」パタン

 

和也「あっ、鷺沢さんはどんな本読んでたんだ?」

 

文香「えっ、マネージャー見てたんですか」

 

和也「すごく集中してて気づかなかったと思いますけど」

 

文香「………まさか官能小説で達した所を見られるなんて」テレテレ

 

和也「ひゅーっ!!風が強くて何も聞こえねーぜ」

 

 

収録 十時アイリ

 

愛梨「あっついですぅぅ」

 

和也「でも本当にあっついですね、ライト照らしっぱなしですから暑くなるのも無理もないすけど」

 

愛梨「マネージャー脱いでもいいですかぁ?」

 

和也「逆になんで脱いでいいと思ったんだよ………とりあえず汗拭いてください、これハンカチです」

 

愛梨「ありがとうございます!!うぅぅ、ベタベタしてて脱ぎにくいです」ヌギヌギ

 

和也「ほほう、君はハンカチで全身を拭けると思ってるのかな?」

 

 

 

 

待機室 双葉アンズ

 

杏「うーん、動きたくない」グデーン

 

和也「背負われてるくせに何行ってるんですか」ヨイショ

 

杏「マネージャーが勝手に背負ってるだけじゃん」

 

和也「あのままほっといたら事務所で泊まる予定でしたでしょう?」

 

杏「………」

 

和也「夜は電気切られるんですから、春になったとはいえ寒くて過ごせませんよ」

 

杏「そんときは自家発電で……」

 

和也「それで電力貯えたら革命だよ」

 

杏「めんどくさいなぁー」

 

 

 

案内 千川チヒロ

 

和也「とりあえずまだ入って間もなくてどこに何があるのやら」

 

ちひろ「なら私が案内しますよ」

 

和也「すいません、お願いします」ペコリ

 

ちひろ「ここが仮眠室です」

 

ちひろ「ここが普段使われてない女子更衣室です」

 

ちひろ「ここがあんまり使われない資料室です」

 

ちひろ「えっと………連れ込んだアイドルと一緒に入る部屋を優先的に教えてますけど、駄目でしょうか?」

 

和也「不満しかねーよっ。というかアンタもボケのほうかよっ!!」

 

 

 

専務に呼び出し 美城専務

 

専務「ということで仕事は慣れそうか?」

 

和也「はい……というか元々神崎の通訳なのになんか色んな所のマネージャーやってるんすけど」

 

専務「君のような人材は貴重でな、遊ばせる余裕はない」ゲンドウスタイル

 

和也「いやいや15歳のガキンチョですから過大評価は……あっ、すみません電話が」

 

専務「構わない、出てくれ」

 

和也「すみません、あっ、未央さん、えっ、ローターのスイッチ?…………なーんで俺のカバンに入れたんですか………そのまま天に召されてどうぞ、すみません電話してしまい」

 

専務「いや、本当に助かる」

 

和也「???」

 

説明するならば346プロダクションのボケとツッコミの比率は9・1である。

 

 

 

 

 




ということで、新年明けに投稿しました。
一月に一度投稿ペースとはいったいというレベルですね。

そして投稿したのも短編シリーズですし……
まぁ、生存報告だけしときますっ!!

本編が甘い話だと、他の子にも目移りしてしまうんですよ。
「あぁ、この話は蘭子じゃなくて、他の子の方がしっくりくるな」とか日常茶飯事ですね。あと、無料10連で杏当たりました。

あと、最後に生徒会役員共のパロが入りました。
読者さん的には甘い話だけが良いのかなと思いながらも、「せっかく書いたし投稿しちゃえ」の精神で出しました。

でも自分でも思ったんですけどこのパロもっと流行ってほしい、書いてて途中からネタ思いつかなかったんで感想欄辺りでネタを教えても………もっといいなら投稿してもいいですぞ←投稿を促す作者

とまぁ、去年は色々ありました。

デレマスでは卯月と蘭子に天井まで課金したし、fgoでは武蔵ちゃんとマーリンに2万課金したし、お金がポンポン飛びましたねっ!!

なので今年はあんまり課金しないことを意識しようということを新年の抱負とさせていただきますっ!!

ここまで読んでくださって本当にありがとうございますっ!!
感想、評価等お待ちしておりますっ!!

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