午前中である程度雑務を終わらせるとちひろさんから「アイドルのレッスンを見てどんな状態なのかを確認するのもマネージャーの仕事ですっ!!」と言うありがたいお言葉を貰いレッスン場を見学しているが。
「まぁ、最初だからな」
肩で息をしている人が大半である。
運動部の新田さん、純粋に運動が得意な本田さん、諸星さんはまだまだ余裕そう。
体力面だけで見れば島村さん、赤城さん、城ヶ崎さんもまだまだ余裕そうだが、ステップに苦がある。
逆に体力は少ないが、技術面に関しては前川さん、双葉さんの飲み込みの早さも中々のものである。
「それじゃあ5分………いや10分休憩」
トレーナーさんが周りを見て少し長めの休憩を入れた。
「みなさん、ちひろさんからの差し入れです」
レッスン場に行く前にちひろさんからアイドルみんなの分のスタミナドリンクを貰った。
「おおっ!!………スタミナドリンク?」
「レッスンまだあるからね」
「マネージャー、杏はもう駄目だよ」
「突っ伏してないで汗拭いてね」
「タオル忘れた」
「………貸してあげるからちゃんと拭きなさい」
「マネージャー拭いて」
「自分で拭きなさい」
「はーいはーい、きらりがやっるぅー☆」
ダラけた声を出しながら、なすがままになっている双葉さん。
「マネちゃんってさ、すっごく若く見えるけど歳いくつにゃ?」
「20歳」
「若っ!?」
「は、嘘で14歳」
「って結局若いわっ!!……こほん、みくより年下かにゃ」
「むしろ赤城さんと城ヶ崎さんと神崎さん以外はみんな年上ですよ」
前川さんは大坂出身だからツッコミの能力は高いな。
それと神崎さんって言ったらこっちを見て頬を膨らませるな。
しょうがないでしょ神崎だけ、さんづけしないと色々と言われそうだし。………あっ、そっぽ向いた。
「マネージャーさんは346プロにいつから来たんですか?」
「えーと」
島村さんの質問にどう答えようと悩んでいたら。
「神崎さんと一緒にスカウトされたんですよ」
「ちひろさん?」
「あっ、差し入れありがとうございますっ!!」
「いえいえ、皆さんに頑張って貰いたくて」
「それよりマネージャーってらんらんと一緒にスカウトされたの?」
「らんらんっ!?」
あっ、久しぶりに動揺してる。
「えぇ、神崎さんはアイドルとして、高梨くんはマネージャーとして武内さんにスカウトされました」
「へー、一緒にスカウトされたってことはその時一緒にいたの?」
「えぇ」
渋谷さんの疑問に答えたら城ヶ崎さんは目を輝かせる
「デートしてた所をスカウトされたのねっ!!」
その一言に皆さんは「おー」と謎の感心をさせられる。
「つまり俺の彼女が心配だから、マネージャーになったと」
「でも、アイドル的にマズいでしょ」
「いやいや愛の前に立場は関係ないんだよ」
「そういうの憧れますよね」
と好き勝手言われる。
神崎の方をみるとデートしてた発言で固まっていたが、顔を赤くしつつ………
「で、デートではないっ!!………こほん、我と我が盟友が「瞳」を持つものと契約を結んだが、その時、我が盟友は我が言霊を伝える者として共に居ただけであって決して逢い引きなのではないっ!!」
神崎の発言に赤城さん以外は首を傾げる。
「デートじゃないです。私と高梨くんは確かにプロデューサーにスカウトされましたけど、その時は彼は私の通訳として一緒に居た訳でデートではないですっ!!………だそうです」
「あはは、つまり高梨くんは神崎さんの通訳としてマネージャーをスカウトされた訳なんです」
「いわば神崎のついでって訳ですよ」
そこでまた「おー」と謎の感心をさせられた。
「難しい言葉ばっかりで全然理解出来なかったですけど、マネージャーさんが通訳すると理解出来ますねっ」
「………そのうち頻度の高い言葉の意味は教えときますね」
「なーんだ、せっかく面白くなると思ったのにー」
「城ヶ崎さんもあんまりからかうと怒る時もあるからね」
「はーいごめんなさいマネージャー」
なんとか誤解されずには済んだ。
それと意外な収穫も見つける。
「赤城さんは神崎が言ってるの分かりますか?」
「うん、みりあも分かるよっ、それとマネージャーさん赤城さんじゃなくてみりあって呼んでよ!!」
「あー、うん。……これから周りに俺が居ないときとか神崎が困ってたら助けてあげてねみりあちゃん」
「分かった!!」
「よろしくね」
「それじゃあそろそろ休憩終了っ!!レッスン始めるからさっきいた場所に戻って」
休憩時間もちょうどよく終わりトレーナーさんに呼ばれレッスンの続きが始まる。
「助かりましたよ、ちひろさん」
「なんのことですか?」
「神崎のことですって、中々切り出せないのを見越して声をかけてくれましたから」
「あはは、これ以上は高梨くんより神崎さんが大変そうでしたから」
「さん付けしたらそっぽ向かれましたよ」
「頬を膨らませてましたしねー、………分かってると思いますけどアイドルに手は出しちゃいけませんからね」
「分かってますって………というか、普通そういうのって一番最初に言いません?」
「あー、高梨くんなら大丈夫かなーって」
「そりゃどうもっす、………さっ、そろそろこっちも戻りましょうか」
「そうですね、さっ、今日は違うお仕事を覚えて貰いますよー」
「お手柔らかにお願いします」
事務室にて
「美嘉さんがバックダンサーの依頼?」
「はい、それで、島村卯月さん、渋谷凛さん、本田未央さんを推薦しようと思うんですが」
「なるほどねー、………いいと思うよ」
武内さんが北原さんに確認を取っている。
「そうですか、それでは3人に通達をしてきます」
「あぁとその前に高梨くん?」
「はいなんでしょうか?」
「このバックダンサーの依頼が終わるまで高梨くんにこの3人のマネージャーをやってもらうけどいいかな?」
「大丈夫です」
「始めてのマネージャーの仕事だから気合いが入るかもしれないけどやる事は、3人の事をしっかり見て相談とかアドバイスをするだけだから気を楽にしてやってね」
「はいっ、分かりましたっ」
「そしてそんな君にアドバイスだ、女の子に魔法をかけることと魔法を解かすことがマネージャーの仕事だよ」
「なんか、いけ好かない軟派野郎みたいな奴ですね」
「そう言う意味じゃないよ」
「冗談です………夢と現実ですよね」
「流石神崎さんのマネージャーだよ、それじゃあ武内くんと一緒に行ってらっしゃい」
という訳でマネージャー最初の仕事はアイドル3人のマネジメントになる。
最初の仕事は蘭子ちゃんだと思った?
残念っ!!ニュージェネレーションでしたっ!!
まぁ、ぶっちゃけ作者の推しは卯月なんですけど、この子正直展開が広がらないというか、悩み解決したら「完!!スレ主のつぎの作品を期待してください」ってなりそう←作者の勝手なイメージです。
アニメ展開?この後の展開はラブライカでしょ?
作者はなーんも考えてないが正解ですっ!!
あ、でも蘭子が可愛いと思うシーンは話に入れます←真顔