太平洋沖 強襲揚陸艦「アメリカ」ブリーフィングルームにて
「これより作戦を説明します」
あれから二週間が経った。「いなづま」と「おうみ」の修理が完了した為に新しい依頼を受けて、作戦を行う為に現在、太平洋を渡っていた。「いなづま」と「アメリカ」は目的地に向かい、「おうみ」は危険な為に安全な港で待機中だった。
「今回、米軍からの依頼です。中東で発生した反政府勢力と米軍が激しい交戦を繰り広げています。それを支援するのが今回の目的です」
それに皆が首を傾げる。その中で手が挙がる。
「しつも~ん。どうして我々がわざわざ中東まで行かないと?我々のような支援を必要とするんなら。同じく太平洋上にいる第七艦隊に応援を求めればいいんじゃない?」
空井の質問に無言で皆が頷く。中東で米軍が反政府勢力と交戦して支援が必要なら、我々よりも近い位置にいる第七艦隊に応援を求めればいいだけである。わざわざ高い金を払って、信頼に欠けてしまう民空を雇うよりもずっといいはずだ。
「それは私たちが「スカイ」を扱う部隊の中で一番近いということなんじゃない?」
彼女が言った「スカイ」とは。「ヤク」に対して通常の戦闘機では太刀打ちが出来なかった。その為に様々な実験を行ッ田結果、人型の補助端末を作って「ヤク」に対抗すると目覚ましい働きをしたのである。当時のパイロットは「危ない時に彼女が危機を教えてくれたから助かった」と口にしている。それから多くの戦闘機にそれぞれ個別の「スカイ」が搭載される事になったのだ。ちなみにハチも「スカイ」である。
「はいはい。私達は金を貰って働く。それが「民空」なんだからつべこべ言わない!」
柊がざわついているクルーを鎮める。
「我々が貰った任務は三つ。一つは米陸軍の支援。二つ目は陸戦部隊を編制して指定場所の偵察。三つ目は特に重要。「ヤク」が現れた時の殲滅」
「「ヤク」が現れるということですか?」
「そういう可能性があるということだけ覚えてくれていればいいわ。とりあえずは陸戦隊を編成しないと。と、いうわけで作戦会議はこれで終わり。各自必要な準備をして」
何か腑に落ちない点を感じながらも会議は終了した。
「よぉし!!吊り上げろ!」
「アメリカ」の甲板では最近入った新入りヘリであるMH-53Eと本来は対潜ヘリであるSH-60Kがそれぞれ艦内に収容されていた車両を運び出していた。
「しかしさすが中東だな。日本とは全然違うぜ」
「そうだな。とっとと作業を終わらせて冷たいものでもいただこうぜ」
「違いない」
隊員達もこの暑さに苦しめられていた。しかし作業を決してやめることがなかった。数時間の間に陸戦隊の車両は陸揚げを完了した。
「発進スタンバイOK。発進してください」
「ありがとう」
コックピットから親指を上に向けた。
「セイバー発進する!」
「ハリアーⅡ」が飛び立っていった。
「私もこんな大規模作戦は久しぶりだな。シー調子はどう?」
柊は「シーハリアー」の端末に声をかけた。
「大丈夫だよ。いつでも発進出来るよ」
「OK。それじゃあ行こうか。ガルーダ発進する!」
「シーハリアー」も「ハリアーⅡ」に続く。
岬と「ファントム」は「アメリカ」から陸地の飛行場から飛び立つことになった。
「私達も行こう。「ファントム」」
「了解した」
「シーガル発進します!」
彼らと合流するために彼女達もまた飛び立った。
その頃 「アメリカ」陸戦部隊
彼らは米軍の司令所に来ていた。
「「第25試験航空団」陸戦部隊です!」
「君たちか、よく来てくれた」
司令官が直々に作戦内容を教えてくれた。
「少し事前に教えた状況と異なる事が起きた」
「と、いいますと?」
すると司令官は難しい顔になりながら言う。
「実は君たちが来る一時間前に偵察部隊を事前に送ったのだ。戦車一台と歩兵10人の部隊をだ。それが先程通信が途絶した」
「場所は?」
「ここだ。南東に20kmの地点だ。ここで通信が途絶した」
「分かりました。調査をしてきます」
「分かった。だが気をつけろ。反政府勢力がまだ残っているかもしれない」
「お気ずかいに感謝します。では、これにて失礼します」
司令官に礼を告げて出ようとした時に司令官が呼び止めた。
「ああ、もう一つ事前に言っていないことがあった」
「それは?」
「君たち「民空」だけでは足りないと思ったからね。アメリカからも「民空」を雇っておいたよ。君たちの司令官にも伝えておいてくれ」
それだけ聞き終えると今度こそ本当に司令官と別れた。
「今頃、司令官はそれを飛んでいますよ・・・・」
司令部の窓から見える空を見ながら、彼は苦笑した。
「ハックション!!」
コックピットの中で酷いクシャミをした。
『「大丈夫『か』?柊」』
シーと空井が心配してきた。それに慌てて返す。
「大丈夫よ。まだ久しく上がって間もないから体がついてきていないのよ」
『ならいいんだけど・・・・』
それに苦笑しながら柊は・・・
(絶対誰か、噂しているわね。誰かな?)
噂されるのはよく分かっている。「アメリカ」の艦長であり、「第25試験航空団」の副長にして、航空団のお財布を持っているに等しい人物がそれに戦闘機パイロットとしてそれに上がっているのだ。「艦長が空に(笑)、「大丈夫なのか?(笑)」とはよく言われる。
「そんなことよりも反応よ。でもこの反応は・・・」
『撃つなよ。間違いなく味方だ。だけどこれは米軍の識別信号では無いな』
「ええ。むしろこれは・・・・」
その時に通信が入ってきた。
『ハロー、ハロー!元気にしていましたか!セイバー、ガルーダ!』
元気な英語が入ってきた。それにゲェと青い顔をする。
「あなたなのね。アンタレス」
『YES!よく気ずきましたね!ガルーダ!』
『お前も相変わらずだな。アンタレス』
するとようやく航空機が見えてきた。A-10が4機だ。
『それにしてもミー達の航空機も変わりましたね~~、どこで手に入れたんの~~?』
「それは聞かないでくれ、アンタレス」
「sorry、それはタブーでしたね」
こいつは反省しているのかが分からない。いつだってそうだ。こいつらの民空は「マーネスズ・セキリティー」という名であり、自分たちのような民空であり、多くの戦闘艦、陸上部隊、機体、空母一隻を持つなどのかなり大規模な組織となっている。
「で、そこ機体ってことは今回は対地支援が目的なの?」
『YES!あなた達が護衛に就いてくれるとありがたいです!』
『分かった。君たちが味方に就いてくれるのはこちたとしてもありがたい。これより貴隊を援護する』
こうして二つの民空が手を結ぶことになった。
米軍司令部を出てから4時間後
今回、編成された陸戦隊はこうだ。
M3A3「ブラットレー」 二台
96式装輪装甲車 二台
M2重機関銃搭載型「ハンヴィー」二台
M6対空戦闘車「ラインバッカー」 一台
「マーネスズ・セキリティー」とは違って、「アメリカ」にあるのはこれだけである。最初は広さの割にあまりの少なさに驚いたものだった。
「隊長、間もなく目標です」
「分かった」
「ブラットレー」のハッチを開けて、外を見る。周りの建物からは現地住民が憎しみの目線か、それとも、興味の視線だからかは分からないがこちらを大勢の人々が見ていた。
「警戒を怠るな。いつどこからRPGが飛んでくるか分からんぞ」
一番先頭と後方を「ブラッドレー」が次に96式装輪装甲車が次に「ハンビィー」が最後の一番中心に「ラインバッカー」という配置だった。
「大丈夫ですって、これなら__」
その時、唐突に。
「RPG接近!」
その時はやってきた。
今回は新しい民空が出てきましたがこの設定はエースコンバットX2の設定からお借りしました。次回は再び、戦闘シーンが入ります(やっぱり日常シーンが少ないな)もしかしたら入れるかもしれません。