りっく☆じあ~す 中央混成連隊、前進す!   作:土居内司令官(陸自ヲタ)

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15話 激突

 中央混成連隊は新発田駐屯地に帰投しようとする。

 

〔マイク01、聞こえるか? どーぞ〕

 

 74式戦車に積まれた中隊用無線機から呼び出される。ナナヨンが土居内にマイクを渡す。

 

「こちらマイク01。通信良好、どーぞ」

 

〔こちらはピーピング・トム(通信科)だ。新潟市中央区で銃撃戦、新潟県警が応援を求めてる。どーぞ〕

 

「それで陸自に? どうして暴力団との撃ち合いに出なきゃならないんだ? どーぞ」

 

〔相手は自動小銃に軽機関銃、ロケットランチャーで武装している。それに主要部隊は長野強襲作戦に出ている。どーぞ〕

 

 土居内は溜め息を漏らす。

 

「了解した。中混連、これより治安維持に向かう。どーぞ」

 

〔了解、通信終了〕

 

 土居内はメンバーに指示する。

 

「話は聞いたな? 現在所属不明の武装組織と県警が銃撃戦を繰り広げている。これより治安維持、及び県警の加勢に向かう。異議は無いか?」

 

 面々は答える。

 

「気に喰わないけど、構わないわ(ナナヨン)」

 

「司令官に付いていくぜ(富山)」

 

「ボクも、構いません(豊川)」

 

「異議は無いよ、司令官(鯖江)」

 

「私もです(久居)」

 

「仰せのままに、です(新発田)」

 

〔仕方ありませんね(コブラ)〕

 

〔もっちろん!(茜)〕

 

〔当然ですよ(葵)〕

 

〔司令官、私にそんな質問はナンセンスよ(習志野)〕

 

 それを聞き、土居内は言った。

 

「よぉし、中央混成連隊、出撃す!」

 

 

 

 その頃、新潟県警機動隊はMP5短機関銃で応戦していた。が、相手はAK47自動小銃にRPK軽機関銃、RPG-7ロケットランチャーで武装しており、9mm拳銃弾を使うMP5では歯が立たなかった。

 

「自衛隊の応援はまだか!?」

 

 ビルの陰に隠れた機動隊員が、MP5の弾倉を交換しながら叫ぶ。

 

 路上にはRPG-7ロケットランチャーで破壊された乗用車やパトカーの残骸、そして死体が転がり、現場は酷い有り様だった。

 

 そこへ、ヘリコプターがやってきた。卵のような丸いボディが特徴の、OH-6D偵察ヘリである。

 

〔待たせたな。騎兵隊の到着だ〕

 

 無線機から女の声、しかし機動隊員は藁にすがるように言った。

 

「助かった! 向こうのビルにRPGを持った輩がいる! 屋上だ!」

 

 

 

 OH-6D偵察ヘリは旋回し、機体右側に設けられた銃架に固定されたMINIMI機関銃を構える茜が、ビル屋上でRPG-7ロケットランチャーを構えるマグマ軍歩兵を見つける。

 

「ちょっと!? 何でマグマ軍がいるの!?」

 

「多分マグマ軍のゲリラ部隊だな」

 

 OH-6D偵察ヘリの左側スキッドに足を掛ける習志野が答え、M4 A1自動小銃を構え直す。

 

 当然歩兵はRPG-7ロケットランチャーをOH-6D偵察ヘリに向ける。随伴歩兵はAK47自動小銃を撃ち、弾幕を張る。

 

 パイロットの葵はラダーペダルを操作して銃弾をかわす。茜はMINIMI機関銃を連射した。屋上にいた2体の歩兵は倒れ、OH-6D偵察ヘリは屋上からわずか20cmの所でホバリングする。

 

 素早く習志野が飛び降り、座席に固定していた89式小銃を手に茜も続く。

 

 

 

 パニックになった歩兵達は、通りに向けて銃を連射する。機動隊員達は為すすべもなく撃たれ、残りは物陰に隠れる。

 

 そこへ、軽装甲機動車と74式戦車が現れる。撃たれて倒れた機動隊員を庇うように停車し、豊川とナナヨンがブローニング M2重機関銃を撃ちまくって制圧射撃をする。

 

 軽装甲機動車から土居内、富山、新発田が降り、ビルへと突入した。

 

 

 

 少し離れた立体駐車場では、鯖江と市ヶ谷が伏せていた。鯖江はスコープを装着した64式小銃を構え、市ヶ谷は普段土居内が使っている双眼鏡を覗いていた。

 

「3階、左から4番目の窓!」

 

「りょーかい」

 

 鯖江が引き金を引き絞る。

 

 

 

 PKM軽機関銃を撃とうとした歩兵の心臓が撃ち抜かれ、機関銃が床を転がる。

 

「地上人め……!」

 

 マグマ軍ゲリラ部隊を統率していた近衛兵はOSV-96対物狙撃銃を引っ張り出し、チャージングハンドルを引く。巨大な12.7×101mm弾が込められ、近衛兵は4本の腕を駆使して構える。

 

 が、その瞬間に習志野と茜が、扉を余っていたC4プラスチック爆弾を使って破壊して突入する。近衛兵はトカレフ TT-33自動拳銃をホルスターから抜くも、習志野がそれより先にM4 A1自動小銃を撃って殺す。そして、他に誰もいないのを確認した。

 

「クリア」

 

 習志野は銃口を降ろす。茜は感心していた。

 

「何か今のすごかったよ! 扉をバーンと破壊してバババーンって映画みたい!」

 

 習志野は茜の言葉に、適当に相槌を打つしかなかった。

 

 

 

 土居内達は階段を駆け上る。当然歩兵は迎え撃とうとするも、土居内がそれより先に89式小銃を撃つ。

 

「クリア、ゴー!」

 

 廊下に出ると、富山と歩兵が出会い頭に衝突した。

 

「!?」

 

 富山は89式小銃のストックで歩兵を殴ると、素早くホルスターから9mm拳銃を右腕で抜いて発砲する。

 

 歩兵が倒れる。蹴って死亡を確認し、富山は9mm拳銃の弾倉を交換してホルスターに仕舞う。

 

 土居内は89式小銃を構えながら廊下の奥へ進む。その後ろから富山と新発田が続く。

 

 曲がり角で、土居内は何かと遭遇した。それは素早くナイフを抜く。土居内は反射的に89式小銃を左手で保持しながら9mm拳銃を抜く。

 

「何だ、司令官か」

 

「お前か、習志野」

 

 それは習志野だった。その後ろには茜もいる。

 

「という事は、もうゲリラはいないのか?」

 

「恐らくな」

 

 土居内は頭を掻き、それから指示を出す。

 

「じゃ、後始末だ。ビル内の全ての部屋や空間を調べて残存を叩くぞ」

 

 その場にいる全員が頷く。

 

 

 

 その頃、長野県北部では――

 

〔敵及びブービートラップは無し。送れ〕

 

〔了解、全車前進。敵襲に注意〕

 

 陸上自衛隊の戦車隊が峠を進む。先頭は90式戦車だが、その後ろから旧式の61式戦車やM4 A3 E8中戦車、60式106mm自走無反動砲、さらには89式装甲戦闘車が続く。

 

 上空にはAH-64D戦闘ヘリや、応急的に70mmロケット弾ポッドを搭載したUH-1J汎用ヘリが飛んでいる。

 

〔ヤタガラスより全隊へ。この先に戦車が潜んでいる。恐らくはマグマ軍の迎撃部隊だ、注意しろ〕

 

 OH-1偵察ヘリが、赤外線センサーで森に潜む戦車を見つける。

 

〔こちらでも捕捉した。あの砲塔はT-64だ!〕

 

〔小隊長より各車、目標左1100(メートル)、徹甲、って!〕

 

 90式戦車は止まる事無く、走りながら射撃する。

 

 初弾命中、戦車隊はそのまま走り去る。

 

 

 

 現在、陸上自衛隊の主力部隊は長野県奪還のため新潟県、富山県、岐阜県に展開した部隊を用いて長野県を強襲していた。

 

 しかし、問題となったのは圧倒的な機甲火力の不足であった。

 

 そこで、陸上自衛隊は保管状態であった退役兵器を引っ張り出した。旧型の61式戦車や60式106mm自走無反動砲を始め、警察予備隊時代にアメリカから供与されたM4 A3 E8中戦車を近代化改修し、戦力とした。

 

 即席の新設戦車連隊が次々生まれ、既存の戦車連隊の支援を受けつつ戦っていた。

 

 新潟県からの部隊は、妙高市から長野県 飯山市目掛け進んでいた。当然マグマ軍は反撃するも、90式戦車を先頭に進む陸上自衛隊相手に、旧型の中戦車54號と重戦車64號では歯が立たない。

 

「しかし、マグマ軍が旧式装備だらけで助かりましたね。もしもT-80やT-90が投入されたら、我々の負けですからね」

 

 戦車隊の後方を走る82式通信指揮車の車上で、呑気に言う自衛官がいた。

 

「油断ならないぞ。T-72の火力は強力だからな」

 

 横にいた初老の自衛官が注意する。

 

「了解です、でもT-72はマグマ軍にとって虎の子ですから遭遇するのはまだ先かと」

 

 その時、先頭の90式戦車が吹き飛んだ。

 

 

 

「馬鹿な! 90式の正面装甲を貫いただと!?」

 

 小隊長が驚く。見れば、見た事の無い車両がこちらに向かって射撃してくる。

 

「何だあれ……」

 

「私の記憶違いでなければ、あれはソ連の自走対戦車砲、ISU-152です!」

 

 小隊長車の砲手が答える。

 

 すると、小隊長車の至近距離を砲弾が飛んだ。

 

「至近弾! 右だ!」

 

「目標捕捉! あれは、まさか!」

 

 砲手が驚いた。

 

「どうした!?」

 

「あれはT-80です!」

 

「何!?」

 

 それは、ソ連のT-80重戦車であった――




 15話、15、はっ! イーグル!

 そんな事はおいといて、今回は市街地戦闘です(短いけど)。やっぱりブラックホーク・ダウンっぽい・・・

 ちなみに、キャラ名を「ナナ」から「ナナヨン」に変えました。
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