りっく☆じあ~す 中央混成連隊、前進す!   作:土居内司令官(陸自ヲタ)

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17話 別れ

「記憶が無い……?」

 

 鯖江達は困惑する。

 

「じゃあ名前も?」

 

「はい、気付いたら倒れていて、それでマグマ軍に捕まったんです」

 

 すると、茜が口を挟む。

 

「ちょっと待って。マグマ軍が敵だって分かってるの?」

 

 ポニーテールの女子高生が答える。

 

「何故だか、それだけは分かるんです」

 

 スリングを使って64式小銃を首から提げて腕を組む鯖江が悩む。

 

「うーん、どうしたものか……」

 

「とりあえず民間人保護ですかね? 霧本さんの例もありますし」

 

 葵が言う。鯖江は頷いた。

 

「そうだね、それしかない」

 

 

 

「数が多い!」

 

 豊川、久居、新発田の3人は、マグマ軍歩兵達と交戦していた。

 

 豊川が89式小銃を撃ち、歩兵を殺す。

 

「やぁぁ!」

 

 新発田が叫びながら着剣した89式小銃で歩兵を刺し殺す。素早く久居が彼女のバックアップに回る。

 

「このままじゃ、こっちがやられてしまいます!」

 

 豊川が弾倉を交換しながら言う。班長である久居は考える。

 

(どうする? このままだとみんな死んじゃう! 考えろ、考えるの真津梨!)

 

 すると、新発田の近くにいた歩兵が心臓を撃ち抜かれた。3人は驚く。

 

 

 

「ビンゴ、次は豊川1士の右!」

 

「OK、捉えた」

 

 引き金を引く。7.62mmNATO弾が発射され、再び歩兵の心臓を撃ち抜く。

 

 建物の屋上に伏せてM14自動小銃のスコープを覗く土居内と、双眼鏡を手にした富山がいた。

 

 習志野が隣で、久居達に向かう歩兵達をM4 A1自動小銃で撃つ。

 

 

 

 その頃、コブラは発電所に近付くマグマ軍戦車隊を攻撃した。

 

「何なのこの量!」

 

 歩兵戦闘車2號を中心に、対空戦車23號や重戦車64號から成るマグマ軍遊撃隊であった。

 

 コブラは重戦車64號を破壊すべく、AH-1S攻撃ヘリをホバリング、TOW対戦車ミサイルで重戦車64號を狙う。

 

「くぅ! やってくれるじゃない!」

 

 AH-1S攻撃ヘリが、対空戦車23號の対空機関砲をもろに喰らう。

 

「頭来た! 先にあんたを屠ってやる!」

 

 コブラは兵装選択を70mmロケット弾ポッドに変え、対空戦車23號を照準する。

 

「喰らえ!」

 

 短翼下の70mmロケット弾ポッドからロケット弾が乱射され、対空戦車23號を破壊する。そしてコブラは、TOW対戦車ミサイルと20mmガトリング砲で残りをやっつける。

 

 

 

「まずい、中戦車34號だ!」

 

 土居内が叫ぶ。その先には、久居達に近付きつつある中戦車34號の姿があった。

 

 土居内は立ち上がり、屋上から階段で降りる。

 

「おい待てよ司令官!」

 

 富山と習志野が続く。

 

 

 

 そして久居達は中戦車34號と対峙した。

 

「豊川1士、新発田2士! 早く逃げて!」

 

 久居が叫びながら、89式小銃に06式小銃擲弾を装着する。

 

「でも、久居士長!」

 

 豊川が呼ぶ。すると、久居は厳しく言った。

 

「上官の命令が聞こえないの!? 早く逃げなさい!」

 

 豊川の顔が引きつる。新発田が目に涙を浮かべながら豊川の左腕を掴んで走る。

 

「久居士長ぉ!」

 

 豊川が泣き叫んだ。それを聞き、久居は豊川に笑顔を見せる。

 

「大丈夫、絶対帰るから」

 

 そして、久居は89式小銃を中戦車34號に向ける。ストックを肩に当て、引き金を引き絞る。

 

 しかし、06式小銃擲弾は中戦車34號の爆発反応増加装甲を吹き飛ばしただけだった。素早くセレクターを「単発」から「連射」にし、再び引き金を引く。

 

 当然ながら89式小銃の5.56mm小銃弾は戦車に効かない。やがて89式小銃が弾切れになる。負い紐で弾切れの89式小銃を背負い、ホルスターから9mm拳銃を抜く。

 

 パンパンパンパンパンパンパンパンパンカチッ!

 

 9mm拳銃もホールドオープン、つまり弾切れになった。中戦車34號の砲塔が動き、7.62mm同軸機関銃がこちらを向く。

 

「ごめんね、かるらちゃん。ごめんなさい、司令官――」

 

 久居の頬を涙が伝う。直後、機関銃の銃声が轟いた。

 

 

 

「久居士長ぉー!」

 

 豊川の叫びが、発電所に響き渡る。

 

 土居内はM14自動小銃を片手に壁を叩き、新発田は泣き崩れ、富山と習志野はうつむいた。

 

 

 

 中央混成連隊、1743時に新発田駐屯地に帰還。たった1人だけ、無言の帰還であった。




 うわぁ、悲しい、凄く悲しい。実際に久居ちゃんをロストした話を大幅に脚色しましたが、ここまでになるとは・・・書いてて辛かった・・・
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