りっく☆じあ~す 中央混成連隊、前進す! 作:土居内司令官(陸自ヲタ)
「記憶が無い……?」
鯖江達は困惑する。
「じゃあ名前も?」
「はい、気付いたら倒れていて、それでマグマ軍に捕まったんです」
すると、茜が口を挟む。
「ちょっと待って。マグマ軍が敵だって分かってるの?」
ポニーテールの女子高生が答える。
「何故だか、それだけは分かるんです」
スリングを使って64式小銃を首から提げて腕を組む鯖江が悩む。
「うーん、どうしたものか……」
「とりあえず民間人保護ですかね? 霧本さんの例もありますし」
葵が言う。鯖江は頷いた。
「そうだね、それしかない」
「数が多い!」
豊川、久居、新発田の3人は、マグマ軍歩兵達と交戦していた。
豊川が89式小銃を撃ち、歩兵を殺す。
「やぁぁ!」
新発田が叫びながら着剣した89式小銃で歩兵を刺し殺す。素早く久居が彼女のバックアップに回る。
「このままじゃ、こっちがやられてしまいます!」
豊川が弾倉を交換しながら言う。班長である久居は考える。
(どうする? このままだとみんな死んじゃう! 考えろ、考えるの真津梨!)
すると、新発田の近くにいた歩兵が心臓を撃ち抜かれた。3人は驚く。
「ビンゴ、次は豊川1士の右!」
「OK、捉えた」
引き金を引く。7.62mmNATO弾が発射され、再び歩兵の心臓を撃ち抜く。
建物の屋上に伏せてM14自動小銃のスコープを覗く土居内と、双眼鏡を手にした富山がいた。
習志野が隣で、久居達に向かう歩兵達をM4 A1自動小銃で撃つ。
その頃、コブラは発電所に近付くマグマ軍戦車隊を攻撃した。
「何なのこの量!」
歩兵戦闘車2號を中心に、対空戦車23號や重戦車64號から成るマグマ軍遊撃隊であった。
コブラは重戦車64號を破壊すべく、AH-1S攻撃ヘリをホバリング、TOW対戦車ミサイルで重戦車64號を狙う。
「くぅ! やってくれるじゃない!」
AH-1S攻撃ヘリが、対空戦車23號の対空機関砲をもろに喰らう。
「頭来た! 先にあんたを屠ってやる!」
コブラは兵装選択を70mmロケット弾ポッドに変え、対空戦車23號を照準する。
「喰らえ!」
短翼下の70mmロケット弾ポッドからロケット弾が乱射され、対空戦車23號を破壊する。そしてコブラは、TOW対戦車ミサイルと20mmガトリング砲で残りをやっつける。
「まずい、中戦車34號だ!」
土居内が叫ぶ。その先には、久居達に近付きつつある中戦車34號の姿があった。
土居内は立ち上がり、屋上から階段で降りる。
「おい待てよ司令官!」
富山と習志野が続く。
そして久居達は中戦車34號と対峙した。
「豊川1士、新発田2士! 早く逃げて!」
久居が叫びながら、89式小銃に06式小銃擲弾を装着する。
「でも、久居士長!」
豊川が呼ぶ。すると、久居は厳しく言った。
「上官の命令が聞こえないの!? 早く逃げなさい!」
豊川の顔が引きつる。新発田が目に涙を浮かべながら豊川の左腕を掴んで走る。
「久居士長ぉ!」
豊川が泣き叫んだ。それを聞き、久居は豊川に笑顔を見せる。
「大丈夫、絶対帰るから」
そして、久居は89式小銃を中戦車34號に向ける。ストックを肩に当て、引き金を引き絞る。
しかし、06式小銃擲弾は中戦車34號の爆発反応増加装甲を吹き飛ばしただけだった。素早くセレクターを「単発」から「連射」にし、再び引き金を引く。
当然ながら89式小銃の5.56mm小銃弾は戦車に効かない。やがて89式小銃が弾切れになる。負い紐で弾切れの89式小銃を背負い、ホルスターから9mm拳銃を抜く。
パンパンパンパンパンパンパンパンパンカチッ!
9mm拳銃もホールドオープン、つまり弾切れになった。中戦車34號の砲塔が動き、7.62mm同軸機関銃がこちらを向く。
「ごめんね、かるらちゃん。ごめんなさい、司令官――」
久居の頬を涙が伝う。直後、機関銃の銃声が轟いた。
「久居士長ぉー!」
豊川の叫びが、発電所に響き渡る。
土居内はM14自動小銃を片手に壁を叩き、新発田は泣き崩れ、富山と習志野はうつむいた。
中央混成連隊、1743時に新発田駐屯地に帰還。たった1人だけ、無言の帰還であった。
うわぁ、悲しい、凄く悲しい。実際に久居ちゃんをロストした話を大幅に脚色しましたが、ここまでになるとは・・・書いてて辛かった・・・