りっく☆じあ~す 中央混成連隊、前進す!   作:土居内司令官(陸自ヲタ)

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3話 目覚め

目が覚める。見慣れない天井だった。見れば、土居内が寝ているベッドの周りがカーテンで囲われている。節々が痛む体を奮い起こし、上半身を起こす。

 

 ベッドの横には傷だらけの防弾チョッキ3型とヘルメットが置いてある。防弾チョッキの左肩の所には「SL Y.DOIUCHI JAPAN 1st DIVISION」と書かれたパッチが縫い付けられており、間違いなく彼の物だった。

 

 ここは病院なのだろう。土居内はゆっくりと記憶を辿る。

 

 長野県北部での戦闘、戦死した部下達、富山市内での銃撃戦、一般市民の救出、そして軽装甲機動車に跳ねられた。

 

 綺麗なまでに記憶が残っており、彼自身が驚いた。

 

 そして突然カーテンが開かれた。そこには、ピンク髪の看護士の女性が立っていた。

 

「あ、ども」

 

 土居内の口から出たのは、そんな軽い挨拶だった。

 

「きゃあああああ!」

 

 何故か看護士が悲鳴を上げ、尻餅をついた。土居内は一体何が起きているのかの判断に3秒掛かった。

 

 そして土居内が状況を理解したのと同時に、9mm拳銃を手にした女性自衛官がやってきた。茶色っぽいショートヘアに、女性自衛官用夏服という、明らかに現場以外(需品科など)であるのが分かる。

 

 土居内は、何故後方部隊の隊員が拳銃を持っているのかを考えながら両手を上げる。

 

「このセクハラめ!」

 

 しかし、女性自衛官は9mm拳銃の撃鉄を起こした。明らかに土居内の事を殺そうとしている。

 

「待ってくれ! セクハラなんかしてない!」

 

「嘘つきめ! じゃあ何で三宿さんが悲鳴を上げたんですか!?」

 

「知らん! 勝手に悲鳴を上げて尻餅をついただけだ!」

 

「本当です、市ヶ谷さん!」

 

 先程の看護士がやっと立ち上がり、女性自衛官に釈明する。

 

「様子を見に来たら、予想より早く起きていて驚いただけです!」

 

「本当ですか?」

 

「はい!」

 

 女性自衛官は渋々9mm拳銃の撃鉄を戻し、ホルスターに仕舞った。そして自己紹介をする。

 

「先程は失礼を。市ヶ谷 愛3等陸尉です」

 

 それに、土居内はベッドに座ったまま敬礼して答える。

 

「土居内 佳樹3等陸尉、第1師団の第1普通科連隊所属だ」

 

 土居内がそう言い切ると、市ヶ谷という女性自衛官はひどく驚いた。

 

「ま、まさか、あなたが土居内3等陸尉?」

 

「そうだが」

 

 すると、市ヶ谷はコホンと咳払いし、敬礼した。

 

「先程はご無礼を」

 

「いや、別に構わないんだが……そうだ、俺が保護した女性は?」

 

「あ、その女性なら、あなたと一緒にここへ」

 

 そう三宿と名乗った看護士が言う。それを聞き、土居内はひとまずほっとした。

 

「そうか、良かった」

 

「それから、あなたがこれから所属する部隊ですが」

 

 そう市ヶ谷が切り出す。土居内は市ヶ谷を見て、話を聞く。

 

「あなたは、中央混成連隊に配属になりました」

 

「中央混成連隊?」

 

 土居内には聞き覚えがなかった。対テロ・ゲリラ部隊である中央即応連隊なら聞いた事はある。もしかしたら中央即応連隊と同じく中央即応集団隷下かもしれない。

 

「で、第何中隊のどこの小隊なんだ?」

 

「何を言っているんですか? あなたは連隊長として配属されます」

 

「連隊長!?」

 

 ただのしがない普通科・小銃小隊の小隊長だった土居内にとって聞き間違いとしか思えない出世だった。防衛大学校を卒業し、幹部からも陸曹からも馬鹿にされる3等陸尉という階級で死に物狂いで頑張ってきたとは言え、まだ30にもなってない土居内には連隊長という役職は想像出来なかった。

 

「待ってくれ、何かの手違いじゃないのか?」

 

「いえ、防衛省の決定事項です」

 

「もっと上かよ……他に適した人材がいるだろう」

 

「防衛大卒業後、陸上自衛隊・初等幹部教育課程修了、適性により第7師団・第2戦車大隊の小隊長に就任、その後上官からの勧めという脅迫を受け、レンジャー教育課程を受けるも合格、そして第1空挺団に転属、しかし海外派遣中に不祥事を起こし、第1師団・第1普通科連隊に飛ばされる……そんなあなた以外に適した人材がいるとでも?」

 

「何さらっと俺の経歴を羅列してんだ」

 

「失礼、送られた資料に書いてあったので。しかし何をどうやったらこんな経歴になるんですか?」

 

「知るか。好き好んでそうなった訳じゃない」

 

「本当、あなたは何者ですか? まあ、この辺で閑話休題にしましょう」

 

「一つ訊く。中央混成連隊ってどういう部隊だ?」

 

「簡単に言えば、対マグマ軍専門部隊です」

 

「ふむ。で、混成というのは? まさか戦車と普通科をごちゃ混ぜとか言うなよ」

 

「そのまさかです。機甲科、普通科、特科、高射特科、航空科、武器科を一緒にした部隊です」

 

「で、俺にその部隊の責任を取れと?」

 

「指揮もして頂きます」

 

「俺はせいぜい機甲科と普通科の小隊長をした事がある程度だ。そんなの無茶だ」

 

「あなたなら出来ますよ、土居内3等陸尉。しっかり私がサポートしますから」

 

 土居内は、市ヶ谷の最後の一言に負けた。

 

「分かった、引き受けよう。その前に、着替え持ってきてくれるか? いつまでも病衣でいるつもりはないからな」




 やっと陸娘出せた~。2人だけど
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