りっく☆じあ~す 中央混成連隊、前進す!   作:土居内司令官(陸自ヲタ)

75 / 77
三沢基地奪還戦

「青い空の果て♪」

「繋がった道の行方♪」

 96式装輪装甲車の兵員室ハッチを開け、練馬と蓮星が歌う。

「あなた達、戦場にいるって分かってる?」

「なーに言ってるの? 華の1普連の練馬 結歌様よ?」

「ヲタの1普連……」

「北富士ちゃん。歯、食いしばれ」

 朝霞が溜め息をつく中、北富士が練馬によって成敗された。

 

「緊張感もへったくれも無いな」

 軽装甲機動車(指揮車型)の後部座席で、前席背もたれに固定した作業台に載せたTOUGHBOOKを弄りながら、土居内は言った。

「仕方ありませんよ。女子高生とはいえ、場数は馬鹿になりませんから」

 銃座を挟んで隣に座った市ヶ谷が言う。

「だからって緊張感無くてもいい訳じゃないだろ」

 

 

 

 白根と椎名は、ビルの屋上にいた。双眼鏡を覗き、飛行場を見る。いつもなら、F-16C ファイティングファルコンやF-2A バイパーゼロの姿が見える三沢飛行場には、今ではMiG-23 フロッガーやSu-24 フェンサー、Yak-44E、Mi-24 ハインドの姿しか無い。

「どう思う?」

 白根が訊く。

「警備が少ない。SAM(地対空ミサイル)があるから、ヘリは危険だけど、2個歩兵小隊で落とせる」

「やっぱり――「捨てる事が前提」」

 

 

 

 即応混成中隊の仮拠点となっているコンビニ跡へ、87式偵察警戒車が戻ってきた。

 停車し、中から白根と椎名が降りてくる。

「どうだった?」

 土居内が2人に尋ねる。

「警備が手薄。小銃小隊だけで落とせます」

「とはいえ、SA-9やZSU-23の姿もあったので、ヘリボーンは危険ですが」

 2人が答えた。土居内は頷き、集合を掛ける。

「小銃小隊と戦車小隊は全員集合! 駆け足!」

 

 軽くブリーフィングを済ませ、車両が出発する。戦車や装軌車両がアスファルトをほじくり返し、装輪車両がバウンドしながらついて行く。

 軽装甲機動車(指揮車型)の運転席に市ヶ谷、左後部座席に土居内、旋回銃座に有馬が座っている。銃座を囲む全周囲防盾の内側には、戦車隊用戦術データリンク端末を固定出来るラックがある。

 C4ISR リンク16によって、全隊員が所持するコータムⅡ無線機や、車両やヘリとデータ共有出来、GNSS(航法衛星システム)で現在地も丸分かりである。

 

 

 

 やがて、三沢市に入った。

「指揮車より全車。作戦通り三沢基地に突撃する!」

〔タンゴ・アルファ1、了解〕

 そして、16両の戦車が突っ走る。

 

「ギュッギューイ!」

「ギュイギュ!」

 マグマ軍歩兵達はBTR-70装輪装甲兵員輸送車で即席のバリケードを構築、UAZ-469多用途車で対戦車ミサイルを運び、戦闘態勢を整える。

「ギューイギューイ!」

「ギュッ!」

 対戦車ミサイルが発射された。

 

 が、T-90戦車やメルカバ MKⅣ戦車のアクティブ防御装置で迎撃され、120mmHEAT弾によってBTR-70装輪装甲兵員輸送車が派手に吹き飛ぶ。

「ギュッ!」

 マグマ軍歩兵がRPG-7対戦車ロケットランチャーを構え、発射する。そのバックブラストで何体かの歩兵が吹き飛んだのは内緒。

 しかし、M1A2 エイブラムス戦車の爆発反応装甲を吹き飛ばしただけだった。戦車長用キューポラのエイブラムスが12.7mm M2重機関銃を旋回させ、マグマ軍歩兵を一掃する。

「突撃ぃ!」「で、あります!」

 ナナヨンとヒトマルハチ(10式戦車 第8戦車大隊仕様の武器娘)が叫び、戦車達は障害物を踏み潰して進む。

 

 そして、三沢飛行場に突入した。M3A3 ブラッドレー騎兵戦闘車の25mm M242機関砲や89式装甲戦闘車の35mm KDE機関砲が唸り、マグマ軍の簡易陣地を破壊、敵歩兵を一掃する。

「下車戦闘よ!」

 守山が叫ぶ。装甲車から続々と隊員達が降り、小銃や機関銃で蹴散らしていく。

「やるっすよー!」

「汚物は消毒だーっ!」

 岐阜と相馬原が機関銃を撃ちまくる。

 しかし、そこへ犬が走ってきた。

「わんこだ!」

 明野が目を輝かせる。が、大泉がAA-12自動散弾銃で撃ち殺した。2個の真っ赤な撃ち殻が転がる。

 当然、犬は倒れる。そこで、明野が叫んだ。

「酷くない!? わんこに罪は無いんだよ!?」

「だったら」

 大泉が指を指す。

「何で血が出ていないの?」

 

 

 

 習志野、富山、多賀城、豊崎、朝戸、白根、椎名が管制塔に突入する。

「クリア」

「クリアー」

「…………」

「どうした?」

 多賀城が椎名に尋ねる。すると、椎名は答えた。

「静か過ぎる」

「確かに」

 そんな中、朝戸が何かを見つけた。

「これって――」

 富山と豊崎が覗き込む。大きなスーツケースで、付いている液晶に表示されている数字がどんどん小さくなる。

 10……9……8……7……6……

『爆弾だーっ!』

 

 管制塔が吹き飛んだ。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。