りっく☆じあ~す 中央混成連隊、前進す! 作:土居内司令官(陸自ヲタ)
「…………」
包帯を巻いた左手をさすりながら、白根が不機嫌そうな顔をする。
「何であなた達は無傷なのよ? 一番爆弾に近かったでしょ?」
朝戸と豊崎、富山を睨む。
「いやまぁ、勘というか……?」
朝戸が苦し紛れに言った。それを聞き、白根はますます不機嫌になる。
「しっかし、ずいぶんやってくれたもんだな」
土居内が、三沢基地を見ながら言った。管制塔は吹き飛び、滑走路や誘導路も爆破されていた。
「工兵隊か施設隊が要りますね」
損害を見ながら、市ヶ谷が言う。そして、土居内は白根達を見る。
「管制塔が文字通り吹き飛んだと言うのに、何で打撲1人だけで済むんだ?」
その後、土居内は無線で連絡を取ると、「明日、米海兵隊の工兵隊がMC-130で来るから、それまで三沢基地を死守しろ」とのお達しだった。
「またかよクソッタレ上層部め!」
思わず土居内は車載無線機の受話器を叩きつけたくなる。が、女子高生達の目があるので何とも出来ない。
「今度155mm榴弾でも撃ち込みます?」
「それ採用」
エフエイチの冗談に、冗談を返す土居内。
「よし、野営準備だ! 防御陣地を構築しろ!」
『うぇーい』
「何でやる気ねぇ返事なんだ……」
そして、管制塔跡を中心に、有りっ丈の瓦礫を使って陣地を構築する。周囲の市街地にはクレイモア地雷や対地レーダー、対戦車地雷を設置、上空のF-35B ライトニングⅡがCAPを行う。
陣地のあちこちに12.7mm M2重機関銃や74式7.62mm車載機関銃、96式自動擲弾銃、79式対戦車・対船艇誘導弾(重MAT)を固定して、更に周囲に110mm対戦車弾やSMAW対戦車無反動砲、84mm無反動砲(B)を置く。
やがて、日が暮れる。見張りを交代しながら、真っ暗な中で敵を警戒する。
今夜は新月で、更に曇りのため、微光増幅型夜間暗視装置は使えない。そのため、パッシブ赤外線型のJGVS-V7で歩哨を行い、隊員達はAN/PSQ-20微光増幅/熱線映像型夜間暗視装置を装備して待機する。
(あれがイクシス……初めて見た……)
64式7.62mm小銃を抱えて待機する明野が思う。あの時大泉が撃ち殺したのは、ドーベルマン型のイクシスだった。
(かわいいわんこに化けるなんて、卑怯だなぁ……)
ドーベルマンってかわいいですか?
何度か歩哨を交代し、警備体制を続ける。
すると、市街地に置いていた対地レーダーに反応があった。
「…………」
軽装甲機動車(指揮車型)の中で、土居内は画面を見る。
「有馬」
「はい」
「全員起こしてこい」
「了解」
有馬は軽装甲機動車(指揮車型)を降り、皆が仮眠を取っているハンガーへ走った。