僕の『個性』は面白いでしょ?
僕の『食べる』個性は、強いでしょ?強かったでしょ?
ねぇ、僕が幾つの『個性』を食べたか教えてよ。
へぇ、そんなに食べたのか…。うん、まだまだ足りない。もっともっと食べて強くならないと。
何で強くなりたいのかって?
さあね、僕にも分からない。
そうだ、君程のヒーローなら、僕の話を聞いてよ。
僕が
あ、本当に聞くんだ。良いよ、話そうか。
僕はもともとちゃんとしたヒーロー志願者だったんだ。
僕も君と同じ雄英学園のヒーロー科でね。能力のせいでなかなかテストが難しかったけど楽しい日々を過ごしたよ。
それでねぇ。クラスメイトの一人に恋をしたんだ。うん。
あの頃から可愛かったなぁ…。
え、話を続けろ?良いよ?
えぇと…ああ、そうだ。
一世一代の大博打。ある日、告白したんだ、その子に。
奇跡的に、成功したんだよ。告白。
それで、付き合い始めた。夢のような日々、今でも思い出すよ。
それで、僕は彼女を好きだったから、食った。
美味しかったよ…甘くて、
あ、最後までは食べてないよ、当然。髪の毛を少し貰っただけだよ。うん。そんな僕を好きになってくれて本当に感謝してるんだ。していたんだ。うん。
ある日、学園に
よりによって…いや、必然のように高学年が旅行中の時にだ。
僕たちは戦った。怪我人が沢山でた。というか、怪我をしてない人は居なかった。
それで、
何時さらわれたのか、誰にさらわれたのか全く分からなかった。
先生に止められたけど、僕は一人で探した。学園を休んでまでして、ね。
……ある日、見付けた。見付けたんだよ、アジトを。
そこで、見たのは、変わり果てた、彼女の姿だ。
いや、違う。変わり果てた、んじゃない。元の姿、だ。うん。
彼女は、元から、
僕は、『食べた』。その場に居た、全ての人を。
骨一つ残さず。滴り落ちた血一滴残さずに。
人を食べきったのは、お父さん以来だったよ。
お父さんは、小さい子どもの僕に『食べ』られた。らしい。よく覚えてないんだ。
それでその時にボスにスカウトされた。
断った。駄目だった。逃げようとした。足が動かなかった。
これだけだよ。これだけだけど、誰かに話したかったんだ。うん。
…好きにしなよ。同情してもいい。憤慨してもいい。
けど、僕を見逃さないでよ?僕はもう『ヒーロー』でも、『一般人』でもなく、『
つまり、何がしたかったのかって?
最初に言ったでしょ?
僕にも分からない。
あぁ、もっと食べたかったなぁ、『個性』。
~○~○~○~○~○~
「とまぁ、こんな狂った事を供述しています」
「はん、同情を誘っているだけだ。んじゃなきゃ道理が通らん」
「ですよね。ヒーローや一般人を無作為に『食べる』敵。その被害者は『個性』を奪われ、今まで通りの生活は不可能になる。被害者数は実に五十三人!」
「ああ、オールマイトでなければ捕まえられなかったかもしれんな」
「ですね。オールマイトさまさま、です」
こいつの『個性』詳細
他人の『個性』を食べる事が出来る。
食べた『個性』を使うことも出来るが、かなり劣化するうえ食べた量しか使えない。