ココロコネクト 面倒くさがりが紛れ込んだようです 作:黒木龍牙
…………………。
唐突に目が覚めた。
目の前は天井。
つまり上を向いて寝ていたということだ。
仰向け…………?
「あっ!起きた!」
いや、起きるよ……。
左を見ると伊織が、右を見ると義文がいた。
少し珍しい組み合わせの2人だ。
「………今何時だ?」
「五時だよ………、リョウ……、どうしたんだ?」
「倒れたって聞いて、授業中も頭の中は龍斗の事でいっぱいだったよ!!」
「伊織ちゃん、少し静かにしないと………」
「わわ……、ごめん………」
保健室だな。
俺が寝ていたのはベッドで、その周りにカーテンがかかっている。
上半身を起こして状況を思い出す。
寝不足。
そうだ、ずっと眠かったが、色々考えて、授業中珍しく起きていた。
そのせいで、倒れてしまった…………のか?
あんな夢、初めて見た。
そして、俺はこいつらを殺すことができる術を持っている。
それ故の恐怖。
悪寒が体を襲い、腕を抱える。
「体調まだ悪い?」
「伊織ちゃん、リョウの事頼んだ。俺はみんなに知らせてくる。あ、それとも、もうこのまま帰るか?」
いつも以上に気を使われ、少し悪い気になる。
「あぁ………、帰るわ………。さすがに倒れないから、付き添いはいらんぞ」
「おいおい、リョウ。それは気遣いじゃないかもだけど、心配なのは変わりないからな?もしもが起こってからだと」
その瞬間、義文が固まった。
すると、すぐに話し出した。
「あ、起きたのか。名木沢」
「おお!太一!青木が行こうとしてたからナイスタイミング!」
俺を名木沢と呼ぶのは太一しかいないから、誰が義文に入ったのか簡単に分かったな。
いいタイミングだった。
だが、
「正直、携帯でメールすればよかったんじゃね?」
「あ……」
「はは……」
その手があったか、と納得してしまう伊織。
苦笑いする太一(義文)。
そして少し呆れる俺。
俺は未だに頭がぼんやりしていたため、帰ることにした。
2人と別れ、ひとりで自転車に乗って坂を下る。
俺は家に直行しようと思ったのだが、少しだけだが、公園に寄り道した。
ベンチでぼーっとする。
何もしない時間が流れる。
そういえば、こう言った何も考えずぼーっとする時間は、最近なかったかも。
植物の匂いが鼻をくすぐる。
「あ、あの……」
「ん?」
声をかけられた。
柔らかい、女の子の声。
少し前に聞いたな……。
「リョウ………くんって、呼んでもいいです?」
「おお、ヒロちゃん……」
通称子犬がなぜか俺に話しかけていた。
少し駅から離れているが、なぜここにいるのだろう。
ちなみにヒロちゃんは隣のクラスだが、俺のクラスでも人気である。
「ああ……、呼び方はいいけど……。隣座るか?」
「あ、どうもなのです」
目の端でポニーテールが揺れて、俺の隣に座るヒロちゃん。
「なんでここに?」
「この近くに家があるので……、見えたので、この間あまり話せなかったのもありますし……、少しお話ししたいなって…」
「へ〜、この近くに住んでるんだ……」
ふむ、情報が少し増える。
この子とはあまり接点がなかったから、この子の情報が少し入って来てはいたが、ほとんど無いに等しかった。
「あの……、悩み事でもあるのですか?相談、乗りますよ?」
唐突だ。
だが、今の俺にとって確実に的を得ている問いかけだった。
顔が少し歪む。
だが、なぜそこまで分かったのか質問を返す。
「………………なんでそう思った?」
「疲れた顔をされています。それに………、恐怖に取り憑かれたような感じが……」
この子の観察眼には感服する。
何も知らない、無垢な瞳とも言うべきか。
その瞳には俺らには見えないものまで見えているのかもしれない。
「まったく、その通りだ。疲れているし、恐怖に悩んでる。まあ、でも、少し安心してる部分あるから大丈夫だ」
「?それは?」
俺は握っていたモノを見せる。
小さいクマのキーホルダー。
黒と青のクマだ。
「お守りだ。俺の“大切な人”からもらったものだがな」
「でもそれでは、恐怖は消えませんよ?」
「ああ、そうだな。だが、乗り越えることくらいできるさ」
「そうですか………、その顔ができるなら問題なさそうです!」
そう言ってベンチから立ち上がるヒロちゃん。
「では、私はこれから家でご飯を食べる任務があるので帰ります。では」
「ああ、気を使わせて悪かったな」
「こう言う場合はお礼を言うものですよ〜?」
「お、おう、ありがとう……」
「どういたしましてなのです」
なんか、少し厚かましかったな。
まあ、少し前を向けたことは確かだ。
ヒロちゃんが公園から出て、すぐの家に入って行った。
近くね?
次の日の放課後。
部活終わりに、寄るところがあって遅くなった。
家に帰って来た。
すると、私服の伊織が俺の部屋にいた。
薄紫色と白の縞模様に薄ピンクのハートがあしらわれたシャツに、白のショートパンツ姿の伊織が俺の部屋(リビング)でソファにねっ転びながらお菓子を食べつつテレビを見ていたのだ。
いや、何故だ。
「それはお姉さんに通してもらったからさ!!」ぽりぽり
いや、俺が買ってきたお菓子食うなよ。
「いーじゃんいーじゃん」
「で、なんで俺の部屋にいる?」
「ズバリ、今日はお母さんがいないからだ!」
そう言ってトッポを俺に向けてキメ顔をする伊織。
少しムカつく。
「てか肝心の兄さんと姉ちゃんいねえんだが?」
「あ、それなんだけど、外で遊んでくるから龍斗を任せたって」
「そうかよ……」
まあつまり、伊織は俺の飯を奪いにきたわけだな。
「奪いにきたわけじゃないよ!強奪しにきたんだよ!」
「同じってかより悪くなってるからな!?と言うよりナチュラルに心を読むな!?」
時計を見ると午後七時。
夕食時か……。
俺は料理部屋へ移動して、冷蔵庫を見る。
キャベツ二分の一、人参、玉ねぎ、豚肉、もやし………。
「野菜炒めと肉炒めだな」
せっせと野菜を切って行く。
人参と玉ねぎを炒め、そしてキャベツを切って、洗ったもやしと一緒に入れ、炒める。
火を止め、野菜を皿に出し、そのフライパンで肉を炒める。
そして、肉をある程度焼いたら、焼肉のたれをかけて煮込む。
そしてそれを野菜炒めの上に乗せ、完成。
すると、いい匂いに誘われてきたのか、伊織が歩いてきた。
「おい、龍斗」
あれ?
口調がきつい。
それにリョウト、のイントネーションが少し違う。
「稲葉か?」
「そうだ」
「で、どうした。今なら珍しくも無いだろうに」
「いや、気になっていたことがあるんだ」
ふむ?
俺は廊下を、野菜と肉を盛った皿を持って歩く。
その後ろから、確かな質問が俺に降りかかる。
「お前、最近誰かと入れ替わったか?」
そうだ。
俺は足を止めた。
少し部屋に入ってテーブルに皿を置いて、振り返る。
記憶を遡り、前回の入れ替わりを思い出そうとする。
ダメだ、“思い出せない”?
「おい、質問に答えろ………。お前は何故、入れ替わりが起きていない?」
「……………分からない……」
「なあ、お前、もしかしてフウセンカズラと組んでるんじゃねぇだろうな?」
なぜ、そんな事を聞いてくる。
俺は、絶対にそんなことはしない。
「ずっと考えてたんだ。最近私たちは太一や伊織や唯や青木になっている。だが、龍斗、お前にはなってないんだよ」
「だから…………なんだよ?」
「だからある仮説を立てた。お前は最初、立て続けに唯、青木との入れ替わり、そして太一、伊織の入れ替わりに加わった。だが、それ以降、4回ほどしか入れ替わりに参加していない。そして一昨日から今日までみんなが誰と入れ替わったか聞いた結果、お前と入れ替わった人はいないんだよ……」
俺は自分を敵視していることに対しての絶望感などの気持ちよりも先に、俺は納得してしまった。
そして安堵感が俺を襲う。
………。
稲葉相手だ。
俺は不敵に笑った。
「だったらなんだよ?」
「っ!」
「裏切ったんだったらなんなんだって聞いてるんだ」
「………………………」
「………………………」
「……………くふっ……」
「……………ふっ」
「くっ……くく……」
どことなく2人で笑い出した。
俺はある点をごまかしていた。
それはしたともしていないとも言っていない点だ。
「龍斗は裏切ったりしねえよな?」
「ああ、もちろんだ。当たり前だ。俺が部活でくつろげてるのは、お前らがいるからだからな」
「おいおい、そのためだけかよ」
そうだと俺が返事すると、また稲葉はくっくっと笑い出す。
正直、居心地がいい。
まあ、太一のプロレスや、青木の唯好きや、伊織のテンションは少し疲れる。
稲葉と唯に関しては疲れる要素はないかな。
「でも、何でだろうな?」
「さあな。俺にも分からん。確かに言われて気がついたが、俺………、そういえば入れ替わり起こってないな……」
そう呟いたと同時に稲葉が息を飲んだ。
いや、誰かと入れ替わったのか?
「お、リョウ。ってこれは伊織ちゃんの体か〜」
「義文か」
「おう!ってかさ、今晩飯食おうといただきますって言ったところだったんだが……」
「食うか?」
俺は義文(伊織)に向かってそう言った。
俺が指差した先の物を見て一瞬、義文が固まった。
「んー、これ伊織ちゃんのだよね?」
「そうだぞ?」
義文が改めて聞いてくる。
そうだと言っているだろうに。
「多くね?」
「あいつは食うぞ。これくらい」
「マジで?」
「マジで」
ご飯、どんぶり一杯、おかず、大皿山盛りキャベツもやし炒めと肉。
焼肉のたれがその横に、味付けが物足りない時はそれを使えとごとく鎮座している。
「いやいやいや!どんだけ伊織ちゃんの食べる量多いんだよ!?フードファイターなの!?お腹周りのお肉なんて……」
「伊織の肉は胸に行く」
「うん………、下を見せないがごとくそびえ立っている二つの巨峰が、お腹を見るのを邪魔してきたわ……」
……………。
なんだこのど下ネタ。
「で、どうする?食うか?」
「いや……、その前に胸焼けが……」
と、また伊織が息を飲む。
いや、何回入れ替わるんだよ伊織……。
「ん?……………なんかお腹が変な感じ……」
「伊織か唯か、はたまたもう一回稲葉なのか答えてくれないか?」
「へ?あ、リョウ?」
「おーけー、唯だな。とりあえず伊織どんだけ入れ替わるんだよ!」
「な、何に対してのツッコミかは分からないけどとりあえず落ち着こ?」
「ん、落ち着いた」
「早!!」
ん?
こんなもんだろ?
え?違うの?
「で、そこの大量の野菜炒めとお肉は何?」
「伊織と俺の飯」
「…………なんでこんなに大量なの?」
「俺と伊織だとかなり食うから」
「そう…………、多いわよ!?」
「残れば明日の昼食になる」
「………………考え方がもはや主婦ね……」
「おう………、そう言えば、恐怖症はどうだ?」
「んー?………うん。治すって一応決めたから………、それに無理じゃないって、太一が証明してくれたし!」
…………なるほど。太一が何かしたのか。
「そうか………、頑張れ!」
「うん!」
っていつ戻るんだろうと思っていると、唯(伊織)がまた息を飲んだ。
変わったのかな?
「………………戻ってきた……」
「大丈夫か?」
「うん…………、なんとか………」
「何かあったか?」
「疲れた…………」
「ご飯は?」
「いただきます!!!!」
「瞬間移動………だと!?」
今さっきまでめっちゃ疲れた顔をしてうなだれていた伊織は、俺の目の前から一瞬でいなくなり、テーブルに移動、箸を持って手を合わせていた。
俺も並んで食べる。
大皿に盛ったものを2人で食べるというシチュエーションは普通なら羨ましがるやつも多いだろうが、俺としてはまあ、これが何やかんや当たり前になりつつある。
「そう言えばさ」
「んー?」
「太一に告られた」
「ゴフッ!」
「って言ったらどうする?」
対面していた伊織にすごいカミングアウト的な何かを食らわされ、鼻に米粒が……。
ティッシュで鼻をかむ…………。
お、出た。
ため息をついて未だに食べ続ける伊織に怒鳴る。
「なんつー事言いやがる!?」
「ま、今の所、付き合うつもりはないって思ってるけどね〜」
「…………そうか………」
「理由は聞かないの?」モグモグ
「聞いたとしても、お前は自分の性格のことで断ったとかそういう理由だろうがよ」
「流石分かってるね!」
ビシッと箸で俺を示す伊織。
「行儀悪いぞ」
「んー?ああ、ごめんごめん」
すぐになおす伊織。
今日の伊織は………、少しだけ真面目だった。
伊織が帰った後、1人、ベッドにてうなだれている。
明日のぶんまで考えていた食料が尽きた。
バイクで買いに行こうにも、荷物入れをイマイチ確保できない。
リュック背負っていくか………?
いや、色々と引っかかるかもだし、危険だ。
入れ替わり。
真っ暗な部屋。
入れ替わった本人も、ベッドに寝転がっていたようだ。
金髪が目にかかっている。
義文だ。
起き上がり、自分の姿を見る。
制服のブレザーを脱いだだけ。
ワイシャツは第1ボタンのみ外され、ネクタイは緩められている。
部屋の外では家族が談笑しているようだ。
すると、義文の携帯が鳴る。
着信、俺からだ。
『もしもーし、間違いでなければリョウかな〜?』
「ああ、そうだ」
『正直ナイスタイミング。さっきの入れ替わりで話そうとしてすぐ戻っちまったからさ。電話しようと思ってたところだったんだよ〜』
「なんだ?今日の宿題わからなかったのか?」
『あー…………、そっちは大丈夫…………、多分………』
本命はそっちじゃないのか。
じゃあなんだ?
『明日、唯に告る』
「…………そうか」
『あれ?応援とかそういうのを期待してたんだけど………』
「お、おう。まだ無理って回答が返ってくるだろうが、まあ、精神を強く持て」
『断られるの前提!?』
「ああ、当たり前だ。唯はまだ男性恐怖症を克服していない。まあ、まだ俺とお前では好感度がかなり違うらしいから、俺を越えられるように頑張れよ」
『ぐぬぬ………反論できねぇ………、ってあれ?まだって付いてるってことは?』
「おっとここまでだ。もしかしたら“まだ”が付いてないかもしれないし」
『それは考えたくないです。やめてください』
「そう」
「か」
このタイミングで戻るか。
『おー、戻った戻った。で、宿題なんだが……』
「使う公式はノートに書いといた。それで解けなきゃ明日朝教える」
『感謝!!』
電話が切れる。
やっと、入れ替わりが始まった……。
いや、もう終わる……。
……………………?
なぜ、わかる?
…………………????
ピピピッ!
??
携帯にメールが届いた。
ゴッさん?
『あなたは例外です』
ぞわっ。
背筋がめちゃくちゃ寒くなった。
フウセンカズラ……。
そして続けてメールが届く。
『あなたはやはり危険分子である事に変わりはない………。ですが、やはり、それが面白い。このまま、続けてもらいます。ですが、あなたの思っている通り、もう直ぐ終わります。安心してください。まあ、生きてください』
生きてください。
この一言。
なんだ?
この、違和感のある最後の一言。
………………。
やめだやめだ。
考えたって無駄だってわかっている。
俺は直ぐに、部屋の電気を消して、ベッドに寝転び、目を閉じる。
睡魔はすぐにやってくる。
おやすみ……。
次の日の昼休み。
東校舎裏。
そこに2人の人影が。
『なんなのよホント………こんなところに呼び出して。クラス一緒だし、部活も一緒なんだから、いつでも話せるじゃない。お腹減ってるんだから早くして』
不満気……、だが、表情と声の質からいつものツンデレを発動しているのだと思う。
顔は少し赤く、落ち着きがなくそわそわしている桐山唯。
それに対面し、いつよりも真面目な顔をしているのは、青木義文だ。
『まあ、みんなの前、っつーのは少し恥ずいかなって……』
『な、何よ……?』
いつものような少し砕けた話し方なのに、真面目な顔だからか唯がたじろいでいる。
だが、逃げるような、そう言った気配はなく、だが、言ってもらうのはもう少し後にしてほしい、と言う願望もあるのか顔をそらしている。
青木は少し間を置いて、言った。
『今更って思われるかもしれないけれど、改めて言います。オレは桐山唯さんのことが好きです。もしよろしければ、オレの恋人になってください』
「……………」
それを見守る俺である。
ちなみにオレは森から見ているのではなく、校舎側の二階窓から見ている。
真正面からのどストレート告白。
女子としては、一回は体験しておきたい事ではないだろうか。
『う……えう……その……あうぅぅ……』
唯は可愛い(確信)。
青木のどストレートすぎる告白に真っ赤になる唯。
おお、嬉しそうに悶えてるけど下向いてるから気付かれてねぇ。
首まで赤くなっちって〜(おっさん)。
盛大に咳払いして表情を戻す唯。
頰は赤いまま、だが。
『青木、正直に言うわよ?』
『おう、どんと来い!』
胸を拳で叩いて了承した義文。
唯は大きく息を吸って答える。
『私を好きになってくれている事はすごく嬉しい。でも、“まだ”無理です。ごめんなさい』
『………うん。嬉しいって思ってくれてるだけでも分かって良かった』
『青木。一つ言っておくわ』
『どしたの唯?』
『私、青木の真っ直ぐなところ、嫌いじゃないわよ?』
『ちょ………、唯……それは反則……、可愛すぎる……』
唯が……デレた!?
待て、待て待て、落ち着け……。
唯よ、今までツンツンしていた、あの唯はどこへ行ったのだ。
どっかで落としたとかだったらやばいから。
うん、早く拾って吸収しなさい。
青木は悶えていたが、なんとか現実に戻ってきたようだ。
『ってか、なんで私なのよ?伊織の方が可愛くて、元気で、胸も大きいし。稲葉だって、大人びてて、背が高くて、頭良くて、胸大きくて……』
胸の事めっちゃ根に持っとるやん!?
『私より、断然あの2人の方が良いわよ……』
『唯は可愛いよ。運動神経良いし、その栗色の髪もケアしてるってわかるくらいサラサラだし。唯のご飯食べるところ、すっごく幸せそうで、俺は好きだけどな〜』
『〜〜〜〜〜!!!!!!』///////////////
バシバシバシバシ
唯が青木の胸に手を連打し始めた。
怒ってる怒ってる、と見せかけて照れ隠しだな。
『痛いよ!?』
『恥ずかしい事言うにゃああ!!』
『にゃ?』
『あっ』カァァァァ///////////////
噛んじまったのがすごく恥ずかしかったのか、はたまた色々と脳内の処理が限界だったのか、一気に赤くなってしまった唯。
『……………』
『ゆ、唯?大丈夫?』
『大……丈夫……………。うん……青木……、なんでこのタイミングで告ったの?』
おお、処理をなんとか終えて、ゆっくりとだが元の話題から路線を変更した。
『唯は、太一の事、それとリョウの事、どう思ってるんだ?』
「ぶふっ、ゴフッ」
思わずむせた。
まあ、そう来るとは思っていたが。
『嫉妬?』
『……そうですよ〜、嫉妬してますよ〜』
『ふーん?もちろん好きよ』
「……」
『友達として』
ホッとした。
唯ってば結構溜めるよね……。
『ちなみにオレは?』
『嫌いじゃないって言ったはずよ?』
『精進しなければ……、好きには程遠い……』
あ、唯がもぞもぞしだした。
青木は拳を握り、悔しそうだ。
すると、唯は青木の顔を覗き込みながらこう言った。
『少なくとも、太一よりは上よ。アホ木』
『え!?ちょ?!』
いたずら気に唯はそう言って背を向け校舎内に戻って行った。
青木はポカーンと行った感じで固まっている。
恐らく青木と俺の思考のシンクロ率は80%を超えていた。
「『唯の小悪魔感、マジパネェ………』」
あ、終わったみたいだな。
あいつらもう付き合えばいいのに。
俺は窓を閉めて、教室に戻る。
今のは微笑ましかったなぁ。
「おーい、リョウ〜。飯食おうぜ〜」
「おう」
義文が戻って来ていた。
俺の対面に座る義文は、いつも通りだ。
「で、どうだったよ」
「んー、まあまあ、手応えはあったかな」
「そうか……、ってメールだ」
俺の携帯が鳴った。
唯からのメールだった。
『青木から告られた。フッちゃったけど、めちゃくちゃ嬉しかったもう死んでも良い。だっていっつもヘラヘラしてる青木があんな真剣な顔で、好きって言ってくれたんだもの。思わずOKしかけたわ。でも、まだ少し怖いから』パタムッ
…………………………………。
俺は携帯を閉じる。
なんだ、このデレデレ唯。
「どした?」
「………なんでもない」ピンッ!
「痛い!」
近づいて携帯を見ようとしていた青木にデコピンして、飯を食う。
珈琲ほしい。
口の中が、これでもかというほど、激甘になった瞬間だった。
唯は可愛い。
はてさて、どうもこんばんわ。
龍牙です。
リョウトくんはお疲れ気味です。
いたわってください。
俺もいたわってください(なんでだよ)。
最近、ココロコネクトのアニメを見ているのですが、コメンタリーがすげえ面白いですね。
あー、二期を作ってくれないかなぁ(無理)。
水島さん、寺島さん、沢城さん、豊崎さん、金本さんの5人大好きです。
伊織の高速入れ替わりは四コマココロコネクトの稲葉の入れ替わりよりネタを引用。
そして、青木の告白。
いやー、あのシーン、すごく好きです。
小説版では言い淀んでいる唯が可愛かったです。
ほんと庵田先生の書くセリフに、萌えさせてもらっています。
あと、何故かリア友が俺の小説を読むようになった…………?
もっと広げてくだしあ(それでいいのかお前は)。
では、また次回。( ̄∀ ̄)ノシ