SPACEBATTLEGIRLヤマト   作:サイレント・レイ

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 今回の投稿前に“設定 艦娘”での未所有故の出演不可にて、『???』を『マエストラーレ』に変更し、獲得出来た『神鷹』と『伊13』を削除しました。
(大東と岸波、今何処?)





 それでは本編をどうぞ


第30話 飛び回る悪童

――― 火星・木星間小惑星帯 ―――

 

 

「「ヤマトさん!!!」」

 

 不意討ちだった上に波動防壁が展開していない状況下でヤマトが被雷したが、肩い装甲板に弾かれたので、艤装その物は大した損傷ではなかったが、ヤマト本人も含めて被雷箇所に呆然と見つめてしまったが、直ぐにアブクマとハツシモが我に返って、急いでヤマトに確認を取っていた。

 

「…っ! 敵襲!!!」

 

 完全に出遅れてしまったが、カスミが戦闘準備を怒鳴って命じた。

 

「サミダレ、アサシモ、魚雷は何所から飛んできたの!?」

 

 更にヤマトが、レーダーを急ぎ確認していたサミダレとアサシモに攻撃の出所を尋ねた。

 

「それが、分からないんです!」

 

「分からない?」

 

「レーダーには何も反応していなかったんです」

 

「アンタ等、何の為に後ろに着けたと思ってんのよ!!」

 

「無茶言うな!!

こんな所じゃ、レーダーがまともに機能しない事を知ってんだろ!?」

 

 言葉と状態で“そんなまさか”となりながらのサミダレの返事に、ヤマトが“えっ”として、カスミがアサシモの胸ぐらを掴み上げてしまった。

 

「と、兎に角、このままだと敵の思うがままです」

 

「全艦、イカロスより一時離脱!

それと艦列を単縦陣から輪形陣に変更!」

 

 カスミを引き剥がしたアブクマの言う通り、此のままだとガミラスの攻撃を甘んじて受けしまうのは確かで、実際にヤマトは直ぐにイカロスからの離脱を開始すると同時に、迎撃性が高い上に目視による確認が広く取りやすい輪形陣への変更を命じた。

 

「輪形陣、輪形陣です!」

 

 只、輪形陣への変更に、何故かハツシモが喜んだので、ヤマトが“はぁ?”としたので、不謹慎だった事もあってハツシモが直ぐヤマトに頭を下げていた。

 

「……よし、此れでなんとか…」

 

 まぁ兎に角、問題なく輪形陣に移行してから、アブクマ達5人が警戒体勢に入ったので、ヤマトはなんとかなりそうだと思って溜め息を軽く吐いたら…

 

『フフフ…』

 

「左舷に魚雷!!!」

 

…自分達を小馬鹿にしたかの様な微笑が聞こえた直後、サミダレが左側からヤマト目掛けて来ている6本の空間魚雷に気付いて大声で叫んだ。

 

「やあぁぁー!!!」

 

「墜ちろぉぉー!!!」

 

 当然なからサミダレだけでなくカスミの2人が直ぐに迎撃を開始して……6本揃って撃ち落としたが、その直後に逆の右側から艦隊の真上に向かって弧を描いて上昇する空間魚雷6本が現れた。

 

「しまった、左舷のは囮!」

 

「でも外れているぞ!」

 

 アブクマが本命と思われる6本の空間魚雷にギョッとしていたが、アサシモは自分達に向かって来ない事に少し気を抜いてしまったが、その6本の空間魚雷はヤマトの真上に達すると、側面板を傘形に開いて大量の小型焼夷弾を艦隊目掛けて投下した。

 

「っ!? 多弾頭ぉぉー!!!」

 

 ハツシモが本命の空間魚雷2本の正体を叫んだ直後、焼夷弾群が次々に起爆して6人全員処か、周囲の小惑星群諸共焼き払おうとした。

 

「「やられたぁぁー!!!」」

 

 流石に今回の攻撃は事前に波動防壁を展開していたので被害は大した事はなかったのだが、ヤマトだけはなんとか耐えてはいたが、カスミとアサシモが絶叫してアブクマ達3人が悲鳴を上げた通り、受け手には堪ったモノではなかった。

 そしてなにより、何割かが波動防壁を突破していたので、6人共に髪や衣装や艤装の何ヵ所かが焼け焦げていた上に、波動防壁の無いアブクマ(代わりに無意識の内に背後のサミダレと共に、艦隊から一時離脱たお陰で、被弾率だけは一番低い)と集中的に被弾したヤマト(不味い事に先の被雷もあってか、煙突左脇から煙が出ている)に見られる様に小破していた。

 

「嘘でしょ!?

またレーダーが反応していません!」

 

「畜生、ガミ公!!!」

 

 サミダレの叫びながらの報告に合わせて、ハツシモも顔を左右に振っている通り、今回の攻撃までも6人全員のレーダーが何も反応せず、否応なくガミラスはレーダーの領域外いるのかレーダーを撹乱している事が分かり、カスミが魚雷発射菅を殴っていた。

 

「ガミ公、出てこい!!!」

 

「アサシモさん、落ち着いて下さい!!」

 

 だが2度も先手を取られただけでなく、ガミラスの正体と攻撃法が完全に不明な事から、個体差が有れども混乱が生じてしまい、現にカスミとサミダレとハツシモの3人がお互いの目線を合わせて固まってしまい、アサシモが明後日の方角に主砲を乱射してアブクマに背中から抑えられていた。

 

「皆、気をしっかり持って!!

ガミラスはまt、っ!?」

 

 当然なから、こんな好機をガミラスが見逃す筈がないのが簡単に分かるので、ヤマトがなんとかしようとした直前、左側の小惑星の幾つかが砕けてヤマトがそちらに振り向いた直後に彼女艤装背部が爆発……間違いなくガミラスの攻撃を受け、不味い事に煙突ミサイルの弾薬が誘爆したらしく、立て続けに2度目の爆発が起こった。

 

「「「「…ヤマトさぁぁーん!!!」」」」

「…ヤマトォォー!!!」

 

 またしてもヤマトへの攻撃を許してしまった事に、アブクマ達5人がヤマトに振り向いて硬直して、少し間を開けて、一斉にヤマトに叫んでしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――― 地球 ―――

 

 

「嘘、ヤマトが…」

 

「カスミ、あの馬鹿何やってんのよ!!」

 

 画面越しに退避を許可した沖田と共に、不在のキリシマ以下の第一艦隊に代わって徴集された空母ホウショウ(臨時秘書艦)、巡洋艦のスズヤとジンツウ、駆逐艦のマキグモとミチシオにヤマグモの計6人が中破したヤマトの光景に唖然としていた。

 スズヤが声に出してヤマトの身を案じて、ミチシオが3度もガミラスのヤマトへの攻撃を許した妹のカスミ(達)の不甲斐なさに怒鳴っていたが、他の4人は“そんなまさか”と硬直していた。

 沖田もまた内心そうで現に肘掛けに置いた右拳の力が強まっていたが、艦隊指揮官として、それを表に出そうとしていなかった。

 因みに、臨時編入された6人の中で、スズヤとマキグモとミチシオの計3人は艤装の損傷度合い(更に言うと、マキグモはアサシモに、ミチシオはカスミの各々の改装資材として解体転用)が原因で、ジンツウとヤマグモは辞退と言うか志願すらしていない、ホウショウは辞退に加えて日本最古参空母故の能力不足(だからガミラス戦初期から練習艦隊に編入されていた)で、イスカンダル遠征に未参加となっていた。

 

「マキグモ、映像解析の準備は出来ているのか?」

 

「あ、はい、ただ今」

 

 ヤマト達がかなり混乱しているだけでなく、ガミラスの艦隊編成や攻撃手段が分からない以上は、対応策を伝えられない為、沖田は敢えて退避行動中のヤマト達に何も指令せずに、分析を最優先とした。

 

「此れが、2千倍のスローモーション映像です」

 

 で早速、マキグモがヤマグモの協力下に、ヤマトの被雷から始まった戦闘映像を別画面にスローモーションで映した。

 

「駄目じゃん!!

全然、変わってないじゃん!」

 

 だがスズヤのぼやき(でミチシオに小突かれた)通り、通常速と全く変わりがなかった。

 

「此れが、4千倍のスローモーション映像です」

 

「…信じられませんね。

ガミラスの姿が全く見当たりません」

 

 そこで今度はもっと遅くして……特にヤマトの3度目の被弾時のを注目していたが、此れにも変化が見られなかったので、ホウショウが思わず呻いてしまったし、沖田も右拳を顎に当てたまま固まっていた。

 

「やっぱり、機雷とかのトラップを仕掛けているとかは考えられません。

況してや、多弾頭での焼夷弾を大量散布をしたならば尚更です」

 

「となると、カスミ達のは兎も角、此所でのレーダー処か、望遠映像でもガミラス艦隊がいない以上は遠距離砲撃しか考えられないわ。

ヤマト達を攻撃しているのは、砲艦『ナハトシュトラール』よ」

 

 少なくとも防衛軍の設備では木星軌道以下の内縁にガミラス艦隊が確認出来なかったので、ヤマト達は『ナハトシュトラール』の超遠距離(アウトレンジ)での攻撃を受けているのではと、ジンツウとミチシオは予想した。

 

「それは違うかもしれませんよ~。

あれだけの密集宙域ではぁ~、ヤマトさん達を補足出来るとは思えませ~ん」

 

 だがそんな2人の予想をヤマグモが否定し、実際否定要素が多かった上に、沖田も無言で『ナハトシュトラール』説を否定している気配だったので、ジンツウは顔を背けてミチシオは舌打ちしていた。

 

「ハツシモさんから、ヤマトさんの被弾痕の映像が届きました」

 

「……コンピューターによる、解析の結果ぁ~、ヤマトさんのは零距離攻撃によるモノだそ~でぇ~す。

しかもぉ~、装甲で弾いたと言え~、機関部を正確に狙っていま~す」

 

 遠距離攻撃とは真逆の“零距離攻撃”との、マキグモを経由してのヤマグモの報告に、ホウショウ達5人が“えっ”とした。

 

「空母『アルウス』のステルス機を用いた攻撃は考えられませんか?」

 

「いえ、艦載機にしては、あの打撃力は考え難いですね」

 

 マキグモは『アルウス』の航空攻撃だと予想してホウショウに尋ねたが、そのホウショウはヤマト3度目の被弾時のから否定した。

 

「私が見た処、あれは艦砲によるモノだと思います」

 

「そんじゃ、高速艦『ヴィントシュトース』の一撃離脱(ヒットアンドウェイ)じゃない?」

 

「…その可能性は高いけど……あの宙域で雷撃をしながらの高速移動は少し考えられませんね。

況してや、従属艦まで見当たらないのはおかしすぎます」

 

 代わりにスズヤが『ヴィントシュトース』説を推したが、此れも五分五分の思いのジンツウが否定した。

 だが少なくとも噂通りに超弩級が従属艦共々いるのは確実だったが、従属艦群さえ見当たらない現状を解き明かす事すら出来ないでいた。

 

「お手上げですねぇ~」

 

「ガミ公め、なんて言う者を生み出すのよ!!!」

 

 手詰まり感が出てきた事に、ヤマグモが他人事の様に呆れて、ミチシオが八つ当たりで壁を蹴っていたが、手懸かりが最も有りそうなヤマトの3度目の被弾する前後を含んだスローモーション映像を沖田は何度も見続けていた。

 

「沖田提督、何か気になる事でも?」

 

 蛇足ながら、ホウショウは空母としての能力こそイマイチになってはいたが、参謀や軍師としての能力に優れているだけでなく、ガミラス戦前の現役時代に沖田(当時は二佐)の配下初の空母娘として配備され、空母のいろは等を指導していたので、沖田の思考をある程度を読み解く事が出来たので、沖田1人だけが何かに気付いたのを察した。

 

「…影が……影が動いていてな…」

 

「…影?」

 

 沖田の指摘にホウショウも気付いたが、確かにヤマト3度目の被弾時の彼女の背後だけでなく、その前の直ぐ脇の小惑星群が砕けた時、確かに影とも幽霊とも思える何かが一瞬だけ映っていた。

 

「第一艦隊に早く戻るように催促させますか?」

 

「ああ、そうしてくれ」

 

「あ~、ヤマトさんが被雷した~」

 

 だが沖田とホウショウの推測は、ヤマトがまたしても被雷した事を伝える、ヤマグモの間延びした報告に打ち切りになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――― 火星・木星間小惑星帯 ―――

 

 

「急いで、また誘爆しちゃいます!!」

 

「了解!!!」

 

 現在のヤマト達は可能な限りの速さで木星軌道に離脱しようとしていたが、4度目の被弾を許して多少火傷をしているも、ヤマトがマイナスドライバー食わえながらのスパナ片手に、自分の艤装に誘爆防止の為の応急処置(ヤマト本人のみは後ろ向きのままで進んでいるので、“後進”と言うべきか?)を手助けしようと、アブクマとハツシモが消火器を炎上箇所に掛けていた。

 

「……なんでこんな事に…」

 

 アブクマがもしかしたら自分の所為でヤマトが沈むのではと邪念していた。

 

『イタリアさん!!!』

 

『アブクマ、早く逃げて!!!』

 

 更にアブクマは、嘗て此の宙域で自分達の目の前で沈んだ戦艦イタリアを思い出していたが、そんな彼女に“そんな事はない”とハツシモが顔を左右に振った。

 

「出てこい、ガミ公!!!」

 

 残りのアサシモ達3人はと言うと、そんなヤマト達3人を守りつつ、動き回って周囲を警戒していた。

 

「っ! 何やってんのよ!!?」

 

「ああ、ご免なさい!!!」

 

 だが、またしてもヤマトの被雷を許してしまった事で、カスミとアサシモが殺気立っていて、現にサミダレと左肩同士を擦った事で、カスミが鬼の形相で怒鳴ってしまった。

 

「いつまでもドジが許されると思っていたら、大間違いよ!!」

 

「ご免なさっ!」

 

「邪魔だ、どけ!!!」

 

 カスミがサミダレに殆ど八つ当たりの説教を仕掛けていたが、そのサミダレを近くを過ぎようとしたアサシモが押し退けたので、カスミが露骨に溜め息を吐いた後に警戒行動に戻ったので、尻餅を着いて少し泣き顔のサミダレが残された。

 

「うぅ~………?」

 

 少しの間、サミダレが顔を伏せって硬直していたが、ほぼ後ろの方で何かが光ったのに気づいて、そちらに向かった。

 

「…あ!」

 

 で、目的の場所に着く前に足下の小惑星に蹴躓いて右側の小惑星2つを押し退けながら倒れると、サミダレの目の前に円柱に長方形型の硝子みたいなのを付けた金属物体が存在していた。

 サミダレと金属物体は見つめあった(?)まま暫く硬直していたが、金属物体側が“不味い”と思ったらしく、少し後退して潜る様に消えてしまった。

 それでもサミダレは硬直していたが、金属物体の動きに加えて、その形状から金属物体の正体を悟った。

 

「……ヤ…」

 

 取り敢えず起き上がったサミダレが前に振り向くと、アサシモとカスミだけでなく、ヤマト達3人もかなり離れているのが見て取れた。

 

「…ヤマトさぁぁーん!!!」

 

 少し間を置いて、サミダレはヤマトの元に全速力で向かった。




 感想か御意見を御待ちしています。

 書いてて思ったんだけど、駆逐艦娘達が戦艦娘等の火災を起こした他者を消化しているのって、ウチだけの描写なのかな?

大和
「ああ、炎上している大型艦に駆逐艦が放水する、アレですね」

本作でのヤマトの最後はどうしてほしい?

  • 実写版通りに、特攻
  • なんとしてでも、地球に帰還
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