金剛ファンの皆さん、ごめんなさい。
それでは(酷い)本編をどうぞ
――― 木星沖 ―――
『…進路そのまま
俺達ゃ宇宙の~、俺達ゃ宇宙の船乗りだ♪』
『…キリシマ、退却を急げ』
「はい…」
退却する艦娘達への別れの歌であり、自分達の葬送曲を歌い続けたコンゴウ達の思いを察して沖田はキリシマに退却を催促したが、頷いたキリシマも沖田も、コスモパンサー隊で逃げられずにいる艦娘達を救助するだけでなく打撃艦隊の退却を援護させているショウカクとズイカクの姉妹も、そして退却する他の艦娘達も悔しさが滲み出ていた。
「Follow me!!!
皆さぁぁーん、私に着いてきてくださいネ!!!」
空母艦隊が立ち塞がるコンゴウ達に砲撃を開始すると、コンゴウ達も迎え撃つ為に突撃を開始した。
当然と言えば当然だが、圧倒的に優勢なガミラスの砲撃で次々に艦娘達が殺られていき…
「あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"ー!!!」
…ヒリュウは蜂重巡リ級群の砲火の1つに左肩を撃ち抜かれると、それが呼び水になったらしく次々に被弾していって、目を着けた軽母ヌ級の1隻に、特攻とも
ウラカゼもヒリュウに倣おうとしたが、軽巡ホ級と衝突して明後日の方角に吹き飛ばされた。
「っ! 姉様ぁぁー!!!」
そしてコンゴウはと言うと、左足が失われた為の動きの遅さが原因で、ガミラス駆逐艦4種に包囲されると、そのまま駆逐艦群が四方八方からの集中砲火を開始した。
それに被弾し続けるコンゴウは血肉が飛び散るのを無視して咆哮を上げ………更に右腕が千切れるとそれをクわえながら撃ち返して、なんと効かない筈の衝撃砲で駆逐イ級と同ニ級を沈めて、駆逐イ級2隻を吹き飛ばしていたが、どうやら此処までが限界だったようで、先代金剛の渾名の“鬼”を連想させる壮絶なコンゴウの状態にガミラス駆逐艦4種が怯えて同士討ちを少々起こしながらも砲撃を強めた事もあって、明後日の方向に翔んでいる衝撃砲の数が徐々に減っていって、泣き叫んだキリシマ(達)からは発生した煙でコンゴウが見えなくなった頃に完全に沈黙した。
そして最後に、ユキカゼがガミラス空母艦隊を潜り抜けて再突入の為に反転しようとした直前、偶然に近い形で翔んできた光線に被弾して大爆発を起こし、この間にキリシマ達が戦闘宙域から離脱した事もあって、此れが第一次木星沖海戦は終了となった。
本海戦の結果はと言うと、地球は9割に迫る戦没者を出すだけでなく、帰還した艦娘達の多くが傷や精神のどちらかで退役(後者のみ彼女達を指揮した提督達の一部も加わる)した為に実質の生存者は1割を下回った。
それに対し、ガミラスは損傷艦の比率は不明だが、戦没艦は1割に満たなかった上、戦没したのが駆逐艦か軽巡や雷巡が殆どであり、重巡以上の主力艦はほぼ無傷と言える状態と予測された。
第一次木星沖海戦は、防衛軍の汚点と称される完全敗北であった…
――― 横須賀 ―――
「はっ!」
火星・木星間小惑星帯での
因みに現在のローマはビスマルクの居る隣の牢に入っているらしく、ローマとビスマルクはよく壁越しに口喧嘩をしているそうだ。
話を戻して、キリシマは何気無く振り向いた先に有った額縁に入った写真を見つけると、ベットから降りてその写真を手に取った。
その写真には満面の笑顔のコンゴウが左右のキリシマとハルナ各々の首に腕を回して抱き抱え、少し前のめりになってるキリシマとハルナが驚いていて、右奥で驚きと
キリシマとハルナの2人が揃って艦娘となっての艦隊編入された事を祝っての記念写真である此の写真は、コンゴウ級の4姉妹に取っての戦争の無い平和だった日々の象徴であったが、写真に写る4姉妹が揃う事は永遠に無かった。
何故なら、コンゴウは言うに及ばず、三番艦のハルナは土星陥落時に衛星タイタンの艦隊司令部と運命を共にし、ヒエイに至ってはガミラス戦争の中で何時何所で亡くなったのかが分からない状態になっていた。
「……コンゴウ、姉様…」
キリシマは写真を持つ右手を震わせながら、何故今になって第一次木星沖海戦の夢を見た事を自覚していた。
その原因である、小惑星帯に赴く前にキサラギから耳打ちされた事を思い出していた。
(…防衛司令部内で、ヤマトさん達遠征艦隊を冥王星へ向かわせようとする一派が未だにいます。
藤堂長官は冥王星攻略に反対していますが、私から藤堂長官へ遠征艦隊の冥王星攻略を提案してみせます)
コンゴウ達の無念を晴らす事、それ即ち“ガミラスの太陽系からの駆逐”、簡単に言ったら“ガミラスの太陽系制圧の橋頭塁たる前線基地のある冥王星の攻略”であった。
此れは遊星爆弾その物を根絶する事も可能であり、現に冥王星での海戦が6度も行われていたが、その全てが地球艦隊の敗戦となっていた。
後世“冥王星を手にする者は太陽系を手にする”と言われる程の太陽系でも重要な(準)惑星である冥王星の価値を、当然ガミラスも認知していて冥王星には第一次木星沖海戦の艦隊より遥かに強大な艦隊が駐留しているだけでなく、詳細不明ながらも強大な陸上戦力も有しているので、遠征艦隊による冥王星攻略は当初から否定されていた。
キリシマも当然その事は頭の中で理解はしていたが、感情ではヤマト(達)に冥王星を攻略して欲しい思いが強くあり、相反する思いの対立の表れでキリシマは震える右手の力が緩んで写真を落としそうになったので左手を添えると、両膝を床に着けて写真を掲げながら顔を伏せて目が潤みだしていた。
「……姉様、貴女は許さないでしょう。
だけど、私は……姉様達の、無念を……無念を、晴らしたい!!!」
写真をなんとか落とす事なく机の上に置いたら、キリシマはそのまま頭をも床に着けて、冥王星攻略が他力本願せざるをえない自分の不甲斐なさを自覚していた事もあって、机を何度も叩きながら声を出して泣き出していた…
――― オマケ・土星沖 ―――
「ふぅ~…」
「カザグモさん!」
「あ、ゴメン!」
此の時、土星の衛星エンケラドゥスに潜伏していた艦娘達の中で、戦艦ハルナ、空母ズイホウ、巡洋艦のチョウカイとアオバ、駆逐艦のユウグモとカザグモの計6人は、突然入港した地球からの輸送船団の護衛(一様)をして見送った後、ガミラスを警戒しながらエンケラドゥスへの帰還途上で、カザグモが土星が見えた事から溜め息を吐いて気が抜きかけた為にユウグモに注意された。
「しかし、あの輸送船団は何だったんでしょうね?」
「うん、ガミラス艦隊が土星から居なくなった事もあるしね」
ズイホウのコスモパンサー隊による偵察で土星にガミラス艦隊がいない事が確認され、更に土星から空母アカギ、戦艦ヒュウガ、巡洋艦ノシロ、駆逐艦のフブキとウシオの計5人が迎えに出てきた事もあって、旗艦を務めるハルナの命令で取り敢えず戦闘体制が解除され、よく分からないままに入港してはさっさと鉱物資源を積み込んで行ってしまった輸送船団の事をアオバとズイホウが話し合っていたが、他共々に答えを見出だす事が出来なかった。
「まぁ、地球に帰れなかった事は悔やまれますが、保護していた民間人全員を引き取ってもらったので、良しとしましょう」
だからこそか、チョウカイの言葉に5人は揃って頷くしか出来なかった。
「皆さん、御苦労様でした」
帰ってきたハルナ達をアカギが労って、ハルナが「はい!」と返した。
「…? ヒュウガさん、あれは何でしょうか?」
「ん?
ああ、本当にアレは何だ?
なんかロケットみたいだし、えらく速いな」
そんな時にフブキが何かが近づこうとしているのに気付き、知らされたヒュウガも振り向いたが、それが何かと分からないでいた。
「……ガ、ガミラス!!?」
「っ、全艦戦闘配置!!!」
多分消去法で、アオバが接近する何かはガミラスと決め付けて叫んだ為、アカギを筆頭に他の者達も吊られて一斉に武装を身構えた。
「来ます来ます来ます!!!」
カザグモが少しパニクりかけていたが、全員が砲撃開始しの号令を待っていた。
だがチョウカイやズイホウを初めとした一部は、接近してくる何か言い表せない違和感を感じていて、ズイホウが独断で予備のコスモパンサー隊を発艦させ、チョウカイも解析に協力した。
「…っ、待ってください!!!
アレは艦娘です!!!」
「味方!!?」
でその結果、チョウカイは接近するのは艦娘だと探り当てた。
当然ながら、アカギは直ぐに戦闘体制を解除させた。
「誰、アレをガミラスだって言ったのは?」
「「…此の人」」
味方を誤認した事に、カザグモが呆れながら毒づいたら、ノシロとウシオがアオバを犯人だと指差した。
「此の馬鹿!!!」
で、直ぐにアオバの頭にヒュウガの主砲の1基が振り下ろされた。
「んで、アレは誰なんでしょうね?」
ノシロの呟き通り、次に疑問に思うのは艦娘は誰なのかだったが…
「っ!? アレはユキカゼだぞ!!!」
…艦娘が近付いてきた事から、ヒュウガが艦娘がユキカゼである事を見抜き、明らかにユキカゼの様子がおかしかった事もあって、叫んで報せた。
「ユキカゼさん!!!」
「ユキカゼ!!!」
ユウグモとカザグモがほぼ無意識の内に飛び出してユキカゼを止めようとしたが、そのユキカゼへほぼ失神していた為にユウグモとカザグモを左右各々に撥ね飛ばしていったが、代わりにハルナが若干後ろに押されながらもユキカゼを受け止めた。
ハルナがユキカゼを停止させてから少し間を置いて、異常速度を出す程の暴走をしていたユキカゼの艤装の機関も止まった………と言うより壊れたらしく、ユキカゼの艤装の至る所から蒸気のみたいな音を出しながら白煙が吹き出した。
「「ユキカゼさん!!!」」
「「ユキカゼちゃん!!!」」
「「「「「ユキカゼ!!!」」」」」
ユキカゼの存在自体がそうだったが、ユキカゼが背中と尻が焼けただれているのを初めとして、体中に傷を負っている状態に、抱き付いている為に気づいていないハルナ以外の者達がギョッとし、少し間を置いてから全員がユキカゼの所に駆け寄った。
全員が各々にユキカゼに声を掛けていると、ユキカゼが目を開けたが、明らかに意識が混濁していた。
その為に最初の目に入ったハルナを勘違いした。
「…あ、コンゴウさん……コンゴウさんも、木星から逃げ切れたんですね」
ユキカゼの言葉にハルナ達が“えっ!?”としたが、当のユキカゼはまた直ぐに意識を失った。
「ユキカゼさん!!?
コンゴウ姉様の身に何があったんです!!?
木星で何があったのですか!!?」
コンゴウの名が出た事でハルナが取り乱してユキカゼを前後に揺さぶったが、失神したユキカゼは何も答えなかった。
「ユキカゼさん、答えてください!!!」
「ハルナさん、落ち着いてください!!!」
「ユキカゼは気を失ってる!!!」
ハルナがユキカゼを危険レベルで揺さぶり出した為、フブキとノシロが2人係りでハルナとユキカゼを引き離した。
「木星沖で海戦があったのか?」
「でも何故此の時期に……っ!」
ヒュウガとアカギはユキカゼの言葉から、木星沖で海戦が行われたのを察し……更に“先の輸送船団”の“消えたガミラス艦隊”そして“木星沖の海戦”の3点から防衛司令部が何を企んだのかを察して、お互いの目線を合わせた。
「まさか、先の輸送船団の為に…」
「ええ、コンゴウさん達を囮にしたんですよ、防衛司令部は!」
ヒュウガとアカギの断定に、チョウカイ達が非道とも言える防衛司令部の暴挙に唖然とした。
「でも、藤堂さんは、藤堂さんはコンゴウさん達を囮にする作戦を許可する人では…」
「別にあの人が立案したとは言ってない。
だが藤堂さんの事だから、囮作戦を強要されたんだろ」
藤堂と長い付き合いのウシオは反対ようとしたが、ヒュウガの指摘に少し涙ぐみながら黙ってしまった。
「それよりもユキカゼちゃんです!
危険な状態です!!」
「ユウバリだ、ユウバリの所に運ぶんだ!!」
だがフブキの指摘通り、ユキカゼは瀕死であり、ヒュウガの提案に全員が頷くと、直ぐにユウグモとカザグモが左右からユキカゼを担ぎ、更にフブキとウシオがユキカゼに必死に声を掛けていた。
「ハルナは、ハルナは木星に行けるだけ行きます!」
そんな駆逐艦娘達4人と違って、ハルナはアカギ達の返事を待たずに土星とは反対方向の木星へと急いで向かった。
「「「ハルナ待って!!!」」」
「ノシロ、お前も行け!!!」
そんなハルナをズイホウ(とコスモパンサー隊)、チョウカイ、アオバの3人が急いで追いかけ、更にヒュウガに「分かりました!」と答えたノシロも続いた。
「っ! 11時の方角に反応2つ!!!」
ハルナ達が土星軌道から木星軌道に移る直前で、ノシロが帰りの燃料を気にしていた時に、チョウカイが前方左手にいる存在を、使用厳禁にしていたレーダーで探知した。
「ズイホウ航空隊、発艦!!!」
距離が有りすぎた為に、目視で確認出来なかったので、ズイホウが直ぐに弓矢でコスモパンサー隊を放って確認させると…
「「「っ!!?」」」
「コ、コンゴウ姉様!!?」
…なんと、コンゴウが白目を剥き、両手足の損失箇所を初めとした体中の至る所から血を撒き散らしての失神状態で、軽巡ト級に牽引ビームで引っ張られていた。
「酷い…」
「ハルナ、待って!!!」
コンゴウの惨状にノシロが絶句したが、ハルナはコンゴウの事から何かが切れたらしく、アオバの制止を無視して軽巡ト級へ突進した。
「コンゴウ姉様を返せぇぇぇー!!!」
どうやら軽巡ト級は油断していただけでなく、主砲を乱射しながら突進してくるハルナの怒りの形相に驚き怯えた様で、牽引ビームを解除してコンゴウを放置すると、急いでハルナから逃げ出した。
「ズイホウ、逃がすな!!!」
「分かってます!」
「追え追えぇぇー!!!」
ハルナは逃げた軽巡ト級を無視してコンゴウに駆け寄っていたが、増援を呼ばれる事を危惧したのも有ったが、コンゴウの惨状と仕打ちに遅れて怒ったらしく、ズイホウがチョウカイに言われるまでもなくコスモパンサー隊(と言ってもズイホウの搭載機数じたいが、9機しかない)で軽巡ト級を足止めして、ノシロを先頭に巡洋艦娘達3人が軽巡ト級を追撃した。
幸いな事に、ガミラスが他に居なかっただけでなく、軽巡ト級はガミラス内でも弱い方だったので、ノシロ達3人によって時間が掛かるも、なんとか救援を呼ばれる前に沈める事に成功した。
「姉様、コンゴウ姉様!!!
ハルナです、ハルナが分かりますか!!?」
その間、ハルナはコンゴウに抱き付いて、錯乱に近い状態でコンゴウを揺さぶって泣き叫んでいた。
そんなハルナとコンゴウの所にズイホウが、少し遅れてアオバ達3人も駆け付けた。
「……あ"、ハル"、ナ"…」
「嘘でしょ!?
なんで生きてるんですか!!?」
「そんな事より、早く土星に運びましょう!!!」
ハルナの呼び掛けに無意識の状態ながら反応した事からコンゴウはまだ生きている事が確認されて、喋った直後に派手に吐血した事もあってズイホウが驚いていたが、アオバが叫んだ通りにユキカゼが霞むレベルで危険な状態であるのが目に見えていた。
此の為、チョウカイとアオバが……コンゴウに掴めそうな箇所が見当たらなかったので、沈めた軽巡ト級に倣って2人係りでの牽引ビームでコンゴウを引っ張った。
「コンゴウさん、しっかりして下さい!!!
貴女は助かったのですよ!!!」
「コンゴウ姉様、コンゴウ姉様!!!
目を開けて下さい!!!」
此の間、ズイホウが低レベルの応急処置をしながらハルナと共に、無反応のコンゴウに呼び掛け続けていた。
日向
「強制護摩行中で不在の作者に代わって、感想か意見を待ってるぞ。
今回の投稿前に“設定 艦娘”の未所有故の出演不可から大東を削除したそうだぞ」
伊勢
「…分かってたけど、金剛凄い事になったわね。
お陰で榛名と霧島が寝込んじゃったわよ」
日向
「作者は“銀英伝の旧アニメよりはマシ”と言っていたがな。
まぁそれでも、さっき比叡がハイオク持って作者の所に行ったのに変わりないけどな」
伊勢
「比叡のは止めなさいよ!……あ、爆発が起こってる…」
日向
「取り敢えずは今回にて、冥王星攻略の布石その1である第一次木星沖海戦は終了だ。
次からは私達土星の生存者達にもう1度話を当てるそうだ」
伊勢
「時間を潜宙棲鬼戦の時に少し戻して、いよいよ私達土星組に動きがあるんだって」
本作でのヤマトの最後はどうしてほしい?
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実写版通りに、特攻
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なんとしてでも、地球に帰還