SPACEBATTLEGIRLヤマト   作:サイレント・レイ

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 今回の登校前に“設定 艦娘”の未所有故の出演不可から福江を削除しました。(ジョンストン、今いずこ?)





 それでは本編をどうぞ。


第49話 ハルナ達の旅立ち(前編)

――― 土星 ―――

 

 

 ヤマト達が小惑星帯での2度目の海戦をしていた頃、土星の衛星エンケラドゥスの生き残りで動ける艦娘達の殆どは、不格好ながらも拡張された通信室に集結していた。

 

「…どうだ?」

 

「……やはり、火星・木星間の小惑星帯で大規模な戦闘が行われてますね」

 

「しかも、我等イタリア艦隊もいます」

 

 両手の怪我で直接操作が出来ないので、ウシオとレーベレヒト・マーズに通信機操作を指示しながらのアカギの、巡洋艦ナチへの返しだけでなく、日本語に交じってのイタリア語の通信も確認された為に急遽通信係に加わったザラの報告に、ナチ達が揃って唸り声を出していた。

 

「やっぱり、前にあった木星・土星間のも関係があるんでしょうか?」

 

「関係はあると思うぞ。

なにせ、火星・木星間の小惑星帯には遊星爆弾関連があると予想されていたからな…」

 

「おそらく、木星・土星間のは囮でしょうね」

 

 レーベレヒト・マーズの呟きに近い形での疑問に、将官級提督の秘書艦を務めた事がよくあったので防衛軍の機密事項をある程度知っていたナチとアカギが答えた。

 

「更に、小惑星帯にはローマさんがいます。

イタリアさんが小惑星帯の調査で沈んだ以上は、あの人が出てきたのは、それ関連だからでしょうね」

 

 更にザラの指摘で小惑星帯帯で行われている出来事の理由は確実的となった。

 

「ですけど、遠征艦隊の航行速度が速すぎますよ」

 

 彼女達がどうしても分からなかったのが、ウシオが指摘した、遠征艦隊の異常とも言える移動速度であり、まぁ此れはワープ機能を得た事を知らないので無理からぬ事であった。

 だが此の所為で、ガミラスが最大限の通信妨害をしている事もあったが、急いでズイホウ達が合流か通信衛星の代わりとして出向いたのだが、通信可能距離に近づく前に友軍艦隊はワープ(ズイカクの初ワープ)で消えてしまったのだ。

 

「それはそうとして、木星・土星間の艦隊は海王星を目指しているのが分かります。

おそらく、海王星で小惑星帯にいる艦隊と合流する気なのでしょうね」

 

「でしたら、私達も海王星を目指してみたらどうでしょうか?」

 

 駆逐艦フブキがショウカク達の進路と太陽系の惑星帯の位置を調べた結果、ショウカク達が地球・大マゼラン銀河(イスカンダル)間の進路上に位置していた海王星を目指している事を察し、そこでザラが自分達も海王星を目指しす事を提案した。

 

「…駄目ですね。

土星の位置が悪すぎます」

 

 だが小惑星帯の海戦の状況も若干あるが、地球・大マゼラン銀河間のほぼ進路上に位置している海王星に対して、土星はほほ垂直に近い宙域に位置していた事を、ユウグモとカザグモの協力下に調べていたノシロが、遠征艦隊に追い付けないとの結論に達した。

 

「くそ、折角の好機だと言うのに!」

 

 土星に駐留するガミラス艦隊がヤマト達各々の対処をする為に全艦が土星から離脱した事で、現在の土星は戦力的に空白宙域になっていたので、大規模な行動を起こすには絶好の好機だったのだが、良い手が思い付く事が出来ない為にナチが苛立ち始めていた。

 更に帰還させるなり他所から転用するなりして、ガミラスが何時土星に艦隊を再配備させるかの恐怖心からの焦りもあって、ナチは直ぐ脇に山積みになっている蒸しジャガイモを素早く取ってやけ食いとして一口かじったが、予想以上のジャガイモの熱さに喘ぎ声を上げながら湯気を時折吐いていた。

 因みに、缶詰等の保存食と共に土星組の主食である此のジャガイモは、元々は此のコロニーの(多分)欧米のとある住民が記念祭の為に真空パックで保存していたのであり、発見からの回収後に、実家がジャガイモ農家のフブキと、宇宙戦士訓練学校で植物学を専行していたウシオの2人を先導にして、土は炭鉱から何往復もして、水は周囲に腐る程ある氷を融かしてから、肥料は………艦娘全員揃って「聞くな」の一言で、完全有機栽培で大量生産をしていたのだ。

 塩やケチャップ等の調味料が早々と無くなった為に味付けが淋しいのが“玉に瑕”だったが、簡単に熱々に調理できるので、極寒の世界である土星では心体両面を暖めてくれる無くてはならない物であった。

 

「……せめて、合流出来なくても、通信可能域に辿り着けたらいいんですけど…」

 

 で、話を戻して、ジャガイモの熱さに喘でいるナチに笑ってはいたが、全員が彼女と同じ思いであり、現にザラ達も次々にジャガイモを取っては、息を吹き掛けて軽く冷ましてから、かじっていた。

 

「だったら、地球を目指してみます?」

 

「いえ、それよりも、簡単な予測のだけど、此の惑星配列だと、むしろ……?」

 

「…ノシロさん?」

 

 冗談に近いカザグモの言葉に、ノシロが返そうとしたが、言っている途中で何かを思い付いたらしく固まってしまった。

 

「ノシロさん、何かにあったのですか?」

 

 此の為、アカギがノシロに尋ねたが、そのノシロが答えようとした直前にアケボノが通信室に駆け込んだ。

 

「アカギさん、大変です!!

ハルナが何所にも居ません!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――― 同・衛星タイタン ―――

 

 

 アカギ達が自分達の振り分けを話し合っていた時、ハルナはエンケラドゥスを1人抜け出して、衛星タイタンに存在する、ガミラス戦の開戦後から土星陥落時まで防衛艦隊の旧艦隊司令部であった廃墟に来ていた。

 当然ながら、アカギ達がハルナが消えた事に慌てふためいている事など、多少は罪悪感はあったかもしれないが、ハルナがその事を知る訳がなかった。

 

「……酷い有り様ですね…」

 

 ハルナが今立っている旧艦隊司令部の埠頭は、崩れ落ちた天井の瓦礫、墜落して横倒しや前のめりの垂直立ちしている宇宙船群の残骸、それ等2つに交じっている軍人や艦娘達の遺体群諸共、雪と氷で厚く覆われている静寂に包まれた現状だったが、土星が陥落したその時にパニックを起こしながらも脱出者達を同僚達と共に誘導していたハルナは、その時の惨状を今でも夢に見る位に覚えていた…

 

 

 

 

 

「……う…」

 

 地貫通型と思われるガミラスの戦略級兵器の炸裂による大爆発に他の者達共々吹き飛ばされたハルナは、朦朧としながらも最初に視線に入ったのは、白地がほんの僅かに茶色く汚れた戦闘服の袖を通した自分の両掌であり、少し間をおいての覚醒途上で自分が左の横倒しになっている現状に気づいた。

 

「………っ!

そうだ、皆さんは!?」

 

 ハルナが、妙な肌寒さを感じながら上半身をゆっくり起こすと、少しの間多分打ち身のと思われる痛みを全身から感じて硬直した後に自分が気を失う直前まで避難誘導をしていた事を思い出すと同時に意識が完全に覚醒した。

 此の為、直ぐに周囲を見渡すと……壁や天井が崩れ落ち、それ等の残骸に交じるなり、破壊された宇宙船群の中から等、数多の人々が生き絶えて各々に倒れていた。

 そして何所からかショート音や小さな爆発音が時折聞こえいるのに反して、失神する直前まで両耳を押さえなくなる程だった人々の騒ぎ声処か、助け声や呻き声すら無く、要約するば人間が発する音が一切無かった。

 ハルナが見た処だと、ガミラスの攻撃の直接的なのだけでなく、天井や壁だけでなく隔壁までが破られた為、土星の冷気に襲われたので、自分以外の誘導者達、避難しに殺到した者達……出港を急ぐ為に自分達の宇宙船にしがみ付いた者の1人の右腕をナイフで切り落とした者を背後から射殺した乗組員達、出港した宇宙船目掛けてコスモガンやロケットランチャーを放って撃沈した者達、此所にいた全ての地球人が全滅した様だった。

 幸い緊急用の気密防御が機能したので気圧は最低限は保たれ、失神してからかなりの時間が経過した事からか火災の痕は有れども火や煙は見当たらなかったが、それ等2つは今のハルナにはどうでも良い事だった。

 

「…誰か……誰か、生きてませんか」

 

 頭の中に過った土星在住者全滅の現実を否定したがったハルナは、最初に近くの者達を叩くか揺すって……全員が死亡しているのが分かってからは、立ち上がって周囲を見渡したら、埠頭には生きていそうな者が誰1人見当たらなかった。

 その為に、ハルナは無意識の内に埠頭から、千鳥足で総司令部の中央司令所がある奥に向かった。

 だが、その途上もまた人々の遺体が大量に倒れていて、通路沿いの部屋群を覗いたら、その幾つかの中で脱出を生と共に諦めるか、軍人としての矜持を保つ為か等で、自分の頭か喉をコスモガンで撃ち抜いた提督と思われる士官が各々におり、中には士官の後を追っての自殺をしたと思われる艦娘や、ケッコン艦と思われる艦娘と抱き合ってお互いの額を撃ち抜いていた部屋までがあった。

 

「っ! (ファン)長官、皆さん…」

 

 そしてハルナは、取り敢えずの目的地である中央司令所に辿り着いて、変形したのかエラく重くなっていた扉を力任せに開けると、笵図林(ファン・チューリン)以下の艦隊司令部全員もが生き絶えていた。

 それでもハルナは全滅を否定しようとしたが、時折砂嵐を起こしている正面のメインモニターに映っている土星全体の簡易映像で、此所(旧)艦隊司令部だけでなく、土星のコロニー全てが破壊されていた事が否応にも分かった。

 そしてなにより、ガミラス艦隊が見当たらなかった事から、ガミラスが土星全域での制圧を終えた事と同時に、ハルナは土星全体の人々がガミラスに殲滅された事を知り………その事実からの拒絶反応で、メインモニターに向かって歩いていき、その途中で何かに蹴躓いて正面から倒れた。

 ハルナが急いで上半身を起こしながら足に引っ掻けたのを確認したら、それは高級参謀と思われる者の下半身であり、ハルナは裏返って尻餅を着けて下がった先で、上部に大穴が開いた将官用の軍帽が右手に引っ掛かった。

 

「…誰か……誰か!!!

ハルナ以外に生きている人はいないのですかぁぁぁー!!!」

 

 死への誘惑への拒絶反応として、ハルナは軍帽を抱えると、泣きながら誰構わずに叫んだが、只ハルナの叫び声が(旧)艦隊司令所に響くだけに終わった。

 だがハルナが軍帽と共に両膝を抱えながらしゃがんで固まって暫くしら、ハルナが入室した扉とは別の所の扉が何かに叩かれる音がしたので、何気無く振り向いたら…

 

「…誰かいるのですか!!?」

 

「何所です!!?

何所にいるんですか!!?」

 

…その扉が勢いよく開いたら、そこからチョウカイとフブキが懐中電灯を各々に翳して入ってきた。

 こうしてハルナは、チョウカイとフブキによって発見され、2人の話だとハルナの失神(土星陥落)から数日が過ぎていて、艦隊司令や提督は全滅していたが、他の艦娘や民間人の生存者が潜伏するエンケラドゥスのコロニーに連れていかれる事になる。

 

 

 

 

 

 此の埠頭含めた旧艦隊司令部は、ハルナに取ってはトラウマそのモノな存在と化していて、本音を言ったらこんな所に来たくなったが、彼女の目的を果たす為には此の場所に来る必要があり、ハルナは拒絶反応による吐き気を抑えながら、再び中央司令所に向かっていった。




 久し振りに、感想か御意見、どちらでも御待ちしています。

 今回の補足情報は2つ、1つ目は土星組の主な食料はジャガイモだとしていますが、元々は缶詰ばっか食べてたとしてました。
 何故変えたのかと言いますと、コスモゼロさん著の“宇宙艦これヤマト2199 人類最後の希望の艦隊の物語”と、映画“オデッセイ”の2つを見て、思い付きました。

吹雪
「…オデッセイに、ジャガイモ……っ!
ああ、主人公ワトニーがジャガイモ栽培をする場合がありますね」

 コスモゼロさんの作品の第7話で、駆逐艦フブキが昼飯を持ってくる場面を見ていたら、“ウチの土星組は缶詰ばっか食ってる筈から羨ましいかなぁ~”って思ってた所にオデッセイのジャガイモを思い出しての化学反応が起きて、頂きとなりました。
 更に“艦これでジャガイモ(芋)と言ったら吹雪級(しばふ艦)”と思い付いた事もあって、暗黒星団帝国編に出演するかの検討をするも先行登場時期が白紙だったフブキを急遽出演させました。
 此の事で少し悔やんでいるのは、もっと吹雪級か秋月級……欲を言えば艦これ原作で未実装の駆逐艦冬月を出したかったんですよ。

吹雪
「冬月ちゃんは仕方がないとして、夕立ちゃんが村雨ちゃんと一緒にSUS編への出演が決まってますから、アニメ艦これ第一期の駆逐艦3人娘で艦隊同行の予定が無いのは睦月ちゃんだけですね」

 睦月はアニメ基準で出したいんだけど、旧い睦月級は難しいんですよ。
 だから、艦これ原作での冬月の動向にもよりますが、ムツキを1回沈めて、暗黒星団帝国編以降にフユツキ(冬月)共々改アキヅキ(秋月)級の1人として次代のムツキがヤマトに同行するとの検討案があります。

吹雪
「ファンに怒られなきゃいいんですがね」(冷たい目線)

…つ、次の補足情報は、ハルナの回想場面ですが、“オリジナル宇宙戦艦ヤマトのガミラス本土決戦直後の古代”“銀河英雄伝説のガイエスブルグ要塞の崩壊”“機動戦士ガンダムSEEDのへリオポリスで生存者を探すナタル”の3つの場面を元にして書きました。

 さぁ次回でハルナが旧艦隊司令部で何かをやって、そこからハルナが他の者達と共に土星から離れます。

睦月
「そして次回で、冥王星に行ってすらいないのに、此れまでは作者最長作品だったPixie版“ゴジラvsビオランテ F・battle”(40話)をとうに抜いて、作者未踏の50話に達しますね。
よくこんな状態で“50話以内に冥王星を攻略する”なんて言えてましたね」(冷たい目線)

…だ、だから100話以内にってハードル下げたじゃん。

夕立
「此の現状だと、100話以内にガス生命体の所に行くのは危険性があるっぽい?」

本作でのヤマトの最後はどうしてほしい?

  • 実写版通りに、特攻
  • なんとしてでも、地球に帰還
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