SPACEBATTLEGIRLヤマト   作:サイレント・レイ

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第66話 艦娘達の脱走(前編)

――― 冥王星基地・監獄 ―――

 

 

「っ! 本当に来た!」

 

 クロシオのリンチからの連行からの数日後、スズツキ経由のクロシオの言葉を、まぁ個人個人に大小差は有れども、取り敢えずは各々に信じていた牢の駆逐艦娘達は来るかもしれない日を待っていて、遂にその証である震動が強弱を繰り返しながら長続きし……地対空ミサイルを連射している現れである事を確信して、ハツハルに見られる通りに艦隊が来た事を感じ取った。

 

「……し!」

 

 だが現在の牢獄で通常型達が戦艦と思われる者を主体とした数人が来訪していた為、スズツキがハツハルを静めていた通りに、その事を知られない様にしていた。

 

「Wie ist es?」

(訳:いかがですか?)

 

「Na ja, nicht schlecht」

(訳:うむ、悪くないな)

 

 艦娘達はクロシオの様に誰かが連行されるのではと邪推していたが、此の時の冥王星基地は別方面からの査察を受けていて、緊急時と言う事で簡易的な見回りが行われていたのだった。

 此の為にガミラスは駆逐艦娘達を連行する気は無かったのだが、日本駆逐艦娘達は査察官を務める戦艦と思われる者………艤装を着けていない上に大型バイザーで覆われている為に顎以外の顔が見えないといえ、長い黒髪を伸ばした頭部に着いた信号桁を模したヘッドギアやアームガード等に妙な在視感があった。

 しかも此の者は変に興奮している上に、大きく鼻呼吸を繰り返し……明らかに駆逐艦娘達の悪臭や状態を最大限に堪能していて、当然ながら駆逐艦娘達は何とも言えない身の危険を強く感じていて、取り巻きの重巡リ級達が出来る限り目線を合わせない様にしながら引いていた。

 

「ねぇねぇ、アレに見覚えがあるんだけど…」

 

「確か、あの戦艦娘って死んでたよね?」

 

「だけどアイツは冥王星沖で沈んだんだろう?」

 

「思いたかないんやけど、アレがガミラスへ離反したって事はあらへんよな?」

 

 ネノヒ、ムラクモ、ナガナミ、ウラカゼの4人が狸寝入りをしながらの小声での話し合いから見られる通り日本駆逐艦娘達はどうやら査察官がとある戦艦娘ではないかと疑っている様だった。

 

「Ae hm,bald an einem anderen Ort…」

(訳:あの、そろそろ別の所に…)

 

「Was denn? Immer nogut?」

(訳:え? まだ良いだろ)

 

「Schnell schnell!!」

(訳:お早くお早く!!)

 

 重巡リ級達はヤマト(達)襲来を理由として露骨に嫌がっていた査察官をほぼ強制連行の形で引っ張って、監獄から出ていった。

 

「……行った様だね」

 

「そうね」

 

 そのまま廊下の奥にへと向かって他共々気配な無くなって少し経過してから、査察官の視線を背中越しに感じた駆逐艦娘の多くが未だに悪寒で震えていたが、モチヅキ達4人は溜め息を吐いた後に起き上がって、遅れてムラクモ達4人も続いた。

 

「脱走するには、良い日だよね?」

 

 艦隊が来ている事もそうであったが、その艦隊目掛けて放たれ続けているミサイル発射の影響の震動、更に微かに聞こえる轟音がある現状は、脱走を為の爆破をするには絶好の好機であり、現にネノヒの提案にムラクモ達3人が頷き、現金な事に僅かながらの可能性を見出だした事からやる気を出したスズツキ達3人もが一斉に頷いた。

 

「…そんじゃ、やってきますか」

 

「……パンパカパンパン♪、パンパカパンパン♪ パンパカパンパンパァ~ン♪ 爆らぁ~い」

 

 早速、ナガナミとウラカゼは目線を合わせると、脱走の為の穴の蓋を外して、クロシオが盗んだ爆雷を片手に穴に順に入って、ウラカゼは脱走先の壁の方に、ナガナミはスズツキ達の牢の真下にへと、各々に向かった。

 因みに本来の予定では、ハツハルは兎も角として、スズツキ達3人の脱走は無かったのだが、先述の通りにやる気を出した事から爆雷の引き渡しは自分達も脱走に参加する事を条件にした為、爆雷が2個有った事もあって渋々了解したムラクモ達は突貫作業でスズツキ達の脱走穴を掘って、此の時までになんとか間に合わせる事が出来たのだった。

 

「あと30秒で爆発するぞ!!!」

 

 少しした後に、ナガナミが穴から勢いよく飛び出して報告して、既に爆破地点である便器の対角線上の反対側に移動していたスズツキ達4人は、意味があるかは分からないが、一斉に毛布を被った。

 

「爆雷つけてきたぞ!!!」

 

 少し遅れてウラカゼも穴から出てきて、ムラクモ達4人は揃って穴から離れて毛布を被った。

 

「……よしあと10秒…」

 

 爆発の時が近づくまでに、ナガナミが体感で残り秒数を報せながら8人は何とか気を保とうとしていた。

 

「…8……7……6……5、おぉぉーん!!?」

 

 予定では、少しでもガミラスに悟られない様に2ヶ所同時に爆破を行う筈だったのだが、ナガナミが5秒前を伝えた直後にスズツキ達の所の便器が上昇する形で爆発し、スズツキ達4人が“えっ!?”と顔を出して便器を振り向いて直ぐに爆発の砂塵に飲み込まれてしまった。

 ムラクモ達4人はスズツキ達4人の牢獄が砂煙で満たされた光景に唖然としていたが、今度は予定通りにウラカゼの爆雷が起爆して、脱走穴から派手に砂煙が吹き出して、此方は無意識の内に毛布を被った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――― 同・????? ―――

 

 

「……爆発、2。

ミサイル発射のじゃないわね」

 

 此の時、ガミラス冥王星基地の何所かにいる者が、場所は特定出来なくても、爆破が行われた事を察していた。

 

「ガミラスがムツの先代みたいな爆発事故を起こした訳じゃなさそうね」

 

 どうやら何となくであったが、爆破は脱走を試みた艦娘達によって行われたのも察していた。

 

「させと、ガミラスは此の事に気付いていたかしらね?」

 

 その者は、脱走した艦娘達が自分の所にも来るのではと思いながら、ガミラスから拝借した缶詰飯を食べるのを再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――― 同・監獄 ―――

 

 

「……成功、したかの?」

 

「そう見えるね」

 

 ウラカゼが爆破の余波が収まったのを察して毛布を捲って、ネノヒ達3人もそれに続いたら、自分達の牢獄がほぼそのままの形で砂埃まみれになっている光景があった。

 

「それより、ハツハル達はどうなった?」

 

 更にムラクモの指摘から4人揃ってハツハル達の方に振り向くと、その当人達は若干残っている砂煙に各々に噎せながら砂煙を払おうとしていたが、取り敢えずは全員無事のようだった。

 ついでに言うと、ムラクモ達から見た感じだと便器はしきりごと完全消滅していて、4人揃って全身砂まみれになっていたが、既に悪臭漂う垢まみれの状態だったので、誰もその事を気にしていなかった。

 

「……ナガナミ………まさかと思いますけど…」

 

「……わりぃ、時限信管の調整、間違えたみたい」

 

 どうやらナガナミの爆雷が早く爆発したのは調整ミスであったらしく、スズツキに指摘されるまでもなく自分でもそう思ったナガナミは右手を縦にしながら謝った。

 

「…後で殴らせて」

 

 只、ナガナミが笑っていた事もあって、彼女から誠意があまり感じられなかった様で、モチヅキの額に血管が浮かんでいた。

 

「それより穴は無事か?」

 

「……大丈夫だ。

入り口が少し崩れてるが、なんとか通れる。

そっちの方は?」

 

「今から見てくる」

 

 まぁスズツキ達4人が無事だった上に、警報が鳴っている気配がない事からガミラスは2つの爆破に気づいていないとの判断から、マツカゼがウラカゼに言われて爆破箇所を確認して脱走が可能と伝えて、マツカゼの質問返しにナガナミが穴に入って確認しに行った。

 

「取り敢えず穴は無事。

ちゃんと爆破は出来てた」

 

「じゃあ、行くわよ!!」

 

 少しした後に一旦戻ってきたナガナミの報告で、ムラクモは脱走の実施を決断、ウラカゼ以下の6人の顔を順に見て、彼女達が次々に頷いていた。

 

「……ムラクモ、後は任せたぞ…」

 

 ムラクモは最後にハツハルを見たのだが、残念ながらハツハルは先日からクロシオと似た病状を引き起こしていて、現にハツハルは嘔吐しそうな程に咳き込き続けていると、スズツキに背を擦られていて、当然ハツハルは此の状態故に脱走には足手まといと自他共に判断して此所に残る事となった。

 だが残留したハツハルが脱走に気づいたガミラスに苛烈な事をされるのは目に見えていて、そうでなくてもハツハルの体調が危険域であるので、スズツキ達同居人3人やムラクモは引き摺ってでも彼女を連れていきたいとの思いは有ったが、現実的には難しかった上にハツハル本人が拒絶しているので、後ろ髪を引かれる思いで彼女の要望通りに残すしかなかった。

 

「待ってなさい、ハツハル。

必ず助けを呼んで戻ってくるからね!」

 

 ムラクモは拒絶反応として歯軋りをした後に、事実上の別れの言葉を告げ、ハツハルは横になりながら微笑んで敬礼した。

 更にハツハルはスズツキ達3人を突き飛ばす形で行くように命じて、スズツキ達はそれに従って脱走の穴に順に入っていった。

 

「ナガナミ、行くわよ!」

 

「おう!!!」

 

 ムラクモはモチヅキが最後に穴に入るのを確認してハツハルの顔をもう1度見た後、ナガナミを先に行かせて自分も穴に入ってネノヒも続いた。

 

「みんな、もう少しや!!!

あともう少しで地球に帰れるで!!!」

 

 ウラカゼはネノヒが穴に入って先に進んだ後にハツハル以外の駆逐艦娘達に力の限りに叫んで穴に入った。

 まぁウラカゼが返事等を待たずに行ってしまうも、そう言うのが一切無かったものの、自分達に期待する思いみたいなのを感じ取ってはいた。

 

「おっしゃ!!!

穴開いて通れるぞ!」

 

 ウラカゼが穴に入ってスズツキ達3人を背にナガナミ達を追い掛けてようも四つん這いで狭い穴をいた時、そのナガナミ達は既に爆破箇所に辿り着いていて、先頭のナガナミが爆破箇所が通過可能である事を暗い中で何とか確認した。

 だが問題はその先に有ったモノで、人が何とか通れそうな広さはあったが、どうも廊下でも部屋でもなさそだったのだ。

 

「……あ! コイツは…」

 

 此の為、ナガナミは体を伸ばして手探りで確かめていたらそこは傾いていて、慌てて引っ込めたナガナミの右手をの指先を何かが掠めながら通り過ぎて、掠めた物が柔らかかった上に指先を嗅だら生臭い臭いがした事で、ナガナミは何があるのかを察した。

 

「どうした、ナガナミ?

通れなかったの?」

 

「いや、通れそうだけど、此の先のはゴミの廃棄構なんだ」

 

「…その先に行っても大丈夫そう?」

 

「駄目だ。

先が見えないから分かんね」

 

 此の間に後続のムラクモが来て、止まっていたナガナミから通過不可を疑うも、ナガナミの返事から彼女と共に進むべきを悩んだ。

 

「どうしたの、ムラクモ?

早く進んでよぉ~」

 

「えっネノヒ!?」

 

「ちょっ、ちょっ、待て!!!

なんか崩れる、なんか崩れそう!!!」

 

 そんな2人の後ろにムラクモより遅いペースだったネノヒが到着し、先の事を知らない彼女はムラクモを推したのだが、ナガナミが真下の地面が嫌な予感を感じさせる音が響いた上に気持ち傾いた気がしたから慌てて2人を止めて後ろに下がる様にしようもしたが…

 

「……あ…」

 

「「……嘘…」」

 

…ネノヒとムラクモの中間点から地面が折れる形で崩れてしまい、ナガナミとムラクモは思考停止状態で落下、ナガナミが尻餅を着く形で廃棄構に落ちて直ぐにムラクモが落ちてナガナミにおんぶの形で背後からしがみついた直後、思っていた以上に急勾配だったので急加速をして2人揃って悲鳴を上げて滑り落ちていった。

 

「ネノヒ、どした!?」

 

「…ムラクモとナガナミが落ちて滑っていった」

 

「……はあ?」

 

 此の直後にウラカゼが到着したのだが、ネノヒの呆然としながらの返事に素っ頓狂な声を出すしかなかった。

 

「嫌ぁぁぁー!!!」

 

「ケツが熱い!!!」

 

「えっ何!!?」

 

「ケツが熱いんだよぉぉぉー!!!」

 

「えっ何ぃ!!?」

 

「ケツが燃えるぅぅぅー!!!」

 

「ああー!!!

血圧が高いって事ぉぉぉー!!?」

 

 ネノヒやウラカゼ達を他所に、ムラクモとナガナミは室内コースターと言うべき状態で滑り落ちていて、暗闇の中を訳も分からずに(多分)高速で進んでいた為にムラクモがパニクっていたが、ナガナミはしがみつくムラクモの分の体重の影響分もあって尻に走る激痛で悲鳴を上げていたが、そうこうしている間にゴールと言うべき空間に到着して、2人揃って浮遊感を感じた直後にそのまま墜落……更に遅れてきた崩れた地面が2人の上に落下した…




加賀
「作者に代わりまして、感想または御意見、或いは両方を御待ちしております」

赤城
「……作品冒頭のって、やはり長門ですよね?
あの戦艦娘って死んでる上に本編出入り禁止だった筈では?」

加賀
「アレは第54話の感想欄でヤマト達より先に冥王星を襲撃しようとしたコスモゼロさんの所の長門に対しての、手打ちの1つとしての特別処置だったのですが…」

赤城
「コスモゼロさんの所の長門じゃない疑いがあるのですか?」

加賀
「裏で今回の出演を巡っての長門ファイトが行われたらしく、何処の長門なのかが分からないそうです」





赤城
「最後に1つ、前回先行登場した“翠星の女王”の正体が読者の多くが断定したとして公表しますが、本作ではかの伝説の銃が5丁存在するとしているそうです」

加賀
「現時点では5丁の内のNo.0とNo.3は所在不明、No.2は“翠星の女王”が所有、No.4は“住みよい国”が所有、そして最後のNo.1は大和が銀河間航路で手に入れるとしています。
作者の閃きや気分しだいで、“翠星の女王”はNo.2をとある艦娘に譲渡して、実は持っていたNo.0に持ち変えるかもしれないそうです」



















































赤城
「それで私達の所の長門はどうしたのです?
作者も見当たりませんし…」

加賀
「ええ、作者は多分落ち度はなかった筈なのにですね…」




























陸奥
「長門は何処!!?
駆逐艦娘達にトラウマを負わせかねない変態行為をした、あのロリコン変態戦艦は何処に行ったの!!?」






加賀
「長門なら、誘拐当然に連れてった作者と一緒に、アフリカでユニセフの活動をしてますよ」

赤城
「だから陸奥、マークハンドを着けてゴルディオンハンマーを持たないで!!!
ああ、金色発光をし出した!!!」

本作でのヤマトの最後はどうしてほしい?

  • 実写版通りに、特攻
  • なんとしてでも、地球に帰還
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